本山町の白髪山には中腹から山頂にかけて登山道周辺にたくさんのシャクナゲが自生している。もう「終わっているかも・・・。」と思いながら気になるので行ってみた。天気予報は「曇り、昼過ぎから雨、所により夕方から雷を伴い激しく降る。」となっている。午前中はなんとかもってほしいところだ。
<シャクナゲ>
■行先 白髪山(三等三角点 [上関] 1469.6m)
■位置 高知県本山町、北緯33度48分58秒・東経133度35分26秒
■コースタイム
冬ノ瀬登山口 8:53(1時間27分)→ 七戸分岐 10:20(8分)→ 白髪山 10:28(植物観察・写真撮影)/10:42(5分)→ 七戸分岐 10:47(48分)→ 冬ノ瀬登山口 11:35
【行き 1時間35分 帰り 53分 計 2時間28分】
■コース水平距離 4.6㎞(往復) ■天気 雨
■楽しさ ★★★★★(満点!)
クライミングセンター手前を右に折れ、高知県道・愛媛県道 6号「高知伊予三島線」を汗見川沿いに遡る。三角点のある「冬ノ瀬」で奥白髪林道に入り、約 7㎞で登山口に着く。
出発時に GPSを測位できてなかったようで、前半の垂直プロファイルが伸びた形になってしまった(コース図は帰路のもの)。登山口に山頂まで 3㎞と書いてあるが、帰路のトレースで見ると水平距離は往復 4.6㎞、斜距離も 5㎞に満たないだろう。
できれば昨年秋に奥工石縦走路のどこかに落としたオークリーのサングラスも回収してきたいけど、午後は降水確率が高いのでそうもいかないようだ。
白髪山の主な登山ルートは3つで、本山中心地からの正面ルート、歩く距離が一番短い行川筋ルート、今回利用したもっとも一般的な汗見川筋ルートがある。
奥白髪林道の冬ノ瀬登山口に着くまでに小雨が降り始めた。こんな雨の日に登る物好きはいないようで車は 1台もない。途中で着るのも面倒なのでカッパを着用して登り始めたけど、すぐに暑くなって上は脱いでしまった。
先週はカッパも持たずに石立山に登ったけど雨に濡れると気持ちよい(日常の生活では嫌だけど)。
谷は右岸から左岸へ、左岸から右岸へと2回渡渉する。あとは小さな沢が少し。
天然ヒノキの森にシロモジが1本目立っていた。
登山道沿いの大きなヒノキの根元の空洞の高さは2mほどあるので雨宿りも可能。
お目当てのシャクナゲもたくさん残っていた。白髪山に自生するホンシャクナゲ(本石楠花)はツツジ科ツツジ属の常緑低木で本州(中部地方以西)・四国の山地に分布する。ツクシシャクナゲの変種で雄しべは 14本、花弁は 7裂していて赤から白まで変化に富む。花期は 5~7月。
しっとりと雨にぬれた花弁が美しい。
ほの暗い森に浮かぶシャクナゲは幻想的な雰囲気。
この辺りのクモの巣はドーム型の屋根状になっている。アシナガサラグモ?
カエデの花と若葉。
傾斜が緩やかになり、分岐で七戸へのルートを右に見送れば山頂は近い。このルートは途中で帰全公園からの正面ルートと合流している。
10時28分、登山口から 1時間35分で山頂に到着、雨とガスで展望はない。
1470mと表示のある山頂の道標、数m北側に 1469.6mの三角点がある。
コツクバネウツギ(小衝羽根空木)はスイカヅラ科ツクバネウツギ属の落葉低木で、本州(中部以西)・四国・九州の山地の日当たりの良い場所に自生する。
樹高は 1~2m、花は黄色(白いものもある)ツクバネウツギより小さく萼片も 2~3枚と少ない。変種にキバナツクバネウツギというのもあるが、この種より葉が大きいようだ。
「◎」
「の」 「@」
「?」
暗号は意味不明、蛇紋岩はコンパスを狂わす。
山頂から少し北に引っ込んだ所に設置されている三等三角点に立ち寄って下山開始。おなじみの山湯華飯さんのプレートがある。
途中で雨足が強くなったけど、カッパを着込むタイミングを失いシャワーを浴びながら下山、気持ちよいけど全身ずぶぬれ。雨に煙る森は美しい。
11時35分、下りは 1時間足らずで下山。帰れなくなったら困るのでランチタイムは後回しにして着替えを済ませ、さっさと林道を下る。
クライミングセンターまで帰ってひと安心。今日は練習会?愛媛ナンバーの車が15台、中には子供たちもいて、ちょうど昼食のあと記念撮影をしていた。
こちらも車内でランチタイム、今日は定番中の定番「カレーヌードル」、やはりこれが一番。麓まで下りて来たので食後のコーヒーは「もとやま四季菜館」で豪華に!
白髪山で遊ばせてもらったので隣の「本山さくら市」にも寄って地場産品の売り上げにほんの少しだけ貢献、野菜と四季彩館ドレッシングを調達。
注文してあった「オスプレー」のハイドレーションを受け取るため、「山と森の店 遊山」(香美市土佐山田町神母ノ木365-12 TEL 0887-57-0157)にも寄り道、常連のおねえさん?達の「似合うで!」という言葉にのせられて「ホグロフス」のシャツも購入してしまった。予定外の出費が痛いけどデザインはいいな。
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石立山 2011.6.5
2011-06-09 06:25:43 (12 years ago)
昨日の運動不足?を解消するため石立山に出かけてみた。
この日の朝は雨も降ってなかったので地域の清掃活動があった。曇り空で少々動いても汗にならないほど涼しく清掃にはもってこいの天気だったけど、その分出発は遅くなったので降り出した雨に出鼻をくじかれた。それでもあきらめきれずに、「登山口に車が1台もなかったら止めようか・・・」などと考えながら別府峡の登山口へ行ってみることにした。
<シロヤシオ>
■行先・位置
石立山 (二等三角点 [石立山] 1707.7m)
高知県香美市・徳島県那賀町、北緯33度47分5秒・東経134度3分18秒
■コースタイム
別府峡登山口 10:20(20分)→ 竜頭谷 10:40(31分)→ 岩場 11:11(46分)→ 西峰 11:57(7分)→ 石立山 12:04(セルフタイマー写真など)/12:06(6分)→ 西峰 12:12(27分)→ 岩場 12:39(22分)→ 竜頭谷 13:01(15分)→ 別府峡登山口 13:16
【行き 1時間44分 帰り 1時間10分 計 2時間54分】
■コース水平距離 7.4km(往復)
■天気 雨
■楽しさ ★★★★☆(4点)
登山口から山頂までの水平距離は片道 3.7㎞(斜距離 3.87㎞)、標高差は 1,150m、累積標高差は 1,194m(往復 1,262)、平均勾配は思ったほどでもなく17.3度、31.1%(西峰までは 20.2度、36.8%)に留まる。
林道大栃線は入口から約 4㎞地点で山腹崩壊のため全車両通行止め、復旧は未定で秋の紅葉シーズンに間に合わないようだ。別府から中東山、白髪山、三嶺の各登山口へは行けないので要注意!
もみじ茶屋の下の駐車場に車を乗り入れると、岡山、高知が各1台ずつ駐車中、この雨に登る物好きがいるのだなあ。高知は「million films」の「ゆきねえ」さんかな?
映画「私は貝になりたい」に登場した吊り橋をスタートしたのは 10時20分。
スタスタ登って竜頭谷渡渉点までちょうど20分、熱い体が雨で冷却されるので快調快調。でもグショグショ。
5月17日、牧野植物園で初めて咲いたと高知新聞に紹介されたヒメキリンソウ(姫黄輪草)はもうすぐ開花。四国の愛媛、徳島、高知のみに分布する四国固有種、環境省レッドデータブック絶滅危惧II類(VU)。
誰が名付けたか「ガメラ石」、通る都度見ているのになぜかシャッターを押してしまう。
この白い小さな花は未同定、植物博士の「T月大権現」に尋ねないと分からない。
「岩場」には出発から51分で到着。雨で濡れているので滑らないように。
「岩場」にイワガサが咲いていた。イワガサ(岩傘)は、バラ科シモツケ属の落葉低木で本州(近畿地方以西)・四国・九州に分布し、急峻な岩場などに生育することが多い。イブキシモツケによく似ているが葉っぱが微妙に違う。
おなじみの「ビャクシンの尾根」を通過。痩せ尾根だが危険はない。
この時期、深山の薄暗い林床でよく見かけるギンリョウソウは暗い上に雨でブレブレのボケボケ。ちょっと失礼して顔を見せてもらった。
ギンリョウソウ(銀竜草)は、山地のやや湿り気のある腐植土の上に生える腐生植物で透明感のある白い鱗のような葉に包まれた姿を竜に見立てた名前だという。緑の葉のない白っぽい姿がキノコにも見えるので、ユウレイタケ(幽霊茸)の別名がある。葉緑素がないので自分では栄養を作れない。
固有種のイシダテクサタチバナ(石立草橘)も蕾を付け始めた。花の見頃は 6月下旬から 7月初旬。
ミツバツツジが見頃を迎えていた。まだ蕾が残っている。
「ゆきねえ」さん達を発見!お先に失礼して西峰から本峰へと向かう。
西峯から本峰へ向かう尾根筋の左右に多数のシロヤシオが自生する。山頂到着はスタートから 1時間44分の12時4分。
ミヤマハコベ(深山繁縷)はナデシコ科ハコベ属の多年草で、北海道(西南部)・本州・四国・九州の山地のやや湿った林内に生える。 5枚の花片は深く切れ込んでいるので 10枚に見える。花期は 4~6月。
シコクハタザオ(四国旗竿)はアブラナ科ヤマハタザオ属の多年草で、本州(関東以西)・四国・九州に分布する。フジハタザオの変種と言われ、三嶺でもよく見かける。ハタザオなのに背が低い。花期は 5~6月。
ヤチマタイカリソ(八街碇草)はメギ科イカリソウ属の多年草で、本州(東海・紀伊半島)・四国・九州に分布するソハヤキ要素を持つ植物群のひとつといわれる。石灰岩地帯に多く分布する。環境省レッドデータブック絶滅危惧II類(VU)、花期は 4~5月.
イワキンバイ(岩金梅)はバラ科キジムシロ属の多年草で、北海道・本州・四国・九州 の山地の岩場や礫地に分布する。高山帯に咲くミヤマキンバイによく似ているが、イワキンバイは亜高山帯が主で鋸葉が茎に直接付いていてトゲトゲも細かい。花期は 6~8月。
キバナノコマノツメ(黄花駒爪)は黄色のスミレ基本3種の1つで、北海道や本州中部と四国・屋久島の高山に分布する。四国では石鎚、赤石、石立など「石」のつく山に咲くことが共通している。唇弁が長く、ほかの黄スミレと違って葉がまるいこと、上弁と側弁が上を向いていることなどが特徴でタカネスミレに似ている。名前は葉の形が馬の蹄に似ていることに由来し、スミレの仲間なのにただ一つスミレという名前がつかない。はじめてみたのは7月の白馬岳だった。
<参考> 北アルプス白馬岳のコマクサ群落付近で見たキバナノコマノツメ
ムシトリスミレ(虫取菫)はタヌキモ科、ムシトリスミレ属の多年草で、スミレに似た紫色の花をつけるがスミレの仲間ではない。ムシトリスミレの分布は主に本州の北アルプスなど中部山岳以北の冷涼な高山の岩の上や湿地だが、石立山の高度約 1,000mに隔離分布していることが知られている。また、三重県松阪市飯高町と岐阜県根尾村にも飛び石のように分布していて、これらは氷河期の遺存種と言われている。分布場所の共通点は石灰岩地であること、滝や渓谷に近いことなど(水分を含んだ涼しい風が昇ってくる場所)。粘りのある球(白く見えている白い小さなツブツブ)のあるロゼット葉がくっついた虫を消化吸収する。暑さに弱く、夏でもガスのかかるような湿った涼しい場所しか生存できないので下界では育たない。石立山のムシトリスミレは個体数が非常に少なくなっている。
シライトソウ(白糸草)はユリ科シライトソウ属の多年草で本州(秋田県以南)・四国・九州の山野に分布する。ブラシのような白い花をつける。花期は 5~6月。
サクラソウの仲間のユキワリソウ(雪割草)はサクラソウ科、サクラソウ属の多年草で、日本全土の亜高山帯から高山帯の湿った岩場や草地に自生する。葉の表面にしわが多い。
ユキワリソウは、花片の色が白とピンクがあって形も微妙に違う。キンポウゲ科のミスミソウも雪割草と呼んだりするが、カタカナで書く本物の「ユキワリソウ」はこちらだ。
別府峡を挟んで口西山を見ながら「岩場」を慎重に下る。
竜頭谷を渡渉し吊橋を渡るとゴール、往復 2時間54分、足下が乾いていてカメラを持たなかったら更に 10~20分の短縮可能?
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この日の朝は雨も降ってなかったので地域の清掃活動があった。曇り空で少々動いても汗にならないほど涼しく清掃にはもってこいの天気だったけど、その分出発は遅くなったので降り出した雨に出鼻をくじかれた。それでもあきらめきれずに、「登山口に車が1台もなかったら止めようか・・・」などと考えながら別府峡の登山口へ行ってみることにした。
<シロヤシオ>
■行先・位置
石立山 (二等三角点 [石立山] 1707.7m)
高知県香美市・徳島県那賀町、北緯33度47分5秒・東経134度3分18秒
■コースタイム
別府峡登山口 10:20(20分)→ 竜頭谷 10:40(31分)→ 岩場 11:11(46分)→ 西峰 11:57(7分)→ 石立山 12:04(セルフタイマー写真など)/12:06(6分)→ 西峰 12:12(27分)→ 岩場 12:39(22分)→ 竜頭谷 13:01(15分)→ 別府峡登山口 13:16
【行き 1時間44分 帰り 1時間10分 計 2時間54分】
■コース水平距離 7.4km(往復)
■天気 雨
■楽しさ ★★★★☆(4点)
登山口から山頂までの水平距離は片道 3.7㎞(斜距離 3.87㎞)、標高差は 1,150m、累積標高差は 1,194m(往復 1,262)、平均勾配は思ったほどでもなく17.3度、31.1%(西峰までは 20.2度、36.8%)に留まる。
林道大栃線は入口から約 4㎞地点で山腹崩壊のため全車両通行止め、復旧は未定で秋の紅葉シーズンに間に合わないようだ。別府から中東山、白髪山、三嶺の各登山口へは行けないので要注意!
もみじ茶屋の下の駐車場に車を乗り入れると、岡山、高知が各1台ずつ駐車中、この雨に登る物好きがいるのだなあ。高知は「million films」の「ゆきねえ」さんかな?
映画「私は貝になりたい」に登場した吊り橋をスタートしたのは 10時20分。
スタスタ登って竜頭谷渡渉点までちょうど20分、熱い体が雨で冷却されるので快調快調。でもグショグショ。
5月17日、牧野植物園で初めて咲いたと高知新聞に紹介されたヒメキリンソウ(姫黄輪草)はもうすぐ開花。四国の愛媛、徳島、高知のみに分布する四国固有種、環境省レッドデータブック絶滅危惧II類(VU)。
誰が名付けたか「ガメラ石」、通る都度見ているのになぜかシャッターを押してしまう。
この白い小さな花は未同定、植物博士の「T月大権現」に尋ねないと分からない。
「岩場」には出発から51分で到着。雨で濡れているので滑らないように。
「岩場」にイワガサが咲いていた。イワガサ(岩傘)は、バラ科シモツケ属の落葉低木で本州(近畿地方以西)・四国・九州に分布し、急峻な岩場などに生育することが多い。イブキシモツケによく似ているが葉っぱが微妙に違う。
おなじみの「ビャクシンの尾根」を通過。痩せ尾根だが危険はない。
この時期、深山の薄暗い林床でよく見かけるギンリョウソウは暗い上に雨でブレブレのボケボケ。ちょっと失礼して顔を見せてもらった。
ギンリョウソウ(銀竜草)は、山地のやや湿り気のある腐植土の上に生える腐生植物で透明感のある白い鱗のような葉に包まれた姿を竜に見立てた名前だという。緑の葉のない白っぽい姿がキノコにも見えるので、ユウレイタケ(幽霊茸)の別名がある。葉緑素がないので自分では栄養を作れない。
固有種のイシダテクサタチバナ(石立草橘)も蕾を付け始めた。花の見頃は 6月下旬から 7月初旬。
ミツバツツジが見頃を迎えていた。まだ蕾が残っている。
「ゆきねえ」さん達を発見!お先に失礼して西峰から本峰へと向かう。
西峯から本峰へ向かう尾根筋の左右に多数のシロヤシオが自生する。山頂到着はスタートから 1時間44分の12時4分。
ミヤマハコベ(深山繁縷)はナデシコ科ハコベ属の多年草で、北海道(西南部)・本州・四国・九州の山地のやや湿った林内に生える。 5枚の花片は深く切れ込んでいるので 10枚に見える。花期は 4~6月。
シコクハタザオ(四国旗竿)はアブラナ科ヤマハタザオ属の多年草で、本州(関東以西)・四国・九州に分布する。フジハタザオの変種と言われ、三嶺でもよく見かける。ハタザオなのに背が低い。花期は 5~6月。
ヤチマタイカリソ(八街碇草)はメギ科イカリソウ属の多年草で、本州(東海・紀伊半島)・四国・九州に分布するソハヤキ要素を持つ植物群のひとつといわれる。石灰岩地帯に多く分布する。環境省レッドデータブック絶滅危惧II類(VU)、花期は 4~5月.
イワキンバイ(岩金梅)はバラ科キジムシロ属の多年草で、北海道・本州・四国・九州 の山地の岩場や礫地に分布する。高山帯に咲くミヤマキンバイによく似ているが、イワキンバイは亜高山帯が主で鋸葉が茎に直接付いていてトゲトゲも細かい。花期は 6~8月。
キバナノコマノツメ(黄花駒爪)は黄色のスミレ基本3種の1つで、北海道や本州中部と四国・屋久島の高山に分布する。四国では石鎚、赤石、石立など「石」のつく山に咲くことが共通している。唇弁が長く、ほかの黄スミレと違って葉がまるいこと、上弁と側弁が上を向いていることなどが特徴でタカネスミレに似ている。名前は葉の形が馬の蹄に似ていることに由来し、スミレの仲間なのにただ一つスミレという名前がつかない。はじめてみたのは7月の白馬岳だった。
<参考> 北アルプス白馬岳のコマクサ群落付近で見たキバナノコマノツメ
ムシトリスミレ(虫取菫)はタヌキモ科、ムシトリスミレ属の多年草で、スミレに似た紫色の花をつけるがスミレの仲間ではない。ムシトリスミレの分布は主に本州の北アルプスなど中部山岳以北の冷涼な高山の岩の上や湿地だが、石立山の高度約 1,000mに隔離分布していることが知られている。また、三重県松阪市飯高町と岐阜県根尾村にも飛び石のように分布していて、これらは氷河期の遺存種と言われている。分布場所の共通点は石灰岩地であること、滝や渓谷に近いことなど(水分を含んだ涼しい風が昇ってくる場所)。粘りのある球(白く見えている白い小さなツブツブ)のあるロゼット葉がくっついた虫を消化吸収する。暑さに弱く、夏でもガスのかかるような湿った涼しい場所しか生存できないので下界では育たない。石立山のムシトリスミレは個体数が非常に少なくなっている。
シライトソウ(白糸草)はユリ科シライトソウ属の多年草で本州(秋田県以南)・四国・九州の山野に分布する。ブラシのような白い花をつける。花期は 5~6月。
サクラソウの仲間のユキワリソウ(雪割草)はサクラソウ科、サクラソウ属の多年草で、日本全土の亜高山帯から高山帯の湿った岩場や草地に自生する。葉の表面にしわが多い。
ユキワリソウは、花片の色が白とピンクがあって形も微妙に違う。キンポウゲ科のミスミソウも雪割草と呼んだりするが、カタカナで書く本物の「ユキワリソウ」はこちらだ。
別府峡を挟んで口西山を見ながら「岩場」を慎重に下る。
竜頭谷を渡渉し吊橋を渡るとゴール、往復 2時間54分、足下が乾いていてカメラを持たなかったら更に 10~20分の短縮可能?
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白髪山(香美市) 2011.6.4
2011-06-06 21:40:00 (12 years ago)
-
カテゴリタグ:
- 登山
今日は「三嶺さんぽくらぶ」の山行ではない。新人女子の「Oさん」を案内してお手軽山の代表格、「白髪山」に登った。果たして山ガール誕生なるか?
晴れてはいたが霞がかかったようですっきりしない空だった。
■行先 白髪山(三等三角点 [白髪山] 1769.7m)
■位置 高知県香美市、北緯33度48分36秒・東経133度59分35秒
■コースタイム
白髪山登山口 10:45(41分)→ 白髪山 11:26(昼食)/12:45(30分)→ 白髪山登山口 13:15 【行き 41分 帰り 30分 計 1時間11分】
■コース水平距離 2.5km(往復)
■天気 晴れ時々曇り
■楽しさ ★★★★★(満点!)
早く出発すると山頂でのランチが中途半端な時間になるので、9時30分という「映画でも見に行こうか」とでもいう時間に大栃の「奥物部ふれあいプラザ」に集合して白髪山登山口へ向かった。「プラザ」は駐車場が広くてトイレもあるので集合場所にはもってこいだ。大栃から白髪山登山口までは約 26㎞、車での移動時間の割りにコースタイムが短いのが難点だ。
光石登山口から標高差で約 200m上の「中内台」で山の位置関係などをお勉強。光石登山口には車が11台(帰りは13台に増えていた)。白髪山登山口には先行 2台。
10時45分、白髪山登山口を出発してゆるゆると登る。晴れてはいるけど剣山・次郎笈はかすんでいる。
見かけた花はツボスミレぐらい。
新人のペースは全く不明。11時26分、ものすごくゆっくり登ったつもりが 40分で山頂に到着、当たり前のペースになってしまったようだ。いつもの自分のペース 20分と予定の 1時間のちょうど中間だ。
「北のテラス」からの三嶺も今日は霞んでいるが、山頂に人がいることは確認できた。Aさんはどの辺りかな?OさんとWさん、Kくんも登っているはずだ。
弁当を作ってきてくれたので「今日の一杯」はお休み。「ドライ」と「エスプレッソ」のみ持参(一応カップ麺も 2人分持っていた)で、遠足気分の弁当をご馳走になった。登山も遠足といえば遠足か・・・な?
風が吹けば涼しいけど、三角点のそばに腰を下ろして食事をしていると汗ばんでくる。海辺じゃないけどビーチパラソルが欲しいところだ。
山頂からの展望に名残を惜しみながら下山開始。下り始めると正面には石立山が・・・・・・。次の日が雨だと知らない自分は、そうだ明日は石立に「行ってやろう!」と心に決めたのだった。
運動量としてはゼロに近い感覚で物足らないけど、肝心の新人山ガールは十分に楽しんでくれた?みたいで、次は「三嶺」ということを約して帰っていった・・・・・・。山に「行きたい」と言う話を聞くのはなぜか女子ばかり。男子も冷房の効いた騒々しいところで「台」に向かっているより山の方が楽しいと思うのだけどなあ。
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晴れてはいたが霞がかかったようですっきりしない空だった。
■行先 白髪山(三等三角点 [白髪山] 1769.7m)
■位置 高知県香美市、北緯33度48分36秒・東経133度59分35秒
■コースタイム
白髪山登山口 10:45(41分)→ 白髪山 11:26(昼食)/12:45(30分)→ 白髪山登山口 13:15 【行き 41分 帰り 30分 計 1時間11分】
■コース水平距離 2.5km(往復)
■天気 晴れ時々曇り
■楽しさ ★★★★★(満点!)
早く出発すると山頂でのランチが中途半端な時間になるので、9時30分という「映画でも見に行こうか」とでもいう時間に大栃の「奥物部ふれあいプラザ」に集合して白髪山登山口へ向かった。「プラザ」は駐車場が広くてトイレもあるので集合場所にはもってこいだ。大栃から白髪山登山口までは約 26㎞、車での移動時間の割りにコースタイムが短いのが難点だ。
光石登山口から標高差で約 200m上の「中内台」で山の位置関係などをお勉強。光石登山口には車が11台(帰りは13台に増えていた)。白髪山登山口には先行 2台。
10時45分、白髪山登山口を出発してゆるゆると登る。晴れてはいるけど剣山・次郎笈はかすんでいる。
見かけた花はツボスミレぐらい。
新人のペースは全く不明。11時26分、ものすごくゆっくり登ったつもりが 40分で山頂に到着、当たり前のペースになってしまったようだ。いつもの自分のペース 20分と予定の 1時間のちょうど中間だ。
「北のテラス」からの三嶺も今日は霞んでいるが、山頂に人がいることは確認できた。Aさんはどの辺りかな?OさんとWさん、Kくんも登っているはずだ。
弁当を作ってきてくれたので「今日の一杯」はお休み。「ドライ」と「エスプレッソ」のみ持参(一応カップ麺も 2人分持っていた)で、遠足気分の弁当をご馳走になった。登山も遠足といえば遠足か・・・な?
風が吹けば涼しいけど、三角点のそばに腰を下ろして食事をしていると汗ばんでくる。海辺じゃないけどビーチパラソルが欲しいところだ。
山頂からの展望に名残を惜しみながら下山開始。下り始めると正面には石立山が・・・・・・。次の日が雨だと知らない自分は、そうだ明日は石立に「行ってやろう!」と心に決めたのだった。
運動量としてはゼロに近い感覚で物足らないけど、肝心の新人山ガールは十分に楽しんでくれた?みたいで、次は「三嶺」ということを約して帰っていった・・・・・・。山に「行きたい」と言う話を聞くのはなぜか女子ばかり。男子も冷房の効いた騒々しいところで「台」に向かっているより山の方が楽しいと思うのだけどなあ。
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「岳」2011.5.29
2011-06-02 06:28:16 (12 years ago)
-
カテゴリタグ:
- 映画
台風 2号の接近で 5月最後の週末は 28(土)、29(日)の二日とも天候が崩れた。
週末は天候がぐずつくことが確実だったので、台風が接近する日曜日の山はあきらめて「岳」を見に行ってやろうと考えていた。
28(土)朝、次第に空が明るくなって雨は小降りになってきた。「石立山なら半日でやれる・・・」と行く気になったけど車がない。昨日の飲み会で職場近くの駐車場においたままだ。車を取りに行く段取りをしながら「テレビが映らなくなる」日が迫っていることにふと気がついた。テレビはあまり見ない方だけど、一人では抱えられない「ブラウン管のワイドテレビ」を何とかしないとただの箱になってしまう。この日はテレビを物色に行くことにして、ついでに山道具屋へ軽量レインウェアなどを見に行った。
29(日)朝は大雨で安心して映画を見に行くことができた。今日の登山口はイオンの駐車場だ。
映画の「岳」は、少し省略された場面もあったが、概ね小説どおりで配役にも特に違和感はなくよくできていた。
内容は実際に見てもらうことにして、三歩の住んでいる所は目の前に前穂北尾根を望むことができる場所だった(北穂南稜付近か?)。
前穂北尾根のステゴサウルスの背中のような稜線は日本の山岳風景を代表する存在だ。
<奥穂高岳から槍ヶ岳を望む>
映像に映ったピークは笠ヶ岳・乗鞍岳・霞沢岳・焼岳・西穂独標・西穂高岳・明神岳・前穂高岳・ジャンダルム・奥穂高岳・北穂高岳・涸沢岳・槍ヶ岳・常念岳・白馬岳・五竜岳・鹿島槍ヶ岳など北アルプス南部と後立山を中心に白山や御嶽山なども。
飛騨の名峰「笠ヶ岳」 奥穂高岳の前衛峰「ジャンダルム」
「丸山」付近で捻挫したおじさんを救助に行った椎名が横柄なおじさんに捨て台詞を吐いて立ち去ったあと滑落する。滑落直前に歩いていたシーンは西穂山荘付近のように見えた(向かいに霞沢岳)が・・・・・・、
救出直前に映ったのは、なぜか遠く離れた後立山の鹿島槍ヶ岳だった。
谷村山荘のおばちゃん役の市毛良枝さんはベテランだけあって似合っていた。市毛さん自身登山家で、物部村(現香美市物部町)に来たとき写真を撮らせてもらったことがある。このときはイベントで白髪山に登ったはずだ。
心肺停止状態だった椎名と要救がクレバスから救出され、山を下りるラストスシーンは白山に沈む夕日に照らされていた(写真は朝の笠ヶ岳と白山)。白山は始まりの場面でも登場する。
岳のパンフレットに穂高を巡る3つの登山コースが紹介されていた。初心者向けとして上高地~涸沢2泊3日、中級者向けとして上高地~奥穂高岳2泊3日、上級者向けとして新穂高温泉(西穂高岳)~奥穂高岳1泊2日のコースだ。
上級者向けの西穂~奥穂は1日目に東京を朝一に出て昼頃に新穂高温泉、それからロープウェイで西穂高口、西穂山荘を経て一気に奥穂まで縦走しようという内容だ。小屋泊で天気が良ければやれないことはないだろうけどきつい。ガスが湧いてくるので午後遅くなってからこのルートに入るのは控えたい。
岐阜県警の「らいちょうⅡ」。
遭難者の救出活動。
登山シーズン中、涸沢には長野県警が、奥穂高岳直下の穂高岳山荘には岐阜県警が常駐している。
??なシーンもあったけど少し「ウルウル」くる場面もあったりでけっこう面白かった。
★雨の日は山をあきらめて「岳」を見に行こう!
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週末は天候がぐずつくことが確実だったので、台風が接近する日曜日の山はあきらめて「岳」を見に行ってやろうと考えていた。
28(土)朝、次第に空が明るくなって雨は小降りになってきた。「石立山なら半日でやれる・・・」と行く気になったけど車がない。昨日の飲み会で職場近くの駐車場においたままだ。車を取りに行く段取りをしながら「テレビが映らなくなる」日が迫っていることにふと気がついた。テレビはあまり見ない方だけど、一人では抱えられない「ブラウン管のワイドテレビ」を何とかしないとただの箱になってしまう。この日はテレビを物色に行くことにして、ついでに山道具屋へ軽量レインウェアなどを見に行った。
29(日)朝は大雨で安心して映画を見に行くことができた。今日の登山口はイオンの駐車場だ。
映画の「岳」は、少し省略された場面もあったが、概ね小説どおりで配役にも特に違和感はなくよくできていた。
内容は実際に見てもらうことにして、三歩の住んでいる所は目の前に前穂北尾根を望むことができる場所だった(北穂南稜付近か?)。
前穂北尾根のステゴサウルスの背中のような稜線は日本の山岳風景を代表する存在だ。
<奥穂高岳から槍ヶ岳を望む>
映像に映ったピークは笠ヶ岳・乗鞍岳・霞沢岳・焼岳・西穂独標・西穂高岳・明神岳・前穂高岳・ジャンダルム・奥穂高岳・北穂高岳・涸沢岳・槍ヶ岳・常念岳・白馬岳・五竜岳・鹿島槍ヶ岳など北アルプス南部と後立山を中心に白山や御嶽山なども。
飛騨の名峰「笠ヶ岳」 奥穂高岳の前衛峰「ジャンダルム」
「丸山」付近で捻挫したおじさんを救助に行った椎名が横柄なおじさんに捨て台詞を吐いて立ち去ったあと滑落する。滑落直前に歩いていたシーンは西穂山荘付近のように見えた(向かいに霞沢岳)が・・・・・・、
救出直前に映ったのは、なぜか遠く離れた後立山の鹿島槍ヶ岳だった。
谷村山荘のおばちゃん役の市毛良枝さんはベテランだけあって似合っていた。市毛さん自身登山家で、物部村(現香美市物部町)に来たとき写真を撮らせてもらったことがある。このときはイベントで白髪山に登ったはずだ。
心肺停止状態だった椎名と要救がクレバスから救出され、山を下りるラストスシーンは白山に沈む夕日に照らされていた(写真は朝の笠ヶ岳と白山)。白山は始まりの場面でも登場する。
岳のパンフレットに穂高を巡る3つの登山コースが紹介されていた。初心者向けとして上高地~涸沢2泊3日、中級者向けとして上高地~奥穂高岳2泊3日、上級者向けとして新穂高温泉(西穂高岳)~奥穂高岳1泊2日のコースだ。
上級者向けの西穂~奥穂は1日目に東京を朝一に出て昼頃に新穂高温泉、それからロープウェイで西穂高口、西穂山荘を経て一気に奥穂まで縦走しようという内容だ。小屋泊で天気が良ければやれないことはないだろうけどきつい。ガスが湧いてくるので午後遅くなってからこのルートに入るのは控えたい。
岐阜県警の「らいちょうⅡ」。
遭難者の救出活動。
登山シーズン中、涸沢には長野県警が、奥穂高岳直下の穂高岳山荘には岐阜県警が常駐している。
??なシーンもあったけど少し「ウルウル」くる場面もあったりでけっこう面白かった。
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高板山 2011.5.22
2011-05-26 23:57:13 (12 years ago)
朝まで降り続いた雨がやんでから高板山へシロヤシオを見に行ってみた。
<高板山のシロヤシオ>
■行先 高板山 (三等三角点 [四国石] 1427.1m)
■位置 高知県香美市、北緯33度45分57秒・東経133度52分02秒
■コースタイム
西の登山口 10:57(25分)→ 東の登山口 11:22(1時間09分)→ 四国王目岩 12:31(登攀)/12:40(5分)→ 高板山 12:45(昼食)/13:31(1時間44分)→ 西の登山口 15:15 【一周 3時間23分】
■コース水平距離 4.6km(周回)
■天気 曇り時々晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
西の登山口(三叉路)から林道を歩いて東の登山口から尾根伝いに西の登山口へ帰る周回コース。高板山より二の森の方が少し高く1430mを少し越えている。
<登山口手前の林道から見た高板山>
香美市物部町大栃から登山口までの行程は、片道約50分。「奥物部ふれあいプラザ」から三嶺方面へ 1㎞弱で奥物部湖(永瀬ダム)に架かる韮生川橋を右岸に渡って突き当たりを右折、楮佐古川・川の内川を上流へと遡る。途中から林道は未舗装となるが、木材搬出に利用されているので路面は比較的良好。ただし、水切りの段差が多数あるので乗り越えるときはゆっくりと。ロードクリアランスが低いとおなかが路面に接触することがあるのでオフロード車がおすすめ。
香美市から大豊町や徳島県に越える林道は、登山口から先、特に大豊町側は路面が荒れているので抜ける場合は要注意。
東に伸びる林道と峠を越えて大豊町西峯へ下る「峰越し林道」の三叉路が西の登山口になっていて案内板が設置されている。三叉路に駐車場があるのでここに車を置く。満車の時は少し東に進んで林道の待避所などに置くと良い。ぐるっと一周するので歩く距離は同じ。
三叉路の登山口から登ることももちろん可能だが、東の登山口から登りたい。というもの高板山は「高板山不動尊」の火渡りで知られる修験道の山で、麓の「神池」集落からの表参道をたどった方がその「歴史を感じることができる?」からだ。尾根は神池から蛇行しながら北に向かい、東の登山口付近で北西に折れているのでコース中に点在する祠は概ね南東を向いている。
ヒメレンゲ(姫蓮華)はベンケイソウ科マンネングサ属の多年草で本州(関東以西)・四国・九州の山地の沢沿いなどの湿ったところ分布する。由来はロゼット状の茎の下部を仏の蓮華座(ハスの花)に例えたものという。花期は 5~6月。雨で林道にも水が流れているのでサワガニも歩いていた。
西の登山口から東へ約 1.5㎞、20分で林道の分岐があるので門のある「通行禁止」の方へ進む。分岐から更に約 0.3㎞、5分の林道終点が登山口なのでまっすぐ進んでテープが巻かれた潅木帯に入る。
タニギキョウ(谷桔梗)はキキョウ科タニギキョウ属の多年草で北海道・本州・四国・九州の谷筋などの湿り気の多い山林に生える。小指の先ぐらいの小さな白い花の花片は普通 5枚のはずだけど 6枚のものが咲いていた。花期は 5~7月。
ニリンソウ(二輪草)はキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で、北海道・本州・四国・九州に分布する「スプリング・エフェメラル」のひとつ。名前の由来は「 1本の茎に 2つの花が咲く」から(2つとは限らない)。葉はおいしいらしいが、シコクブシに似ているので要注意。花期は 4~5月。長い茎の先の花は風にゆられてなかなかじっとしてくれないので被写体ぶれで画像は良くない。
祠のある岩を左に見送るとすぐに窪地に出る。
窪地の右側を北に抜けると尾根の鞍部に道標があり、「不動恵童子」の石柱のある岩尾根に取り付く。「お助け」ロープが随所に設けられているが使わなくても大丈夫。
尾根に取り付くとすぐにシロヤシオが出迎えてくれた。
シロヤシオの花はアケボノやミツバより小さくて可憐。
「臍擦り岩」の狭い割れ目を通過しないと進めない(こともないだろうが・・・)。でかい人は窮屈かも?
湿って滑りやすい急斜面はお助けロープを使って登る。急斜面を登りきると登山道は岩を避け右に曲がるが、左に出て岩の上に登ってみた。
岩の上はビューポイントになっていて眺めがよい。普通は気づかないで通り過ぎてしまう。そのまま岩の上を通って登山道に復帰できる。
高板山の岩場は右(北側)を巻いて通ることが多いが、岩の上も概ね通過可能。
木の枝に「サルオガセ」が絡み付いていた。サルオガセは木に寄生しているわけではない。「霞を食って生きている」と言われるように、大気中の水分を吸収して自ら光合成を行うので、都合の良い場所にぶら下がっているだけだ。ヨコワサルオガセ(横輪猿麻桛)はサルオガセ科サルオガセ属の地衣類で山ではよく見かける。
5月も中旬を過ぎるとミツバツツジ(三葉躑躅)はほぼ終わって、シロヤシオ(ゴヨウツツジ・五葉躑躅)にバトンタッチの時期だがまだ蕾も残っていた。
高板山の尾根上には祠が多数祭られている。
若宮様の祠を過ぎるて大きな岩の右を巻くとすぐに四国王目岩に着く。岩の上は展望が良く天気さえ良ければ剣山系はもとより石鎚山系も望むことができる。
四国岩の基部に鎮座する「不動明王」、明王の後ろから四国岩によじ登ってみる。
四国岩から見下ろすとこんな感じ。岩の下のシロヤシオは咲き始めたばかりで蕾が多い。
四国岩から灌木に囲まれた山頂までは 5分足らずで着く。
1427.1m「高板山」の三等三角点。
山頂からは南に大栃の町並みや平家ノ森が見える。
今日の一杯は、5月9日発売のマルちゃん(東洋水産)「ハリガネ 極細メンかた とんこつ味」。
商品概要は、「麺にこだわり、芯のあるような硬めの極細麺で、本場の博多風とんこつラーメンをモデルに開発致しました。博多でも麺の硬さランク上位となる「ハリガネ」をイメージした麺は、今までになかった食感を・・・・・・。」ということだ。コンビニで少し目立ってはいたが肝心のお味はイマイチ?かな。
シロヤシオの古木の多い尾根を二ノ森との鞍部に下る。コヨウラクツツジも咲いていた。
高板山のシロヤシオは大木が多い。上を見上げると花で埋め尽くされている。
シロヤシオは葉もきれい。
安徳天皇が身につけていたお守りを祀ると言われる二の森、奥ノ院の祠。
まだまだ蕾が多かったシロヤシオはあと 1週間から 10日程度は楽しめそう。
奥ノ院からロープのある急斜面を下ると、三ノ森の分岐まで残り約 300m。
これは柄がそこそこ長いのでたぶんシイタケ?
一周 4.6㎞と距離が短いので脇目もふらずにスタスタ歩けば 1時間少々で歩けるだろうが、岩に登ったり花や木の観察をしながらのゆっくり山歩だと 3~4時間。シロヤシオの季節だけ脚光を浴びる山だが、秋もよいと思う。
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<高板山のシロヤシオ>
■行先 高板山 (三等三角点 [四国石] 1427.1m)
■位置 高知県香美市、北緯33度45分57秒・東経133度52分02秒
■コースタイム
西の登山口 10:57(25分)→ 東の登山口 11:22(1時間09分)→ 四国王目岩 12:31(登攀)/12:40(5分)→ 高板山 12:45(昼食)/13:31(1時間44分)→ 西の登山口 15:15 【一周 3時間23分】
■コース水平距離 4.6km(周回)
■天気 曇り時々晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
西の登山口(三叉路)から林道を歩いて東の登山口から尾根伝いに西の登山口へ帰る周回コース。高板山より二の森の方が少し高く1430mを少し越えている。
<登山口手前の林道から見た高板山>
香美市物部町大栃から登山口までの行程は、片道約50分。「奥物部ふれあいプラザ」から三嶺方面へ 1㎞弱で奥物部湖(永瀬ダム)に架かる韮生川橋を右岸に渡って突き当たりを右折、楮佐古川・川の内川を上流へと遡る。途中から林道は未舗装となるが、木材搬出に利用されているので路面は比較的良好。ただし、水切りの段差が多数あるので乗り越えるときはゆっくりと。ロードクリアランスが低いとおなかが路面に接触することがあるのでオフロード車がおすすめ。
香美市から大豊町や徳島県に越える林道は、登山口から先、特に大豊町側は路面が荒れているので抜ける場合は要注意。
東に伸びる林道と峠を越えて大豊町西峯へ下る「峰越し林道」の三叉路が西の登山口になっていて案内板が設置されている。三叉路に駐車場があるのでここに車を置く。満車の時は少し東に進んで林道の待避所などに置くと良い。ぐるっと一周するので歩く距離は同じ。
三叉路の登山口から登ることももちろん可能だが、東の登山口から登りたい。というもの高板山は「高板山不動尊」の火渡りで知られる修験道の山で、麓の「神池」集落からの表参道をたどった方がその「歴史を感じることができる?」からだ。尾根は神池から蛇行しながら北に向かい、東の登山口付近で北西に折れているのでコース中に点在する祠は概ね南東を向いている。
ヒメレンゲ(姫蓮華)はベンケイソウ科マンネングサ属の多年草で本州(関東以西)・四国・九州の山地の沢沿いなどの湿ったところ分布する。由来はロゼット状の茎の下部を仏の蓮華座(ハスの花)に例えたものという。花期は 5~6月。雨で林道にも水が流れているのでサワガニも歩いていた。
西の登山口から東へ約 1.5㎞、20分で林道の分岐があるので門のある「通行禁止」の方へ進む。分岐から更に約 0.3㎞、5分の林道終点が登山口なのでまっすぐ進んでテープが巻かれた潅木帯に入る。
タニギキョウ(谷桔梗)はキキョウ科タニギキョウ属の多年草で北海道・本州・四国・九州の谷筋などの湿り気の多い山林に生える。小指の先ぐらいの小さな白い花の花片は普通 5枚のはずだけど 6枚のものが咲いていた。花期は 5~7月。
ニリンソウ(二輪草)はキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で、北海道・本州・四国・九州に分布する「スプリング・エフェメラル」のひとつ。名前の由来は「 1本の茎に 2つの花が咲く」から(2つとは限らない)。葉はおいしいらしいが、シコクブシに似ているので要注意。花期は 4~5月。長い茎の先の花は風にゆられてなかなかじっとしてくれないので被写体ぶれで画像は良くない。
祠のある岩を左に見送るとすぐに窪地に出る。
窪地の右側を北に抜けると尾根の鞍部に道標があり、「不動恵童子」の石柱のある岩尾根に取り付く。「お助け」ロープが随所に設けられているが使わなくても大丈夫。
尾根に取り付くとすぐにシロヤシオが出迎えてくれた。
シロヤシオの花はアケボノやミツバより小さくて可憐。
「臍擦り岩」の狭い割れ目を通過しないと進めない(こともないだろうが・・・)。でかい人は窮屈かも?
湿って滑りやすい急斜面はお助けロープを使って登る。急斜面を登りきると登山道は岩を避け右に曲がるが、左に出て岩の上に登ってみた。
岩の上はビューポイントになっていて眺めがよい。普通は気づかないで通り過ぎてしまう。そのまま岩の上を通って登山道に復帰できる。
高板山の岩場は右(北側)を巻いて通ることが多いが、岩の上も概ね通過可能。
木の枝に「サルオガセ」が絡み付いていた。サルオガセは木に寄生しているわけではない。「霞を食って生きている」と言われるように、大気中の水分を吸収して自ら光合成を行うので、都合の良い場所にぶら下がっているだけだ。ヨコワサルオガセ(横輪猿麻桛)はサルオガセ科サルオガセ属の地衣類で山ではよく見かける。
5月も中旬を過ぎるとミツバツツジ(三葉躑躅)はほぼ終わって、シロヤシオ(ゴヨウツツジ・五葉躑躅)にバトンタッチの時期だがまだ蕾も残っていた。
高板山の尾根上には祠が多数祭られている。
若宮様の祠を過ぎるて大きな岩の右を巻くとすぐに四国王目岩に着く。岩の上は展望が良く天気さえ良ければ剣山系はもとより石鎚山系も望むことができる。
四国岩の基部に鎮座する「不動明王」、明王の後ろから四国岩によじ登ってみる。
四国岩から見下ろすとこんな感じ。岩の下のシロヤシオは咲き始めたばかりで蕾が多い。
四国岩から灌木に囲まれた山頂までは 5分足らずで着く。
1427.1m「高板山」の三等三角点。
山頂からは南に大栃の町並みや平家ノ森が見える。
今日の一杯は、5月9日発売のマルちゃん(東洋水産)「ハリガネ 極細メンかた とんこつ味」。
商品概要は、「麺にこだわり、芯のあるような硬めの極細麺で、本場の博多風とんこつラーメンをモデルに開発致しました。博多でも麺の硬さランク上位となる「ハリガネ」をイメージした麺は、今までになかった食感を・・・・・・。」ということだ。コンビニで少し目立ってはいたが肝心のお味はイマイチ?かな。
シロヤシオの古木の多い尾根を二ノ森との鞍部に下る。コヨウラクツツジも咲いていた。
高板山のシロヤシオは大木が多い。上を見上げると花で埋め尽くされている。
シロヤシオは葉もきれい。
安徳天皇が身につけていたお守りを祀ると言われる二の森、奥ノ院の祠。
まだまだ蕾が多かったシロヤシオはあと 1週間から 10日程度は楽しめそう。
奥ノ院からロープのある急斜面を下ると、三ノ森の分岐まで残り約 300m。
これは柄がそこそこ長いのでたぶんシイタケ?
一周 4.6㎞と距離が短いので脇目もふらずにスタスタ歩けば 1時間少々で歩けるだろうが、岩に登ったり花や木の観察をしながらのゆっくり山歩だと 3~4時間。シロヤシオの季節だけ脚光を浴びる山だが、秋もよいと思う。
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