芸予諸島は大小数百の島からなる。その中で愛媛県最大で最北に位置する大三島(おおみしま)の最高峰、鷲ヶ頭山(わしがとうさん)へ出かけてみた。しまなみ海道の大三島は、「神の島」として知られている。
<灌木に囲まれた鷲ヶ頭山山頂>
■行先・位置
安神山 (四等三角点 [安神山] 267.1m)
愛媛県今治市、北緯34度14分31秒・東経133度00分29秒
鷲ヶ頭山 (二等三角点 [鷲頭山] 436.5m)
愛媛県今治市、北緯34度14分21秒・東経133度01分17秒
■コースタイム
道の駅御島 8:45(4分)→ 大山祇神社 8:49(11分)→ 宝物館 9:00(5分)→ 安神わくわくパーク 9:05(8分)→ 展望所 9:13/9:18(23分)→ 安神山三角点 9:41/9:48(5分)→ 安神山(えぼし岩)9:53/10:03(15分)→ 300mピーク 10:18/10:24(4分)→ 林道鷲ヶ山線出合 10:28(20分)→ 鷲ヶ頭山 10:48(昼食)/11:57(9分)→ 林道鷲ヶ山線出合 12:06(24分)→ ×自然休養林入口① 12:30/12:32(7分)→ ×自然休養林入口② 12:39/12:40(14分)→ 里道分岐 12:54(8分)→ 道の駅御島 13:02
<行き 1時間35分 帰り 1時間2分 計 2時間37分>
■コース水平距離 7.6(7.8)㎞
■天気 曇り時々晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
標高6mの道の駅「しまなみの駅御島」から大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)、安神山を経て林道出会いから鷲ヶ頭山をピストン、林道鷲ヶ頭線を戻る周回コースは、水平距離7.8kmで標高差430m、累積標高差600m弱。
【水平距離7.77㎞、沿面距離7.95km、累積標高差(+)582m (-)574m】
今治小松自動車道に未開通区間(2016年以降開通予定)があるため、「西瀬戸自動車道(しまなみ海道)」は、松山自動車道と直結されていない。そのため今治湯ノ浦ICから今治ICまでは、国道196号を利用する。
しまなみ海道を大三島ICで降りて約6km、10分ほどで今治市大三島町宮浦に着く。道の駅 [御島] の南に大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)神社の杜が広がり、南東に鷲ヶ頭山(左奥)が見える。
道の駅から西に200mほど歩くと、立派な鳥居が建っている。鳥居の奥に2010年、688年ぶりに再建されたという総門が見える。
大山祇神社は、大山積神を祭神とし、全国の山祇神社、三島神社の総本社といわれる。国宝や重要文化財を多数有していて、広い境内の奥に瑞牆に囲まれた樹齢約2,600年ともいわれる神木の大楠がある。
ルートは神門の手前を右だが、中に入って拝殿に参拝していこう。
参拝を済ませて、神門に戻り南延廊の前を過ぎ石橋を渡ると「宝物館」が見えてくるので、「宝篋印塔」の立つ三叉路を左折。小川に沿って100mほどの三叉路は「安神わくわくパーク →」へ。
梅雨空の下、遊具のある「安神わくわくパーク」の小さな園地は人影はない。
「安神山0.8km」の道標と「大三島自然研究路」の案内板を見て登山道へ。
くさりルートに興味をそそられるが、今日のところは一般ルートへ。
上り始めて10分足らず、安神わくわくパークからほんの一登りの所に展望所があり、山頂まで登らなくても芸予諸島の展望を楽しむことができる。
展望所からのパノラマ(3枚合成)。左奥は広島県の大崎上島。
展望所の先の九十九折を曲がると安神山が見えてきた。稜線付近から賑やかな声が聞こえてくる。
コンクリートの遊歩道を登る。2005年の山林火災で焼けた木々が残っている。
岩が露出する安神山の北斜面、鎖場はどこを通っているのだろう?
鎖献納の石碑の直ぐ先が山頂。
安神山山頂の祠
石鎚大神の石碑と祠の後ろの、南に開けた場所に埋設されている四等三角点(インテリジェント基準点)[安神山] 267.1m。
三角点から望む安神山最高点のえぼし岩(中央)。左奥が鷲ヶ頭山。
えぼし岩に攀じ登ってみた。
団体さんが手を振ってくれている。右の低い方が安神山三角点のピーク。
えぼし岩から鞍部に下ると屋久島のトーフ岩のような岩がある。
右はえぼし岩の説明板。えぼし岩のように岩石が広く露出している状態を「露頭」というらしい。風化して軟らかい花崗岩でできているそうだ。
「顔」のようにも見える岩。岩があると登ってみたくなる。遊園地のような山だ。
鞍部の岩から「えぼし岩」を振り返ってみる。低い場所からなので岩はテッペンしか見えてない。団体さんの一人が岩の手前まで登っている。
前方には 300m ピークと鷲ヶ頭山。
今日は振り向いての撮影が多い。
[路線名 林道安神山線(終点)幅員3.5m 延長260m ] の案内板から2~3分で林道鷲ヶ頭山出合に出る。
林道を横断して歩道へ。
オカトラノオ(丘虎の尾)は、サクラソウ科オカトラノオ属の多年草で日当たりの良い草原になどに自生する。
再び林道に出る。ベンチと案内板がある。
歩道に入って階段ときついコンクリートの急登を登る。
NHKとEBCの大三島中継所に着いた。アンテナ鉄塔の後ろの小さな森が山頂。
山頂の小さな森の手前からの展望
三角点
山頂の小さな森は灌木に覆われていて展望はきかない。
集合写真のシャッターは 「まかせちょきや!」
エースコック [B級グルメ探訪 埼玉県編 さいたま豆腐ラーメン]
埼玉県さいたま市で生まれた、麻婆豆腐と違って辛くない、まさかのやさしい味わい。 ほのかにラー油が香り麺によく絡む鶏がらベースにとろみをつけた醤油スープ。ということで、カロリー・塩分ともに控えめで軽く飲み干せる一杯。
おなかを満たしたら元来た道を下る。コンクリートの急勾配で歩きづらい。
林道へ出たら団体さんが林道を下っていくので、ピストンするのを止めて林道を歩くことにした。どこかで遊歩道に入るのか・・・?
何という名前のシダが知らないけど、綺麗だったので撮ってみた(左)。
サルトリイバラ(猿捕茨)は、サルトリイバラ科シオデ属に分類される落葉つる性半低木。葉の表面に光沢があり、四国などでは柏餅のカシワの代用にする。
「自然休養林」の道標に誘われて入ってみたけど最近利用された様子はない。
どこか麓の方へ通じているだろうがヤブコギなので止めておく。
林道を歩く。
再び自然休養林の道標、もう騙されない。一応のぞいてみたが、尾根上の道は二手に分かれていて、どちらもヤブコギ。林道沿いに咲く紫の花は・・・?
林道を少しだけショートカットして道の駅へ帰ってきた。
海洋温浴施設「マーレ・グラッシア大三島」で汗を流してさっぱり。
山で遊ばせてもらったので、少しだけ買い物も。道の駅「多々羅しまなみ公園」で、買ったのはオレンジソルト、ハーブソルトとレモンチョコレート。
今日歩いた山をおさらいをしておこう。
右から安神山(三角点)、えぼし岩、300mピーク、鷲ヶ頭山。
ちょっととんがった小さいアルプス・・・。「鷲ヶ頭アルプス」・・・は、語呂が悪い。
「安神アルプス」がいいね!
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三嶺 2012.6.10
2012-06-23 23:07:15 (11 years ago)
今日はどこへ行こうか?と悩んだときは、やはり三嶺!
梅雨に入ってぐずつき気味の空模様が続くけど、さわやかな青空に得した気分。
<青ザレ付近からの三嶺>
■行先・位置
西熊山 (三等三角点[西熊山] 1815.9m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分06秒・東経133度57分50秒
三嶺 (二等三角点[三嶺] 1893.4m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分22秒・東経133度59分16秒
■コースタイム
光石登山口 7:24(42分)→ 八丁ヒュッテ 8:06/8:15(24分)→ 渡渉点 8:39(1時間14分)→ お亀岩避難小屋 9:53/10:11(3分)→ お亀岩 10:14(20分)→ 西熊山 10:34/10:44(15分)→ 大タオ 10:59(41分)→ 三嶺 11:40/11:46(11分)→ 三嶺ヒュッテ 11:57(昼食)/12:54(20分)→ 三嶺 13:14/13:20(47分)→ カヤハゲ 14:07/14:15(40分)→ 分岐 14:55(33分)→ さおりが原分岐 15:28(47分)→ 八丁ヒュッテ 16:15/16:17(25分)→ 光石登山口 16:42
<三嶺ヒュッテまで 行き 3時間50分 帰り 3時間32分 計 7時間22分>
■コース水平距離 18.9㎞
■天気 晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
今回のルートは、光石登山口 → 八丁 → お亀岩 → 西熊山 → 三嶺 → 三嶺ヒュッテ → 三嶺 → カヤハゲ → さおりが原分岐 → 八丁 → 光石登山口の周回で約19㎞。タイムは、写真撮影の時間が多いので標準コースタイムに近いと思う。累積標高差は未計算だが、1400~1500m程度あるのではないだろうか。時間があるときに計算してみよう(いつのことか・・・)。
さて、今日はどのルートにしようかな・・・。
(登山口に着くまで決まっていないことが多い)
たぶん初めて見た、ちょっとグロテスクなこのキノコ。
フデリンドウには種ができていた(ともに堂床付近にて)。
ヒトリシズカ、フタリシズカ、サンニンシズカ・・・。なんちゃって (^^;)
これは全部「フタリシズカ」。
ヒトリシズカの花は糸状で葉に光沢がある。石立山でよく見かける。
シコクテンナンショウ(四国天南星)とアオテンナンショウ(青天南星)。
ともにサトイモ科テンナンショウ属の多年草で山地の林床、渓谷に生育する。
シコクテンナンショウの花(仏縁苞)は黒紫色で筒部に白い条がはいる。環境省レッドデータブック絶滅危惧ⅠB類(EN)。アオテンナンショウの仏炎苞は淡い緑色で先端が細長く垂れる。
八丁ヒュッテで一休み。
「クヌギタケのこども・・・?」 「ワッ!」
カンカケ谷の痩せた登山道が整備され、嫌な岩の「出っ張り」もなくなっていた。
渡渉点も石が敷かれて歩きやすくなっていた。
(そのもの 青き衣を纏いて 金色の野に・・・・・・。) オウムの抜け殻??
日差しは日に日にきつくなるものの、森の中には優しい陽が注ぐ。
カツラの巨木も若葉が青々と。
頭を持ち上げつつあるギンリョウソウ。
オククルマムグラ(奥車葎)は、アカネ科ヤエムグラ属の多年草で山地の林下に生える。白い花片が4枚、先が短く尖った葉が6枚ある。
キシメジ科クヌギタケ属のクヌギタケは、夏から秋にかけて、広葉樹の倒木上などに生えるのをよく見かける。あまり美味しくはないらしい。
タゴガエル(田子蛙)は、本州・四国・九州の主に山地に生息する。小さな沢の石の隙間で「グッグッ・・・」と鳴く声をよく耳にするが姿はあまり見かけない。
ウマノアシガタ(馬の足形)は、キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草で日当たりの良い山野に生える。お亀岩周辺と三嶺直下の鎖場付近に多い。別名のキンポウゲ(金鳳花)は、右のような八重咲きのものに付けられた名前。
リゾート地のペンション?は大げさかもしれない。でも、いい感じのお亀小屋。
小屋の中をのぞいて行こう。
すばらしいイラストマップ(原稿が手書き)!絵も説明分も上手い。
三嶺を愛する気持ちが伝わってくる (^_^)
お亀岩で稜線に出て西熊山へ向かう。
三嶺の付属山みたいだけど、どっしりとした西熊も「えい」のよ。
三等三角点の山頂から登ってきたカンカケ谷を俯瞰する。緑の森が美しい。
西には地蔵ノ頭、天狗塚、牛ノ背。
西熊山から見ると、ピラミダルな山頂部を持つ三嶺。
オオタオ付近からの三嶺も Good !
オオタオから西熊山を振り返る(2枚合成)。
青ザレ付近からの三嶺、水場付近と天狗岩周辺にツツジが咲いている。
青ザレを過ぎ、フスベヨリ谷ルートを合わせると山頂までもう一息。
光石から、ゆっくり歩いて4時間16分(休憩含む)で山頂到着。
歩いてきた西熊山の稜線と天狗塚・牛ノ背を望む。「いいね!」
山頂から東には、左から塔丸・丸笹山・剣山・次郎笈。
三嶺ヒュッテに寄ってランチにしよう!
明星「チョッパヤ 超バリカタ麺&ピリ辛高菜豚骨」
「とんこつに合う硬さの超バリカタ麺に、豚骨のコクがありながらも後味の良いスープを合わせ、しゃきしゃきのキャベツや辛子高菜などのかやくを組み合わせました。」ということで辛子高菜は好み。速いのもいい。
ビッグサイズにかかわらずエネルギーは意外と低めの311kcal、でも食塩相当量は7.6gと結構多いので汗をかいた後だけにしておこう。
賑わう三嶺ヒュッテでランチを楽しんだら再び山頂へ向かう。
「わいわい、がやがや。」楽しそうに団体さんが登ってきた。どこから来たのか、数えていたら20人を超えて、まだ続く。
名頃からのルートは、三嶺の全容を見ることなく山頂に出てしまうところが、ちょっと 「残念・・・」。
山頂までゆっくりと登り返す。
山頂でも登山者たちが弁当を広げてランチを楽しんでいる。
カメノコテントウは、よく見かけるナナホシテントウより一回り大きい。高い所が好きなのか、昨年は白山で見かけた。
山頂直下には、シコクハタザオとウマノアシガタの小さなお花畑。
マイヅルソウ(舞鶴草)は、ユリ科マイヅルソウ属の多年草。
北海道~九州の山地帯上部から亜高山帯に分布する。本州では高山で、北海道では低地でも見られるという。秋に赤く透き通るような実を付ける。
ツマトリソウ(褄取草)は、サクラソウ科ツマトリソウ属の多年草で北海道・本州・四国の亜高山帯に分布する。和名の由来は、花片の先端がまれに赤くなり、褄取っているように見えるから。
この個体は花片が6枚で、うち3枚が少し割れている。
ツマトリソウの花片の数は7枚が多く、雄しべの数は花片の数と一致する。
左の個体がわずかに褄取っている。
天狗岩に寄っていこう。寄り道・道草が多い ^_^;
新緑にツツジが色を添える。
天狗岩直下から天狗岩と山頂部分を仰ぎ見る。
カヤハゲで一休みしらた尾根ルートをさおりが原方面へと下る。
この分岐を左へとると、トチノキの巨木を経て20分でさおりが原へと下る。
遠回りだけど、右のトラバースでフスベヨリ谷へ出てみよう。
フスベヨリ谷第3徒渉点近くの「さおりが原分岐」に出た。
苔むした岩に咲くのはタニギキョウ。
沢沿いに落ちているのはトチノキの花で白に濃いピンクが目立つ。
歩きやすきなったフスベヨリ谷の登山道に木漏れ日が差す。
吊り橋を渡ると八丁は近い。
歩いた距離は約19㎞。天気も良く充足感のある山歩きで「もうけた」気分。
撮影枚数は約300枚。フィルム交換のないデジカメは撮りすぎるのが難点。
宿題がたくさんできてしまった (>_<)
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梅雨に入ってぐずつき気味の空模様が続くけど、さわやかな青空に得した気分。
<青ザレ付近からの三嶺>
■行先・位置
西熊山 (三等三角点[西熊山] 1815.9m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分06秒・東経133度57分50秒
三嶺 (二等三角点[三嶺] 1893.4m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分22秒・東経133度59分16秒
■コースタイム
光石登山口 7:24(42分)→ 八丁ヒュッテ 8:06/8:15(24分)→ 渡渉点 8:39(1時間14分)→ お亀岩避難小屋 9:53/10:11(3分)→ お亀岩 10:14(20分)→ 西熊山 10:34/10:44(15分)→ 大タオ 10:59(41分)→ 三嶺 11:40/11:46(11分)→ 三嶺ヒュッテ 11:57(昼食)/12:54(20分)→ 三嶺 13:14/13:20(47分)→ カヤハゲ 14:07/14:15(40分)→ 分岐 14:55(33分)→ さおりが原分岐 15:28(47分)→ 八丁ヒュッテ 16:15/16:17(25分)→ 光石登山口 16:42
<三嶺ヒュッテまで 行き 3時間50分 帰り 3時間32分 計 7時間22分>
■コース水平距離 18.9㎞
■天気 晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
今回のルートは、光石登山口 → 八丁 → お亀岩 → 西熊山 → 三嶺 → 三嶺ヒュッテ → 三嶺 → カヤハゲ → さおりが原分岐 → 八丁 → 光石登山口の周回で約19㎞。タイムは、写真撮影の時間が多いので標準コースタイムに近いと思う。累積標高差は未計算だが、1400~1500m程度あるのではないだろうか。時間があるときに計算してみよう(いつのことか・・・)。
さて、今日はどのルートにしようかな・・・。
(登山口に着くまで決まっていないことが多い)
たぶん初めて見た、ちょっとグロテスクなこのキノコ。
フデリンドウには種ができていた(ともに堂床付近にて)。
ヒトリシズカ、フタリシズカ、サンニンシズカ・・・。なんちゃって (^^;)
これは全部「フタリシズカ」。
ヒトリシズカの花は糸状で葉に光沢がある。石立山でよく見かける。
シコクテンナンショウ(四国天南星)とアオテンナンショウ(青天南星)。
ともにサトイモ科テンナンショウ属の多年草で山地の林床、渓谷に生育する。
シコクテンナンショウの花(仏縁苞)は黒紫色で筒部に白い条がはいる。環境省レッドデータブック絶滅危惧ⅠB類(EN)。アオテンナンショウの仏炎苞は淡い緑色で先端が細長く垂れる。
八丁ヒュッテで一休み。
「クヌギタケのこども・・・?」 「ワッ!」
カンカケ谷の痩せた登山道が整備され、嫌な岩の「出っ張り」もなくなっていた。
渡渉点も石が敷かれて歩きやすくなっていた。
(そのもの 青き衣を纏いて 金色の野に・・・・・・。) オウムの抜け殻??
日差しは日に日にきつくなるものの、森の中には優しい陽が注ぐ。
カツラの巨木も若葉が青々と。
頭を持ち上げつつあるギンリョウソウ。
オククルマムグラ(奥車葎)は、アカネ科ヤエムグラ属の多年草で山地の林下に生える。白い花片が4枚、先が短く尖った葉が6枚ある。
キシメジ科クヌギタケ属のクヌギタケは、夏から秋にかけて、広葉樹の倒木上などに生えるのをよく見かける。あまり美味しくはないらしい。
タゴガエル(田子蛙)は、本州・四国・九州の主に山地に生息する。小さな沢の石の隙間で「グッグッ・・・」と鳴く声をよく耳にするが姿はあまり見かけない。
ウマノアシガタ(馬の足形)は、キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草で日当たりの良い山野に生える。お亀岩周辺と三嶺直下の鎖場付近に多い。別名のキンポウゲ(金鳳花)は、右のような八重咲きのものに付けられた名前。
リゾート地のペンション?は大げさかもしれない。でも、いい感じのお亀小屋。
小屋の中をのぞいて行こう。
すばらしいイラストマップ(原稿が手書き)!絵も説明分も上手い。
三嶺を愛する気持ちが伝わってくる (^_^)
お亀岩で稜線に出て西熊山へ向かう。
三嶺の付属山みたいだけど、どっしりとした西熊も「えい」のよ。
三等三角点の山頂から登ってきたカンカケ谷を俯瞰する。緑の森が美しい。
西には地蔵ノ頭、天狗塚、牛ノ背。
西熊山から見ると、ピラミダルな山頂部を持つ三嶺。
オオタオ付近からの三嶺も Good !
オオタオから西熊山を振り返る(2枚合成)。
青ザレ付近からの三嶺、水場付近と天狗岩周辺にツツジが咲いている。
青ザレを過ぎ、フスベヨリ谷ルートを合わせると山頂までもう一息。
光石から、ゆっくり歩いて4時間16分(休憩含む)で山頂到着。
歩いてきた西熊山の稜線と天狗塚・牛ノ背を望む。「いいね!」
山頂から東には、左から塔丸・丸笹山・剣山・次郎笈。
三嶺ヒュッテに寄ってランチにしよう!
明星「チョッパヤ 超バリカタ麺&ピリ辛高菜豚骨」
「とんこつに合う硬さの超バリカタ麺に、豚骨のコクがありながらも後味の良いスープを合わせ、しゃきしゃきのキャベツや辛子高菜などのかやくを組み合わせました。」ということで辛子高菜は好み。速いのもいい。
ビッグサイズにかかわらずエネルギーは意外と低めの311kcal、でも食塩相当量は7.6gと結構多いので汗をかいた後だけにしておこう。
賑わう三嶺ヒュッテでランチを楽しんだら再び山頂へ向かう。
「わいわい、がやがや。」楽しそうに団体さんが登ってきた。どこから来たのか、数えていたら20人を超えて、まだ続く。
名頃からのルートは、三嶺の全容を見ることなく山頂に出てしまうところが、ちょっと 「残念・・・」。
山頂までゆっくりと登り返す。
山頂でも登山者たちが弁当を広げてランチを楽しんでいる。
カメノコテントウは、よく見かけるナナホシテントウより一回り大きい。高い所が好きなのか、昨年は白山で見かけた。
山頂直下には、シコクハタザオとウマノアシガタの小さなお花畑。
マイヅルソウ(舞鶴草)は、ユリ科マイヅルソウ属の多年草。
北海道~九州の山地帯上部から亜高山帯に分布する。本州では高山で、北海道では低地でも見られるという。秋に赤く透き通るような実を付ける。
ツマトリソウ(褄取草)は、サクラソウ科ツマトリソウ属の多年草で北海道・本州・四国の亜高山帯に分布する。和名の由来は、花片の先端がまれに赤くなり、褄取っているように見えるから。
この個体は花片が6枚で、うち3枚が少し割れている。
ツマトリソウの花片の数は7枚が多く、雄しべの数は花片の数と一致する。
左の個体がわずかに褄取っている。
天狗岩に寄っていこう。寄り道・道草が多い ^_^;
新緑にツツジが色を添える。
天狗岩直下から天狗岩と山頂部分を仰ぎ見る。
カヤハゲで一休みしらた尾根ルートをさおりが原方面へと下る。
この分岐を左へとると、トチノキの巨木を経て20分でさおりが原へと下る。
遠回りだけど、右のトラバースでフスベヨリ谷へ出てみよう。
フスベヨリ谷第3徒渉点近くの「さおりが原分岐」に出た。
苔むした岩に咲くのはタニギキョウ。
沢沿いに落ちているのはトチノキの花で白に濃いピンクが目立つ。
歩きやすきなったフスベヨリ谷の登山道に木漏れ日が差す。
吊り橋を渡ると八丁は近い。
歩いた距離は約19㎞。天気も良く充足感のある山歩きで「もうけた」気分。
撮影枚数は約300枚。フィルム交換のないデジカメは撮りすぎるのが難点。
宿題がたくさんできてしまった (>_<)
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大ボシ山(大星山) 2012.6.9
2012-06-13 21:23:02 (11 years ago)
四国も昨日入梅が発表され、今日もすっきりとしない天気になった。
行きも帰りも時間的制約があったので、近くて手軽な「大ボシ山」へ出かけた。
<大ボシ山のブナ林>
■行先・位置
大ボシ山(大星山) (二等三角点 [怒田] 1431.7m)高知県香美市・大豊町、北緯33度44分39秒・東経133度48分57秒
■コースタイム
林道ゲート 9:41(29分)→ 登山口 10:10(16分)→ 20番鉄塔 10:26/10:32(24分)→ 22番鉄塔 10:56/11:07(4分)→ 23番鉄塔 11:11(21分)→ 25番鉄塔 11:32/11:38(6分)→ 26番鉄塔 11:44/11:46(4分)→ 大ボシ山 11:50(昼食)/12:24(3分)→ 26番鉄塔 12:27/12:30(5分)→ 25番鉄塔 12:35/12:37(18分)→ 23番鉄塔 12:55/12:57(4分)→ 22番鉄塔 13:01(22分)→ 20番鉄塔 13:23/13:26(12分)→ 登山口 13:38(27分)→ 林道ゲート 14:05
【行き 1時間44分 帰り 1時間31分 計3時間15分】
■コース水平距離 10.1㎞
■天気 晴れ時々曇り
ゲートから登山口までの林道 2km と送電線鉄塔の尾根道 3㎞ の往復10㎞。標高差は、林道ゲートから登山口まで200m、登山口から山頂まで530m。
今回は「北アルプスへ行ってみたい」!? という、新人女子2名が参加。
いつものように、「いののやま橋」を渡ってすぐの路肩に車を置いて出発。香川ナンバーが1台駐車している。香川の方は高知の山にもよく足を運んでくれる。
ゲートから登山口までの約2㎞はウォーミングアップに歩いて行こう。
マルバウツギ(丸葉空木)は、アジサイ科ウツギ属の落葉低木で本州(関東以西)・四国・九州の山地に生える。花序のすぐ下の葉に柄がなく茎を抱く。
ガクウツギ(小額空木)はユキノシタ科アジサイ属の落葉低木で本州(東海地方以西)・四国・九州に分布する。花片が5枚の小さな普通花と大きな萼片の装飾花があり、装飾花の萼片は3~4枚で中央に結実しない両性花がある。
22番鉄塔で一休み。
ギンラン(銀蘭)は、ラン科キンラン属の多年草で山地帯~亜高山帯の林床に生える。ギンリョウソウのように「菌根菌」と呼ばれる菌類と共生する。特殊な環境で育つので、持ち帰って庭や鉢に植えても「無駄」なので採らないように!
ブナに食いつかれたシロヤシオを見物。
オンツツジ(雄躑躅)は、ツツジ科ツツジ属の落葉低木で本州(紀伊半島西部)・四国・九州に分布する落葉低木で雄しべは10本、葉は枝先に3枚輪生する。
タニギキョウ(谷桔梗)は、キキョウ科タニギキョウ属の多年草。谷筋などの苔むした岩の上によく生えている。
ギンリョウソウ(銀竜草)は、イチヤクソウ科ギンリョウソウ属の多年草。山地のやや湿り気のある腐植土の上に生える腐生植物で、葉緑素がないため共棲している菌類から栄養分を得ている。周辺の樹木や菌類との関係から、ギンラン同様持って帰っても育たない。
<ガスが吹き抜けてゆく26番鉄塔鞍部のブナ林>
26番鉄塔の鞍部は相変わらず風が吹いて寒い。夏なのにこれだから、ここはよほど風が好む場所なのだ。風のなければ木陰でランチもよいけれど・・・。
26番鉄塔鞍部からは、ほんのひと登りで大ボシ山(大星山)山頂に着く。
森の中のようだが、2~3mの灌木に囲まれているだけで周囲は明るい。
潅木さえなければ展望がよい山頂には、二等三角点 [怒田] 1431.7mが埋設されていて、晴れていたら潅木の間から高知市内や浦戸大橋も見える。
今日の一杯は、エースコック「飲み干す一杯 牛だし白湯ラーメン」
「まろやかなスープに牛コラーゲンを用いた特製調味油を入れて完成させる本格的な味わい!」と、いうことでまずまず。
帰りは26番鉄塔鞍部でブナの森を堪能してから下りよう。
鉄塔鞍部周辺と山頂にかけての尾根の北斜面には、ブナの森が広がっている。
まだまだ山の歩き方は心許ないような気もしないではないが・・・。
[危] マークの稜線山歩は大丈夫か?
ブナとヒメシャラは仲がいい。
登山者にとって梅雨時期はあまり心地よくないが、苔たちが喜ぶ季節。
登山口まで1時間14分(休憩込み)は、まずまず?
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行きも帰りも時間的制約があったので、近くて手軽な「大ボシ山」へ出かけた。
<大ボシ山のブナ林>
■行先・位置
大ボシ山(大星山) (二等三角点 [怒田] 1431.7m)高知県香美市・大豊町、北緯33度44分39秒・東経133度48分57秒
■コースタイム
林道ゲート 9:41(29分)→ 登山口 10:10(16分)→ 20番鉄塔 10:26/10:32(24分)→ 22番鉄塔 10:56/11:07(4分)→ 23番鉄塔 11:11(21分)→ 25番鉄塔 11:32/11:38(6分)→ 26番鉄塔 11:44/11:46(4分)→ 大ボシ山 11:50(昼食)/12:24(3分)→ 26番鉄塔 12:27/12:30(5分)→ 25番鉄塔 12:35/12:37(18分)→ 23番鉄塔 12:55/12:57(4分)→ 22番鉄塔 13:01(22分)→ 20番鉄塔 13:23/13:26(12分)→ 登山口 13:38(27分)→ 林道ゲート 14:05
【行き 1時間44分 帰り 1時間31分 計3時間15分】
■コース水平距離 10.1㎞
■天気 晴れ時々曇り
ゲートから登山口までの林道 2km と送電線鉄塔の尾根道 3㎞ の往復10㎞。標高差は、林道ゲートから登山口まで200m、登山口から山頂まで530m。
今回は「北アルプスへ行ってみたい」!? という、新人女子2名が参加。
いつものように、「いののやま橋」を渡ってすぐの路肩に車を置いて出発。香川ナンバーが1台駐車している。香川の方は高知の山にもよく足を運んでくれる。
ゲートから登山口までの約2㎞はウォーミングアップに歩いて行こう。
マルバウツギ(丸葉空木)は、アジサイ科ウツギ属の落葉低木で本州(関東以西)・四国・九州の山地に生える。花序のすぐ下の葉に柄がなく茎を抱く。
ガクウツギ(小額空木)はユキノシタ科アジサイ属の落葉低木で本州(東海地方以西)・四国・九州に分布する。花片が5枚の小さな普通花と大きな萼片の装飾花があり、装飾花の萼片は3~4枚で中央に結実しない両性花がある。
22番鉄塔で一休み。
ギンラン(銀蘭)は、ラン科キンラン属の多年草で山地帯~亜高山帯の林床に生える。ギンリョウソウのように「菌根菌」と呼ばれる菌類と共生する。特殊な環境で育つので、持ち帰って庭や鉢に植えても「無駄」なので採らないように!
ブナに食いつかれたシロヤシオを見物。
オンツツジ(雄躑躅)は、ツツジ科ツツジ属の落葉低木で本州(紀伊半島西部)・四国・九州に分布する落葉低木で雄しべは10本、葉は枝先に3枚輪生する。
タニギキョウ(谷桔梗)は、キキョウ科タニギキョウ属の多年草。谷筋などの苔むした岩の上によく生えている。
ギンリョウソウ(銀竜草)は、イチヤクソウ科ギンリョウソウ属の多年草。山地のやや湿り気のある腐植土の上に生える腐生植物で、葉緑素がないため共棲している菌類から栄養分を得ている。周辺の樹木や菌類との関係から、ギンラン同様持って帰っても育たない。
<ガスが吹き抜けてゆく26番鉄塔鞍部のブナ林>
26番鉄塔の鞍部は相変わらず風が吹いて寒い。夏なのにこれだから、ここはよほど風が好む場所なのだ。風のなければ木陰でランチもよいけれど・・・。
26番鉄塔鞍部からは、ほんのひと登りで大ボシ山(大星山)山頂に着く。
森の中のようだが、2~3mの灌木に囲まれているだけで周囲は明るい。
潅木さえなければ展望がよい山頂には、二等三角点 [怒田] 1431.7mが埋設されていて、晴れていたら潅木の間から高知市内や浦戸大橋も見える。
今日の一杯は、エースコック「飲み干す一杯 牛だし白湯ラーメン」
「まろやかなスープに牛コラーゲンを用いた特製調味油を入れて完成させる本格的な味わい!」と、いうことでまずまず。
帰りは26番鉄塔鞍部でブナの森を堪能してから下りよう。
鉄塔鞍部周辺と山頂にかけての尾根の北斜面には、ブナの森が広がっている。
まだまだ山の歩き方は心許ないような気もしないではないが・・・。
[危] マークの稜線山歩は大丈夫か?
ブナとヒメシャラは仲がいい。
登山者にとって梅雨時期はあまり心地よくないが、苔たちが喜ぶ季節。
登山口まで1時間14分(休憩込み)は、まずまず?
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石立山 2012.6.2
2012-06-11 22:14:05 (11 years ago)
新人山ボーイ?Y君を率いて今年最初の石立山へ。
6月から7月初旬にかけて、石立山はつかの間の賑わいを見せる。
と言ってもメジャーな山から比べると静かだが・・・。
この時期、しばらく石立通いを続けることになるか・・・?
■行先・位置
石立山 (二等三角点 [石立山] 1,707.7m)
高知県香美市・徳島県那賀町、北緯33度47分5秒・東経134度3分18秒
■コースタイム
別府峡駐車場 8:05(3分)→ 別府峡登山口 8:08(30分)→ 展望所 8:38/8:50(7分)→ 竜頭谷 8:57(21分)→ ガメラ石 9:18/9:25(25分)→ 岩場 9:43/9:50(25分)→ 1380m付近 10:15(雉撃ち)/10:26(39分)→ 西峰 11:05/11:08(6分)→ 捨身嶽 11:14/11:22(5分)→ 西峰 11:28(25分)→ 石立山 11:53(昼食)/12:50(12分)→ 西峰 13:02(49分)→ 岩場 13:51/14:00(14分)→ ガメラ石 14:14/14:17(18分)→ 竜頭谷 14:35(26分)→ 別府峡登山口 15:01(4分)→ 別府峡駐車場 15:05
<行き 3時間6分 帰り 2時間3分 計 5時間8分>
■コース水平距離 8.2㎞(捨身嶽などのオプションを除く)
■天気 曇り時々晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
今回は、別府峡からの一般ルートを利用。百間滝の上部で竜頭谷を渡渉、西峰を経て山頂をピストンする。
駐車場が標高540m、登山口(錦帯橋)560m、山頂1,707.7mで標高差1,170m。片道4㎞(捨身嶽などオプションを除く)と距離は短いが、累積標高差は1,200mを越える。
例えば、
涸沢(2,300m)から奥穂高岳(3,190m)→ 標高差 890m
涸沢(2,300m)から北穂高岳(3,106m)→ 標高差 806m
剱沢(2,500m)から剱岳(2,999m)→ 標高差 499m
などよりずっときつい。
この山を楽にクリアできるなら、槍・穂高はもとより剱も「楽勝だ!」
お茶目だが、イマイチかわいくない別府峡のクマ。
もみじ茶屋の駐車場に車を置くと先行者の車が1台あった(写真は自車)。
「香川」ナンバーなので間違いなく登山だろう。
この山は、初めてだと早朝から登るほうがおすすめ。
登山口の吊り橋は、2008年11月22日公開の中居正広主演映画の
「私は貝になりたい」のロケにも使われた。
小さなつり橋でも「りっぱ」な名前だ。
竜頭谷手前の尾根上に小さな展望所があるので寄ってみた。
ヤマツツジ(山躑躅)は、ツツジ科ツツジ属の半落葉低木で北海道南部・本州・四国・九州の暖温帯域全域の林縁、日当たりのよい尾根筋などに生育する。
日本の野生ツツジの代表種で分布域も広い。オンツツジとの違いは雄しべの数(ヤマツツジ5本、オンツツジ10分)や葉の形など。
モリイバラ(森茨・森薔薇)は、バラ科の落葉性のつる性低木で本州(関東以西)・四国・九州の山野に分布する。
最近雨が少なかったので竜頭谷は楽に渡ることができた。
雨の多い梅雨時期などは靴を脱がないと渡れないこともあり、すぐ下の百間滝も見ごたえがあるが、秋から冬にかけては涸れている。
竜頭谷を渡ると、ざれた石灰岩の砂利道から岩尾根に取り付く。
スカイラインからの「お手ごろ山」だけ登っていると、手強く感じることだろう。
あっという間に高度を稼いでいる。
いつも見ているのになぜか立ち止まってしまう「ガメラ石」は、標高1050m。
登山道から少し離れて、ヒメキリンソウがひっそりと咲き始めていた。
牧野富太郎博士が名付け親の、ヒメキリンソウ(姫黄輪草・ベンケイソウ科)は四国(愛媛、徳島、高知)の固有種で、環境省レッドデータブック絶滅危惧II類(VU)となっている。赤い葯がアクセント。
中間点の「岩場」は標高1,220m、展望が開け白髪山や三嶺、行者山などを望むことができる。
イワガサ(岩傘)は、バラ科シモツケ属の落葉低木で本州(近畿地方以西)・四国・九州に分布し、急峻な岩場などに生育することが多い。
イブキシモツケによく似ているが葉っぱが微妙に違う。
サルオガセ(猿尾枷)は、岩場付近でよく見かける地衣類で空気中の水分と二酸化炭素を直接吸収し光合成をおこなう。
樹木に寄生している訳ではない。
「ビャクシンの尾根」は、あまり高くないのでゆっくり歩けば問題はない。
この時期、深山の薄暗い林床でよく見かけるギンリョウソウ。
周囲を覆っていたスズタケがシカの食害で減ったので目立ちやすくなった。
目玉親父が衣をまとったようだ。
ギンリョウソウ(銀竜草)は、山地のやや湿り気のある腐植土の上に生える腐生植物で、透明感のある白い鱗のような葉に包まれた姿を「竜」に見立てた。
緑の葉のない白っぽい姿がキノコにも見えるので、ユウレイタケ(幽霊茸)の別名がある。葉緑素がないので自分では栄養を作れない。
固有種のイシダテクサタチバナ(石立草橘)も元気良く葉を伸ばしていた。
花の見頃は 6月下旬から 7月初旬なので3週間後位が見頃。
<参考:イシダテクサタチバナ>
イシダテクサタチバナ(石立草橘)は、ガガイモ科カモメヅル属の多年草で、高知県香美市物部町の「別府山国有林(石立山植物群落保護林)」に咲く。
環境省のレッドデータブック、絶滅危惧II類(VU)に分類されている。
本家の「クサタチバナ」は、本州(関東地方以西)・四国に分布し、滋賀県伊吹山に大群落があることが知られている。「イシダテクサタチバナ」は、花序が茎頂にのみつくことや花片が細長く尖っていることなどの違いがある。
共通点は、石灰岩地を好むということ。
剣山にも自生地があるというが、矢筈山のそれはちょっと違うようで、花片の形からすると普通種の「クサタチバナ(草橘)」ではないだろうか。
コツクバネウツギ(小衝羽根空木)は、顎片が2~3枚と5枚のツクバネウツギ(衝羽根空木)より少ない。
イワキンバイ(岩金梅)はバラ科キジムシロ属の多年草で、北海道~九州 の山地の岩場や礫地に分布し、高山帯に咲くミヤマキンバイによく似ている。
イワキンバイは亜高山帯が主で鋸葉が茎に直接付いていてトゲトゲが細かい。
ヒトリシズカ(一人静)は、センリョウ科チャラン属の多年草で北海道~九州の山地に分布、1本の花序にブラシ状の小さな白い花をつける。葉に光沢がある。
スミレの季節は終わりつつあるが、ちょっときれいだったタチツボスミレ。
11時05分、駐車場から丁度3時間で西峰に着いた。
一休みしたら捨身嶽を歩いてみよう。
捨身嶽は、西峰から北東に下る支尾根上部の切り立った岩塊。
ヤチマタイカリソ(八街碇草)はメギ科イカリソウ属の多年草で、本州(東海・紀伊半島)・四国・九州に分布するソハヤキ要素を持つ植物群のひとつといわれる。
石灰岩地帯に多く分布する。
環境省レッドデータブック絶滅危惧II類(VU)。
イワツクバネウツギ(岩衝羽根空木)は、スイカズラ科イワツクバネウツギ属の落葉低木で本州中部以西・四国・九州の石灰岩地や蛇紋岩地域の急傾斜地などにに遺存的に分布する。茎の樹皮には6筋の溝がある。
環境省レッドデータブック絶滅危惧II類(VU)。
キバナノコマノツメ(黄花駒爪)は黄色のスミレ基本3種の1つ。
北海道や本州中部(日本アルプス周辺)と四国・屋久島の高山に分布し、四国では、東赤石山などに咲く。
唇弁が長く他の黄スミレと違って葉がまるいこと、上弁と側弁が上を向いていることなどが特徴でタカネスミレに似ている。
名前は葉の形が馬の蹄に似ていることに由来し、スミレの仲間なのにスミレと呼ばれない。
キンポウゲ科ミスミソウ属の園芸種を「雪割草」と呼び「新潟県の草花」にも指定されているが、カタカナでも書くことができる「本物」の「ユキワリソウ」はこれ。
雪解けとともに花をつけるので「雪割草」と呼ばれる。
四国では梅雨入り前の暑い時期に咲くので、なぜ「ユキワリ???」なのって感じだけど、北アルプスなど中部山岳では雪解けの季節。四国基準ではないのだ。
白とピンクの花があって花片の形も微妙に違う。
白花のユキワリソウは他の地域でも見られるのだろうか?
ユキワリソウ(雪割草)は、サクラソウ科サクラソウ属の多年草で、本州(中部以北)と四国の亜高山帯から高山帯の湿った岩場や草地に自生する。
葉の表面には、「しわ」が多い。
ハクサンコザクラに似ているが、花びらが「ハート形」で岩場に咲くことが多い。
シライトソウ(白糸草)はユリ科シライトソウ属の多年草で本州(秋田県以南)・四国・九州の山野に分布、ブラシのような白い花をつける。
シコクハタザオ(四国旗竿)はアブラナ科ヤマハタザオ属の多年草で、本州(関東以西)・四国・九州に分布する。
フジハタザオの変種と言われ、初夏によく見かけるあまり珍しくない植物。
トサノ?ミツバツツジは、岐阜・滋賀・紀伊半島・四国全域に生育する。
ミツバツツジには変種が多いのでよく分からない。雄しべが10本あるので、本家のミツバツツジでないのは間違いない。
例年よりゆっくり咲いていて、まだまだ見頃。
ガスが漂う斜面のミツバツツジが美しい。
西峯から本峰の尾根筋には、シロヤシオ(ゴヨウツツジ)の古木も多い。
山頂周辺は、数年前までスズタケに覆われ展望がなかった。
スズタケはシカが食べてしまったので、香美市香北町のアンパンマンミュージアムはもちろん、阿南市の橘湾火力発電所も見えるようになった。
今日の一杯は、とかち麺工房の「とまとらあめん」。
「麺は氷結乾燥ノンフライ麺。製造に約1週間かけ、生麺に近い食感に仕上げました。ちょっぴり洋風・新感覚なトマトスープはチキンとポークをベースにトマトと相性の良いニンニクを程よく利かせており、すっきりした酸味にバランスの取れた塩味と甘味がトマトの風味を引き立てています。」
ということで、個人的に酸っぱいスープもOK!
帰りは往路を引き返す。
帰りは延々と下りなので膝を痛めないようにしたい。
夕方には「夏山山行」の打合せ会があるので「べふ峡温泉」で汗を流した。
下山後の温泉は最高!
■問合せ
「べふ峡温泉」 香美市物部町別府452-8 TEL 0887-58-4181
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6月から7月初旬にかけて、石立山はつかの間の賑わいを見せる。
と言ってもメジャーな山から比べると静かだが・・・。
この時期、しばらく石立通いを続けることになるか・・・?
■行先・位置
石立山 (二等三角点 [石立山] 1,707.7m)
高知県香美市・徳島県那賀町、北緯33度47分5秒・東経134度3分18秒
■コースタイム
別府峡駐車場 8:05(3分)→ 別府峡登山口 8:08(30分)→ 展望所 8:38/8:50(7分)→ 竜頭谷 8:57(21分)→ ガメラ石 9:18/9:25(25分)→ 岩場 9:43/9:50(25分)→ 1380m付近 10:15(雉撃ち)/10:26(39分)→ 西峰 11:05/11:08(6分)→ 捨身嶽 11:14/11:22(5分)→ 西峰 11:28(25分)→ 石立山 11:53(昼食)/12:50(12分)→ 西峰 13:02(49分)→ 岩場 13:51/14:00(14分)→ ガメラ石 14:14/14:17(18分)→ 竜頭谷 14:35(26分)→ 別府峡登山口 15:01(4分)→ 別府峡駐車場 15:05
<行き 3時間6分 帰り 2時間3分 計 5時間8分>
■コース水平距離 8.2㎞(捨身嶽などのオプションを除く)
■天気 曇り時々晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
今回は、別府峡からの一般ルートを利用。百間滝の上部で竜頭谷を渡渉、西峰を経て山頂をピストンする。
駐車場が標高540m、登山口(錦帯橋)560m、山頂1,707.7mで標高差1,170m。片道4㎞(捨身嶽などオプションを除く)と距離は短いが、累積標高差は1,200mを越える。
例えば、
涸沢(2,300m)から奥穂高岳(3,190m)→ 標高差 890m
涸沢(2,300m)から北穂高岳(3,106m)→ 標高差 806m
剱沢(2,500m)から剱岳(2,999m)→ 標高差 499m
などよりずっときつい。
この山を楽にクリアできるなら、槍・穂高はもとより剱も「楽勝だ!」
お茶目だが、イマイチかわいくない別府峡のクマ。
もみじ茶屋の駐車場に車を置くと先行者の車が1台あった(写真は自車)。
「香川」ナンバーなので間違いなく登山だろう。
この山は、初めてだと早朝から登るほうがおすすめ。
登山口の吊り橋は、2008年11月22日公開の中居正広主演映画の
「私は貝になりたい」のロケにも使われた。
小さなつり橋でも「りっぱ」な名前だ。
竜頭谷手前の尾根上に小さな展望所があるので寄ってみた。
ヤマツツジ(山躑躅)は、ツツジ科ツツジ属の半落葉低木で北海道南部・本州・四国・九州の暖温帯域全域の林縁、日当たりのよい尾根筋などに生育する。
日本の野生ツツジの代表種で分布域も広い。オンツツジとの違いは雄しべの数(ヤマツツジ5本、オンツツジ10分)や葉の形など。
モリイバラ(森茨・森薔薇)は、バラ科の落葉性のつる性低木で本州(関東以西)・四国・九州の山野に分布する。
最近雨が少なかったので竜頭谷は楽に渡ることができた。
雨の多い梅雨時期などは靴を脱がないと渡れないこともあり、すぐ下の百間滝も見ごたえがあるが、秋から冬にかけては涸れている。
竜頭谷を渡ると、ざれた石灰岩の砂利道から岩尾根に取り付く。
スカイラインからの「お手ごろ山」だけ登っていると、手強く感じることだろう。
あっという間に高度を稼いでいる。
いつも見ているのになぜか立ち止まってしまう「ガメラ石」は、標高1050m。
登山道から少し離れて、ヒメキリンソウがひっそりと咲き始めていた。
牧野富太郎博士が名付け親の、ヒメキリンソウ(姫黄輪草・ベンケイソウ科)は四国(愛媛、徳島、高知)の固有種で、環境省レッドデータブック絶滅危惧II類(VU)となっている。赤い葯がアクセント。
中間点の「岩場」は標高1,220m、展望が開け白髪山や三嶺、行者山などを望むことができる。
イワガサ(岩傘)は、バラ科シモツケ属の落葉低木で本州(近畿地方以西)・四国・九州に分布し、急峻な岩場などに生育することが多い。
イブキシモツケによく似ているが葉っぱが微妙に違う。
サルオガセ(猿尾枷)は、岩場付近でよく見かける地衣類で空気中の水分と二酸化炭素を直接吸収し光合成をおこなう。
樹木に寄生している訳ではない。
「ビャクシンの尾根」は、あまり高くないのでゆっくり歩けば問題はない。
この時期、深山の薄暗い林床でよく見かけるギンリョウソウ。
周囲を覆っていたスズタケがシカの食害で減ったので目立ちやすくなった。
目玉親父が衣をまとったようだ。
ギンリョウソウ(銀竜草)は、山地のやや湿り気のある腐植土の上に生える腐生植物で、透明感のある白い鱗のような葉に包まれた姿を「竜」に見立てた。
緑の葉のない白っぽい姿がキノコにも見えるので、ユウレイタケ(幽霊茸)の別名がある。葉緑素がないので自分では栄養を作れない。
固有種のイシダテクサタチバナ(石立草橘)も元気良く葉を伸ばしていた。
花の見頃は 6月下旬から 7月初旬なので3週間後位が見頃。
<参考:イシダテクサタチバナ>
イシダテクサタチバナ(石立草橘)は、ガガイモ科カモメヅル属の多年草で、高知県香美市物部町の「別府山国有林(石立山植物群落保護林)」に咲く。
環境省のレッドデータブック、絶滅危惧II類(VU)に分類されている。
本家の「クサタチバナ」は、本州(関東地方以西)・四国に分布し、滋賀県伊吹山に大群落があることが知られている。「イシダテクサタチバナ」は、花序が茎頂にのみつくことや花片が細長く尖っていることなどの違いがある。
共通点は、石灰岩地を好むということ。
剣山にも自生地があるというが、矢筈山のそれはちょっと違うようで、花片の形からすると普通種の「クサタチバナ(草橘)」ではないだろうか。
コツクバネウツギ(小衝羽根空木)は、顎片が2~3枚と5枚のツクバネウツギ(衝羽根空木)より少ない。
イワキンバイ(岩金梅)はバラ科キジムシロ属の多年草で、北海道~九州 の山地の岩場や礫地に分布し、高山帯に咲くミヤマキンバイによく似ている。
イワキンバイは亜高山帯が主で鋸葉が茎に直接付いていてトゲトゲが細かい。
ヒトリシズカ(一人静)は、センリョウ科チャラン属の多年草で北海道~九州の山地に分布、1本の花序にブラシ状の小さな白い花をつける。葉に光沢がある。
スミレの季節は終わりつつあるが、ちょっときれいだったタチツボスミレ。
11時05分、駐車場から丁度3時間で西峰に着いた。
一休みしたら捨身嶽を歩いてみよう。
捨身嶽は、西峰から北東に下る支尾根上部の切り立った岩塊。
ヤチマタイカリソ(八街碇草)はメギ科イカリソウ属の多年草で、本州(東海・紀伊半島)・四国・九州に分布するソハヤキ要素を持つ植物群のひとつといわれる。
石灰岩地帯に多く分布する。
環境省レッドデータブック絶滅危惧II類(VU)。
イワツクバネウツギ(岩衝羽根空木)は、スイカズラ科イワツクバネウツギ属の落葉低木で本州中部以西・四国・九州の石灰岩地や蛇紋岩地域の急傾斜地などにに遺存的に分布する。茎の樹皮には6筋の溝がある。
環境省レッドデータブック絶滅危惧II類(VU)。
キバナノコマノツメ(黄花駒爪)は黄色のスミレ基本3種の1つ。
北海道や本州中部(日本アルプス周辺)と四国・屋久島の高山に分布し、四国では、東赤石山などに咲く。
唇弁が長く他の黄スミレと違って葉がまるいこと、上弁と側弁が上を向いていることなどが特徴でタカネスミレに似ている。
名前は葉の形が馬の蹄に似ていることに由来し、スミレの仲間なのにスミレと呼ばれない。
キンポウゲ科ミスミソウ属の園芸種を「雪割草」と呼び「新潟県の草花」にも指定されているが、カタカナでも書くことができる「本物」の「ユキワリソウ」はこれ。
雪解けとともに花をつけるので「雪割草」と呼ばれる。
四国では梅雨入り前の暑い時期に咲くので、なぜ「ユキワリ???」なのって感じだけど、北アルプスなど中部山岳では雪解けの季節。四国基準ではないのだ。
白とピンクの花があって花片の形も微妙に違う。
白花のユキワリソウは他の地域でも見られるのだろうか?
ユキワリソウ(雪割草)は、サクラソウ科サクラソウ属の多年草で、本州(中部以北)と四国の亜高山帯から高山帯の湿った岩場や草地に自生する。
葉の表面には、「しわ」が多い。
ハクサンコザクラに似ているが、花びらが「ハート形」で岩場に咲くことが多い。
シライトソウ(白糸草)はユリ科シライトソウ属の多年草で本州(秋田県以南)・四国・九州の山野に分布、ブラシのような白い花をつける。
シコクハタザオ(四国旗竿)はアブラナ科ヤマハタザオ属の多年草で、本州(関東以西)・四国・九州に分布する。
フジハタザオの変種と言われ、初夏によく見かけるあまり珍しくない植物。
トサノ?ミツバツツジは、岐阜・滋賀・紀伊半島・四国全域に生育する。
ミツバツツジには変種が多いのでよく分からない。雄しべが10本あるので、本家のミツバツツジでないのは間違いない。
例年よりゆっくり咲いていて、まだまだ見頃。
ガスが漂う斜面のミツバツツジが美しい。
西峯から本峰の尾根筋には、シロヤシオ(ゴヨウツツジ)の古木も多い。
山頂周辺は、数年前までスズタケに覆われ展望がなかった。
スズタケはシカが食べてしまったので、香美市香北町のアンパンマンミュージアムはもちろん、阿南市の橘湾火力発電所も見えるようになった。
今日の一杯は、とかち麺工房の「とまとらあめん」。
「麺は氷結乾燥ノンフライ麺。製造に約1週間かけ、生麺に近い食感に仕上げました。ちょっぴり洋風・新感覚なトマトスープはチキンとポークをベースにトマトと相性の良いニンニクを程よく利かせており、すっきりした酸味にバランスの取れた塩味と甘味がトマトの風味を引き立てています。」
ということで、個人的に酸っぱいスープもOK!
帰りは往路を引き返す。
帰りは延々と下りなので膝を痛めないようにしたい。
夕方には「夏山山行」の打合せ会があるので「べふ峡温泉」で汗を流した。
下山後の温泉は最高!
■問合せ
「べふ峡温泉」 香美市物部町別府452-8 TEL 0887-58-4181
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高板山 2012.5.27
2012-06-07 06:11:59 (11 years ago)
この季節、一時的に賑わいをみせる高板山へ、シロヤシオ(ゴヨウツツジ)の様子を見に行ってみた。
<四国王目岩>
■行先 高板山 (三等三角点 [四国石] 1427.1m)
■位置 高知県香美市、北緯33度45分58秒・東経133度52分02秒
■コースタイム
三叉路登山口 10:54(25分)→ ゲート 11:19(9分)→ 林道終点 11:28(36分)→ 不動恵童子 12:04/12:16(7分)→ 四国王目岩 12:23/12:38(9分)→ 高板山 12:47(昼食)/13:57(29分)→ 二の杜 14:26/14:31(4分)三の杜 14:35(16分)→ 尾根分岐 14:51(9分)→ 三叉路登山口 15:00
【行き 1時間26分 帰り 58分 計 2時間24分】
■コース水平距離 4.2㎞(周回)
■天気 晴れ時々曇り
■楽しさ ★★★★★(満点!)
三叉路登山口(駐車場)から東へ約1.8㎞の林道終点から「表参道」を登り、三叉路登山口へ帰る周回コース。四国岩などの祠や石像を全て見て歩くには、尾根通しの修験ルートでクライミング的要素が高くなるので、通常は巻き道をとる。山頂より二の杜が10m程高い。
大栃のふれあいプラザ駐車場は、三嶺方面、石立山方面の分岐に位置し、トイレもあるので登山者の入山前後の休憩場所・集合場所として利用される。10時00分の、のんびりスタート。
<大栃からドームのような二の杜(中央奥)と高板山(右隣)>
香美市物部町大栃から登山口まで、片道約15㎞・50分。県道217号久保大宮線の韮生川橋を右岸に渡って突き当たりを右折。林道は途中から未舗装となるが、木材搬出に利用されているので路面は比較的良好。とは言え、水切りの凸凹が多数あるので乗り越えるときはゆっくりと。オフロード車がおすすめ。
大豊町西峯へ抜ける「峰越林道」との三叉路に駐車場がある。登山口から先の峰越林道は荒れているので乗入れないほうが無難。
案内板には「高板山登山口」と記されており、ここから登ることも、もちろん可能だが、周回するなら先に林道を歩いて「表参道」を登る方がおすすめ。表参道は麓の「神池」から続いており、四国岩 → 山頂 → 二の杜 とたどった方が勾配的にも良いし、修験の山の趣も感じられる。
カタバミ(片喰、酢漿)は、カタバミ科カタバミ属の多年草。日本全土いたる所に生えるが、どちらかというと、ムラサキカタバミの方をよく目にするように思う。
ジシバリ(地縛り)は、キク科ニガナ属の多年草で、日本全土の畑や田の畦、高い山にまで生える。全く珍しくないがきれいだったので撮ってみた。
三叉路登山口から東へ約 1.5㎞でスイッチバックのような分岐があるので、ゲートのある方へ進む。ゲートから約 0.3㎞の林道終点から登山道へ入る。
よく似ているミヤマハコベとミミナグサ。
ミヤマハコベ(深山繁縷)は、ナデシコ科ハコベ属の多年草で、山地の沢沿いなど湿ったところで普通に見かける。5枚の花弁は10に見える。
ミミナグサ(耳菜草)は、ナデシコ科ミミナグサ属の多年草。日本全土に分布し、若葉は食用になる。帰化植物のオランダミミナグサとの違いは花柄の長さ。
タニギキョウ(谷桔梗)は、キキョウ科タニギキョウ属の多年草で、谷筋などの湿り気の多い山林に生えることが多い。
登山道に入ると緑のシャワーが降り注ぐ。
森に入ると木陰にニリンソウが咲いていた。
ニリンソウ(二輪草)は、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で、北海道~九州に分布する「スプリング・エフェメラル」のひとつ。名前の由来は「 1本の茎に 2つの花が咲く」からだけど、順番がずれるので1つのことが多い。葉は山野草として食用になるが、よく似るトリカブトが近くに生えていることが多いので要注意!
祠のある岩を左に見送ると、広い鞍部に出る。鳥のさえずりが聞こえる鞍部では、岩に腰掛けてお弁当を広げている人もいた。
鞍部から岩尾根に取り付く。お助けロープは使わなくても大丈夫。おじさんグループが逆周りで下ってくる。
狭い岩の割れ目を抜けて行く(関取は通れないかも)。
直登ルートにあるこの岩は、基部に鎖がついている。ただし、スタンスが取りづらいうえ、木々にさえぎられて登りにくいので、ここは素直に巻いて登った。荷物を軽くしてクライミングシューズでチャレンジしたい。岩の上には「不動恵童子」と刻まれた石と竜の石像が鎮座する。コースを逸れて寄り道してみよう。
岩の上から北東に見えるのは、土佐矢筈山、綱附森、天狗塚、三嶺、白髪山、石立山など、阿土国境付近に位置する山々。
南に目を移して新緑がまぶしいばかりの森を俯瞰する。尾根は蛇行しながら南下し参道起点の「神池」へと続く。上の方から楽しそうな声が聞こえてきた!
お助けロープのある岩場を直登すると(巻き道あり)、山ガールファッションの賑やかな「山おばさん」たちが、申し訳程度に咲くシロヤシオの写真を撮っていた。
祠の先で岩の北を巻いているとクワガタ発見!
コクワガタ(小鍬形)は、クワガタムシ科オオクワガタ属コクワガタ亜属のクワガタムシで、人工林が増え、見る機会が減ったものの、クワガタの中では一番よく見かける。
有名な「四国岩(四国王目岩)」に着いた。岩には基部に鎮座する「不動明王」の後ろから取り付く。手足が長いとスタンスが取り易い。
四国岩のテッペンの様子。写真を撮った位置から石仏のあるテッペンへは、段差があるので慎重に体を移す。
テッペンから進行方向。さっき追い抜いた賑やかなおばさんたちが見上げている。「これは無理やわ~!」下からポーズを取るように言われて、大サービス。
「身が軽い」M太夫は不動明王へ戻らず、山頂方向へ「前向き」に下るらしいが、下るなら「後ろ向き」が無難だろう。どちらにせよ自己責任でチャレンジしよう。
振り返って基部を見下ろす。自分は「身が重い(高所恐怖症のこと)」ので不動明王のある方へと戻る。
反対側まで進んで四国岩を見上げる。登れないことはなさそうだ・・・。
四国岩の次の岩(ここも通常は巻く)に登って四国王目岩を振り返る。
今回は、例年なら「終わりかけ」のミツバツツジの方がきれいでよく目立っていた。シロヤシオ(ゴヨウツツジ)の当たり年は4年周期だと言われる。
花や岩登りを楽しみながらの、「ゆっくり登山」で、三叉路登山口から山頂(1427.1m)まで1時間50分。登山口の標高が高い(1210m)、典型的な楽ちん山だ。
三等三角点の基準点名は、「四国石」となっている。
南側が開けていて大栃が見える。
今日の一杯は、日清「カップヌードル イタリアンカレー ビッグ」
「トマトの旨みと程よい酸味の効いたカレースープに、バジルがほのかに香る、イタリア風仕上げ。具材はトマト、キャベツ、インゲン、コーン、チキンダイス、ポテトといった彩り鮮やかな具材を加えた、初夏にぴったりの商品です。」ということで、まずまずいける。
食事が済ませて、ブナとシロヤシオの尾根道を二ノ杜へ向かう。
「超はずれ年」のシロヤシオ。大きな古木にもほとんど花はなく、あっても二つ三つといったところ。
二の杜直下の岩場(通常北側を巻く)は、お助けロープのある方へ取り付く。
二の杜(奥の院)の祠は最近建て替えられた。
二の杜から来たルートを振り返って四国岩と山頂を望む。右は大栃方面。
三の杜の祠も二の杜同様に建て替えられた。
三の杜から鞍部への下りもお助けロープがあるが使わなくても大丈夫。
ゴミムシの仲間か??
尾根の分岐から南へと下ると、10分程で三叉路登山口の駐車場に戻る。
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<四国王目岩>
■行先 高板山 (三等三角点 [四国石] 1427.1m)
■位置 高知県香美市、北緯33度45分58秒・東経133度52分02秒
■コースタイム
三叉路登山口 10:54(25分)→ ゲート 11:19(9分)→ 林道終点 11:28(36分)→ 不動恵童子 12:04/12:16(7分)→ 四国王目岩 12:23/12:38(9分)→ 高板山 12:47(昼食)/13:57(29分)→ 二の杜 14:26/14:31(4分)三の杜 14:35(16分)→ 尾根分岐 14:51(9分)→ 三叉路登山口 15:00
【行き 1時間26分 帰り 58分 計 2時間24分】
■コース水平距離 4.2㎞(周回)
■天気 晴れ時々曇り
■楽しさ ★★★★★(満点!)
三叉路登山口(駐車場)から東へ約1.8㎞の林道終点から「表参道」を登り、三叉路登山口へ帰る周回コース。四国岩などの祠や石像を全て見て歩くには、尾根通しの修験ルートでクライミング的要素が高くなるので、通常は巻き道をとる。山頂より二の杜が10m程高い。
大栃のふれあいプラザ駐車場は、三嶺方面、石立山方面の分岐に位置し、トイレもあるので登山者の入山前後の休憩場所・集合場所として利用される。10時00分の、のんびりスタート。
<大栃からドームのような二の杜(中央奥)と高板山(右隣)>
香美市物部町大栃から登山口まで、片道約15㎞・50分。県道217号久保大宮線の韮生川橋を右岸に渡って突き当たりを右折。林道は途中から未舗装となるが、木材搬出に利用されているので路面は比較的良好。とは言え、水切りの凸凹が多数あるので乗り越えるときはゆっくりと。オフロード車がおすすめ。
大豊町西峯へ抜ける「峰越林道」との三叉路に駐車場がある。登山口から先の峰越林道は荒れているので乗入れないほうが無難。
案内板には「高板山登山口」と記されており、ここから登ることも、もちろん可能だが、周回するなら先に林道を歩いて「表参道」を登る方がおすすめ。表参道は麓の「神池」から続いており、四国岩 → 山頂 → 二の杜 とたどった方が勾配的にも良いし、修験の山の趣も感じられる。
カタバミ(片喰、酢漿)は、カタバミ科カタバミ属の多年草。日本全土いたる所に生えるが、どちらかというと、ムラサキカタバミの方をよく目にするように思う。
ジシバリ(地縛り)は、キク科ニガナ属の多年草で、日本全土の畑や田の畦、高い山にまで生える。全く珍しくないがきれいだったので撮ってみた。
三叉路登山口から東へ約 1.5㎞でスイッチバックのような分岐があるので、ゲートのある方へ進む。ゲートから約 0.3㎞の林道終点から登山道へ入る。
よく似ているミヤマハコベとミミナグサ。
ミヤマハコベ(深山繁縷)は、ナデシコ科ハコベ属の多年草で、山地の沢沿いなど湿ったところで普通に見かける。5枚の花弁は10に見える。
ミミナグサ(耳菜草)は、ナデシコ科ミミナグサ属の多年草。日本全土に分布し、若葉は食用になる。帰化植物のオランダミミナグサとの違いは花柄の長さ。
タニギキョウ(谷桔梗)は、キキョウ科タニギキョウ属の多年草で、谷筋などの湿り気の多い山林に生えることが多い。
登山道に入ると緑のシャワーが降り注ぐ。
森に入ると木陰にニリンソウが咲いていた。
ニリンソウ(二輪草)は、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で、北海道~九州に分布する「スプリング・エフェメラル」のひとつ。名前の由来は「 1本の茎に 2つの花が咲く」からだけど、順番がずれるので1つのことが多い。葉は山野草として食用になるが、よく似るトリカブトが近くに生えていることが多いので要注意!
祠のある岩を左に見送ると、広い鞍部に出る。鳥のさえずりが聞こえる鞍部では、岩に腰掛けてお弁当を広げている人もいた。
鞍部から岩尾根に取り付く。お助けロープは使わなくても大丈夫。おじさんグループが逆周りで下ってくる。
狭い岩の割れ目を抜けて行く(関取は通れないかも)。
直登ルートにあるこの岩は、基部に鎖がついている。ただし、スタンスが取りづらいうえ、木々にさえぎられて登りにくいので、ここは素直に巻いて登った。荷物を軽くしてクライミングシューズでチャレンジしたい。岩の上には「不動恵童子」と刻まれた石と竜の石像が鎮座する。コースを逸れて寄り道してみよう。
岩の上から北東に見えるのは、土佐矢筈山、綱附森、天狗塚、三嶺、白髪山、石立山など、阿土国境付近に位置する山々。
南に目を移して新緑がまぶしいばかりの森を俯瞰する。尾根は蛇行しながら南下し参道起点の「神池」へと続く。上の方から楽しそうな声が聞こえてきた!
お助けロープのある岩場を直登すると(巻き道あり)、山ガールファッションの賑やかな「山おばさん」たちが、申し訳程度に咲くシロヤシオの写真を撮っていた。
祠の先で岩の北を巻いているとクワガタ発見!
コクワガタ(小鍬形)は、クワガタムシ科オオクワガタ属コクワガタ亜属のクワガタムシで、人工林が増え、見る機会が減ったものの、クワガタの中では一番よく見かける。
有名な「四国岩(四国王目岩)」に着いた。岩には基部に鎮座する「不動明王」の後ろから取り付く。手足が長いとスタンスが取り易い。
四国岩のテッペンの様子。写真を撮った位置から石仏のあるテッペンへは、段差があるので慎重に体を移す。
テッペンから進行方向。さっき追い抜いた賑やかなおばさんたちが見上げている。「これは無理やわ~!」下からポーズを取るように言われて、大サービス。
「身が軽い」M太夫は不動明王へ戻らず、山頂方向へ「前向き」に下るらしいが、下るなら「後ろ向き」が無難だろう。どちらにせよ自己責任でチャレンジしよう。
振り返って基部を見下ろす。自分は「身が重い(高所恐怖症のこと)」ので不動明王のある方へと戻る。
反対側まで進んで四国岩を見上げる。登れないことはなさそうだ・・・。
四国岩の次の岩(ここも通常は巻く)に登って四国王目岩を振り返る。
今回は、例年なら「終わりかけ」のミツバツツジの方がきれいでよく目立っていた。シロヤシオ(ゴヨウツツジ)の当たり年は4年周期だと言われる。
花や岩登りを楽しみながらの、「ゆっくり登山」で、三叉路登山口から山頂(1427.1m)まで1時間50分。登山口の標高が高い(1210m)、典型的な楽ちん山だ。
三等三角点の基準点名は、「四国石」となっている。
南側が開けていて大栃が見える。
今日の一杯は、日清「カップヌードル イタリアンカレー ビッグ」
「トマトの旨みと程よい酸味の効いたカレースープに、バジルがほのかに香る、イタリア風仕上げ。具材はトマト、キャベツ、インゲン、コーン、チキンダイス、ポテトといった彩り鮮やかな具材を加えた、初夏にぴったりの商品です。」ということで、まずまずいける。
食事が済ませて、ブナとシロヤシオの尾根道を二ノ杜へ向かう。
「超はずれ年」のシロヤシオ。大きな古木にもほとんど花はなく、あっても二つ三つといったところ。
二の杜直下の岩場(通常北側を巻く)は、お助けロープのある方へ取り付く。
二の杜(奥の院)の祠は最近建て替えられた。
二の杜から来たルートを振り返って四国岩と山頂を望む。右は大栃方面。
三の杜の祠も二の杜同様に建て替えられた。
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