先週は首都高をドライブして山に足を一歩も踏み入れることが出来なかったので、久しぶりの山だ(1週間空いただけか?)。次の週末に出かける北アルプスのトレーニングを兼ねて八巻山の「岩稜」を歩いてみた。
八巻山は四国では数少ない岩の稜線山歩を楽しめる山だ。
■行先・位置
八巻山(標高点 [・1698] 1698m)
愛媛県四国中央市・新居浜市、北緯33度52分34秒・東経133度22分10秒
東赤石山(山頂 1706.6m、三等三角点 [赤石] 1706.0m)
愛媛県四国中央市・新居浜市、北緯33度52分30秒、東経133度22分30秒
■コースタイム
筏津山荘駐車場 8:37(10分)→ 筏津登山口 8:47(14分)→ 豊後 9:01(29分)→ 瀬場谷分岐 9:30(40分)→ 第1渡渉点 10:10(27分)→ 第2渡渉点 10:37(31分)→ 赤石山荘 11:08(休憩)/11:26(15分)→ 石室越 11:41(1時間5分)→ 八巻山 12:46(15分)→ 赤石越 13:01(6分)→ 東赤石山 13:07(6分)→ 東赤石山三角点 13:13(昼食)/14:01(3分)→ 東赤石山 14:04(5分)→ 赤石越 14:09(6分)→ 赤石越登り口 14:15(3分)→ 横道合流点 14:18(1時間6分)→ 瀬場谷分岐 15:24(22分)→ 豊後 15:46(11分)→ 筏津登山口 15:57(6分)→ 筏津山荘駐車場 16:03
【↑4時間18分 ↓2時間2分 計 6時間23分/7時間26分(食事・休憩含む)】
■コース水平距離 13.2㎞
■天気 晴れ時々曇り
■楽しさ ★★★★★(満点!)
筏津(いかだづ)登山口から瀬場(せば)谷分岐へ。分岐からは瀬場谷左股に沿って登り、石室越から八巻山~東赤石山の尾根を歩いて右股を下る。東赤石山の標高は1707mまたは1706.6mと記されていることが多いが、100mほど東の三角点は1706m。赤石越に近い方の道標のある岩の上が少し高いということなのだろう。
筏津山荘の駐車場に車を置く。上2段の駐車場が無料で利用可能。
山荘から対岸の登山口へ。豊後で瀬場からのルートを合わせ瀬場谷分岐へ向かう。
カラ?を破って生まれたばかり?のタマゴタケ!美味しそう!
タマゴタケ(卵茸)はテングタケ科テングタケ属のキノコで夏から秋に地上に発生する。毒キノコの多いテングタケの仲間では珍しく食用になり、とても美味しいので一度食べたら病みつきになるらしい。たくさん生えていれば取って帰りたいところだが、一つだけなので遠慮する。
瀬場谷の分岐は左に取り、左俣を「赤石山荘」とある方へ登る。帰りは右俣を下る予定。
第1渡渉点を右岸へ渡る。大きな岩で流れが左右に分断されているものの、渡渉と言うほどのことはなく、岩から右岸へは橋が架けられている。
クチベニタケはクチベニタケ科クチベニタケ属のキノコで、登山道や林内のがけ地などに発生する。丸い頭部とタコ足状の茎とからなり、頂部の紅色の小孔が名前の由来となっている。登山中によく見かけるのだが世界的には珍種らしい。残念ながら「不食」とされている。
ベニナギナタタケ(紅薙刀茸)は、シロソウメンタケ科ナギナタタケ属のキノコで、夏から秋にかけて広葉樹の林かマツやモミの混じる林内に生える。オレンジ色がよく目立つ。食べられないこともないようだが美味しそうにない。よく似たものにカエンタケ(火焔茸)という最強の猛毒キノコがあるので要注意。
ノボリリュウタケ科のナガエノチャワンタケは食毒不明とされているので食べない方が無難。
ベニタケ科チチタケ属のツチカブリ。山でよく見かけるが食用には向かない。
左股を更に遡る。第2渡渉点にはアメゴらしき魚影も見える。
生えたばかりのカレエダタケはホウキタケに似ている。美味しくないらしい。
ニッケイタケ(肉桂茸)は、サルノコシカケ科オツネンタケ属のキノコで登山道などの日当たりのよう場所に生える。肉桂とはシナモンのことで色からのネーミングのようだ。不食とされる。
シラヒゲソウ(白髭草)はユキノシタ科ウメバチソウ属の多年草で本州・四国・九州の山地などのやや湿った場所に分布する。花期は 8~10月。ハナムグリは白くて花弁の細かい花を好む。
八巻山が見えてくると赤石山荘が近い。
イタドリの雄花?イタドリ(虎杖)はタデ科ソバカズラ属の多年草で、北海道西部以南の日本各地に分布する。日当たりのよい山野などに生え高さ2m近くにもなる。茎は太くて中空。出始めの茎を生で食べたり漬物にしたりする。秋の月見の頃に小さな白い花が咲き、花の色が特に赤みを帯びたものは、ベニイタドリ(名月草)と呼ばれる。ピンク色の花と実がきれい!
分岐を左へ取れば本の数歩で赤石山荘、右は権現越への横道で二ツ岳へと続いている。500m弱で赤石越への登り口があり、東赤石山への最短コースとなる。
キキョウ科のオトメシャジン(乙女沙参)はツリガネニンジンの変種で赤石山系の蛇紋岩地にのみ自生する。シロバナも見られる。東赤石周辺は特有の高山植物が咲く花の百名山でもある。
赤石山荘はかなり年季が入っている。失礼ながら無人でも三嶺のお亀岩避難小屋の方がオシャレだと思う。ここで結婚式を挙げた山好きもいるらしい。
山荘の近くにはシモツケソウが群生していた。シモツケソウ(下野草)バラ科シモツケ属の多年草で花期は 7~8月。三嶺にも多い。
ムシカリ(虫狩)は、スイカズラ科ガマズミ属の落葉小高木で、オオカメノキ(大亀の木)とも言う。赤い実はおいしくない。
山荘の左を通って石室越へ向かう。石室越からは道を右に取り、「八巻山・東赤石山(悪路)」とある方へ進む。西穂高~奥穂高~槍ヶ岳の「一般ルート」と比べると、全然「悪路」ではない。
いよいよ八巻山(右端)への縦走開始。「赤石山」の由来である鉄分が酸化されて赤茶けた「かんらん岩」の稜線は、アルペンムードがあって楽しそう。
向かいの青い山並みは大田尾越を挟んで右が大座礼山、東が東光森山。
青空には飛行機雲。
岩歩きを楽しんでます。
タカネマツムシソウ(高嶺松虫草)はマツムシソウ科マツムシソウ属の越年草で、本州(中部以北)・四国の高山の岩場や砂礫地に分布する。日本の固有種で花期は6~9月。
草丈が低い割に花が大きいのが「タカネ」マツムシソウの特徴。薄い青紫が基本だと思うけど、白っぽいもの、ピンクっぽいものなど様々。
小さな岩峰を下って振り返ればガスに包まれた前赤石山(標高点「・1677」)が頭を出していた。
岩は乾いていてあまり滑らないので歩きやすい。
標高点「・1682」に向かう。
八巻山が近づいてきた。北面からのガスが渋い。
岩峰はなるだけ巻かないように稜線上を歩く。
ジャンダルムみたいだ。
正面の岩は少し左に登ってから取り付く。更に左に回り込めば巻き道がある。
イワキンバイ(岩金梅)はバラ科キジムシロ属の多年草で、北海道・本州・四国・九州 の山地の岩場や礫地に分布する。ミヤマキンバイによく似る。花期は 6~8月。
ヨメナ(嫁菜)はキク科シオン属(ヨメナ属)の多年草で中部地方以西の本州・四国・九州に分布する。よく見かける野菊で若葉が食用となり「嫁菜」の由来とされる。牧野植物図鑑に「この類中では最も美味でしかもやさしく美しい」とある。花序はあまり枝分かれすることなく、茎頂に花が1個だけのことが多い。花期は7~10月
でかいキノコは、旬の過ぎたコウタケ(香茸)?イグチの仲間?
12時46分、約4時間で八巻権現の祠が鎮座する八巻山山頂についた。
八巻山には三角点は無く標高点のみの1698m。山頂でランチ中の方にシャッターを押していただいた。お腹が空いたけど、もう少しなので東赤石まで行っちゃえ!
早々に八巻山を後にして赤石越の鞍部へ下る。
赤石越から右(南)へ下ると赤石山荘から権現越への横道(トラバース)へ出る。左(北)へ取れば林道を経て四国中央市へ下り、途中で物住頭(四等三角点「高原」1634.5m)や権現山(四等三角点「権現」1593.7m)からのルートと合流する。
1707mとされる東赤石山山頂。東へ約100mの所に三角点が有り、もっと広々として見晴らしが良いので忘れずに立ち寄ろう。
東赤石山の三角点へ到着。東方に権現山、エビラ山、二ツ岳を望む。
眼下に四国中央市と瀬戸内海を俯瞰する。西には石鎚山系、南には銅山川を挟んで土佐の山々を望むことができる。今日の石鎚山系はガスっていて東端の冠山と平家平付近しか見えない。
三等三角点「赤石」1706.0m
今日は、5月下旬に発売された日清の「カップヌードルチキラッシュビッグ」「オニオンとガーリックのうまみが効いた風味豊かなチキンコンソメスープに、炭火焼チキン、鶏団子、角切チキンの鶏肉が入った贅沢仕立てのラインナップ!」ということだ。味はまずまずだがビッグサイズはスープが多いので山に持って行きたくはない。
デザートはスイカとカプチーノ。
ランチタイムをゆっくり楽しんで下山開始。赤石越から左に取ると数分で横道に出る。瀬場谷の右股を下るのでここは左へ。
ほんの数分で横道合流点へ出るのでを右へ下る。この季節甘い香りを漂わせているのはリョウブの花。いい香りなので蜜を吸う虫が集まる。
瀬場谷右股はけっこうきついのであまり登りたくない。小さな滝のある谷の側で小休止。最近めったに見ることのなくなったイモリがいた。
滝の近くにはオオバギボウシとイワタバコが自生している。
ギボウシ(擬宝珠)はユリ科ギボウシ属の多年草で、日本全土に分布し沢沿いの斜面など判日陰地を好む。花期は 7~9月。
イワタバコ(岩煙草)はイワタバコ科イワタバコ属の多年草で本州、四国、九州、南西諸島に分布する。沢沿いの湿った岩などに生える。花は下向きに咲くので写しづらい。花期は7~8月。
ホウキタケはホウキタケ科ホウキタケ属のキノコでサンゴに似ている。食用として人気が高い。残念ながら写真は後ピン。
ツルリンドウ(蔓竜胆)は、リンドウ科ツルリンドウ属の多年生のつる植物で日本全国に分布する。茎はあまり伸びず、秋には赤いきれいな実をつける。花期8~10月。
(9時11分)⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒(15時37分)
⇒
タマゴタケが数時間で随分と成長していた!
筏津登山口へ下山。筏津山荘ではキレンゲショウマが咲き始めていた。
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三嶺 2011.7.30
2011-08-31 06:33:02 (12 years ago)
20日ぶりの三嶺はしっとりと涼しいガスに包まれ気持ちよかった。
コースは道々考えるとして大栃のふれあいプラザを7時30分に出発。山行回数の割に三嶺は今年まだ7回目なので一昨年の 15回、昨年の 11回(いづれも 7月末現在)からするとペースが遅い。今年は 20回にとどかないかも・・・。
■行先・位置
三嶺 (二等三角点 [三嶺] 1893.4m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分22秒・東経133度59分16秒
西熊山 (三等三角点 [西熊山] 1815.9m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分06秒・東経133度57分50秒
■コースタイム
光石登山口 8:25(40分)→ 八丁 9:05(31分) → 渡渉点 9:36(1時間25分)→ お亀岩 11:01(29分)→ 西熊山 11:30(1時間11分)→ 三嶺 12:41(16分)→ 三嶺ヒュッテ 12:57(昼食)/13:56(22分)→ 三嶺 14:18(55分)→ カヤハゲ 15:13(1時間16分)→ さおりが原 16:29(34分)→ 堂床 17:03(14分)→ 光石登山口 17:17
【↑4時間32分 ↓3時間21分 計 7時間53分/8時間52分(食事・休憩含む)】
■コース水平距離 16.6㎞ ■天気 晴れのち曇り
■楽しさ ★★★★★(満点!)
光石についてからカンカケ谷を登ることに決定、光石登山口~お亀岩~西熊山~三嶺~カヤハゲ~さおりが原~光石登山口の周回コースだ。
光石登山口を7時25分に出発。谷風が涼しくて快適。
ウスタケ(臼茸)はサルノコシカケ目ラッパタケ科ラッパタケ属のキノコ。モミやツガの針葉樹下の湿り気の多い場所に生える。食べない方が良い。
のんびり歩いて40分で八丁ヒュッテに着いた。
キノコの季節がやってきた。
イワタバコ(岩煙草)はイワタバコ科イワタバコ属の多年草で、本州・四国・九州・南西諸島に分布し谷沿いの湿った岩などに生える。カンカケ谷ではまだ蕾で 8月に入ると開花する。
ネットで囲った所に笹が生え始めている。カンカケ谷の主のようなカツラも元気そうだ。
10日には無かったパイプが水場に取り付けられていた。水場の近くにはダイコンソウ。
お亀小屋直下の水場で喉を潤す。近くにアキノタムラソウが咲いていた。アキノタムラソウ(秋田村草)はシソ科アキギリ属の多年草で本州(山形県以西)・四国・九州に分布する。日本のサルビアと呼ばれ、道端などに普通に生えていて珍しくはない。花期は 7~10月。
お亀岩避難小屋に寄り道(10時44分)して内部を点検。ノートが一杯だったのでAさんが新しいものを持って来た。
シモツケソウ(下野草)バラ科シモツケ属の多年草で花期は 7~8月。
シコクフウロ(四国風露)、別名イヨフウロ(伊予風露)はフウロソウ科フウロソウ属の多年草で、本州のハクサンフウロに似ているが少し小型。花期は 7~9月。
お亀岩の稜線に出る頃(11時1分)には、空を雲が覆ってきた。
タカネオトギリ(高嶺弟切)はオトギリソウ科オトギリソウ属の多年草で四国と九州の山地に分布、花期は 7~8月。
イブキトラノオ(伊吹虎尾)はタデ科イブキトラノオ属の多年草で北海道・本州・四国・九州の山地帯~高山帯に分布する。花期は 7~8月。
ホソバシュロソウ(細葉棕櫚草)はユリ科シュロソウ属の多年草で本州(関東以西)・四国・九州に分布する。花も茎も暗紫色で個性的だがあまり目立たない。花期は 7~9月。
西熊山に到着!お亀岩の鞍部越しに天狗塚を振り返る。
大タオ付近からの三嶺も好きだ。緩やかな稜線の奥に三角形の山頂が控えめに聳えている。
トゲアザミの蜜を吸う「トラマルハナバチ」、マルハナバチの仲間は毛むくじゃらで可愛らしい。くまのプーさんに出てくるのはマルハナバチらしい。
トゲアザミの芸術品、トゲアザミ(棘薊)はキク科の多年草で、四国の山地や草原に分布し、尾根筋の登山道脇でよく見られる。山野で普通に見られるノアザミの変種で草丈は風が強い環境に適応するため矮性化して低い。頭花は上向きにつき、径 3~4㎝もある。葉には刺が多いので鹿も食べない。花期は 5~8月。
三嶺のミヤマクマザサが一番美しい季節を迎えた。
12時41分、所要 4時間16分のゆっくりペースで三嶺に到着。涼しい。
1時近くなっているのでお腹が空いた。ランチタイムのためヒュッテに向かう。
三嶺の池の水源は雨水のみだと思うけど年中涸れることがない。不思議だ。冬は分厚く凍るので歩いて渡ることも出来る。
さて、本日の一杯は、日清がCGCグループ向けに出している「こだわりの黒味噌ラーメン」。多分 100円少々だったと思う。カロリーは 365kcal、具材は味付豚肉、キャベツ、コーン、人参、ねぎ。低価格なので仕方が無いが「こだわった」ほどの味ではない。
デザートに香北町の「かりかり桃」と「エスプレッソ&ラテ」。
お腹を満たして山頂(中央奥)に登り返す。
ちょっとオシャレなシコクフウロとウスノキの果実。ウスノキ(臼の木)はツツジ科スノキ属の落葉低木で、北海道・本州・四国北部・九州北部に分布する。登山道の周辺など明るい場所に生える。高さは 50㎝程度で実は食べられる。花期 4~5月で果期 7~9月。仲間の「クロマメノキ(黒豆木)」の果実は「ブルーベリー」なので、長野県では「アサマブドウ」として食用にされる。北アルプスで見たことがあるが、国立公園内では採っても食べてもいけない。
イワギンバイもまだ頑張っている。コメツツジはほぼ終了。
山頂からアオザレ方面。台風6号が去ってからぐずつく日が多いけど、ガスに包まれた三嶺もいいねー。
緑が濃い山頂を後に白髪山方面へ下山。登山道脇にはシコクトリアシショウマ。
トモエソウ(巴草)はオトギリソウ科オトギリソウ属の多年草で北海道・本州・四国・九州に分布する。オトギリソウの仲間で最も大きく、花の直径は5cmを越す。花期は 7~9月。
アキグミの花、実には抗酸化作用の強いリコピンが多く含まれる。
カヤハゲで三嶺をもう一度眺めてからさおりが原へと下る。
ヒメシャラの花と少し「あぎた」スギタケ。
木の上で一休み。
さおりが原を通って堂床へ下る。森の中にニホンリス発見!ピンボケだけど、どこにいるかわかるかなあ。
堂床で長笹谷を渡れば光石も近い(17時17分下山)。
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コースは道々考えるとして大栃のふれあいプラザを7時30分に出発。山行回数の割に三嶺は今年まだ7回目なので一昨年の 15回、昨年の 11回(いづれも 7月末現在)からするとペースが遅い。今年は 20回にとどかないかも・・・。
■行先・位置
三嶺 (二等三角点 [三嶺] 1893.4m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分22秒・東経133度59分16秒
西熊山 (三等三角点 [西熊山] 1815.9m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分06秒・東経133度57分50秒
■コースタイム
光石登山口 8:25(40分)→ 八丁 9:05(31分) → 渡渉点 9:36(1時間25分)→ お亀岩 11:01(29分)→ 西熊山 11:30(1時間11分)→ 三嶺 12:41(16分)→ 三嶺ヒュッテ 12:57(昼食)/13:56(22分)→ 三嶺 14:18(55分)→ カヤハゲ 15:13(1時間16分)→ さおりが原 16:29(34分)→ 堂床 17:03(14分)→ 光石登山口 17:17
【↑4時間32分 ↓3時間21分 計 7時間53分/8時間52分(食事・休憩含む)】
■コース水平距離 16.6㎞ ■天気 晴れのち曇り
■楽しさ ★★★★★(満点!)
光石についてからカンカケ谷を登ることに決定、光石登山口~お亀岩~西熊山~三嶺~カヤハゲ~さおりが原~光石登山口の周回コースだ。
光石登山口を7時25分に出発。谷風が涼しくて快適。
ウスタケ(臼茸)はサルノコシカケ目ラッパタケ科ラッパタケ属のキノコ。モミやツガの針葉樹下の湿り気の多い場所に生える。食べない方が良い。
のんびり歩いて40分で八丁ヒュッテに着いた。
キノコの季節がやってきた。
イワタバコ(岩煙草)はイワタバコ科イワタバコ属の多年草で、本州・四国・九州・南西諸島に分布し谷沿いの湿った岩などに生える。カンカケ谷ではまだ蕾で 8月に入ると開花する。
ネットで囲った所に笹が生え始めている。カンカケ谷の主のようなカツラも元気そうだ。
10日には無かったパイプが水場に取り付けられていた。水場の近くにはダイコンソウ。
お亀小屋直下の水場で喉を潤す。近くにアキノタムラソウが咲いていた。アキノタムラソウ(秋田村草)はシソ科アキギリ属の多年草で本州(山形県以西)・四国・九州に分布する。日本のサルビアと呼ばれ、道端などに普通に生えていて珍しくはない。花期は 7~10月。
お亀岩避難小屋に寄り道(10時44分)して内部を点検。ノートが一杯だったのでAさんが新しいものを持って来た。
シモツケソウ(下野草)バラ科シモツケ属の多年草で花期は 7~8月。
シコクフウロ(四国風露)、別名イヨフウロ(伊予風露)はフウロソウ科フウロソウ属の多年草で、本州のハクサンフウロに似ているが少し小型。花期は 7~9月。
お亀岩の稜線に出る頃(11時1分)には、空を雲が覆ってきた。
タカネオトギリ(高嶺弟切)はオトギリソウ科オトギリソウ属の多年草で四国と九州の山地に分布、花期は 7~8月。
イブキトラノオ(伊吹虎尾)はタデ科イブキトラノオ属の多年草で北海道・本州・四国・九州の山地帯~高山帯に分布する。花期は 7~8月。
ホソバシュロソウ(細葉棕櫚草)はユリ科シュロソウ属の多年草で本州(関東以西)・四国・九州に分布する。花も茎も暗紫色で個性的だがあまり目立たない。花期は 7~9月。
西熊山に到着!お亀岩の鞍部越しに天狗塚を振り返る。
大タオ付近からの三嶺も好きだ。緩やかな稜線の奥に三角形の山頂が控えめに聳えている。
トゲアザミの蜜を吸う「トラマルハナバチ」、マルハナバチの仲間は毛むくじゃらで可愛らしい。くまのプーさんに出てくるのはマルハナバチらしい。
トゲアザミの芸術品、トゲアザミ(棘薊)はキク科の多年草で、四国の山地や草原に分布し、尾根筋の登山道脇でよく見られる。山野で普通に見られるノアザミの変種で草丈は風が強い環境に適応するため矮性化して低い。頭花は上向きにつき、径 3~4㎝もある。葉には刺が多いので鹿も食べない。花期は 5~8月。
三嶺のミヤマクマザサが一番美しい季節を迎えた。
12時41分、所要 4時間16分のゆっくりペースで三嶺に到着。涼しい。
1時近くなっているのでお腹が空いた。ランチタイムのためヒュッテに向かう。
三嶺の池の水源は雨水のみだと思うけど年中涸れることがない。不思議だ。冬は分厚く凍るので歩いて渡ることも出来る。
さて、本日の一杯は、日清がCGCグループ向けに出している「こだわりの黒味噌ラーメン」。多分 100円少々だったと思う。カロリーは 365kcal、具材は味付豚肉、キャベツ、コーン、人参、ねぎ。低価格なので仕方が無いが「こだわった」ほどの味ではない。
デザートに香北町の「かりかり桃」と「エスプレッソ&ラテ」。
お腹を満たして山頂(中央奥)に登り返す。
ちょっとオシャレなシコクフウロとウスノキの果実。ウスノキ(臼の木)はツツジ科スノキ属の落葉低木で、北海道・本州・四国北部・九州北部に分布する。登山道の周辺など明るい場所に生える。高さは 50㎝程度で実は食べられる。花期 4~5月で果期 7~9月。仲間の「クロマメノキ(黒豆木)」の果実は「ブルーベリー」なので、長野県では「アサマブドウ」として食用にされる。北アルプスで見たことがあるが、国立公園内では採っても食べてもいけない。
イワギンバイもまだ頑張っている。コメツツジはほぼ終了。
山頂からアオザレ方面。台風6号が去ってからぐずつく日が多いけど、ガスに包まれた三嶺もいいねー。
緑が濃い山頂を後に白髪山方面へ下山。登山道脇にはシコクトリアシショウマ。
トモエソウ(巴草)はオトギリソウ科オトギリソウ属の多年草で北海道・本州・四国・九州に分布する。オトギリソウの仲間で最も大きく、花の直径は5cmを越す。花期は 7~9月。
アキグミの花、実には抗酸化作用の強いリコピンが多く含まれる。
カヤハゲで三嶺をもう一度眺めてからさおりが原へと下る。
ヒメシャラの花と少し「あぎた」スギタケ。
木の上で一休み。
さおりが原を通って堂床へ下る。森の中にニホンリス発見!ピンボケだけど、どこにいるかわかるかなあ。
堂床で長笹谷を渡れば光石も近い(17時17分下山)。
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カガマシ山・橡尾山(とちおやま)2011.7.24
2011-08-24 06:13:03 (12 years ago)
フケイの翌日は約100ヘクタールのブナ原生林があるという高知・愛媛県境のカガマシ山・橡尾山へ出かけてみた。コアな山屋じゃないと知らない??
馬立PAにて、左が橡尾山で右奥がカガマシ山ではないかと・・・・・・?
■行先
カガマシ山 (三等三角点 [大戸山] 1342.7m)
高知県大豊町・愛媛県四国中央市、北緯33度52分48秒・東経133度36分13秒
橡尾山 (三等三角点 [栃尾] 1222.1m)
高知県大豊町・愛媛県四国中央市、北緯33度52分19秒・東経133度37分37秒
■コースタイム
登山口 10:30(20分)→ 分岐 10:50(40分)→ シャクナゲ尾根 11:30(36分)→ 県境尾根 12:06(23分)→ カガマシ山 12:29(昼食)/13:20(23分)→ 県境尾根 13:43(21分)→ 橡尾峠 14:04(18分)→ 橡尾山 14:22(休憩)/14:29(21分)→ 橡尾峠 14:50(25分)→ 分岐 15:15(11分)→ 登山口 15:26
【登山口~カガマシ山 1時間59分、カガマシ山~橡尾山 1時間02分、
橡尾山~登山口 57分、計 3時間58分】
■コース水平距離 8.3㎞ ■累積標高差 未計算 ■天気 曇り時々晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
カガマシ山・橡尾山は、高知県大豊町と愛媛県四国中央市(旧新宮村)の高知自動車道「笹ヶ峰トンネル」のすぐ西に位置する。
今朝は所要のためいつもより遅い出発となった。南国ICから高知自動車道を北進、新宮ICで下りて、愛媛県道・高知県道5号川之江大豊線を大豊に向って南進する。登山口は「笹ヶ峰隧道」手前 1㎞ほどの所にある。
人工林の中を登って行くと20分程で橡尾峠への尾根道と原生林遊歩道の分岐に出る。
分岐は右のトラバース道に進み、植林の中をシャクナゲ尾根へと向かう。左の尾根道は帰りに下ってくる。
最近できたばかりのようにも思えるような河床の浅い沢が流れている。水量は多い。
「これより原生林」の案内板から山の様子が変わる。「遊歩道」というほど整備されたものでなく普通の登山道だ。
ヤマアジサイ(山紫陽花)はユキノシタ科アジサイ属の落葉低木で、本州(福島県以西)・四国・九州に分布する。花の色は赤・青・白などで花期は 6~8月。
谷の渡渉点を通過する。ブナ林のお陰なのだろう、この谷も水量が多い。
ブナ原生林の札を過ぎるとシャクナゲ尾根も近い。
谷から300mほどでトラバースが終わり、勾配が少し緩くなった所がシャクナゲ尾根の取りつき。緩いのはほんの一瞬で、「ここから未整備」の案内板から上は「登山道」というより「踏み跡」のような急登が待ち構えている。
大きな岩は右を巻く。
標高差わずか300m程度だが、けっこうきつくて汗が噴き出す。尾根が見えてきたので県境尾根に出たかと思ったけどまだだった。
やっとのことで標高点「・1233」の県境尾根分岐に出た。ここは稜線上を右に向かう(左は橡尾峠を経て橡尾山)。
この先もいくつかのピークに「山頂か?」と騙される。ススダケをかき分けながら進む。
登山口から約 2時間で「カガマシ山」山頂に到着。山頂はゆったりしているが展望は無い。
「カガマシ山」とは変わった名前だ。「カガ」とは古語で芝原(荒地)、草原とか草地の意味があり、それが増えてできているということのようだが、「蛇」も古語では「カガ」、「カガシ」などと呼ばれていたことから「ヘビが増えた山?」かも! 1342.7mの三等三角点の名前は、なぜか「大戸山」となっている。
お腹が鳴り始めたので早速ランチタイムに。今日の一杯は日清のカップヌードル「シーフードカレー&チーズ」! カップヌードル発売40周年を記念ということで人気の「シーフード」と「カレー」のコラボに、人気具材のチーズがトッピングされている。「魚介類の入ったカレー」なら良いが、シーフードヌードルとカレーヌードルの味と香りがミックスされていて、「どっちかにしてくれ~!」という感じ。腹の中で混ざるのは構わないので「シーフード」と「カレー」の両方作って交互に食べた方がはるかに良い。デザートはこんにゃくゼリーとコーヒーで。
腹ごしらえが済ませて橡尾山へ向かう。途中の岩の上から橡尾山を望むことができる。わずかに 3㎞ほどの道のりだが遠く感じる。
県境尾根の分岐を右へとる。橡尾山までは気持ちよい尾根歩き。
稜線の左側(愛媛県側)を中心にブナの森が広がっている。
カガマシ山から橡尾峠まで約45分、ここから緩い登りになる。峠にバライチゴの花が咲いていた。バライチゴ(薔薇苺)はバラ科キイチゴ属の落葉低木で本州(中部以西)・四国・九州に分布する。木苺の仲間では花も実も大きめで赤く熟すと食べられるがあまり美味しくはない。花期は 6~7月。
峠の近くの石積みは何かの構造物の跡?
カガマシ山から約1時間で橡尾山山頂に到着。展望は無い。
よく見かける「高松軽登山同好会」さんのプレートだが、道標も無く少し寂しい山頂では有り難い存在。1222.1mの三等三角点の基準点名は「栃尾」。
時々除く青空、摘むとちょっと気持ちの良い「ブナの葉っぱ」が気に入ってしまった。
県境から南の大豊町側には笹原の中に桧の植林が広がる。
橡尾峠まで引き返して原生林遊歩道との分岐に向かって尾根道を下山する。
ブナの巨木、広げた枝の葉が瑞々しい。
わずかに視界が開けて笹ヶ峰の稜線が見えた。徒武、水無峠、七曲などのピークが確認できる。山頂は右端の木の枝が重なった部分。
橡尾峠から分岐まで 25分、分岐から登山口まで 10分少々で下山。コース距離、タイムともにお手軽だが、シャクナゲ尾根の急登とブナ林が印象的なカガマシ山・橡尾山だった。
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馬立PAにて、左が橡尾山で右奥がカガマシ山ではないかと・・・・・・?
■行先
カガマシ山 (三等三角点 [大戸山] 1342.7m)
高知県大豊町・愛媛県四国中央市、北緯33度52分48秒・東経133度36分13秒
橡尾山 (三等三角点 [栃尾] 1222.1m)
高知県大豊町・愛媛県四国中央市、北緯33度52分19秒・東経133度37分37秒
■コースタイム
登山口 10:30(20分)→ 分岐 10:50(40分)→ シャクナゲ尾根 11:30(36分)→ 県境尾根 12:06(23分)→ カガマシ山 12:29(昼食)/13:20(23分)→ 県境尾根 13:43(21分)→ 橡尾峠 14:04(18分)→ 橡尾山 14:22(休憩)/14:29(21分)→ 橡尾峠 14:50(25分)→ 分岐 15:15(11分)→ 登山口 15:26
【登山口~カガマシ山 1時間59分、カガマシ山~橡尾山 1時間02分、
橡尾山~登山口 57分、計 3時間58分】
■コース水平距離 8.3㎞ ■累積標高差 未計算 ■天気 曇り時々晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
カガマシ山・橡尾山は、高知県大豊町と愛媛県四国中央市(旧新宮村)の高知自動車道「笹ヶ峰トンネル」のすぐ西に位置する。
今朝は所要のためいつもより遅い出発となった。南国ICから高知自動車道を北進、新宮ICで下りて、愛媛県道・高知県道5号川之江大豊線を大豊に向って南進する。登山口は「笹ヶ峰隧道」手前 1㎞ほどの所にある。
人工林の中を登って行くと20分程で橡尾峠への尾根道と原生林遊歩道の分岐に出る。
分岐は右のトラバース道に進み、植林の中をシャクナゲ尾根へと向かう。左の尾根道は帰りに下ってくる。
最近できたばかりのようにも思えるような河床の浅い沢が流れている。水量は多い。
「これより原生林」の案内板から山の様子が変わる。「遊歩道」というほど整備されたものでなく普通の登山道だ。
ヤマアジサイ(山紫陽花)はユキノシタ科アジサイ属の落葉低木で、本州(福島県以西)・四国・九州に分布する。花の色は赤・青・白などで花期は 6~8月。
谷の渡渉点を通過する。ブナ林のお陰なのだろう、この谷も水量が多い。
ブナ原生林の札を過ぎるとシャクナゲ尾根も近い。
谷から300mほどでトラバースが終わり、勾配が少し緩くなった所がシャクナゲ尾根の取りつき。緩いのはほんの一瞬で、「ここから未整備」の案内板から上は「登山道」というより「踏み跡」のような急登が待ち構えている。
大きな岩は右を巻く。
標高差わずか300m程度だが、けっこうきつくて汗が噴き出す。尾根が見えてきたので県境尾根に出たかと思ったけどまだだった。
やっとのことで標高点「・1233」の県境尾根分岐に出た。ここは稜線上を右に向かう(左は橡尾峠を経て橡尾山)。
この先もいくつかのピークに「山頂か?」と騙される。ススダケをかき分けながら進む。
登山口から約 2時間で「カガマシ山」山頂に到着。山頂はゆったりしているが展望は無い。
「カガマシ山」とは変わった名前だ。「カガ」とは古語で芝原(荒地)、草原とか草地の意味があり、それが増えてできているということのようだが、「蛇」も古語では「カガ」、「カガシ」などと呼ばれていたことから「ヘビが増えた山?」かも! 1342.7mの三等三角点の名前は、なぜか「大戸山」となっている。
お腹が鳴り始めたので早速ランチタイムに。今日の一杯は日清のカップヌードル「シーフードカレー&チーズ」! カップヌードル発売40周年を記念ということで人気の「シーフード」と「カレー」のコラボに、人気具材のチーズがトッピングされている。「魚介類の入ったカレー」なら良いが、シーフードヌードルとカレーヌードルの味と香りがミックスされていて、「どっちかにしてくれ~!」という感じ。腹の中で混ざるのは構わないので「シーフード」と「カレー」の両方作って交互に食べた方がはるかに良い。デザートはこんにゃくゼリーとコーヒーで。
腹ごしらえが済ませて橡尾山へ向かう。途中の岩の上から橡尾山を望むことができる。わずかに 3㎞ほどの道のりだが遠く感じる。
県境尾根の分岐を右へとる。橡尾山までは気持ちよい尾根歩き。
稜線の左側(愛媛県側)を中心にブナの森が広がっている。
カガマシ山から橡尾峠まで約45分、ここから緩い登りになる。峠にバライチゴの花が咲いていた。バライチゴ(薔薇苺)はバラ科キイチゴ属の落葉低木で本州(中部以西)・四国・九州に分布する。木苺の仲間では花も実も大きめで赤く熟すと食べられるがあまり美味しくはない。花期は 6~7月。
峠の近くの石積みは何かの構造物の跡?
カガマシ山から約1時間で橡尾山山頂に到着。展望は無い。
よく見かける「高松軽登山同好会」さんのプレートだが、道標も無く少し寂しい山頂では有り難い存在。1222.1mの三等三角点の基準点名は「栃尾」。
時々除く青空、摘むとちょっと気持ちの良い「ブナの葉っぱ」が気に入ってしまった。
県境から南の大豊町側には笹原の中に桧の植林が広がる。
橡尾峠まで引き返して原生林遊歩道との分岐に向かって尾根道を下山する。
ブナの巨木、広げた枝の葉が瑞々しい。
わずかに視界が開けて笹ヶ峰の稜線が見えた。徒武、水無峠、七曲などのピークが確認できる。山頂は右端の木の枝が重なった部分。
橡尾峠から分岐まで 25分、分岐から登山口まで 10分少々で下山。コース距離、タイムともにお手軽だが、シャクナゲ尾根の急登とブナ林が印象的なカガマシ山・橡尾山だった。
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吹井(フケイ)2011.7.23
2011-08-15 06:09:17 (12 years ago)
「フケイ」ってどこ~?「稲生~?」って感じで、キタカマに向けたトレーニングに高知市の吹井へやって来た。
■行先 フケイ
■位置 高知市仁井田吹井(北緯33度32分20秒、東経133度36分2秒)
■コースタイム
登山口 10:00(10分) → フケイ 10:10(クライミング)/15:00(10分) → 登山口 15:10 【ベースまで片道 10分】
■コース水平距離 0.3㎞(ベースまで)
■累積標高差 +70m -070m(ベースまで)
■天気 晴れ
■楽しさ ★★★★☆(4点)
場所は、県道247号仁井田竹中線沿線の高知市仁井田吹井という集落で、県道から西に少し入った小高い山の頂上直下が岩の壁になっている。壁の右手(北)上部に標高点「・100」がある。ログはベースから県道までの下りのみ。10mほど高くなってしまっているがベースの標高は約 70mが正解。
県道の東側路側に車を置いて西側の民家の間を入って行く。ヘルメットやハーネスなどの登攀具やザックは概ね本番同様の準備をした。
吹井の標高はほぼゼロで、約 70m登ると視界が開けて高さ約 30mの壁が現れる。
写真では高さが良く分からないが結構高い。これを登るの!?
登攀具を付けザイルを背負ったY隊長がおもむろに登り始めた。Y隊長の後にTさん、自分と続いて登る。手がかり足がかりが有るには有るがなかなか進めない。1回目はカメラを持って登る余裕も無かった。
上まで登って順番に懸垂下降。
木陰で一休み、3人が登り降りすると1時間以上かかる。
「もういいよ~」と思っていると、容赦なく2回目が始まってしまった。
Y隊長が上方まで登ったら再度Tさん、自分と続く。
2回目は写真を撮りながら登る余裕?が出てきたので中間付近からベースを俯瞰する。タイヤの横に自分のザックが転がっている。
更に登る。
自己確保しているので落ちることは無いけどね~、あまりうれしくはない。
Y隊長と自分に続き懸垂下降中のTさん。
お昼が近づくとクライマーたちが続々と集まってきた。
壁に取り付くクライマーのみなさん。変体や~!
Y隊長が3回目を登る。今度は自分、Tさんの順番で続く。
自分たちは壁を登るための「クライミングシューズ」は使わずに「ドタグツ(普通の登山靴)」のまま登る。クライミングシューズは、ソールがスリックタイヤ状の柔らかいゴムでできていて滑らない。
Tさんが登って来た。だんだん高さに馴染んでくるところが恐ろしい。
全員到着するとY隊長、自分、Tさんの順に再び懸垂で下降する。
使用後の様子、しょっちゅうやっていると慣れてくるだろうけど、初めての懸垂で少しお疲れ気味?登攀具を片付けて撤収、クライマーたちの車が増えて賑わう吹井の県道。「フケイ」はまさに土佐のクライマーのメッカだった。
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■行先 フケイ
■位置 高知市仁井田吹井(北緯33度32分20秒、東経133度36分2秒)
■コースタイム
登山口 10:00(10分) → フケイ 10:10(クライミング)/15:00(10分) → 登山口 15:10 【ベースまで片道 10分】
■コース水平距離 0.3㎞(ベースまで)
■累積標高差 +70m -070m(ベースまで)
■天気 晴れ
■楽しさ ★★★★☆(4点)
場所は、県道247号仁井田竹中線沿線の高知市仁井田吹井という集落で、県道から西に少し入った小高い山の頂上直下が岩の壁になっている。壁の右手(北)上部に標高点「・100」がある。ログはベースから県道までの下りのみ。10mほど高くなってしまっているがベースの標高は約 70mが正解。
県道の東側路側に車を置いて西側の民家の間を入って行く。ヘルメットやハーネスなどの登攀具やザックは概ね本番同様の準備をした。
吹井の標高はほぼゼロで、約 70m登ると視界が開けて高さ約 30mの壁が現れる。
写真では高さが良く分からないが結構高い。これを登るの!?
登攀具を付けザイルを背負ったY隊長がおもむろに登り始めた。Y隊長の後にTさん、自分と続いて登る。手がかり足がかりが有るには有るがなかなか進めない。1回目はカメラを持って登る余裕も無かった。
上まで登って順番に懸垂下降。
木陰で一休み、3人が登り降りすると1時間以上かかる。
「もういいよ~」と思っていると、容赦なく2回目が始まってしまった。
Y隊長が上方まで登ったら再度Tさん、自分と続く。
2回目は写真を撮りながら登る余裕?が出てきたので中間付近からベースを俯瞰する。タイヤの横に自分のザックが転がっている。
更に登る。
自己確保しているので落ちることは無いけどね~、あまりうれしくはない。
Y隊長と自分に続き懸垂下降中のTさん。
お昼が近づくとクライマーたちが続々と集まってきた。
壁に取り付くクライマーのみなさん。変体や~!
Y隊長が3回目を登る。今度は自分、Tさんの順番で続く。
自分たちは壁を登るための「クライミングシューズ」は使わずに「ドタグツ(普通の登山靴)」のまま登る。クライミングシューズは、ソールがスリックタイヤ状の柔らかいゴムでできていて滑らない。
Tさんが登って来た。だんだん高さに馴染んでくるところが恐ろしい。
全員到着するとY隊長、自分、Tさんの順に再び懸垂で下降する。
使用後の様子、しょっちゅうやっていると慣れてくるだろうけど、初めての懸垂で少しお疲れ気味?登攀具を片付けて撤収、クライマーたちの車が増えて賑わう吹井の県道。「フケイ」はまさに土佐のクライマーのメッカだった。
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白山 2011.7.16-20
2011-08-04 06:00:31 (12 years ago)
海の日の連休を利用した「三嶺さんぽクラブ+」初の県外遠征は、夏でも雪が残る山としては最も西に位置する「白山」に決定。
「白山」は日帰りも可能な山で初心者でも安心して登ることができる。
太平洋高気圧の勢力が少しずつ弱まり、東に後退しているのと台風6号の動きが少し気になるが、「晴れ男」なので大丈夫だろう。
<早朝の大汝峰と火口湖(御前峰より)>
■行先・位置
白山(一等三角点 [白山] 2702.2m)
石川県白山市・岐阜県白川村、北緯36度09分18秒・東経136度46分17秒
■コース水平距離 18.5㎞/20.6㎞(御来光・室堂~御前峰往復含む)
■累積標高差 1922.5m/2215.5m(御来光・室堂~御前峰往復含む)
白山にはいくつもの登山コースが整備されていて、よく利用されるのは、別当出合を基点として砂防新道(黒ボコ岩経由)を登り、エコーラインまたは観光新道で下山する一泊二日のコースだ。
自分以外は初めての白山なので、もっともポピュラーな砂防新道を登った。
帰りも同じ登山口への下山となるが、エコーラインや観光新道を使わず、展望歩道から南竜ヶ馬場経由としたことが今回のポイント。
何と言っても早朝の「青い北アルプス」を見てもらいたいし、高山植物の多い「南竜ヶ馬場」付近を歩いてみたいという思いもあった。
展望歩道は人が少なく静かな山歩きが楽しめる。
個人的に鉄道の旅が好きなので最寄駅の福井までの交通機関はJR、福井から登山基地の市ノ瀬までレンタカー、市ノ瀬から登山口の別当出合まで登山バスを利用する。
■ 7月16日(土) ■
山旅初日の 16日は土讃線土佐山田駅から北陸本線福井駅を経て前泊のビジネスホテルまでの行程。
特急列車の発着番線が便によって変わるようになって1年余り経つ。
以前は下り 1番線、登り 2番線と決まっていたので間違うことは無かったが、逆のこともあるので要注意だ!
1番線以外は弧線橋渡る必要があるので、一々確認しないと乗り遅れてしまう。
特急列車の発着番線はあまり変えないでほしいものだ。
土佐山田発 9時27分の「南風8号」は3番線に入線した (^^;)
連休の初日だけあってまずまずの乗車率。
座席に着いたら早速「プシュ!」、やはり旅は鉄道がいいねー。
岡山駅の乗換時間は通常10分もあれば十分だが、グループで旅するときは切符のチェックや弁当を買ったりするための余裕を持っておくことも必要。
各自、気に入った弁当を購入して新幹線ホームへ。
12時23分発のN700系「のぞみ122号」で新大阪までわずか52分。
新大阪駅に入線する富山行きの特急「サンダーバード14号」、下り方向が貫通車両となっている(見た目は非貫通の方がいいけどね・・・)。
製造後30年経過した485系の「雷鳥」は2011年3月12日のダイヤ改正で姿を消し、681系・683系の「サンダーバード」に統一された。
「サンダーバード」 (Thunder bird)の名前の由来は、アメリカ先住民族のスー族に伝わる空想上の鳥(雷光と雨を起こす巨大なワシに似た鳥)だそうな。
しゃれた名前にしたかったのだろうけど、アメリカの伝説を持ってこなくても日本の高山に棲む「雷鳥・らいちょう」でよいと思うけど。
サンダーバードの車窓から琵琶湖が見えてきた。
新大阪から福井までの所要時間は1時間49分で15時35分の到着予定。
福井駅からはレンタカーで北陸自動車道福井北IC近くの「チサンイン福井」へ。
市ノ瀬または白峰辺りで宿泊すれば朝が楽なのだが、近場は混雑しているので、手軽なビジネスホテルのシングルにした。
チェックインを済ませたら、リサーチ済みの 「和がままダイニング 晴れる家」 さんで前祝。
開店の 5時半前に入店、翌朝は早いのでやりすぎに注意。
白山は夏山シーズン中、別当出合までのマイカー乗り入れが規制され、市ノ瀬~別当出合間はシャトルバスが運行される。
福井~市ノ瀬を1時30分と見込んで、5時始発のシャトルバスに間に合うこと目標に「2時50分集合、3時出発」を確認して水平飛行に移った。
(前回は、「香北観光バス」で夜明け前に別当出合に着いていた。)
■ 7月17日(日) ■
山旅2日目(登山1日目)の 17日は、早朝にホテルを出発、別当出合から白山 「御前峰」 へ登り、お池めぐりを楽しむ。
<大汝峰と火口湖>
■コースタイム
別当出合 5:46(40分)→ 中飯場 6:26(47分)→ 甚ノ助避難小屋 8:13(37分)→ 南竜分岐 8:50(1時間9分)→ 黒ボコ岩 9:59(43分)→ 室堂 10:42(昼食)/12:32(1時間4分)→ 御前峰 13:36(展望タイム)/14:05(お池めぐり)(1時間40分)→ 室堂 15:45
【別当出合~御前峰 5時間00分 お池めぐり 1時間40分 計 6時間40分】
■コース水平距離 10.1㎞
■天気 晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
山行 1日目は、登山口の別当出合から砂防新道を経て白山室堂へ。室堂で昼食後、最高地点の御前峰の山頂を踏んでからお池めぐり(室堂泊)。
ホテルを予定通り3時に出発して 4時10分頃「市ノ瀬」に到着した。
それでも駐車場はほぼ満車だ。
昨年同じ時期に登った「びすたーり」さんのエッセイ(野生時代)では 2便目になったらしいけど、余裕で始発乗車の位置を確保した。
この後、20~30分の間に後続が続々と到着、駐車場からあふれた車は路肩などに駐車してバス停には長蛇の列ができた。
バスを待っていると「びすたーり御一行様」と書いた小型バスがやってきた。
山旅の経験をかわれてツアーの企画をすることになったのかな?
5年前に白山に来た時と印象が変わったことと言えば「山ガール」が増えてウェアがカラフルになったこととツアー客が増えたこと。
メジャーな○売ツアーやどこかで聞いたことのある○ミューズ○ラベルなど。
点呼をする添乗員(ガイド)の声を良く聞いた。
山は自分たちで計画してルートを決めるという行程も大切にしたいよね(飲み会が増えるけど)。
「べっとう」で「べんとう」なんちゃって親父ギャグはさておいて、炭水化物はしっかりおなかに詰め込んでいざ出発!
まずは前方の吊橋を別当谷の左岸へ渡って別当谷と柳谷川の間の尾根をつめ、南竜分岐を目指す。
休憩ポイントの中飯場までゆっくり登って40分、体のアップがほぼ完了する。
室堂泊なので急ぐことはない、ランチタイムに間に合えばOKだ。
キヌガサソウ(衣笠草)はユリ科キヌガサソウ属の多年草で、本州(中部以北)の日本海側の山地・亜高山帯に分布する日本の固有種。
花弁に見える外花被片は葉が進化したもので枚数は 7~12枚と様々だが常に葉の数と一致するところが面白い。
マイヅルソウ(舞鶴草)はユリ科マイヅルソウ属の多年草で、北海道・本州・四国・九州の山地帯上部に分布する。
2枚のハート型の葉に小さな白い花が似合う。この花は三嶺にも咲く。
別当谷を挟んで西側の観光新道を上り下りする登山者が見える。黄色く見えるのはニッコウキスゲのお花畑。
ハクサンチドリ(白山千鳥)はラン科ハクサンチドリ属の多年草で北海道~中部地方以北の高山帯に分布する。
ミヤマキンポウゲの咲く広場を過ぎると間もなく甚ノ助避難小屋に着く。
花片は普通 5枚のはずだが、この花は八重咲き。
低山に咲くキンポウゲ(ウマノアシガタ)にも八重咲きがある。
甚ノ助避難小屋はこの6月に共用開始されたばかりできれいだ。
甚ノ助避難小屋前の広場から白山五峰の別山(2399.4m)を望む。
この付近には溶岩でできた柱状節理が見られる。
別山のチブリ尾根越しに願教寺山(1690.9m)や野伏ヶ岳(1674.3m)などが頭を出す。
アカモノ(赤物)はツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木で、北海道、本州(主に近畿以北の日本海側)、四国に分布する。
赤い果実から赤桃と呼ばれた。
ヨツバシオガマ(四葉塩釜)はゴマノハグサ科シオガマギク属の多年草で、中部山岳や北海道などの高山に分布する。
南竜分岐で帰りに使う南竜道を右に分ける。
この付近から高山植物が多くなる。
オオバタケシマラン(大葉竹縞蘭)はユリ科タケシマラン属の多年草で北海道と本州の中部以北の亜高山帯~高山帯に分布する。
小さなウリのような赤い果実をつける。
モミジカラマツ(紅葉唐松)はキンポウゲ科モミジカラマツ属の多年草で、北海道・本州(中部以北)高山帯に分布する。
カラマツソウ、ミヤマカラマツによく似ているが、カエデのような葉の形で区別する。
ミヤマダイモンジソウ(深山大文字草)はユキノシタ科ユキノシタ属の多年草で、北海道・本州(中部以北)高山帯に分布、尾根の岩陰などにひっそりと咲く。
花盤は黄色のものが多いが赤いものも混じっている。
シナノキンバイ(信濃金梅)はキンポウゲ科キンバイソウ属の多年草で北海道・本州(中部以北)高山帯に分布する。
キンバイの中では花が最も大きく、雪渓が融けた後の草地で見かける。
ミヤマダイコンソウ(深山大根草)は北海道・本州(中部以北)・奈良県(大峰山)・四国(石鎚山)亜高山~高山の岩場に生える。
ハクサンボウフウ(白山防風)はセリ科カワラボウフウ属の多年草で北海道・本州(中部以北)の高山帯の分布する。
複散型花序はぱっと見はイマイチだけど、よく見ると紫色の葯をつけた小さな花が可愛らしい。
セリ科の花は種類が多くて区別が難しい。
ハクサンフウロ(白山風露)はフウロソウ科フウロソウ族の多年草で北海道・本州(伊吹山以北)の高山の草原などに生える。
三嶺に咲くシコクフウロより少し大きい。
ノウゴウイチゴ(能郷苺)はバラ科オランダイチゴ属の多年草で北海道・本州(北部から伯耆大山にかけての日本海側)の亜高山帯~高山帯に分布する。
能郷白山で発見された種で実は8~9月に赤く熟し甘く香りも良い。
南竜分岐から別当谷の上部をトラバース、九十九折れの急登を黒ボコ岩まで一気に登る。
別山が少しずつ下に見えるようになる。
延命水で喉を潤し、最後の急登を登りきると黒ボコ岩に着く。
岩に上がったりして思い思いに展望を楽しむ。
ここまで来ると「登ってきた~」という感じで、御前峰の山頂部分も見えてくる。
黒ボコ岩からは高原のようになだらかな「弥陀ヶ原」の木道を進み右手から「エコーライン」を合わせ、ハイマツ帯に入ると「室堂」は近い。
ハイマツ帯の中程で弥陀ヶ原を振り返りながら一休み。
水屋尻雪渓を左に望みながらハイマツの中を一登りで「室堂」に着く。
「腹へった~!」「白山室堂」内の食堂でランチタイム。
自分は大好きな「カレーライス」と「ラーメン」、メニューには白山名物?の「とーふカレー」も。
食事と宿泊の手続きを済ませていよいよ最高点の「御前峰」を目指す。
コバイケイソウとクロユリのお花畑
クロユリ(黒百合)はユリ科バイモ属の高山植物で中部以北に分布する。
白山は最も有名な群生地となっていて、正式にはミヤマクロユリという。
匂いは良くないので嗅がない方が良い。
クルマユリ(車百合)はユリ科ユリ属の多年草で、近畿以北の亜高山帯から高山帯に分布、花は小さめ。
高天ヶ原の分岐で一休み。
気持ちよくて思わず背伸びもしたくなる。山頂までもう一踏ん張り。
山頂付近から室堂平と別山を俯瞰する。
白山神社奥宮で登山の無事を祈る?
最高峰「御前峰」の一等三角点「白山」2702.2mで記念撮影。
御前峰から望む「剣ヶ峰(2684m)」と「大汝山(2677m)」、眼下には残雪の紺屋池、油ヶ池、翠ヶ池など大小の火口湖が点在する。
「白山」とは、最高峰の御前峰(2702.2m)、剣ヶ峰(2677m)、大汝峰(2684m)の「白山三峰」を中心とした周辺の山峰の総称で、別山と三ノ峰を加えて「白山五峰」といい、更に南北に延びる峰を加えて白山連峰ともいう。
御前峰からの 360度の展望をしばらく楽しんでからお池めぐりへ。
池の周囲にはたくさんの高山植物が咲く。
中でもチングルマは高山を代表する花だ。
チングルマ(珍車、稚児車)はバラ科チングルマ属の落葉小低木で北海道・本州(中部以北)の高山帯に分布し雪渓周辺の草地や砂礫地に生える。
花が終わった後、花柱が放射状に広がる。由来はこの実の形が稚児車(ちごくるま/こどもの風車のこと)に見えたことから。
チングルマは「木」なので、秋には赤い絨毯を敷き詰めたように紅葉する。
花・実・紅葉と三拍子そろって楽しめて個人的にお気に入りの植物だ。
雪の上の落葉で日向ぼっこをするにカメノコテントウ。
大汝峰と翠ヶ池(左)、そしてさっきまで山頂にいた御前峰と油ヶ池
泳いでみたくなる油ヶ池、でも冷たいだろうなあ。
翠ヶ池と噴煙を上げる?剣ヶ峰。
千蛇ヶ池に向かってゆるゆると下る。
アオノツガザクラの群落の中にコイワカガミが遠慮がちに咲いている。
ハクサンコザクラ(白山小桜)はサクラソウ科サクラソウ属の多年草で、日本海側の高山帯(白山~飯豊山)の雪渓周辺や湿地帯などに分布する。
白山を代表する花で花期は 6~8月。
お花畑を巡りながら御前峰の西側を周回して室堂へと下る。
白山室堂に帰ると間もなく夕食タイム。
背負ってきた赤と白のワインも忘れずに。
夕食後、一休みしてサンセットを見物する。
東から西に向かってガスがどんどん湧いてきた。
ガスが赤く染まる幻想的な演出で特別な夕景になった。ビューティフル!
■ 7月18日(月) ■
山旅3日目(登山2日目)の 18日は早朝、ご来光を拝むため再度御前峰の頂へ登り、展望歩道から南竜ヶ馬場を経て砂防新道を下る。
<御前峰山頂でご来光を拝む>
■コースタイム
室堂 3:40(34分)→ 御前峰 4:14(ご来光)/5:06(31分)→ 室堂 5:37(朝食)/6:51(57分)→ アルプス展望台 7:48(40分)→ 南竜ヶ馬場 8:28(29分)→ 南竜分岐 8:57(19分)→ 甚ノ助避難小屋 9:16(54分)→ 中飯場 10:10 (39分)→ 別当出合 10:49
【室堂~御前峰往復 1時間5分 室堂~別当出合 3時間58分 計 5時間3分】
■コース水平距離 8.3㎞(ご来光登山を含まない)
■天気 晴れのち曇り時々雨
■楽しさ ★★★★★(満点!)
山行 2日目の朝は3時に起床してご来光を拝むため再び御前峰を目指す。
(マップ・垂直プロファイルには、ご来光登山の往復を含まない)
ヘッドランプの列が御前峰へと続く。
山頂東側の一角に陣取って日の出を待つと立山・剱、槍・穂高など北アルプスの主立った稜線がシルエットになって浮かび上がる。
夜から昼に変わるこの時間帯はほんとに美しい。
Sさんが思わず「超きれい!」と声を上げる。
剣岳・立山から少し南の薬師岳(2926m)付近からご来光が昇った。
白山神社奥宮では朝の神事が始まる頃、御前峰西方には「影白山」が見える。
室堂に帰って朝食をいただきま~す。
腹ごしらえを済ませて展望歩道へ出発!
雪渓の向こうに別山を望みながらコバイケイソウの咲き乱れる賽の河原を抜け東へ進む。
白川村への平瀬道を左に分け、御前峰をバックに緩やかな登山道を南に下る。
槍・穂高連峰の青い主稜線が浮かぶ。
左から槍ヶ岳・大喰岳・中岳・南岳、大キレットを挟んで北穂高岳・涸沢岳・奥穂高岳・前穂高岳。
白馬岳と鑓ヶ岳、そして剱岳と立山周辺の山々。
北アルプスの南にはどっしりと大きな御嶽山が笠雲をのせて控えている。
(アルプス展望台にて)
前方に南竜ヶ馬場のテントサイトが見えてきた。
山うば谷の雪解け水が高山植物を育む。
少し湿り気のある場所を好むイワイチョウは葉がイチョウに似ている。
ポツポツと白く見えているのがイワイチョウの花。
イワイチョウ(岩銀杏)はミツガシワ科イワイチョウ属(1属1種)の多年草で北海道・本州(中部以北)の雪の多い湿原などに分布する。
チングルマの群落!南竜ヶ馬場周辺は湿原が広がり植物が多い。
嗅がないほうがいいとは思うけど、クロユリの匂いも一応嗅いでみる。
南竜ヶ馬場までやって下って来た。左に100mほどの高台に野営場、右手には南竜山荘と南竜ヶ馬場ビジターセンターが建つ。
山荘前を通ってエコーラインを合わせると、昨日通った南竜分岐はもう近い。
油坂の頭から御舎利山、別山へと続く峰と南竜湿原が箱庭のように広がる。
南竜分岐(前日は左から右に登った)を経て、甚ノ助避難小屋で一休み。
橋を右岸に渡れば部当出合で山歩きは終了だ。
シャトルバスの便も丁度良く、市ノ瀬までスムーズに帰ってきた。
麓の白峯温泉「白山総湯」で汗を流して永平寺へ向かう。
「永平寺蕎麦」の看板に引かれて 7月12日に移転オープンしたばかりの「キッチン天山」で少し遅いランチタイムをとった。
専門は中華料理のようだが蕎麦も旨い。
永平寺は、今から約 760年前の寛元 2年(1244年)、道元禅師によって開創された出家参禅の道場で曹洞宗大本山。
本尊は釈迦如来・弥勒仏・阿弥陀如来の三世仏で、横浜の總持寺とならんで日本曹洞宗の中心寺院(大本山)となっている。
拝観料は大人 500円、4回目の拝観。
吉祥閣でレクチャーを受けてから七道伽藍を巡る。
144名の画家によって描かれたという傘松閣の天井画、写真撮影禁止のところが多い神社・仏閣に中にあって永平寺は禁止されていない。
ただし、「修行僧にカメラを向けることはご遠慮下さい」とある。
境内は約 10万坪(33万平方メートル)の広さをもち、樹齢 700年といわれる鬱蒼とした老杉に囲まれた静寂なたたずまいは、出家道場として誠にふさわしい霊域で、2百余名の修行僧が、日夜修行に励んでいる(パンフレットより)。
仏殿と内部の様子。
大佛寺山に拠って、渓声山色豊かな幽邃の境に七堂伽藍を中心とした大小 70余棟の殿堂楼閣が建ち並んでいる。法堂から一文字廊と仏殿を見下ろす。
雨が降った後はしっとりとして風情がある。
仏殿からの僧堂と山門、山門からの中雀門。
永平寺観光を終え車を置いた土産物屋でお土産を買って宿へ向かう。
福井からはJRなのでたくさん買うと大変だ。
この日の宿は美山森林温泉「みらくる亭」。
福井市の施設で同じ指定管理者がいくつかの類似施設を運営している。
口コミ評価も割と良かったので「じゃらん」で予約しておいた。
平日なので混んでなくてよかったが山の斜面に配置された客室への移動は階段が多いので登山の続きのようだ(管理棟にはエレベーターあり)。
客室の様子、山の中だが居心地は良い。
一風呂浴びて祝杯をあげるため宴会場へ移動。
料理はてんぷら、肉、蕎麦などが次から次へと出てくるけど、手をつけずに待つわけにいかないのでとりあえず最初の1枚。
今日のビールはまた格別。
■ 7月19日(火) ■
19日は山旅日程最後の1日になるはずだったが、台風6号の影響でもう1日伸びることになる。
朝食といただいて福井駅へ向かう。
未明に徳島県南部を通過し和歌山県潮岬へと進む台風6号の影響で瀬戸大橋線は止まっているらしい・・・が、サンダーバード 14号でとりあえずビールを飲む。
瀬戸大橋が通れないことが確実となり、真昼間からビールで作戦会議?大阪駅地下街の「よろこんで 庄や」にて。
バス、レンタカーで明石海峡大橋経由の案も出たが、バスもすでに止まっていてビールを飲んでないのはSさんのみ。
さっさと諦めて難波のワシントンホテルに宿を取り、「なんばグランド花月」 へ。
足元はみんなどたぐつだ。
大阪は台風のことなど全く感じないほど静か。
夕食?お好み焼きの「鶴橋 風月」。
台風のおかげで今夜もやれる。
2次会は居酒屋チェーンの「ちっちり」なんば千日前店で。
締めは道頓堀の「神座(かむくら)」のラーメン、ネギをたっぷり乗せていただく。
ラーメン好きにはたまらない美味さ。
■ 7月20日(水) ■
山旅5日目(追加の1日)の 20日は難波からとりあえず JR大阪駅へ移動して岡山までの切符を購入、瀬戸大橋線が何時から動き出すかはっきりしないが、「南風9号(12時5分発)」の自由席を確保することを目標に岡山へ向かった。
9時38分の「こだま743号」博多行きは岡山に10時59分に着く(11時5分発の南風7号が動いたとしても座席の確保は不可能)。
レールスター編成の 2×2なのでゆったりしている。
土讃線の特急は狙っていた 12時5分発の「南風9号」から動き始めた。
もともとこれに乗るつもりだった人に足止めをくった人が加わり、少し混雑する岡山駅8番ホーム。
早めに並んだので全員の席を確保、車両の編成が変わったので指定席を持っている人も混乱していた。
列車は 10分程度の遅れで土佐山田駅に到着。
1~2泊でやれる白山登山に4泊5日も費やした贅沢な山旅となった。
山行記録の日程順・山域別はこちらから。
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「白山」は日帰りも可能な山で初心者でも安心して登ることができる。
太平洋高気圧の勢力が少しずつ弱まり、東に後退しているのと台風6号の動きが少し気になるが、「晴れ男」なので大丈夫だろう。
<早朝の大汝峰と火口湖(御前峰より)>
■行先・位置
白山(一等三角点 [白山] 2702.2m)
石川県白山市・岐阜県白川村、北緯36度09分18秒・東経136度46分17秒
■コース水平距離 18.5㎞/20.6㎞(御来光・室堂~御前峰往復含む)
■累積標高差 1922.5m/2215.5m(御来光・室堂~御前峰往復含む)
白山にはいくつもの登山コースが整備されていて、よく利用されるのは、別当出合を基点として砂防新道(黒ボコ岩経由)を登り、エコーラインまたは観光新道で下山する一泊二日のコースだ。
自分以外は初めての白山なので、もっともポピュラーな砂防新道を登った。
帰りも同じ登山口への下山となるが、エコーラインや観光新道を使わず、展望歩道から南竜ヶ馬場経由としたことが今回のポイント。
何と言っても早朝の「青い北アルプス」を見てもらいたいし、高山植物の多い「南竜ヶ馬場」付近を歩いてみたいという思いもあった。
展望歩道は人が少なく静かな山歩きが楽しめる。
個人的に鉄道の旅が好きなので最寄駅の福井までの交通機関はJR、福井から登山基地の市ノ瀬までレンタカー、市ノ瀬から登山口の別当出合まで登山バスを利用する。
■ 7月16日(土) ■
山旅初日の 16日は土讃線土佐山田駅から北陸本線福井駅を経て前泊のビジネスホテルまでの行程。
特急列車の発着番線が便によって変わるようになって1年余り経つ。
以前は下り 1番線、登り 2番線と決まっていたので間違うことは無かったが、逆のこともあるので要注意だ!
1番線以外は弧線橋渡る必要があるので、一々確認しないと乗り遅れてしまう。
特急列車の発着番線はあまり変えないでほしいものだ。
土佐山田発 9時27分の「南風8号」は3番線に入線した (^^;)
連休の初日だけあってまずまずの乗車率。
座席に着いたら早速「プシュ!」、やはり旅は鉄道がいいねー。
岡山駅の乗換時間は通常10分もあれば十分だが、グループで旅するときは切符のチェックや弁当を買ったりするための余裕を持っておくことも必要。
各自、気に入った弁当を購入して新幹線ホームへ。
12時23分発のN700系「のぞみ122号」で新大阪までわずか52分。
新大阪駅に入線する富山行きの特急「サンダーバード14号」、下り方向が貫通車両となっている(見た目は非貫通の方がいいけどね・・・)。
製造後30年経過した485系の「雷鳥」は2011年3月12日のダイヤ改正で姿を消し、681系・683系の「サンダーバード」に統一された。
「サンダーバード」 (Thunder bird)の名前の由来は、アメリカ先住民族のスー族に伝わる空想上の鳥(雷光と雨を起こす巨大なワシに似た鳥)だそうな。
しゃれた名前にしたかったのだろうけど、アメリカの伝説を持ってこなくても日本の高山に棲む「雷鳥・らいちょう」でよいと思うけど。
サンダーバードの車窓から琵琶湖が見えてきた。
新大阪から福井までの所要時間は1時間49分で15時35分の到着予定。
福井駅からはレンタカーで北陸自動車道福井北IC近くの「チサンイン福井」へ。
市ノ瀬または白峰辺りで宿泊すれば朝が楽なのだが、近場は混雑しているので、手軽なビジネスホテルのシングルにした。
チェックインを済ませたら、リサーチ済みの 「和がままダイニング 晴れる家」 さんで前祝。
開店の 5時半前に入店、翌朝は早いのでやりすぎに注意。
白山は夏山シーズン中、別当出合までのマイカー乗り入れが規制され、市ノ瀬~別当出合間はシャトルバスが運行される。
福井~市ノ瀬を1時30分と見込んで、5時始発のシャトルバスに間に合うこと目標に「2時50分集合、3時出発」を確認して水平飛行に移った。
(前回は、「香北観光バス」で夜明け前に別当出合に着いていた。)
■ 7月17日(日) ■
山旅2日目(登山1日目)の 17日は、早朝にホテルを出発、別当出合から白山 「御前峰」 へ登り、お池めぐりを楽しむ。
<大汝峰と火口湖>
■コースタイム
別当出合 5:46(40分)→ 中飯場 6:26(47分)→ 甚ノ助避難小屋 8:13(37分)→ 南竜分岐 8:50(1時間9分)→ 黒ボコ岩 9:59(43分)→ 室堂 10:42(昼食)/12:32(1時間4分)→ 御前峰 13:36(展望タイム)/14:05(お池めぐり)(1時間40分)→ 室堂 15:45
【別当出合~御前峰 5時間00分 お池めぐり 1時間40分 計 6時間40分】
■コース水平距離 10.1㎞
■天気 晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
山行 1日目は、登山口の別当出合から砂防新道を経て白山室堂へ。室堂で昼食後、最高地点の御前峰の山頂を踏んでからお池めぐり(室堂泊)。
ホテルを予定通り3時に出発して 4時10分頃「市ノ瀬」に到着した。
それでも駐車場はほぼ満車だ。
昨年同じ時期に登った「びすたーり」さんのエッセイ(野生時代)では 2便目になったらしいけど、余裕で始発乗車の位置を確保した。
この後、20~30分の間に後続が続々と到着、駐車場からあふれた車は路肩などに駐車してバス停には長蛇の列ができた。
バスを待っていると「びすたーり御一行様」と書いた小型バスがやってきた。
山旅の経験をかわれてツアーの企画をすることになったのかな?
5年前に白山に来た時と印象が変わったことと言えば「山ガール」が増えてウェアがカラフルになったこととツアー客が増えたこと。
メジャーな○売ツアーやどこかで聞いたことのある○ミューズ○ラベルなど。
点呼をする添乗員(ガイド)の声を良く聞いた。
山は自分たちで計画してルートを決めるという行程も大切にしたいよね(飲み会が増えるけど)。
「べっとう」で「べんとう」なんちゃって親父ギャグはさておいて、炭水化物はしっかりおなかに詰め込んでいざ出発!
まずは前方の吊橋を別当谷の左岸へ渡って別当谷と柳谷川の間の尾根をつめ、南竜分岐を目指す。
休憩ポイントの中飯場までゆっくり登って40分、体のアップがほぼ完了する。
室堂泊なので急ぐことはない、ランチタイムに間に合えばOKだ。
キヌガサソウ(衣笠草)はユリ科キヌガサソウ属の多年草で、本州(中部以北)の日本海側の山地・亜高山帯に分布する日本の固有種。
花弁に見える外花被片は葉が進化したもので枚数は 7~12枚と様々だが常に葉の数と一致するところが面白い。
マイヅルソウ(舞鶴草)はユリ科マイヅルソウ属の多年草で、北海道・本州・四国・九州の山地帯上部に分布する。
2枚のハート型の葉に小さな白い花が似合う。この花は三嶺にも咲く。
別当谷を挟んで西側の観光新道を上り下りする登山者が見える。黄色く見えるのはニッコウキスゲのお花畑。
ハクサンチドリ(白山千鳥)はラン科ハクサンチドリ属の多年草で北海道~中部地方以北の高山帯に分布する。
ミヤマキンポウゲの咲く広場を過ぎると間もなく甚ノ助避難小屋に着く。
花片は普通 5枚のはずだが、この花は八重咲き。
低山に咲くキンポウゲ(ウマノアシガタ)にも八重咲きがある。
甚ノ助避難小屋はこの6月に共用開始されたばかりできれいだ。
甚ノ助避難小屋前の広場から白山五峰の別山(2399.4m)を望む。
この付近には溶岩でできた柱状節理が見られる。
別山のチブリ尾根越しに願教寺山(1690.9m)や野伏ヶ岳(1674.3m)などが頭を出す。
アカモノ(赤物)はツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木で、北海道、本州(主に近畿以北の日本海側)、四国に分布する。
赤い果実から赤桃と呼ばれた。
ヨツバシオガマ(四葉塩釜)はゴマノハグサ科シオガマギク属の多年草で、中部山岳や北海道などの高山に分布する。
南竜分岐で帰りに使う南竜道を右に分ける。
この付近から高山植物が多くなる。
オオバタケシマラン(大葉竹縞蘭)はユリ科タケシマラン属の多年草で北海道と本州の中部以北の亜高山帯~高山帯に分布する。
小さなウリのような赤い果実をつける。
モミジカラマツ(紅葉唐松)はキンポウゲ科モミジカラマツ属の多年草で、北海道・本州(中部以北)高山帯に分布する。
カラマツソウ、ミヤマカラマツによく似ているが、カエデのような葉の形で区別する。
ミヤマダイモンジソウ(深山大文字草)はユキノシタ科ユキノシタ属の多年草で、北海道・本州(中部以北)高山帯に分布、尾根の岩陰などにひっそりと咲く。
花盤は黄色のものが多いが赤いものも混じっている。
シナノキンバイ(信濃金梅)はキンポウゲ科キンバイソウ属の多年草で北海道・本州(中部以北)高山帯に分布する。
キンバイの中では花が最も大きく、雪渓が融けた後の草地で見かける。
ミヤマダイコンソウ(深山大根草)は北海道・本州(中部以北)・奈良県(大峰山)・四国(石鎚山)亜高山~高山の岩場に生える。
ハクサンボウフウ(白山防風)はセリ科カワラボウフウ属の多年草で北海道・本州(中部以北)の高山帯の分布する。
複散型花序はぱっと見はイマイチだけど、よく見ると紫色の葯をつけた小さな花が可愛らしい。
セリ科の花は種類が多くて区別が難しい。
ハクサンフウロ(白山風露)はフウロソウ科フウロソウ族の多年草で北海道・本州(伊吹山以北)の高山の草原などに生える。
三嶺に咲くシコクフウロより少し大きい。
ノウゴウイチゴ(能郷苺)はバラ科オランダイチゴ属の多年草で北海道・本州(北部から伯耆大山にかけての日本海側)の亜高山帯~高山帯に分布する。
能郷白山で発見された種で実は8~9月に赤く熟し甘く香りも良い。
南竜分岐から別当谷の上部をトラバース、九十九折れの急登を黒ボコ岩まで一気に登る。
別山が少しずつ下に見えるようになる。
延命水で喉を潤し、最後の急登を登りきると黒ボコ岩に着く。
岩に上がったりして思い思いに展望を楽しむ。
ここまで来ると「登ってきた~」という感じで、御前峰の山頂部分も見えてくる。
黒ボコ岩からは高原のようになだらかな「弥陀ヶ原」の木道を進み右手から「エコーライン」を合わせ、ハイマツ帯に入ると「室堂」は近い。
ハイマツ帯の中程で弥陀ヶ原を振り返りながら一休み。
水屋尻雪渓を左に望みながらハイマツの中を一登りで「室堂」に着く。
「腹へった~!」「白山室堂」内の食堂でランチタイム。
自分は大好きな「カレーライス」と「ラーメン」、メニューには白山名物?の「とーふカレー」も。
食事と宿泊の手続きを済ませていよいよ最高点の「御前峰」を目指す。
コバイケイソウとクロユリのお花畑
クロユリ(黒百合)はユリ科バイモ属の高山植物で中部以北に分布する。
白山は最も有名な群生地となっていて、正式にはミヤマクロユリという。
匂いは良くないので嗅がない方が良い。
クルマユリ(車百合)はユリ科ユリ属の多年草で、近畿以北の亜高山帯から高山帯に分布、花は小さめ。
高天ヶ原の分岐で一休み。
気持ちよくて思わず背伸びもしたくなる。山頂までもう一踏ん張り。
山頂付近から室堂平と別山を俯瞰する。
白山神社奥宮で登山の無事を祈る?
最高峰「御前峰」の一等三角点「白山」2702.2mで記念撮影。
御前峰から望む「剣ヶ峰(2684m)」と「大汝山(2677m)」、眼下には残雪の紺屋池、油ヶ池、翠ヶ池など大小の火口湖が点在する。
「白山」とは、最高峰の御前峰(2702.2m)、剣ヶ峰(2677m)、大汝峰(2684m)の「白山三峰」を中心とした周辺の山峰の総称で、別山と三ノ峰を加えて「白山五峰」といい、更に南北に延びる峰を加えて白山連峰ともいう。
御前峰からの 360度の展望をしばらく楽しんでからお池めぐりへ。
池の周囲にはたくさんの高山植物が咲く。
中でもチングルマは高山を代表する花だ。
チングルマ(珍車、稚児車)はバラ科チングルマ属の落葉小低木で北海道・本州(中部以北)の高山帯に分布し雪渓周辺の草地や砂礫地に生える。
花が終わった後、花柱が放射状に広がる。由来はこの実の形が稚児車(ちごくるま/こどもの風車のこと)に見えたことから。
チングルマは「木」なので、秋には赤い絨毯を敷き詰めたように紅葉する。
花・実・紅葉と三拍子そろって楽しめて個人的にお気に入りの植物だ。
雪の上の落葉で日向ぼっこをするにカメノコテントウ。
大汝峰と翠ヶ池(左)、そしてさっきまで山頂にいた御前峰と油ヶ池
泳いでみたくなる油ヶ池、でも冷たいだろうなあ。
翠ヶ池と噴煙を上げる?剣ヶ峰。
千蛇ヶ池に向かってゆるゆると下る。
アオノツガザクラの群落の中にコイワカガミが遠慮がちに咲いている。
ハクサンコザクラ(白山小桜)はサクラソウ科サクラソウ属の多年草で、日本海側の高山帯(白山~飯豊山)の雪渓周辺や湿地帯などに分布する。
白山を代表する花で花期は 6~8月。
お花畑を巡りながら御前峰の西側を周回して室堂へと下る。
白山室堂に帰ると間もなく夕食タイム。
背負ってきた赤と白のワインも忘れずに。
夕食後、一休みしてサンセットを見物する。
東から西に向かってガスがどんどん湧いてきた。
ガスが赤く染まる幻想的な演出で特別な夕景になった。ビューティフル!
■ 7月18日(月) ■
山旅3日目(登山2日目)の 18日は早朝、ご来光を拝むため再度御前峰の頂へ登り、展望歩道から南竜ヶ馬場を経て砂防新道を下る。
<御前峰山頂でご来光を拝む>
■コースタイム
室堂 3:40(34分)→ 御前峰 4:14(ご来光)/5:06(31分)→ 室堂 5:37(朝食)/6:51(57分)→ アルプス展望台 7:48(40分)→ 南竜ヶ馬場 8:28(29分)→ 南竜分岐 8:57(19分)→ 甚ノ助避難小屋 9:16(54分)→ 中飯場 10:10 (39分)→ 別当出合 10:49
【室堂~御前峰往復 1時間5分 室堂~別当出合 3時間58分 計 5時間3分】
■コース水平距離 8.3㎞(ご来光登山を含まない)
■天気 晴れのち曇り時々雨
■楽しさ ★★★★★(満点!)
山行 2日目の朝は3時に起床してご来光を拝むため再び御前峰を目指す。
(マップ・垂直プロファイルには、ご来光登山の往復を含まない)
ヘッドランプの列が御前峰へと続く。
山頂東側の一角に陣取って日の出を待つと立山・剱、槍・穂高など北アルプスの主立った稜線がシルエットになって浮かび上がる。
夜から昼に変わるこの時間帯はほんとに美しい。
Sさんが思わず「超きれい!」と声を上げる。
剣岳・立山から少し南の薬師岳(2926m)付近からご来光が昇った。
白山神社奥宮では朝の神事が始まる頃、御前峰西方には「影白山」が見える。
室堂に帰って朝食をいただきま~す。
腹ごしらえを済ませて展望歩道へ出発!
雪渓の向こうに別山を望みながらコバイケイソウの咲き乱れる賽の河原を抜け東へ進む。
白川村への平瀬道を左に分け、御前峰をバックに緩やかな登山道を南に下る。
槍・穂高連峰の青い主稜線が浮かぶ。
左から槍ヶ岳・大喰岳・中岳・南岳、大キレットを挟んで北穂高岳・涸沢岳・奥穂高岳・前穂高岳。
白馬岳と鑓ヶ岳、そして剱岳と立山周辺の山々。
北アルプスの南にはどっしりと大きな御嶽山が笠雲をのせて控えている。
(アルプス展望台にて)
前方に南竜ヶ馬場のテントサイトが見えてきた。
山うば谷の雪解け水が高山植物を育む。
少し湿り気のある場所を好むイワイチョウは葉がイチョウに似ている。
ポツポツと白く見えているのがイワイチョウの花。
イワイチョウ(岩銀杏)はミツガシワ科イワイチョウ属(1属1種)の多年草で北海道・本州(中部以北)の雪の多い湿原などに分布する。
チングルマの群落!南竜ヶ馬場周辺は湿原が広がり植物が多い。
嗅がないほうがいいとは思うけど、クロユリの匂いも一応嗅いでみる。
南竜ヶ馬場までやって下って来た。左に100mほどの高台に野営場、右手には南竜山荘と南竜ヶ馬場ビジターセンターが建つ。
山荘前を通ってエコーラインを合わせると、昨日通った南竜分岐はもう近い。
油坂の頭から御舎利山、別山へと続く峰と南竜湿原が箱庭のように広がる。
南竜分岐(前日は左から右に登った)を経て、甚ノ助避難小屋で一休み。
橋を右岸に渡れば部当出合で山歩きは終了だ。
シャトルバスの便も丁度良く、市ノ瀬までスムーズに帰ってきた。
麓の白峯温泉「白山総湯」で汗を流して永平寺へ向かう。
「永平寺蕎麦」の看板に引かれて 7月12日に移転オープンしたばかりの「キッチン天山」で少し遅いランチタイムをとった。
専門は中華料理のようだが蕎麦も旨い。
永平寺は、今から約 760年前の寛元 2年(1244年)、道元禅師によって開創された出家参禅の道場で曹洞宗大本山。
本尊は釈迦如来・弥勒仏・阿弥陀如来の三世仏で、横浜の總持寺とならんで日本曹洞宗の中心寺院(大本山)となっている。
拝観料は大人 500円、4回目の拝観。
吉祥閣でレクチャーを受けてから七道伽藍を巡る。
144名の画家によって描かれたという傘松閣の天井画、写真撮影禁止のところが多い神社・仏閣に中にあって永平寺は禁止されていない。
ただし、「修行僧にカメラを向けることはご遠慮下さい」とある。
境内は約 10万坪(33万平方メートル)の広さをもち、樹齢 700年といわれる鬱蒼とした老杉に囲まれた静寂なたたずまいは、出家道場として誠にふさわしい霊域で、2百余名の修行僧が、日夜修行に励んでいる(パンフレットより)。
仏殿と内部の様子。
大佛寺山に拠って、渓声山色豊かな幽邃の境に七堂伽藍を中心とした大小 70余棟の殿堂楼閣が建ち並んでいる。法堂から一文字廊と仏殿を見下ろす。
雨が降った後はしっとりとして風情がある。
仏殿からの僧堂と山門、山門からの中雀門。
永平寺観光を終え車を置いた土産物屋でお土産を買って宿へ向かう。
福井からはJRなのでたくさん買うと大変だ。
この日の宿は美山森林温泉「みらくる亭」。
福井市の施設で同じ指定管理者がいくつかの類似施設を運営している。
口コミ評価も割と良かったので「じゃらん」で予約しておいた。
平日なので混んでなくてよかったが山の斜面に配置された客室への移動は階段が多いので登山の続きのようだ(管理棟にはエレベーターあり)。
客室の様子、山の中だが居心地は良い。
一風呂浴びて祝杯をあげるため宴会場へ移動。
料理はてんぷら、肉、蕎麦などが次から次へと出てくるけど、手をつけずに待つわけにいかないのでとりあえず最初の1枚。
今日のビールはまた格別。
■ 7月19日(火) ■
19日は山旅日程最後の1日になるはずだったが、台風6号の影響でもう1日伸びることになる。
朝食といただいて福井駅へ向かう。
未明に徳島県南部を通過し和歌山県潮岬へと進む台風6号の影響で瀬戸大橋線は止まっているらしい・・・が、サンダーバード 14号でとりあえずビールを飲む。
瀬戸大橋が通れないことが確実となり、真昼間からビールで作戦会議?大阪駅地下街の「よろこんで 庄や」にて。
バス、レンタカーで明石海峡大橋経由の案も出たが、バスもすでに止まっていてビールを飲んでないのはSさんのみ。
さっさと諦めて難波のワシントンホテルに宿を取り、「なんばグランド花月」 へ。
足元はみんなどたぐつだ。
大阪は台風のことなど全く感じないほど静か。
夕食?お好み焼きの「鶴橋 風月」。
台風のおかげで今夜もやれる。
2次会は居酒屋チェーンの「ちっちり」なんば千日前店で。
締めは道頓堀の「神座(かむくら)」のラーメン、ネギをたっぷり乗せていただく。
ラーメン好きにはたまらない美味さ。
■ 7月20日(水) ■
山旅5日目(追加の1日)の 20日は難波からとりあえず JR大阪駅へ移動して岡山までの切符を購入、瀬戸大橋線が何時から動き出すかはっきりしないが、「南風9号(12時5分発)」の自由席を確保することを目標に岡山へ向かった。
9時38分の「こだま743号」博多行きは岡山に10時59分に着く(11時5分発の南風7号が動いたとしても座席の確保は不可能)。
レールスター編成の 2×2なのでゆったりしている。
土讃線の特急は狙っていた 12時5分発の「南風9号」から動き始めた。
もともとこれに乗るつもりだった人に足止めをくった人が加わり、少し混雑する岡山駅8番ホーム。
早めに並んだので全員の席を確保、車両の編成が変わったので指定席を持っている人も混乱していた。
列車は 10分程度の遅れで土佐山田駅に到着。
1~2泊でやれる白山登山に4泊5日も費やした贅沢な山旅となった。
山行記録の日程順・山域別はこちらから。
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