朝まで降り続いた雨がやんでから高板山へシロヤシオを見に行ってみた。
<高板山のシロヤシオ>
■行先 高板山 (三等三角点 [四国石] 1427.1m)
■位置 高知県香美市、北緯33度45分57秒・東経133度52分02秒
■コースタイム
西の登山口 10:57(25分)→ 東の登山口 11:22(1時間09分)→ 四国王目岩 12:31(登攀)/12:40(5分)→ 高板山 12:45(昼食)/13:31(1時間44分)→ 西の登山口 15:15 【一周 3時間23分】
■コース水平距離 4.6km(周回)
■天気 曇り時々晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
西の登山口(三叉路)から林道を歩いて東の登山口から尾根伝いに西の登山口へ帰る周回コース。高板山より二の森の方が少し高く1430mを少し越えている。
<登山口手前の林道から見た高板山>
香美市物部町大栃から登山口までの行程は、片道約50分。「奥物部ふれあいプラザ」から三嶺方面へ 1㎞弱で奥物部湖(永瀬ダム)に架かる韮生川橋を右岸に渡って突き当たりを右折、楮佐古川・川の内川を上流へと遡る。途中から林道は未舗装となるが、木材搬出に利用されているので路面は比較的良好。ただし、水切りの段差が多数あるので乗り越えるときはゆっくりと。ロードクリアランスが低いとおなかが路面に接触することがあるのでオフロード車がおすすめ。
香美市から大豊町や徳島県に越える林道は、登山口から先、特に大豊町側は路面が荒れているので抜ける場合は要注意。
東に伸びる林道と峠を越えて大豊町西峯へ下る「峰越し林道」の三叉路が西の登山口になっていて案内板が設置されている。三叉路に駐車場があるのでここに車を置く。満車の時は少し東に進んで林道の待避所などに置くと良い。ぐるっと一周するので歩く距離は同じ。
三叉路の登山口から登ることももちろん可能だが、東の登山口から登りたい。というもの高板山は「高板山不動尊」の火渡りで知られる修験道の山で、麓の「神池」集落からの表参道をたどった方がその「歴史を感じることができる?」からだ。尾根は神池から蛇行しながら北に向かい、東の登山口付近で北西に折れているのでコース中に点在する祠は概ね南東を向いている。
ヒメレンゲ(姫蓮華)はベンケイソウ科マンネングサ属の多年草で本州(関東以西)・四国・九州の山地の沢沿いなどの湿ったところ分布する。由来はロゼット状の茎の下部を仏の蓮華座(ハスの花)に例えたものという。花期は 5~6月。雨で林道にも水が流れているのでサワガニも歩いていた。
西の登山口から東へ約 1.5㎞、20分で林道の分岐があるので門のある「通行禁止」の方へ進む。分岐から更に約 0.3㎞、5分の林道終点が登山口なのでまっすぐ進んでテープが巻かれた潅木帯に入る。
タニギキョウ(谷桔梗)はキキョウ科タニギキョウ属の多年草で北海道・本州・四国・九州の谷筋などの湿り気の多い山林に生える。小指の先ぐらいの小さな白い花の花片は普通 5枚のはずだけど 6枚のものが咲いていた。花期は 5~7月。
ニリンソウ(二輪草)はキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で、北海道・本州・四国・九州に分布する「スプリング・エフェメラル」のひとつ。名前の由来は「 1本の茎に 2つの花が咲く」から(2つとは限らない)。葉はおいしいらしいが、シコクブシに似ているので要注意。花期は 4~5月。長い茎の先の花は風にゆられてなかなかじっとしてくれないので被写体ぶれで画像は良くない。
祠のある岩を左に見送るとすぐに窪地に出る。
窪地の右側を北に抜けると尾根の鞍部に道標があり、「不動恵童子」の石柱のある岩尾根に取り付く。「お助け」ロープが随所に設けられているが使わなくても大丈夫。
尾根に取り付くとすぐにシロヤシオが出迎えてくれた。
シロヤシオの花はアケボノやミツバより小さくて可憐。
「臍擦り岩」の狭い割れ目を通過しないと進めない(こともないだろうが・・・)。でかい人は窮屈かも?
湿って滑りやすい急斜面はお助けロープを使って登る。急斜面を登りきると登山道は岩を避け右に曲がるが、左に出て岩の上に登ってみた。
岩の上はビューポイントになっていて眺めがよい。普通は気づかないで通り過ぎてしまう。そのまま岩の上を通って登山道に復帰できる。
高板山の岩場は右(北側)を巻いて通ることが多いが、岩の上も概ね通過可能。
木の枝に「サルオガセ」が絡み付いていた。サルオガセは木に寄生しているわけではない。「霞を食って生きている」と言われるように、大気中の水分を吸収して自ら光合成を行うので、都合の良い場所にぶら下がっているだけだ。ヨコワサルオガセ(横輪猿麻桛)はサルオガセ科サルオガセ属の地衣類で山ではよく見かける。
5月も中旬を過ぎるとミツバツツジ(三葉躑躅)はほぼ終わって、シロヤシオ(ゴヨウツツジ・五葉躑躅)にバトンタッチの時期だがまだ蕾も残っていた。
高板山の尾根上には祠が多数祭られている。
若宮様の祠を過ぎるて大きな岩の右を巻くとすぐに四国王目岩に着く。岩の上は展望が良く天気さえ良ければ剣山系はもとより石鎚山系も望むことができる。
四国岩の基部に鎮座する「不動明王」、明王の後ろから四国岩によじ登ってみる。
四国岩から見下ろすとこんな感じ。岩の下のシロヤシオは咲き始めたばかりで蕾が多い。
四国岩から灌木に囲まれた山頂までは 5分足らずで着く。
1427.1m「高板山」の三等三角点。
山頂からは南に大栃の町並みや平家ノ森が見える。
今日の一杯は、5月9日発売のマルちゃん(東洋水産)「ハリガネ 極細メンかた とんこつ味」。
商品概要は、「麺にこだわり、芯のあるような硬めの極細麺で、本場の博多風とんこつラーメンをモデルに開発致しました。博多でも麺の硬さランク上位となる「ハリガネ」をイメージした麺は、今までになかった食感を・・・・・・。」ということだ。コンビニで少し目立ってはいたが肝心のお味はイマイチ?かな。
シロヤシオの古木の多い尾根を二ノ森との鞍部に下る。コヨウラクツツジも咲いていた。
高板山のシロヤシオは大木が多い。上を見上げると花で埋め尽くされている。
シロヤシオは葉もきれい。
安徳天皇が身につけていたお守りを祀ると言われる二の森、奥ノ院の祠。
まだまだ蕾が多かったシロヤシオはあと 1週間から 10日程度は楽しめそう。
奥ノ院からロープのある急斜面を下ると、三ノ森の分岐まで残り約 300m。
これは柄がそこそこ長いのでたぶんシイタケ?
一周 4.6㎞と距離が短いので脇目もふらずにスタスタ歩けば 1時間少々で歩けるだろうが、岩に登ったり花や木の観察をしながらのゆっくり山歩だと 3~4時間。シロヤシオの季節だけ脚光を浴びる山だが、秋もよいと思う。
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