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三嶺さんぽ通信

お亀岩避難小屋 2012.8.5

カンカケを登ってフスベヨリ谷を下るつもりで登山口へ向かった。
途中で青空ものぞいていたのに光石に着くと小雨が降っていた。森の中はあまり濡れないのでとりあえずお亀小屋まで行ってみることにした。

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<イワタバコ>

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■行先・位置
お亀岩避難小屋 (1640m)
高知県香美市、北緯33度49分58秒・東経133度57分28秒
■コースタイム
光石登山口 8:02(38分)→ 八丁ヒュッテ 8:40/8:46(22分)→ 渡渉点 9:08(1時間3分)→ お亀岩避難小屋 10:11/11:48(42分)→ 渡渉点 12:30(20分)→ 八丁 12:50/12:53(35分)→ 光石登山口 13:28
<三嶺ヒュッテまで 行き 2時間3分 帰り 1時間37分 計 3時間40分>
■コース水平距離 10.0㎞
■天気 雨
■楽しさ ★★★★★(満点!)

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光石からお亀小屋までの往復約10km(水平距離)、垂直プロファイルは往路。
【水平距離10.08㎞、沿面距離10.46km、累積標高差(+)858m (-)806m】

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天気がイマイチなので車が少ない光石から歩き始める。
「香川はおにぎりみたいな山ばっかりで・・・。」と言っていた方もいたけど、香川の方はよく来てくれる。

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堂床野営場にはキャンプを楽しむ親子連れのテントがあった。いいねー。

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先週に引き続き同じ場所で目に付いたのはツチアケビ。別名の「ヤマノカミノシャクジョウ」の方が好きかな。近寄って見れば花も咲いている。腐生植物にしては遠慮なく伸びるヤツだ。

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フスベヨリ谷の吊橋から岩にイワタバコが咲いているのが見えた(中央上)。

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カンカケ谷でも先週蕾だったイワタバコが一斉に開花していた!
谷ルートを選んだのはイワタバコを見たいということもあったから。イワタバコが咲くのは谷沿いの湿った岩場など薄暗い所がほとんどなので写真がぶれる。葉はタバコにはならないが、山菜として食用になる。

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石の間をちょろちょろ動くのはヒメネズミ?ジェリーだ。山にトムはいない。
小さいけどアキノタムラソウ?

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森を抜ける頃には雨も本降りになり、風も出てきた。今日は回復が見込めない。
レインウェアは着ていないので、体はけっこう濡れてしまった。

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やっと開き始めたシモツケソウの花は雨に濡れて冴えない。
シコクアザミはいつもと少し違う雰囲気。

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お亀岩避難小屋に「避難」したのは、10時11分。
先着の高知の方は「三嶺からフスベヨリ谷コースでさおりが原に出て堂床へ下る。」予定だったということだが、「また来ます。」ということで潔く帰っていった。
先に来ていた方が行くのなら、「行かんといかん!」ところだが、こちらもランチを済まて下山ということにする。

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今日の一杯は、エースコック「飲み干す一杯坦々麺」。
「ポークの旨みがたっぷり効いた味噌ベースのスープに、別添の深煎り練り胡麻を加えることでコクと風味が際立ちます。」ということで、確かに飲み干せる一杯でGood!

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ランチを終えて片付けていると、いやしの温泉郷から三嶺へ登って来たトレラン風のペアが軽食を取りに立ち寄った。天狗塚から久保へ下って温泉郷まで歩きかヒッチハイクで帰るという。
雨脚が強くなりったようだ。台風の影響か風も強くて窓がカタカタ鳴っている。
早く帰ってビールにしようっと。

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道端で上を向き、人が通ってもじっとしているヒキガエル。

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ベニタケ科のアカモミタケは、夏から秋にかけて針葉樹のモミやマツの混じる林内に発生。食用キノコとして汁物・炒め物・揚げ物に。
同じく夏から秋にブナやミズナラ、マツなどの混生林に生えるベニタケ科のツチカブリは焼いたり、炒め物・揚げ物に。辛味が強く「食用に不適」としている図鑑もあるが高温で炒めると苦みは消える。ロシア料理では高級なオードブルに使われるという。

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車が減った光石に京都からのお客さん。「好きやねー。」



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三嶺 2012.7.28

月に1度は三嶺を訪れるように心がけている。
冬は積雪量の違い程度で大きな変化はないが、春から秋にかけては、四季折々の植物を中心に変化を楽しめる。今回は三嶺デビューのTさんに少し長めのルートを歩いてもらった。

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<三嶺山頂>

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■行先・位置
西熊山 (三等三角点[西熊山] 1815.9m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分06秒・東経133度57分50秒
三嶺 (二等三角点[三嶺] 1893.4m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分22秒・東経133度59分16秒
■コースタイム
光石登山口 7:00(43分)→ 八丁ヒュッテ 7:43/7:51(32分)→ 渡渉点 8:23(1時間17分)→ お亀岩避難小屋 9:40/9:48(3分)→ お亀岩 9:51/9:56(30分)→ 西熊山 10:26/10:37(22分)→ 大タオ 10:59(55分)→ 三嶺 11:54/12:00(12分)→ 三嶺ヒュッテ 12:12(昼食)/12:53(13分)→ 三嶺 13:06/13:18(46分)→ カヤハゲ 14:04/14:10(1時間11分)→ さおりが原 15:21/15:28(52分)→ 光石登山口 16:20
<三嶺ヒュッテまで 行き 4時間34分 帰り 3時間2分 計 7時間36分>
■コース水平距離 16.3㎞
■天気 曇り時々晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)

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今回のルートは、光石 → 八丁 → お亀岩 → 西熊山 → 三嶺 → 三嶺ヒュッテ → 三嶺 → カヤハゲ → さおりが原 → 光石の周回で約16㎞。
【水平距離16.28㎞、沿面距離16.82km、累積標高差(+)1530m (-)1515m】

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長笹谷の橋(一度流された後に架けられた仮設の橋)が7月11日の大雨で流されて仮設の仮設になった。

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ツチアケビ(土木通)は、ラン科の腐生植物でナラタケと共生する、秋に大きな真っ赤な果実がつけ人目を引く。別名のヤマノカミノシャクジョウは、いざなぎ流を連想させる。葉緑素がないので枯れ木のようだ。
とげのある小さな花は、ママコノシリヌグイに似ている。ソバなどと同じタデ科の植物であることに違いないのだが。カンカケ谷沿いに多い。

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渡渉点は石を並べてくれたので歩きやすくなった。
右はブナシメジ(たぶん)。
日が射さないカンカケのブナシメジは水を含んで透明感のある白っぽい色。
日の当たる場所のブナシメジは薄茶色の大理石模様がはっきりする。

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カンカケに木漏れ日が射し込む。

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ダイコンソウ(大根草)は、バラ科ダイコンソウ属の多年草。くすんだような黄色の花はミヤマダイコンソウなどより地味な印象。カンカケ谷など少し薄暗い沢沿いに咲き、お亀岩小屋が近づくとあまり見かけなくなる。
タカネオトギリ(高嶺弟切)は、オドギリソウ科オトギリソウ属の多年草で四国と九州の山地に生える。ダイコンソウとは違い、稜線近くの明るい場所に咲く。

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春の花のイメージがあるウマノアシガタだがお亀岩では夏でも咲いている。
夏の山を代表するシコクフウロもちらほら咲き始めた。

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「別荘」に着いたので一服していこう。避暑に最適。

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お亀岩のシモツケソウはまだ蕾がほとんど。1週間経てば見頃になるだろう。
お亀岩の上でイワキンバイを見ているOさん。周囲の色に溶け込んでいる。

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ミヤマクマザサが朝露にたっぷり濡れているので、ズボンがグッショリ (>_<)
絞りたいほどになって靴の中まで湿ってきた。
スパッツは、冬以外はめったに使わない(単なる無精者か)。

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イブキトラノオもシコクフウロと同じ時期に咲き始める。
モリイバラ(森薔薇)は、やや高い山地に咲く野バラの仲間。

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西熊山山頂到着!

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三等三角点 [西熊山] 1815.9m。
この日、西熊山と三嶺の山頂でたくさん見かけたカメノコテントウ。高い所が好きなのか、昨年は白山で見かけた。

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シコクフウロは固体によって花びらの形や模様が微妙に違う。

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西熊山を後にガスがかかる三嶺に向かう。

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登山道脇の笹の間から顔を出しているのは、ホソバシュロソウ。地味な花なので足元を見ていないと気づかずに通り過ぎてしまう。
花が落ちていたので見上げるとアキグミが咲いていた。アキグミ(秋茱萸)はグミ科グミ属の落葉低木で秋に小さな赤い実を付ける。ちょっと渋いけど抗酸化作用のあるリコペンが多いので体によいかも。高知では「グミ」を「グイミ」と呼ぶ。

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西熊山をバックに稜線を歩く。(のんびりした山歩き・・・)

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三嶺が少しずつ近づいてくる。

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シコクトリアシショウマ(四国鳥足升麻)は、ユキノシタ科チダケサシ属の多年草で四国の高地の林縁、草原などに生える。草丈25~50cmと普通のトリアシショウマより小さい。葉は3回3出複葉で円錐状に白い花を多数つける。少し湿り気のある所を好むようだ。

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ミヤマクマザサとコメツツジのグリーンの絨毯。
山頂には登山者が数人見える。

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山頂到着は11時54分。すごくゆっくり歩いた気がするが、光石から4時間34分と標準コースタイムより11分速い。
山頂には3週間前に天狗塚でお会いした方も。

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ランチタイムのため山頂から小屋へ移動する。
夕べは雨が降ったのだろう。あちらこちにら水溜りができていた。

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山頂直下の岩場付近には、イワキンバイも咲き始めた。イワキンバイ(岩金梅)はバラ科キジムシロ属の多年草で、北海道~九州 の山地の岩場や礫地に分布する。高山帯のミヤマキンバイとは葉の付き方が少し違う。

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今日の一杯は、「CoCo 壱番屋監修 野菜カレーラーメン」。
先週の「牛コクカレーラーメン」に引き続きエースコックのカップ麺。
「たっぷりの野菜が入ったポークカレー」ということで、夏にぴったりの一杯。

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登山者で賑わう山頂へ登り返すと、顔見知りの方もいて話に花が咲いた。
山ガールも多くなり、女性が登山ブームを牽引しているように感じられる。
下山は白髪山、剣山への縦走路をカヤハゲへと向かう。

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西日本に分布するホソバノヤマハハコ(細葉の山母子)は、キク科ヤマハハコ属の多年草。山頂直下の鎖場付近で見かける。東日本に分布するヤマハハコより小型で葉が細長い。

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忙しそうに蜜と花粉を集めているのはミヤママルハナバチ(たぶん)。
「んっ!?」目が合ってしまった!

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アサギマダラがひらひらと舞う。蜜を吸いたいところだが、テンニンソウの開花はもう少し先。ヒヨドリバナも好み。鹿はテンニンソウが好きでない。

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オトギリソウの親分、トモエソウ。笹がなくなってから目立つようになった。

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さおりが原に見られるウバユリ(姥百合)は、ユリ科ウバユリ属の多年草で本州(関東以西)・四国・九州に分布し、山地の森の中で緑白色の細長い花を咲かせる。花盛りの頃には葉(歯)が枯れているので「歯のない姥」ということらしいが、葉っぱもあった。葉も球根も美味しいので鹿に食べられてしまった。

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スタートしてから 9時間20分・7時間36分(ランチタイム・休憩除く)で光石に帰ってきた。速くはないが、まずまずといったところかな。
(山と高原地図 標準コースタイム:7時間50分、ランチタイム・休憩除く)



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飯野山(讃岐富士)2012.7.22

高松道を高松・岡山方面へ向かうといやでも目に入る、円錐形が美しい香川の富士山、讃岐平野にそびえる名峰、「讃岐富士」こと飯野山へ初登頂。岩崎元郎の新日本百名山にも選定されている。

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<飯野山山頂の歌碑と山名の石版>

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■行先 飯野山 (三等三角点 [飯野山] 421.9m)
■位置 香川県丸亀市・坂出市、北緯34度16分28秒・東経133度50分45秒
■コースタイム
飯山(はんざん)登山口 9:21(8分)→ 一王子神社 9:29(51分)→ 飯山登山道分岐 10:20/10:24(17分)→ 飯野山 10:37/11:45(2分)→ 飯山登山道分岐 11:50(20分)→ 一王子神社 12:10(5分)→ 飯山登山口 12:15
【行き 1時間16分 帰り 27分 計 1時間43分】
■コース水平距離 3.5㎞
■天気 曇り時々晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)

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<円錐形がかっこいい飯野山>
飯野山には、3本の主要な登山道がある。勾配的に楽で登山者も多い飯野町登山口から野外活動センターを通るコース、飯山町側の石段を直登するコース、そして途中で飯野町登山口コースに合流する坂出登山口からの西又道。
今回は距離は短いが、きついと言われる石段直登の飯山町コースを利用。
往復の水平距離3.5km。標高差390m。
【水平距離3.48㎞、沿面距離3.63km、累積標高差(+)425m (-)409m】

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<ローソン丸亀飯野町店前からの飯野山>
17日に四国の梅雨明けが発表されてから5日目、今日の四国は雲に覆われて蒸し暑い。太平洋側は雨の予報なので瀬戸内海側へ行ってみることにして、一度は登っておきたかった飯野山に登ってみた。

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高松道を善通寺ICで降りてすぐに左折、国道319号を北に約360mで右折し、県道18号善通寺府中線を東北東へ約6km。西坂元交差点を斜め左に折れると200mで飯山(はんざん)登山口に着く。
土居地区の自治会館前が登山口になっていて、駐車場が整備されている。

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駐車場には案内板も設置されている。

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登山道の道標に従って住宅地の間を登っていく。

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登山口から100m足らずで右折し、飯野山を左に見ながら樹園地の中を歩く。

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ヘクソカズラ (屁糞葛) は、アカネ科ヘクソカズラ属の蔓性の多年草で日本各地に分布し人里・田畑・山地など至る所に生える。葉や茎の悪臭からかわいそうな名前がついた。高知県ではヘクサンボと呼んだりするが、標準和名をヤイトバナ(灸花)とする図鑑もある。熟した果実は、しもやけ、ひび、あかぎれなどに、乾燥した根茎は腎臓病、かっけ、下痢止めなどの改善に効用がある。
樹園地ではブドウや桃が栽培されていた。

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舗装された道を北東に向かって進み、一王子神社の三叉路に出て左に折れるとすぐに、おじょも伝説についての説明版がある。
それによると、大昔、日本中を歩き回り、山を造っていた「おじょも」とよばれる大男が、讃岐に「むすびのようにけっこい三角の山を造るぞ」と、そおっと土地を落として慎重造ったのが飯野山で、できたばかりの飯野山と琴平の象頭山(大麻山)に足をかけて、小便をしたときできたのが土器川ということだ。

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ブドウ畑の横のコンクリート舗装の坂道を50mほど登ると四叉路を通過。

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更に100mほどでコンクリートの道が終わると本格的な登山道に入る。
セミが賑やかに鳴きしきっている。

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初めて見たでかいキノコにびっくり!
イグチ科のアワタケなどの仲間だろうか?

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ホウキタケは、ラッパタケ科ホウキタケ属のキノコで歯切れがよく、炊き込みご飯やバター炒め、お吸い物などに合うというが、仲間のハナホウキタケ、キホウキタケは、弱い毒性があるので注意が必要。
林の中でよく見かけるベニタケ科のシロハツは、あまり美味しくないようだ。

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つづら折れの段々道を延々と登る。蒸し暑くて汗が噴き出す。

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アキノタムラソウ(秋の田村草)は、本州(山形県以西)・四国・九州に分布するシソ科アキギリ属の多年草。夏の真っ盛りから秋にかけて道端や林縁に普通に見かける。サルビアの仲間。
ヒメヤブラン(姫藪蘭)でユリ科ヤブラン属多年草。日当たりのよい野原などに生え、葉よりも短い花茎の上部に淡紫色の小さな花を咲かせる。実は直径5mmほどで紫黒色。よく見かけるような気がするのは、子供の頃、突き鉄砲の弾として遊んだ青い果実(青玉と呼んでいた)のジャノヒゲに似ているからか。

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飯山登山道分岐に出た。丸亀市野外活動センターからの道に合流。

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合流からすぐに山頂への近道(直登ルート)の分岐がある。帰りはここに下ってくる予定で、往路はまっすぐ進む。

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反時計回りのゆるやかな道を東から北へ向かってのんびり歩く。瀬戸大橋が霞んで見える。

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らせん状の道を北 → 西 → 南と向きを変え、東に向いたところで、薬師堂の建つ山頂広場に着いた。木陰のベンチで休む登山者が数人いた。

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まずは薬師堂に参拝。

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広場の南にはテーブルやベンチと案内板が設置されている。

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広場の北側には昭和天皇が詠んだ、
 「暁に駒をとどめて見渡せば讃岐の富士に雲ぞかかれる」
の歌碑とその右側に「新日本百名山」選定を祝した石版が建立されている。

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三等三角点 [飯野山] は歌碑や石版が建つ一角の左奥に埋設されている。

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登山者やハイカーが憩う広場の木陰でランチタイムにしよう (^o^)

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今日の一杯は、エースコック「CoCo壱番屋 監修 牛コクカレーラーメン」
ビーフの旨みを際立たせた“ココイチ”こと「カレーハウスCoCo壱番屋」とエースコックのコラボレーション商品ということで、カレーのスパイシーな香りはいつでも食欲をそそられる。
デザートには、鳥海山の帰りに買った「秋田銘菓さなづら」(ヤマブドウの果汁を固めて作られたゼリー状の和菓子)。甘酸っぱくてワインのような味わい。

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南に少し下りた所にある頂上展望台からの眺めとおじょもの足跡。巨石群に残る足跡は、飯野山と大麻山に足をかけて小便をした大男にしては小さい。

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おじょも桜の横を通って近道を下山開始。

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丸亀市野外活動センターのある飯野町登山口へ回る予定だったが、暑い中、道路を歩くのも「いや。」なので元来た道を引き返すことにした。

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スタスタ下ったけど登山道の木段風の石段がふくらはぎに利いた (>_<)

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ヒマワリが咲き始めた果樹園の前から青空が広がってきた飯野山を見上げる。
暑かった~。

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夏は本州や瀬戸内より高知が涼しい。体温より高い37℃なんて信じられない。
讃岐も暑い。この日の最高気温は土佐の33℃より3℃高い33℃。
この時期は、高知県側の沢沿いに三嶺(さんれい)に登った方が涼しいようだ。



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鳥海山 2012.7.13-15 ③

■ 7月15日(土) ■
最終日は午前中観光し、秋田空港から羽田経由で高知へ帰るまでの行程。
ホテルグランティア秋田 SPA RESORT -男鹿真山伝承館・なまはげ館-入道崎-秋田空港(貸切バス)
秋田空港 15:20-16:25 羽田空港(ANA878便)
羽田空港 18:55-20:15 高知空港(ANA569便)

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<男鹿真山伝承館>

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男鹿市真山地区の「なまはげ館」と「男鹿真山伝承館」を観光。
伝承館では男鹿地方の曲家(まがりや)民家でナマハゲ習俗を体感。

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四股(しこ)を踏みウオー!ウオー!と唸りながらナマハゲがやってきた。
ナマハゲは、大晦日に二匹一組となって家々を練り歩く。
「ナマケモノはいないか!」などと、荒荒しい奇声を上げながら歩き回るナマハゲを家の主人がなだめて丁重にもてなしお膳を添える。
主人とナマハゲの問答がリアルで面白い。

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隣接する「ナマハゲ館」には男鹿半島各地区に伝わる多種多様なナマハゲの面・衣装が展示され、ナマハゲ習俗を紹介する映画が上映されていた。

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男鹿半島北西端の入道崎(にゅうどうざき)にやって来た。
北緯40度線上にあることを印した安山岩のモニュメントが配置されている。

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下界に下りても花が目に付く。

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入道埼灯台の高さは地上から灯頂まで27.92m。
灯火部分までは、らせん状の階段を100段以上登る。

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灯台からの日本海と北緯40度線モニュメントの展望。

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振り向けば土産物や(食堂を兼ねる)が数件立ち並ぶ。
ランチにビールは付いてない!ビール代500円也・・・。

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機内でもビール!こちらも500円也(つまみ付き)。

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国際線旅客ターミナルへ行ってみた。

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EDO MARKET PLACE 4階には、「和」と「江戸」をテーマにした飲食店とショップが並ぶ「江戸小路」と中央にイベントスペース「江戸舞台」。

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国内線第2旅客ターミナルへ戻って腹ごしらえ。
譚料理長の広東家菜(たんりょうりちょうのかんとんかさい)の麻婆ラーメン。

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黄昏の羽田空港。

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鳥海山 2012.7.13-15 ②

■ 7月14日(土) ■
いよいよ登山当日の14日。大平(大平)登山口から吹浦口コースで山頂を目指し、象潟口コースで鉾立(ほこだて)登山口へ下山する日帰りの行程。

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<鳥海山(新山)山頂 2236m>

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■行先 鳥海山(標高点 [・2236] 2236m)別名:享和岳
■位置 山形県飽海郡遊佐町、北緯39度05分57秒・東経140度02分56秒
■コースタイム
大平登山口 5:12(1時間5分)→ 清水大神 6:17(57分)→ 河原宿 7:14(22分)→ 御浜小屋 7:36/7:48(27分)→ 扇子森 8:15/8:18(10分)→ 御田ヶ原分岐 8:28(20分)→ 七五三掛 8:48(7分)→ 外輪山コース・千蛇谷コース分岐 8:55/9:05(13分)→ 千蛇谷雪渓 9:18/9:28(1時間8分)→ 大物忌神社(山頂御室小屋) 10:36/10:44(3分)→ B地点 10:47(10分)→ A地点(引き返した場所)10:57(5分)→ C地点 11:02/11:06(4分)→ B地点 11:10(16分)→ 新山山頂 11:26/11:37(17分)→ 大物忌神社(山頂御室小屋)11:54/12:15(1時間5分)→ 外輪山コース・千蛇谷コース分岐 13:20(3分)→ 七五三掛 13:23(昼食)/13:40(19分)→ 御田ヶ原分岐 15:59(20分)→ 扇子森 14:19(16分)→ 御浜小屋 14:35/15:01(24分)→ 賽ノ河原 15:25(1時間14分)→ 展望台 16:39/16:42(10分)→ 鉾立登山口 16:52
【行き 5時間27分 帰り 4時間8分 計 9時間35分(11時間40分)】
■コース水平距離 16.2(15.7)㎞
■天気 雨時々曇り
■楽しさ ★★★★★(満点!)


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大平登山口の標高は 1,090m、鉾立登山口は 1,150mなので、山頂までの標高差は、それぞれ 1,146m と 1,086m。
山頂付近ではルートを間違えて遠回りしてしまった。
【水平距離16.22㎞、沿面距離17.57km、累積標高差(+)2203m (-)2142m】

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準備中ポロポロ降り始めた雨は、「本降り」になってきた。
夕べは十分に「日和申し」をしたはずなんだけど・・・ (>.<)

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雨の山行も「ええもんよ!」
気を取り直してレッツゴー!(5時12分スタート)

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チョウカイアザミ(鳥海薊)は、キク科アザミ属の多年草で日本固有種。
鳥海山に生える高山植物で環境省レッドデータブック絶滅危惧II類(VU)。
アカモノ(赤物)は、ツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木で北海道・本州(主に近畿以北の日本海側)・四国に分布、赤い果実から赤桃と呼ばれた。

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ハクサンチドリ(白山千鳥)はラン科ハクサンチドリ属の多年草で北海道・本州(中部以北)の高山帯に分布し、草地でよく見かける高山植物。
マルバシモツケ(丸葉下野)は、バラ科シモツケ属の落葉低木で北海道・本州(中部以北)に分布し、亜高山から高山の日当たりのよい岩礫地に自生する。
白花とされるが鳥海山中腹に咲く個体はピンク。

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ガクウラジロヨウラク(萼裏白瓔珞)は、ツツジ科ヨウラクツツジ属の落葉低木でウラジロヨウラクの変種。
北海道・本州(中部以北)の山地~亜高山帯のやや湿り気のある草原や湿原に自生する。
ウラジロヨウラクとの違いは萼が長いことで、ウラジロヨウラクは太平洋側に、ガクウラジロヨウラクは日本海側に多い。

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イワイチョウ(岩銀杏)はミツガシワ科イワイチョウ属(1属1種)の多年草で北海道・本州(中部以北)の雪の多い湿原などに分布、花期は 6~8月。
ショウジョウバカマ(猩々袴)は、ユリ科ショウジョウバカマ属の多年草で北海道・本州・四国のやや湿った場所に生える。
四国のはピンクだけど鳥海山のは赤い?

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コイワカガミ(小岩鏡)は、イワウメ科イワカガミ属の多年草で低山~亜高山に生えるイワカガミの高山型とされる。

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チングルマ(稚児車)はバラ科チングルマ属の落葉小低木で北海道・本州(中部以北)の高山帯に分布し雪渓周辺の草地や砂礫地に生える。
花が終わった後、花柱が放射状に広がる。
由来はこの実の形が稚児車(ちごくるま=こどもの風車)に見えたことから。
チングルマは「木」なので、秋の紅葉も美しい。

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河原宿到着は、出発から2時間2分(標準コースタイ2時間0分)後の7時14分。
御浜・扇子森を経て御田ヶ原へ出る北回りコースと鳥海湖の南側を通って御田ヶ原へ抜ける南回りコースが分岐する。
レインウェアの中は汗でグッショリ (>.<) でもここまで登ると涼しくなってきた。

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愛宕坂手前の雪渓はガスって視界は20m程度。愛宕坂を御浜へ向かう。

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ヒナザクラ(雛桜)は、サクラソウ科サクラソウ属の多年草で本州(八甲田山~西吾妻山)に分布し、亜高山~高山帯の雪田、湿原などに生える。
サクラソウにはピンクが多いのでヒナザクラ以外の白花は稀産種らしい。
(石立山のユキワリソウは1/3位が白い)。
ゼンテイカ(禅庭花)は、ユリ科キスゲ属の多年草で本州(中部以北)・北海道・南千島・樺太に分布。ニッコウキスゲ(日光黄菅)の名称の方が有名で、高原の花のイメージがある。
東北や北海道では海岸近くでも見られ、エゾカンゾウ(蝦夷萱草)と呼ばれる。

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ヨツバシオガマ(四葉塩釜)はゴマノハグサ科シオガマギク属の多年草で、本州(中部以北)・北海道の高山に分布、ミヤマシオガマより低い所で見かける。
ウサギギク(兎菊)は、キク科ウサギギク属の多年草で本州(中部以北)・北海道の亜高山帯から高山帯に生える。
名前の由来は葉の形がウサギの耳に似ているから。

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御浜は日本海側からの吹浦口コース・象潟口コースと南からの長坂道のジャンクションになっている。
ズダヤクシュ(喘息薬種)は、ユキノシタ科ズダヤクシュ属の多年草で北海道・本州・四国・九州の深山~亜高山帯の湿り気の多い所に生える。
富山県、福井県、長野県で喘息(スダ)の咳止薬として用いられてきたのでこの名がついた。

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御浜小屋(御浜神社と棟続き・50人収容)では悪天候で数人が休憩中だった(休憩料200円)。
「ビール代しか持ってないし~ (^^;)」 、自分的には先を急ぎたい。
トイレ休憩のみで扇子森へむかう。

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マルバダケブキ(丸葉岳蕗)は、キク科メタカラコウ属の多年草で本州(中部以北)・四国に分布し、深山から亜高山帯の草地や明るい林縁に自生する。
頭花は房状のオタカラコウやメタカラコなどより大きい。
ハクサンシャクナゲ(白山石楠花)は、ツツジ科ツツジ属の低木で北海道・本州(中部以北)・四国の亜高山~高山帯に分布する。
環境が厳しいハイマツ帯では樹高が低い。
花は白から淡い紅色で、内側に薄い緑色の斑点がある。

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扇子森 [・1759] のなだらかなピークを通過、八丁坂の石畳を御田ヶ原分岐
[・1692] の鞍部へ下って、七五三掛へと登り返す。

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八丁坂周辺にはハクサンイチゲとニッコウキスゲのお花畑が広がっている。

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ハクサンイチゲ(白山一華)は、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で本州(中部以北)の亜高山帯~高山帯の雪渓近くでよく見かける代表的な高山植物。

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ニッコウキスゲのお花畑。

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ヤマハハコ(山母子)は、キク科ヤマハハコ属の多年草で北海道・本州(長野県・石川県以北)に分布、山地の草原や路傍やに生える。
類種のホソバノヤマハハコは三嶺の山頂付近にも見られる。
登山口から3時間20分で「七五三掛」を通過(概ね標準コースタイムどおり)。

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七五三掛から100m程で外輪山コースと千蛇谷コースの分岐に差し掛かった。今回は風が強く展望も利かないので外輪山コースを右に見送り、左(北側)の千蛇谷雪渓へ下る。

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葉がイチゴに似ている花(左)はノウゴウイチゴ?
花片の数は同じだけど、違う?(チョウカイイチゴ?)なんちゃって。
ミヤマダイモンジソウ(深山大文字草)はユキノシタ科ユキノシタ属の多年草で、北海道・本州(中部以北)高山帯に分布、岩陰などにひっそりと咲く。

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ベニバナイチゴの蜜を吸うマルハナバチ。
ヤマガラシ(山芥子)は、アブラナ科ヤマガラシ属の多年草で北海道・本州(中部以北)の山地帯~高山帯の沢沿いの礫地や湿った草原に生える。
(黄色いハタザオ?)かと思った。

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ガスで行き先も見えない千蛇谷雪渓。
ここは斜めに横断すると登山道へ出るが、ルートを示すロープがないと、どっちへ行っていいのか分からない。
雪渓を直登しても大丈夫のようだが・・・?

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ホソバイワベンケイ(細葉岩弁慶)は、ベンケイソウ科イワベンケイ属の多年草で北海道・本州(関東北部以北)の高山帯の礫地に分布する。
雌雄異株で日本固有種でイワベンケイよりも葉が細長く鋸歯が深い。
花期は7~8月。

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ミヤマキンバイ(深山金梅)は、バラ科キジムシロ属の多年草で本州(中部以北)・北海道の亜高山帯~高山帯の砂礫地、草地に分布する。
三嶺には、よく似たイワキンバイが生える。
ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)は、キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草で北海道・本州(中部以北)亜高山帯~高山帯に分布し、雪渓近くの湿り気のある所にお花畑をつくる。

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アオノツガザクラ(青の栂桜)は、ツツジ科ツガザクラ属の常緑小低木で北海道・本州(中部以北)に分布する。千蛇谷雪渓上部に群生していた。
イワブクロ(岩袋)は、ゴマノハグサ科イワブクロ属の多年草で北海道と東北の高山帯に分布する高山植物で火山の岩場や砂礫地に多く生える。

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登山者が一番困っていたのは千蛇谷雪渓最上部。1組諦めて帰って行った。
後ろをついてきてもらった方も不安なので誰か来るのを待っていたという。
ここは斜め右(南東方向)に少し折れて通過する。
一応GPSを引っ張り出し案内させてもらった。
(文明の利器はえらい・・・でも頼りすぎは禁物)

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大物忌神社(山頂御室小屋)到着は、大平登山口を出て、5時間24分後(休憩含む)の10時36分。
すぐにでもビールといきたいところだが、仕事を済まさんと「休みけにならん」。
後で分かったのだが、山頂へのルートは小屋の手前を左だった。
ガスで全然見えなかった(ここから迷走の始まり) (>_<)

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大物忌神社近くの砂礫地にさいていたチョウカイフスマ(鳥海衾)は、ナデシコ科ノミノツヅリ属の多年草で東北地方の鳥海山と月山のみに分布する。
環境省レッドデータブック絶滅危惧II類(VU)。
同じナデシコ科のミヤマツメクサや低山に生えるワチガイソウなどに似ている。
ビールは後回しにして山頂をめざす。
(小屋に寄った段階ですでにルートを外している)

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余裕があれば(七高山へも・・・)などと考えてはいたものの、山頂へのルートを間違えて右往左往。
小屋を出て北東(七高山方面)へトラバースすると登山道が「あるはず・・・(点線)」なのだが、A地点からB地点(雪渓通過危険)まで行くと山頂から離れていくのでC地点まで戻ってみた。
C地点にもトラバースのペンキマークがあったものの、雪渓は傾斜がきつくアイゼンとピッケルなしでは登れそうになかった。

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一旦小屋まで戻るつもりで引き返し、A地点から道標もペンキマークもない岩場を強引に上に向かって登ってみた。
ここまで写真を撮っている場合でなかったので写してない(晴れてればなあ)。

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岩場にツガザクラが咲いていた。ナガバツガザクラ(長葉栂桜)は、ツツジ科ツガザクラ属の常緑小低木で東北(鳥海山以北)北海道に分布する。
普通のツガザクラ比べると葉や花柄などが長いということだ。
しばらく登ると左下方に岩の割れ目とペンキマークを発見!登山道の右(東)側を登っていたことになる。
(どこを登っても上に向かっていれば一番高い所で出合う?はずだ)

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左下に降りて「大切通シ岩」で正しいルートに合流。
気づかずにそのまま登ると、大切通シ岩右側のテッペンに登っていたかも。

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大切通シ岩の間を抜けて山頂側に出た。
そのまま登っていたら左側の岩を下ってくることになっていた?

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山頂はあのドームらしい(周りにピークがいくつかある)。
鳥海山山頂付近は穂高の岩稜ぐらい「岩々(イワイワ)」なのだ。

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11時26分、紆余曲折の末、山頂に無事到着!

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向こうにもピークが見えるように周囲にいくつかの岩頭があるのが分かるものの、ガスで展望は利かない。

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11時37分、10分ほどの滞在で下山開始。
ペンキマークがあるじゃないか!
一般的なルートが小屋の手前(西側)にあったのだ。
小屋に着く前に気づくはずなのだが、ガスっていて見落としていた (>_<)

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小屋でくつろぐ間もランチタイムもなしで、1000円の生ビールをやったら出発。
「ビールも燃料やきね (^_^)v」

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何という種類か分からないが、初めて見るカタツムリは透明感のある殻に黒い斑点がある。

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ここを登りきると外輪山コースを合わせて七五三掛に出る。

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御浜小屋で後続を待ちながら20分ほど休憩。
御浜で登ってきた吹浦口コースを左に分け象潟口コースを下る。

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御浜から30分程の緩やかなアップダウンの平原状の台地が「賽の河原」。
賽の河原の前後は石畳の参道になっている。
周囲は相変わらず見通しが利かない。

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ベニバナイチゴは、うつむいて咲くので写真が撮りづらい。

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雪渓にできた小さなハート。

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ミツバノバイカオウレン(三葉の梅花黄蓮)は、キンポウゲ科オウレン属の多年草で別名、コシジオウレン(越路黄蓮)。
本州(中部以北)日本海側の亜高山~高山帯のやや湿った所に分布し、雪解け後、真っ先に花をつける。

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四国石立山にも咲くキバナノコマノツメ(黄花駒爪)は、黄色のスミレ基本3種の1つで北海道や本州(中部以北)・四国・屋久島の高山に分布する。
特徴は他の黄スミレと違って葉がまるいこと、唇弁が長く上弁と側弁が上を向いていることなどで、名前は葉の形が馬の蹄に似ていることに由来する。
ミヤマツボスミレ(深山壷菫)は、スミレ科スミレ属の多年草で本州(中部以北)に分布し山地・低山~高山の林縁の草地・湿原などに咲く。

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マイヅルソウ(舞鶴草)は、ユリ科マイヅルソウ属の多年草で北海道~九州の山地帯上部から亜高山帯に分布、秋に赤く透き通るような実を付ける。
ツマトリソウ(褄取草)は、サクラソウ科ツマトリソウ属の多年草で北海道・本州・四国の亜高山帯に分布する。
和名の由来は、花片の先端がまれに赤くなり、褄取っているように見えるから。
三嶺でもマイヅルソウとツマトリソウはセットで咲く。

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ヨツバヒヨドリ(四葉鵯)キク科ヒヨドリバナ属の多年草で北海道・本州(東北・関東・中部)・四国の山地亜高山・高山の高原の草地に生える。
花の色は白から赤紫と幅があり、葉が4枚輪生する。

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ミヤマゼンコ(深山前胡)は、セリ科 エゾノシシウド属の多年草で本州(中部以北)の高山礫地に生える多年草で3-5回羽状複葉のギザギザが鋭い。
ツルアリドウシ(蔓蟻通し)は、アカネ科ツルアリドウシ属の蔓性の多年草で北海道・本州・四国・九州に広く分布、亜高山帯の林内に2つが対になって咲く。

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標高が下がると、ショウジョウバカマも花が終わって実になっている。

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鳥海山から北西に連なる稲倉岳 [1554.2m] が姿を現してきた。

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深い樹林の下を糸のように流れるV字型の渓谷が奈曽渓谷。
鳥海山・稲倉岳に源を発する奈曽川の源流域で、上部に鳥海湖がある。

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ヤマブキショウマ(山吹升麻)は、バラ科ヤマブキショウマ属の多年草で北海道・本州・四国・九州の低山帯~高山帯に生える。
名は葉がヤマブキに似ていることによる。
ユキノシタ科のトリアシショウマとは葉や葉脈の形、しべの数などが違う。
若芽はくせが無く美味しい山菜として親しまれている。
ミヤマカラマツ(深山唐松)は、キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草で北海道・本州・四国・九州に分布。
カラマツソウとは雄しべの形(基部が細く柄状になる)や葉柄のつけねに托葉がないことなど、モミジカラマツとは葉の違いで見分ける。

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クガイソウ(九蓋草、九階草)は、ゴマノハグサ科クガイソウ属の多年草で本州に広く分布し、山地~亜高山の日当たりの良い草地に生える。花期は7~8月。
右はクルマユリ?の蕾かな・・・。

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鉾立登山口から10分程の展望台は、鳥海山ブルーラインの観光コースにも入っているので観光客も歩いてくる。昨日か、一昨日は同じ職場のTさんがここまで来て、奈曽渓谷や白糸の滝を眺めていったはずだ。

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タニウツギ(谷空木)は、スイカズラ科タニウツギ属の落葉小高木で北海道(西部)・本州(東北・北陸・山陰)に分布し、主に日本海側の山地の斜面や谷沿い見られる。ピンクの花が目を引く。

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16時52分、5合目の鉾立登山口へ無事下山。
鉾立には、大きな駐車場とビジターセンターや休憩施設、稲倉山荘などが意外と立派な施設が立ち並んでいた。

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下山が1時間以上遅れたので駐車場に待機しているはずのバスがいない!
登山隊長の携帯が電池切れで連絡も取れず、運転手さんは気を揉んで、大平登山口で下りてくる登山者に様子を聞いていたらしく、程なく帰ってきた。

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新旧2つの二重式火山が複合した複雑な山容を見せる西鳥海。
中央火口丘の扇子森(せんすもり)1,759mや鍋森(なべもり)1,652mを望む。
山頂は相変わらず雲の中だ。

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この日の宿は「ホテルグランティア秋田 SPA RESORT」は温泉施設が充実していて日帰り入浴も可能。
山は「おまけ」と思われるほどの大宴会が続く(2次会も・・・)。

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