天気が好転したので、大山辺りまで遠出をしてやろうかとも考えたけど、経費を考えると三嶺が断然安い。燃料代その他、約1,000円で1日楽しめる。
<大タオ付近からの三嶺>
■行先・位置
三嶺 (二等三角点 [三嶺] 1893.4m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分22秒・東経133度59分16秒
西熊山 (三等三角点 [西熊山] 1815.9m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分06秒・東経133度57分50秒
白髪山 (三等三角点 [白髪山] 1769.7m)
高知県香美市、北緯33度48分36秒・東経133度59分35秒
■コースタイム
光石登山口 10:32(22分)→ 八丁 10:54(13分)→ 渡渉点 11:07(40分)→ お亀岩避難小屋 11:47(休憩)/11:56(2分) → お亀岩 11:58(13分)→ 西熊山 12:11(9分)→ 大タオ 12:20(25分)→ 三嶺 12:45(休憩・写真撮影)/12:52(24分)→ カヤハゲ 13:16(23分)→ 白髪山分岐 13:39(24分) → 白髪山 14:03(軽食)/14:08(14分)→ 白髪山登山口 14:22(2分)→ 白髪山駐車場 14:24(37分)→ 光石登山口 15:01
<光石~三嶺 2時間04分/2時間13分(休憩含む)、三嶺~光石 2時間04分/2時間09分(休憩含む)、計 4時間8分/4時間29分(休憩含む)>
■コース水平距離 19.8㎞
■天気 晴れ
■楽しさ ★★★★☆(4点)
白髪山登山口の駐車場へ寄ったので水平距離が19.8㎞となっているが、寄り道しなければ19.5㎞。
2~3日前の予報では雨時々曇りだったけど前日には晴れ時々曇りに好転した。最近の三嶺は県外から来る人が多いので、数日前の予報が影響しているのか晴れたにも関わらず意外と車が少ない。徳島からの男女4人は、お亀小屋で泊まるそうだ。いいねー。
2週間前に見たツチアケビがまだあった。前回、堂床野営場で見たアケボノソウは旧堂床小屋付近に咲いていた。ありふれた花だけど花片の黒と黄緑の点を夜明けの星と月に見立てたという名前の由来を聞けばなんとなく親しみが湧いてくる。アケボノソウの蜜腺はその黄緑の点にあるのでアリがなめに来ている。
落ち葉を踏みながらゆっくりと。
八丁ヒュッテの分岐は左にとってカンカケ谷へ。右はフスベヨリ谷をつめる三嶺直登コース。
八丁から500mほどでカンカケ谷に出て、登山道は谷に沿って左に折れる。一旦谷に下りて渡渉点をジャンプして渡る。ルートは少しずつ勾配を増してくる。
木々が色づき始め、秋を感じさせる(お亀小屋水場付近)。
10月はヤマラッキョウの季節。登山道沿い日当たりの良いところに咲いている。食べられるけど採らないで撮るだけ。
お亀岩避難小屋の居心地は、四国の無人小屋ではトップクラスだと思う。トイレがあるし、水場も近いのでビールを冷やすのにも便利。
小屋の内部をチェックしておかめノートを書いてみたけど、なぜか手がかじかんでへたくそな字になった。
お亀岩の鞍部まで一登り。西方には天狗峠と地蔵ノ頭。
森と笹原が調和していい感じの西熊山。
開花のピークを迎えたリンドウと登山道の真ん中で目を細めて日向ぼっこするヒキガエル。
三等三角点のある西熊山山頂からは360°の展望が得られる。
さわやかな秋晴れの三嶺トレイルは走っていないと寒い。三嶺まで水平距離で約2.5㎞。西熊山から見る三嶺は上品で美しい。
ミヤマクマザサの稜線は緩やかなアップダウンでランニングに最適。登山道を踏み外さないよう注意して走る。
青ザレ手前の標高差100mほどの登りも疲れてきた頃なのでちょっときつい。コメツツジの小ピークを越えてフスベヨリ谷コースを合わすと山頂はすぐ。
12時45分、三嶺に到着。お亀小屋への寄り道を除いても2時間4分、2時間は切りたいところだ。
西には西熊山、天狗塚へ至る稜線、東には三嶺ヒュッテを望む。
山頂を後にカヤハゲ(中央)を越えて白髪山(中央奥)へ向かう。三嶺から白髪山までの水平距離は約4.5㎞。
たくさん見かけた旬の花、リンドウと一輪だけ残っていたシコクフウロ。
カヤハゲから三嶺を振り返ってみる。
白髪山まではまだ遠い。韮生越の鞍部から白髪山分岐への急登と白髪山手前の長い登りが踏ん張りどころ。
タカネオトギリは、花が終わってほとんどが実になっている。
カエデも紅葉が始まった。
白髪山分岐を左にとれば剣山へ至る。分岐から白髪山まで約1.5㎞。
キノコ!
光石から白髪山まで3時間31分(休憩含む)かかった。ここまでの※水平距離は約13㎞。トレランというよりトレジョグだ。シャリバテか、チカラが出なくなったので持っていた羊羹で燃料補給。
※水平距離はGPSで容易に測定可能だが斜距離はテープでも引っ張らないと測定は難しい。凸凹、段差、その他アスファルトのロードと違いアップダウンがあるので水平距離(上空から見た勾配を考慮しない距離)よりは長いはず。
白髪山登山口への下りは木段がハードル状になっていて、ピョンピョンゲームが膝によくない。香北観光のバスが見えたので駐車場へ寄ってみた。白髪山のビューポイント「みやびの丘」でランチでもしているのか、話し声が聞こえてくる。
ここからは光石まで約6㎞のロード。ずっと下りだがここが一番しんどいかも。
林道から形の良いおっぱい山(御在所山・写真左中央右)と土佐湾が見えてきた。写真右の中内台からは西熊山(左端)から三嶺(右端)の稜線を見上げることができる。
15時01分、光石登山口に帰ってきた。タイムは4時間29分(休憩など含む)と、あまり良くなかった。休憩込みでも4時間は切りたいところだ。
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冠山・平家平 2011.9.23
2011-09-26 22:00:01 (12 years ago)
冠山・平家平の稜線は、笹ヶ峰・寒風山などの石鎚山系主稜線、沓掛山・黒森山、赤石山系(法皇山脈)のほか大座礼山や工石山など石鎚山系東部の山々、そして太平洋・瀬戸内海を一望する展望の山だ。台風がいくつか通過して涼しくなった秋分の日、美しい笹原の稜線を歩いてみた。
<陽光に輝く笹原が美しい平家平>
■行先・位置
冠山 (標高点 1732m)
愛媛県新居浜市・高知県いの町、北緯33度48分57秒・東経133度18分36秒
平家平 (三等三角点 [平家平] 1692.6m)
愛媛県新居浜市・高知県いの町、北緯33度48分53秒・東経138度11分51秒
■コースタイム
中七番 8:05(1時間50分) → なすび屋敷 9:55(47分) → 一ノ谷越 10:42(45分) → 冠山 11:27(休憩)/11:37(57分) → 平家平 12:34(昼食)/13:21(35分) → 巡視路分岐 13:56(1時間20分) → 中七番 15:16
【行き 4時間19分 帰り 1時間55分 計 6時間14分(※)】
※ 7時間11分(食事・休憩含む)
■コース水平距離 14.0㎞ ■天気 晴れ時々曇り
■楽しさ ★★★★★(満点!)
中七番からなすび屋敷を経て一ノ谷越から尾根に乗り、冠山・平家平へ。帰りは巡視路分岐で尾根から離れ、中七番へ戻る1周約14㎞の周回コース。
【水平距離13.99㎞、沿面距離14.45km、累積標高差(+)1201m (-)1196m】
登山口の中七番までは、松山自動車道の新居浜ICから県道47号新居浜別子山線を利用した。マイントピア別子を過ぎ、足谷川に沿ってつづら折れの県道を上る途中、雲に覆われた沓掛山・黒森山の急峻な岩峰やちち山が見えてくる。高知は晴天だったのに雲が多くなってちょっと不安。
大永山トンネルを抜けて少し下った中七番の駐車場(待避所)に車を置く。昨年12月25日に来たときはクリスマスなので車が無いのは当然として、車を出ると氷点下の寒さに驚いた。今日は福山から来た方の車が1台あった。ルートの長い愛媛県側から登る人は少ないようだ。
県道を少し戻って七番谷川を渡ると、住友フォレストハウスがあるので建物の左側の遊歩道を奥へ進む。
名残を惜しむかのようにキレンゲショウマの花が一輪。遊歩道の分岐をまっすぐ進むと平家平。ここは右に折れて冠山へ向かう。展望の良い平家平でゆっくりランチタイムを取るには冠山を先にする方ベター。この後、林道をしばらく歩く。
アケボノソウ(曙草)は、リンドウ科センブリ属の2年草で北海道から九州の山地に生える。湿り気のある場所を好む。花弁の模様を夜明けの月と星に見立てた名前の由来が風流だ。花期は9~10月。登山道には小さな滝が点在し、湿り気を好む植物が周辺に育つ。
ツルリンドウは咲き始めたばかりで登山道沿いにはたくさんの蕾があった。
この時期、里山でも見かけるフウロソウ科のゲンノショウコ(現の証拠)は古くから民間薬として利用されてきた。花はシコクフウロより2回りほど小さいが、葉や蕾もよく似ている。
愛媛県側から見る冠山はなだらかで、「あれが山頂かな。」という程度で目立つようなピークはない。
遅咲きのウツボグサ(靫草)は夏の花なので涼しくなって花穂が伸び悩んだようだ。シソ科の多年草で生薬として利用される。花期は6~8月。近種のタテヤマウツボグサは後立山で見かけたことがある。
アキチョウジ(秋丁子)は、シソ科ヤマハッカ属の多年草で本州(岐阜県以西)・四国・九州に分布。山地の渓流沿いなどの半日陰に生える。花期は9~10月。
ムラサキフウセンタケ(紫風船茸)はフウセンタケ科フウセンタケ属のキノコで秋にブナやミズナラなどの林内地上に発生する。毒は無いが風味にクセがあるのであまり食べないようだ。
なすび屋敷まではゆっくり歩いても2時間足らず。カタクリの群落が有名で4月下旬には一面に花が咲き、大勢の人が見物に訪れる。
オオバショウマ(大葉升麻)は、キンポウゲ科サラシナショウマ属の多年草で、やや湿った林内に自生する。花期8~9月と少し中途半端な時期に咲くので見かけることは少ないかも。
ワタカラカサタケは、ハラタケ科キツネノカラカサ属のキノコで夏から秋にかけて林内の地上に発生する。種類の多い図鑑でないと載っていない。毒と書いてあるものもあるので食べない方が無難だろう。
吉野川水系銅山川「源流の碑」、これを目にすることができるのは登山者だけ。この先はマップに「危」マークが付いている。夏場は大丈夫だが凍ると危険。
シラネセンキュウ(白根川弓)は、セリ科シシウド属の多年草で本州・四国・九州に分布。山地の湿った所に生え、花期は9~11月。日光白根山で発見された。
石鎚山系でよく見かけるレイジンソウ(伶人草)は、キンポウゲ科トリカブト属の多年草で本州(近畿以西)・四国・九州に分布する。
一ノ谷越の峠からは尾根道を左にとる。高知県側からは国道194号、新寒風山トンネル手前を少し旧道に入った一ノ谷からのルート(3時間程度)がある。ここは四差路になっていて、右へとればちち山、笹ヶ峰、寒風山などを経て瓶ヶ森へ至る。
一ノ谷越からは笹コギを強いられる。生い茂った笹は露に濡れていて、少し登っただけでトレッキングパンツがぐじょぐしょに濡れてしまった。吐く息が白いのはこの秋初めて。尾根を北側から南に乗越すと冠山の山頂部分が見えてくる。
後方には笹ヶ峰とちち山。
キシメジ科のツキヨタケは、夏から秋にかけてブナやナラなの枯れ木に群生する。標高が高い稜線近くでよく見かける。柄が偏って付くのでシイタケなどとは間違いようがないと思うけど、誤食が多いので要注意。暗いところで青白く光ることでも知られている。
冠山(右が山頂)が近づいてきた。中央の樹林帯を一旦北側に抜けて南に回り込むとひょっこりと山頂に出る。
花やキノコの観察を楽しみながら、3時間22分で冠山山頂に着いた。後方の笹ヶ峰は雲に覆われている。
山頂は灌木が茂っているが、南東面に開けていている。一服して展望の良い尾根道を平家平へ向かう。お腹が鳴り始めた。
日当たりの良い登山道周辺の至る所でリンドウが咲き誇っている。
反時計回りで、蕾から開いた状態までの変化が1度に見えるリンドウ。
冠山(後方中央のピーク)から平家平へと笹原の稜線を歩く。
12時34分、平家平に着いた。冠山からは道草を食いながらのゆっくりペースで約1時間というところ。
山頂からの展望①(南西~西)は、冠山とその左に寒風山・伊予富士、遠くに手箱山・筒上山など。今日は西方に雲が多くて石鎚山は見えない。
時計回りに山頂からの展望②(西~北西)は、中央に山頂を雲に覆われた笹ヶ峰・ちち山、右に独特の山容を持つ沓掛山と黒森山。
山頂からの展望③(北西~北)は、瀬戸内海と右下にツナクリ山。
山頂からの展望④(北~北東)は、西赤石山から二ツ岳に至る赤石山系。
高知県側から登ってきた親子連れがランチタイムをとっていたのでこちらも負けずに店開き。今日は「チキンラーメン ビッグ BLACK ペッパーしょうゆ味」。“「黒」を基調としたチキンラーメンの限定ビッグカップ。マー油と黒胡椒の、特製「黒のオイル」の刺激が食欲をそそる、夏にピッタリの限定商品”ということだ。
醤油ベースの香ばしいチキンスープは基本的に同じで、焦がしニンニクに黒コショウを加えた「黒のオイル」が付いている。大き目のキクラゲが目立つ。
オオカメノキの赤い果実は熟すと黒くなる。ガマズミのようにホワイトリカーに漬けるとほどよい酸味の赤くきれいな果実酒ができる。
ミヤマヒキオコシは、シソ科ヤマハッカ属の多年草で、四国の深山に咲く。
きれいに刈り込まれた登山道を大座礼山方面へ。こんなに広く刈らなくてもいいので、一ノ谷越から平家平までを少し刈ってくれると歩きやすいけどね。
少し下った見晴らしの良い鞍部から後方を望めば左端に冠山、中央に笹ヶ峰とちち山、右に沓掛山と黒森山。
巡視路分岐は左にとり中七番へ下る。50分ほどで沢に架かる小さな橋に出る。ここは渡らずに谷沿いに下ることも可能だが、今回は橋を渡って尾根道を下ってみた。
谷沿いのルートを合わせ、丸太橋と吊り橋を1本ずつ渡るとフォレストハウスに帰ってくる。
午前中は思ったより雲が広がって周辺の山々を覆ったけど、それがまたドラマチックでいい感じの山日和だった。中七番から高知への帰りは、県道47号新居浜別子山線を東進し、県道6号高知伊予三島線、国道319号、国道11号(川之江三島バイパス)で三島川之江ICへ。
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<陽光に輝く笹原が美しい平家平>
■行先・位置
冠山 (標高点 1732m)
愛媛県新居浜市・高知県いの町、北緯33度48分57秒・東経133度18分36秒
平家平 (三等三角点 [平家平] 1692.6m)
愛媛県新居浜市・高知県いの町、北緯33度48分53秒・東経138度11分51秒
■コースタイム
中七番 8:05(1時間50分) → なすび屋敷 9:55(47分) → 一ノ谷越 10:42(45分) → 冠山 11:27(休憩)/11:37(57分) → 平家平 12:34(昼食)/13:21(35分) → 巡視路分岐 13:56(1時間20分) → 中七番 15:16
【行き 4時間19分 帰り 1時間55分 計 6時間14分(※)】
※ 7時間11分(食事・休憩含む)
■コース水平距離 14.0㎞ ■天気 晴れ時々曇り
■楽しさ ★★★★★(満点!)
中七番からなすび屋敷を経て一ノ谷越から尾根に乗り、冠山・平家平へ。帰りは巡視路分岐で尾根から離れ、中七番へ戻る1周約14㎞の周回コース。
【水平距離13.99㎞、沿面距離14.45km、累積標高差(+)1201m (-)1196m】
登山口の中七番までは、松山自動車道の新居浜ICから県道47号新居浜別子山線を利用した。マイントピア別子を過ぎ、足谷川に沿ってつづら折れの県道を上る途中、雲に覆われた沓掛山・黒森山の急峻な岩峰やちち山が見えてくる。高知は晴天だったのに雲が多くなってちょっと不安。
大永山トンネルを抜けて少し下った中七番の駐車場(待避所)に車を置く。昨年12月25日に来たときはクリスマスなので車が無いのは当然として、車を出ると氷点下の寒さに驚いた。今日は福山から来た方の車が1台あった。ルートの長い愛媛県側から登る人は少ないようだ。
県道を少し戻って七番谷川を渡ると、住友フォレストハウスがあるので建物の左側の遊歩道を奥へ進む。
名残を惜しむかのようにキレンゲショウマの花が一輪。遊歩道の分岐をまっすぐ進むと平家平。ここは右に折れて冠山へ向かう。展望の良い平家平でゆっくりランチタイムを取るには冠山を先にする方ベター。この後、林道をしばらく歩く。
アケボノソウ(曙草)は、リンドウ科センブリ属の2年草で北海道から九州の山地に生える。湿り気のある場所を好む。花弁の模様を夜明けの月と星に見立てた名前の由来が風流だ。花期は9~10月。登山道には小さな滝が点在し、湿り気を好む植物が周辺に育つ。
ツルリンドウは咲き始めたばかりで登山道沿いにはたくさんの蕾があった。
この時期、里山でも見かけるフウロソウ科のゲンノショウコ(現の証拠)は古くから民間薬として利用されてきた。花はシコクフウロより2回りほど小さいが、葉や蕾もよく似ている。
愛媛県側から見る冠山はなだらかで、「あれが山頂かな。」という程度で目立つようなピークはない。
遅咲きのウツボグサ(靫草)は夏の花なので涼しくなって花穂が伸び悩んだようだ。シソ科の多年草で生薬として利用される。花期は6~8月。近種のタテヤマウツボグサは後立山で見かけたことがある。
アキチョウジ(秋丁子)は、シソ科ヤマハッカ属の多年草で本州(岐阜県以西)・四国・九州に分布。山地の渓流沿いなどの半日陰に生える。花期は9~10月。
ムラサキフウセンタケ(紫風船茸)はフウセンタケ科フウセンタケ属のキノコで秋にブナやミズナラなどの林内地上に発生する。毒は無いが風味にクセがあるのであまり食べないようだ。
なすび屋敷まではゆっくり歩いても2時間足らず。カタクリの群落が有名で4月下旬には一面に花が咲き、大勢の人が見物に訪れる。
オオバショウマ(大葉升麻)は、キンポウゲ科サラシナショウマ属の多年草で、やや湿った林内に自生する。花期8~9月と少し中途半端な時期に咲くので見かけることは少ないかも。
ワタカラカサタケは、ハラタケ科キツネノカラカサ属のキノコで夏から秋にかけて林内の地上に発生する。種類の多い図鑑でないと載っていない。毒と書いてあるものもあるので食べない方が無難だろう。
吉野川水系銅山川「源流の碑」、これを目にすることができるのは登山者だけ。この先はマップに「危」マークが付いている。夏場は大丈夫だが凍ると危険。
シラネセンキュウ(白根川弓)は、セリ科シシウド属の多年草で本州・四国・九州に分布。山地の湿った所に生え、花期は9~11月。日光白根山で発見された。
石鎚山系でよく見かけるレイジンソウ(伶人草)は、キンポウゲ科トリカブト属の多年草で本州(近畿以西)・四国・九州に分布する。
一ノ谷越の峠からは尾根道を左にとる。高知県側からは国道194号、新寒風山トンネル手前を少し旧道に入った一ノ谷からのルート(3時間程度)がある。ここは四差路になっていて、右へとればちち山、笹ヶ峰、寒風山などを経て瓶ヶ森へ至る。
一ノ谷越からは笹コギを強いられる。生い茂った笹は露に濡れていて、少し登っただけでトレッキングパンツがぐじょぐしょに濡れてしまった。吐く息が白いのはこの秋初めて。尾根を北側から南に乗越すと冠山の山頂部分が見えてくる。
後方には笹ヶ峰とちち山。
キシメジ科のツキヨタケは、夏から秋にかけてブナやナラなの枯れ木に群生する。標高が高い稜線近くでよく見かける。柄が偏って付くのでシイタケなどとは間違いようがないと思うけど、誤食が多いので要注意。暗いところで青白く光ることでも知られている。
冠山(右が山頂)が近づいてきた。中央の樹林帯を一旦北側に抜けて南に回り込むとひょっこりと山頂に出る。
花やキノコの観察を楽しみながら、3時間22分で冠山山頂に着いた。後方の笹ヶ峰は雲に覆われている。
山頂は灌木が茂っているが、南東面に開けていている。一服して展望の良い尾根道を平家平へ向かう。お腹が鳴り始めた。
日当たりの良い登山道周辺の至る所でリンドウが咲き誇っている。
反時計回りで、蕾から開いた状態までの変化が1度に見えるリンドウ。
冠山(後方中央のピーク)から平家平へと笹原の稜線を歩く。
12時34分、平家平に着いた。冠山からは道草を食いながらのゆっくりペースで約1時間というところ。
山頂からの展望①(南西~西)は、冠山とその左に寒風山・伊予富士、遠くに手箱山・筒上山など。今日は西方に雲が多くて石鎚山は見えない。
時計回りに山頂からの展望②(西~北西)は、中央に山頂を雲に覆われた笹ヶ峰・ちち山、右に独特の山容を持つ沓掛山と黒森山。
山頂からの展望③(北西~北)は、瀬戸内海と右下にツナクリ山。
山頂からの展望④(北~北東)は、西赤石山から二ツ岳に至る赤石山系。
高知県側から登ってきた親子連れがランチタイムをとっていたのでこちらも負けずに店開き。今日は「チキンラーメン ビッグ BLACK ペッパーしょうゆ味」。“「黒」を基調としたチキンラーメンの限定ビッグカップ。マー油と黒胡椒の、特製「黒のオイル」の刺激が食欲をそそる、夏にピッタリの限定商品”ということだ。
醤油ベースの香ばしいチキンスープは基本的に同じで、焦がしニンニクに黒コショウを加えた「黒のオイル」が付いている。大き目のキクラゲが目立つ。
オオカメノキの赤い果実は熟すと黒くなる。ガマズミのようにホワイトリカーに漬けるとほどよい酸味の赤くきれいな果実酒ができる。
ミヤマヒキオコシは、シソ科ヤマハッカ属の多年草で、四国の深山に咲く。
きれいに刈り込まれた登山道を大座礼山方面へ。こんなに広く刈らなくてもいいので、一ノ谷越から平家平までを少し刈ってくれると歩きやすいけどね。
少し下った見晴らしの良い鞍部から後方を望めば左端に冠山、中央に笹ヶ峰とちち山、右に沓掛山と黒森山。
巡視路分岐は左にとり中七番へ下る。50分ほどで沢に架かる小さな橋に出る。ここは渡らずに谷沿いに下ることも可能だが、今回は橋を渡って尾根道を下ってみた。
谷沿いのルートを合わせ、丸太橋と吊り橋を1本ずつ渡るとフォレストハウスに帰ってくる。
午前中は思ったより雲が広がって周辺の山々を覆ったけど、それがまたドラマチックでいい感じの山日和だった。中七番から高知への帰りは、県道47号新居浜別子山線を東進し、県道6号高知伊予三島線、国道319号、国道11号(川之江三島バイパス)で三島川之江ICへ。
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三嶺 2011.9.10
2011-09-20 00:57:37 (12 years ago)
しっとりとガスに包まれた9月の三嶺に秋の気配が漂う。
<顔のように見える三嶺ヒュッテ、山頂は右奥>
■行先・位置
三嶺 (二等三角点 [三嶺] 1893.4m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分22秒・東経133度59分16秒
西熊山 (三等三角点 [西熊山] 1815.9m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分06秒・東経133度57分50秒
■コースタイム
光石登山口 7:55(46分) → 八丁 8:41(17分) → 吊橋 8:58(33分) → 第1渡渉点 9:31(18分) → 第2渡渉点 9:49(6分) → 第3渡渉点 9:54(1時間28分) → 三嶺 11:22(写真その他)11:29(12分) → 三嶺ヒュッテ 11:41(昼食)/12:53(10分) → 三嶺 13:03(1時間2分) → 西熊山 14:05(35分) → お亀岩 14:40(3分) → お亀岩避難小屋14:43(休憩)/15:03(47分) → 渡渉点 15:50(22分) → 八丁 16:12(29分) → 光石登山口 16:41
【↑3時間39分 ↓3時間28分 計 7時間07分/8時間46分(食事・休憩含む)】
■コース水平距離 ?㎞ ■天気 曇り ■楽しさ ★★★★★(満点!)
いつも行き当たりばっかりで光石に着いてからフスベヨリ谷を登ることに決めた。谷沿いのコース上には空が見えない所が多いので、GPSを補足できずに迷走している。水平距離も長くなってしまった。17~18㎞のはず。
登山口にゲンノショウコが咲き始めていた。ゲンノショウコ(現の証拠)は、フウロソウ科の多年草で古くから薬草として用いられてきた。紅花は西日本に、白花は東日本に多いというが光石周辺には両方見られる。
堂床へ下る途中の登山道で見つけた丸いキノコはホコリタケに似ているが、クロアザアワタケの幼菌ようだ。イグチ科アワタケ属のキノコで各種林内の地上に生える。つやのない褐色で傘が開いてくるとひび割れが大きくなる。右は最近お馴染みのクチベニタケ。
堂床野営場にはアケボノソウが多く咲く。アケビも鈴なりの実をつけていた。
よく目にするクヌギタケはキシメジ科の食菌でエノキダケと同じように汁物や炒め物など何でもOK。
ツチアケビ(土木通)は、ラン科で葉緑素をもたない腐生植物(ギンリョウソウが有名)。別名をヤマノカミノシャクジョウといい「いざなぎ流」の錫杖や御幣を連想させられる。ナラタケと共生するらしいが近くには見当たらなかった。真っ赤な果実は林内でよく目立つ。
フスベヨリ谷コースへは八丁分岐を右へとる。かつてはメインルートだったフスベヨリ谷の大きなケルン。八丁からさおりが原分岐付近までは勾配が緩く、谷沿いにはビバーグ可能なところも多い。
八丁から20分足らずで吊橋を右岸へ渡る。
この2つの花は似ているけどカニコウモリに似た葉と似てない葉?
ヤマハッカ〈山薄荷〉は、シソ科ヤマハッカ属の多年草で山野の林縁などに生える。花期は8~10月。石鎚山に多いミヤマヒキオコシ(深山引起し)などの仲間。曇っている上、森の中は更に薄暗いので手ブレ写真が続出。
ヒキガエルは体が重いので斜面は苦手のようで登山道によく出てきている。脅かすつもりはないけど急に動かれるとこっちがびっくりする。雨上がりで湿度が高いのでたくさん見かけた。可愛いとは言えないが、引き結んだ口に愛嬌がある。
フスベヨリ谷の登山道はよく崩れて狭くなるので雪のある時期は特に注意を要する。
花が終わり、大きくなったイワタバコの葉。
モミジガサ(紅葉笠)は、キク科コウモリソウ属の多年草で山地の湿り気のある木陰などに自生し山菜として食用にされてきた。カニコウモリに似ているが葉の形が違う。花期は8~9月。
ヤマアジサイ(山紫陽花)はユキノシタ科アジサイ属の落葉低木で、本州(福島県以西)・四国・九州に分布する。花の色は赤・青・白などで花期は 6~8月。
クリタケ?ナラタケ?でも傘と柄のササクレからオニナラタケの幼菌ではないかと・・・。
2004年の崩壊で堆積していた土砂がこのところの雨で流出し、河床が下がっている。
トトロの森。
キシメジ科のナラタケは広葉樹の倒木や切株に生える。歯切れが良く美味しいので汁物、バター炒めなど何でもOK。人気のあるキノコだがたくさん食べてはいけないらしい。
ビョウタケ科のゴムタケモドキ(ニカワチャワンタケ)は、半透明のゼリー状でグミのよう。汁物や三杯酢で食感を楽しもう。
吊り橋から30分ほどで第1渡渉点を右岸へ渡る。増水しているときは靴を脱いだ方が安心。無理をして滑ったり、靴の中が濡れたりすると面白くない。
左から合流する盗人沢の丸太橋を渡って、
緩やかな谷沿いのルートを20分ほどで第2渡渉点。
第2渡渉点からほんの数分のさおりが原分岐に新しい道標が立っていた。分岐のすぐ前が第3渡渉点なので再び右岸へ渡る。
トトロには木の「うろ」がよく似合う。メイが森に迷い込んでトトロに出会ったのも「うろ」の中だった。笹が食害にあう前はあまり目立つ存在ではなかったキンポウゲ科のシコクブシ(四国附子)はトリカブトの仲間、さすがの鹿も嫌う植物だが時々囓られている。
つい最近まで、崩落地中央付近の小さな尾根状の部分(右手の高い所)を登っていたが、右岸側をぎりぎりまでつめてから右奥の樹林帯に入るルートに変わっている。この辺りから勾配がきつくなる。
青ザレの横を登る。ここまで来ると山頂はもう近い。
ツリガネニンジン(釣鐘人参)は、キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草。三嶺のツリガネニンジンは小型のものが多い。東赤石のヒメシャジンより柄が短く茎の近くに花がついている。9月になるとリンドウも咲き始める。
シコクフウロとシロヨメナ(たぶん)。シロヨメナは同じシオン属シロヤマギクに似ているが鋸葉の先が尖る。
タカネオトギリの葉は綺麗に紅葉する。
ヤマラッキョウ(山辣韮)は、ユリ科の多年草で福島県以南の山地や草原に生育する。球根は食べられる。花期は9~11月。
光石から三嶺山頂まで3時間27分。花やキノコが多い季節はペースが鈍る。
ランチタイムをとるのためヒュッテに向かう。ガスがかかってしっとりした三嶺にときおり薄日が差す。コメツツジも少し色づき始めたようだ。
アキノキリンソウ(秋の麒麟草)は、キク科アキノキリンソウ属の多年草でリンドウと共に秋を代表する草花。
一年中水をたたえている三嶺の池。西日本に三嶺の池より高い所に池はあるのだろうか?
今日はカップヌードル「チリトマトシーフードさらにトマト」。
“カップヌードル40周年記念「カップヌードル強力タッグシリーズ」第2弾商品。「チリトマト」と「シーフード」の夏の強力タッグに夏野菜のトマトがたっぷり入ったスペシャルメニューです。”ということだ。シーフードとカレーのコラボは不味かったけどこれはまずまず・・・。ただ今日は肝心の泡の立つものを忘れて、つい「あっ~!」と声が出てしまった。
三嶺ヒュッテを後に山頂へ登り返して西熊山へ向かう。
西熊山の稜線が陽光に輝く。
陽が差してきたので三嶺を振り返ってみる。
西熊山の「くま」とお亀岩のウメバチソウ。
築後17年を経た今も木の香りがして、居心地の良いお亀小屋。
ベニチャワンタケが地面に落ちた小さな木片から生えていた。赤いのでよく目立つが食べられない。
今度は対照的に白くて半透明なキノコでキシメジ科のヌメリツバタケモドキ。一応食用。
ゴムタケモドキに少し似ているけど、すごく柔らかくて触ると指の跡が付いた。つきたてのお餅のようなこのキノコは???
ツノシメジの幼菌が緑の草(苔)?に包まれて生えていた。ブナやシラカバの倒木に発生する。このトゲトゲは食べられるという説もあるが・・・。
植物やキノコに興味が湧くと山行中も退屈しないのはいいけど、同定が難しいものもあるので見つけ過ぎると宿題が増えて大変だ。今日は上等の「三嶺日和」だった。
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<顔のように見える三嶺ヒュッテ、山頂は右奥>
■行先・位置
三嶺 (二等三角点 [三嶺] 1893.4m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分22秒・東経133度59分16秒
西熊山 (三等三角点 [西熊山] 1815.9m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分06秒・東経133度57分50秒
■コースタイム
光石登山口 7:55(46分) → 八丁 8:41(17分) → 吊橋 8:58(33分) → 第1渡渉点 9:31(18分) → 第2渡渉点 9:49(6分) → 第3渡渉点 9:54(1時間28分) → 三嶺 11:22(写真その他)11:29(12分) → 三嶺ヒュッテ 11:41(昼食)/12:53(10分) → 三嶺 13:03(1時間2分) → 西熊山 14:05(35分) → お亀岩 14:40(3分) → お亀岩避難小屋14:43(休憩)/15:03(47分) → 渡渉点 15:50(22分) → 八丁 16:12(29分) → 光石登山口 16:41
【↑3時間39分 ↓3時間28分 計 7時間07分/8時間46分(食事・休憩含む)】
■コース水平距離 ?㎞ ■天気 曇り ■楽しさ ★★★★★(満点!)
いつも行き当たりばっかりで光石に着いてからフスベヨリ谷を登ることに決めた。谷沿いのコース上には空が見えない所が多いので、GPSを補足できずに迷走している。水平距離も長くなってしまった。17~18㎞のはず。
登山口にゲンノショウコが咲き始めていた。ゲンノショウコ(現の証拠)は、フウロソウ科の多年草で古くから薬草として用いられてきた。紅花は西日本に、白花は東日本に多いというが光石周辺には両方見られる。
堂床へ下る途中の登山道で見つけた丸いキノコはホコリタケに似ているが、クロアザアワタケの幼菌ようだ。イグチ科アワタケ属のキノコで各種林内の地上に生える。つやのない褐色で傘が開いてくるとひび割れが大きくなる。右は最近お馴染みのクチベニタケ。
堂床野営場にはアケボノソウが多く咲く。アケビも鈴なりの実をつけていた。
よく目にするクヌギタケはキシメジ科の食菌でエノキダケと同じように汁物や炒め物など何でもOK。
ツチアケビ(土木通)は、ラン科で葉緑素をもたない腐生植物(ギンリョウソウが有名)。別名をヤマノカミノシャクジョウといい「いざなぎ流」の錫杖や御幣を連想させられる。ナラタケと共生するらしいが近くには見当たらなかった。真っ赤な果実は林内でよく目立つ。
フスベヨリ谷コースへは八丁分岐を右へとる。かつてはメインルートだったフスベヨリ谷の大きなケルン。八丁からさおりが原分岐付近までは勾配が緩く、谷沿いにはビバーグ可能なところも多い。
八丁から20分足らずで吊橋を右岸へ渡る。
この2つの花は似ているけどカニコウモリに似た葉と似てない葉?
ヤマハッカ〈山薄荷〉は、シソ科ヤマハッカ属の多年草で山野の林縁などに生える。花期は8~10月。石鎚山に多いミヤマヒキオコシ(深山引起し)などの仲間。曇っている上、森の中は更に薄暗いので手ブレ写真が続出。
ヒキガエルは体が重いので斜面は苦手のようで登山道によく出てきている。脅かすつもりはないけど急に動かれるとこっちがびっくりする。雨上がりで湿度が高いのでたくさん見かけた。可愛いとは言えないが、引き結んだ口に愛嬌がある。
フスベヨリ谷の登山道はよく崩れて狭くなるので雪のある時期は特に注意を要する。
花が終わり、大きくなったイワタバコの葉。
モミジガサ(紅葉笠)は、キク科コウモリソウ属の多年草で山地の湿り気のある木陰などに自生し山菜として食用にされてきた。カニコウモリに似ているが葉の形が違う。花期は8~9月。
ヤマアジサイ(山紫陽花)はユキノシタ科アジサイ属の落葉低木で、本州(福島県以西)・四国・九州に分布する。花の色は赤・青・白などで花期は 6~8月。
クリタケ?ナラタケ?でも傘と柄のササクレからオニナラタケの幼菌ではないかと・・・。
2004年の崩壊で堆積していた土砂がこのところの雨で流出し、河床が下がっている。
トトロの森。
キシメジ科のナラタケは広葉樹の倒木や切株に生える。歯切れが良く美味しいので汁物、バター炒めなど何でもOK。人気のあるキノコだがたくさん食べてはいけないらしい。
ビョウタケ科のゴムタケモドキ(ニカワチャワンタケ)は、半透明のゼリー状でグミのよう。汁物や三杯酢で食感を楽しもう。
吊り橋から30分ほどで第1渡渉点を右岸へ渡る。増水しているときは靴を脱いだ方が安心。無理をして滑ったり、靴の中が濡れたりすると面白くない。
左から合流する盗人沢の丸太橋を渡って、
緩やかな谷沿いのルートを20分ほどで第2渡渉点。
第2渡渉点からほんの数分のさおりが原分岐に新しい道標が立っていた。分岐のすぐ前が第3渡渉点なので再び右岸へ渡る。
トトロには木の「うろ」がよく似合う。メイが森に迷い込んでトトロに出会ったのも「うろ」の中だった。笹が食害にあう前はあまり目立つ存在ではなかったキンポウゲ科のシコクブシ(四国附子)はトリカブトの仲間、さすがの鹿も嫌う植物だが時々囓られている。
つい最近まで、崩落地中央付近の小さな尾根状の部分(右手の高い所)を登っていたが、右岸側をぎりぎりまでつめてから右奥の樹林帯に入るルートに変わっている。この辺りから勾配がきつくなる。
青ザレの横を登る。ここまで来ると山頂はもう近い。
ツリガネニンジン(釣鐘人参)は、キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草。三嶺のツリガネニンジンは小型のものが多い。東赤石のヒメシャジンより柄が短く茎の近くに花がついている。9月になるとリンドウも咲き始める。
シコクフウロとシロヨメナ(たぶん)。シロヨメナは同じシオン属シロヤマギクに似ているが鋸葉の先が尖る。
タカネオトギリの葉は綺麗に紅葉する。
ヤマラッキョウ(山辣韮)は、ユリ科の多年草で福島県以南の山地や草原に生育する。球根は食べられる。花期は9~11月。
光石から三嶺山頂まで3時間27分。花やキノコが多い季節はペースが鈍る。
ランチタイムをとるのためヒュッテに向かう。ガスがかかってしっとりした三嶺にときおり薄日が差す。コメツツジも少し色づき始めたようだ。
アキノキリンソウ(秋の麒麟草)は、キク科アキノキリンソウ属の多年草でリンドウと共に秋を代表する草花。
一年中水をたたえている三嶺の池。西日本に三嶺の池より高い所に池はあるのだろうか?
今日はカップヌードル「チリトマトシーフードさらにトマト」。
“カップヌードル40周年記念「カップヌードル強力タッグシリーズ」第2弾商品。「チリトマト」と「シーフード」の夏の強力タッグに夏野菜のトマトがたっぷり入ったスペシャルメニューです。”ということだ。シーフードとカレーのコラボは不味かったけどこれはまずまず・・・。ただ今日は肝心の泡の立つものを忘れて、つい「あっ~!」と声が出てしまった。
三嶺ヒュッテを後に山頂へ登り返して西熊山へ向かう。
西熊山の稜線が陽光に輝く。
陽が差してきたので三嶺を振り返ってみる。
西熊山の「くま」とお亀岩のウメバチソウ。
築後17年を経た今も木の香りがして、居心地の良いお亀小屋。
ベニチャワンタケが地面に落ちた小さな木片から生えていた。赤いのでよく目立つが食べられない。
今度は対照的に白くて半透明なキノコでキシメジ科のヌメリツバタケモドキ。一応食用。
ゴムタケモドキに少し似ているけど、すごく柔らかくて触ると指の跡が付いた。つきたてのお餅のようなこのキノコは???
ツノシメジの幼菌が緑の草(苔)?に包まれて生えていた。ブナやシラカバの倒木に発生する。このトゲトゲは食べられるという説もあるが・・・。
植物やキノコに興味が湧くと山行中も退屈しないのはいいけど、同定が難しいものもあるので見つけ過ぎると宿題が増えて大変だ。今日は上等の「三嶺日和」だった。
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石鎚山(東稜)2011.9.4
2011-09-17 06:52:36 (12 years ago)
各地で大暴れをした台風12号が四国を横断した翌日、石鎚山東稜を登った。1年ぶりの石鎚山を夏の終わりに登っておきたかった。もう秋か?
<雨に煙る東稜と南尖峰>
■行先・位置
石鎚山 (南尖峰1982・天狗岳1982・弥山1972m)
愛媛県西条市・久万高原町、北緯33度46分03秒・東経133度06分54秒
■コースタイム
土小屋 9:47(1時間5分) → 東稜基部 10:52(休憩)/10:56(1時間19分) → 南尖鋒 12:15(7分) → 天狗岳 12:22(16分) → 弥山 12:38(昼食)/13:26(19分) → 二ノ鎖小屋跡 13:45(48分) → 東稜基部 14:33(50分) → 展望園地 15:23(4分) → 土小屋 15:27
【↑2時間47分 ↓2時間01分 計 4時間48分/5時間40分(食事・休憩含む)】
■コース水平距離 9.3㎞ ■天気 曇り時々雨
■楽しさ ★★★★★(満点!)
今回は土小屋を起点に東稜を登り、南尖峰・天狗岳・弥山のピークを通って二ノ鎖小屋跡から土小屋へ帰るコース。山頂に三角点は設置されておらず、三等三角点 [石鎚山] 1920.6mは山頂から約800m北西のピークに設置されている。
久しぶりに成就のメインルートから東稜へを登ってみたくなって、寒風山トンネルを抜けて西条へ下った。ところが国道194号から県道12号との交差点に「通行止め」の看板とバリケードが。念のためロープウェイに確認してみると道路が通れないので運休しているとのこと・・・。ショックだが本川まで戻って土小屋へ向かうしかない。出遅れたので土小屋出発は9時47分。登山者はまばら。
ザックは愛用のオスプレー・エクスポージャー36L。小型のテクニカルパックはシンプルだが背負い心地が良いので一番出番が多い。
ヒヨドリバナ(鵯花)の蜜を吸うアサギマダラ。
歩き始めて間もなく雨が降り始めてしまった。イブキザサとシラビソ(シコクシラベ)の森が美しい。
リンドウが咲き始め、オオカメノキ(ムシカリ)の実も赤く熟れた。
南尖峰のピークと東稜が見えてきた。
シコクフウロとオオマルバノテンニンソウ
オオマルバノテンニンソウ(大丸葉の天人草)は、シソ科テンニンソウ属の半低木で本州(中国)・四国・九州に分布。別名のトサノミカエリソウ(土佐の見返り草)は、牧野富太郎の命名。花期は9~10月。
東稜基部に着いた。ここまで1時間程度。
東稜の踏み跡はしっかりしているが、登山者の絶対数が少ないため笹に覆われている。胸の辺りまである笹を掻き分けながら登る。雨の日に東稜を登る人はいないらしく時々蜘蛛の巣を払う。
整備された登山道にはない、山登りの楽しさがあって退屈しない。
「矢筈岩」の笹の谷間(通称:笹滝)を登る。
雨の時は水が相当流れているようで岩が露出している。笹を掴みながら体を持ち上げる。
振り返って雨が上りの森を俯瞰する。
ガスに煙る南尖峰が目の前に迫る。ぱっと見は、威圧感があって登れそうにないけど意外と簡単。
南尖峰手前の「カニの横バイ」と呼ばれる小さな岩場を通過する。剱岳のそれと比べるほどのレベルではない。
南尖峰フェース側を偵察に行ったが諦めた。「フェース」下部は「フケイ」より勾配が緩いが、上部はちょっと危ない。
通常のコースへ戻った。この岩は身長があると有利。
手がかり足がかりが多いので、たいしたことは無いがスタンスが取りずらいかも。
東稜基部から1時間19分で南尖峰のピークに着いた。
次は2つめのピーク、天狗岳(石鎚山山頂)へ向かう。一般ルートから登って見る天狗岳を逆から見て進む。
ミヤマトウヒレン(深山塔飛廉)は、キク科トウヒレン属の多年草で紀伊半島(大峰山系)と四国(石鎚山系)の岩場に生える。草丈30~40㎝で花期は8~9月。
南尖峰を振り返ると天狗岳に負けないぐらい尖っている(天狗岳と同じ1982m)。
12時22分、東稜基部から1時間26分で天狗岳に着いた。向こうが南尖峰。
お腹が空いたので急いで弥山へ向かう。台風一過と言えるようなすっきりした天候でないため登山者もまばら。
天狗岳の北壁側は切れ落ちているので、あまり近寄りたくない。Y隊長のように平気で北壁を登る人もいるが・・・。
アキノキリンソウ(秋の麒麟草)は、キク科アキノキリンソウ属の多年草で全国どこでも見かける秋を代表する花。神社に参拝してからランチタイム。ガスってはいるけど雨が止んでよかった。
8月8日発売の“カップヌードルマイ・レンジタイム デミグラスヌードル”「コシとつるみのある、平打ちパスタ風麺に、肉とトマトなどを煮込んだ濃厚さととろみが特徴のビーフシチュー系スープがよく合います。」ということだ。
デミグラスソースの味は、マヨ&ソース派の自分的には好みかも。
お昼をとっていると、急に青空が広がって神社の前の広場に夏雲が現れた。やっほ~!
ガスが切れ、天狗岳もすっきり見えてきたぞ。
でも、ランチタイムが終わる頃にはまたガスってきた。帰りは頂上山荘横のメインルートを下る。階段は左側通行になっている。
シラヒゲソウ(白髭草)はユキノシタ科ウメバチソウ属の多年草で本州・四国・九州に分布し、山地などのやや湿った場所に生える。花期は 8~10月。
ミヤマノダケ(深山野竹)は、セリ科シシウド属の多年草で四国・九州に分布する。山地に生え、谷間などの湿った日陰を好む。花は暗紫色で花期は8~10月。
ハリブキ(針蕗)は、ウコギ科ハリブキ属の落葉低木で北海道・本州(中部以北・紀伊半島)・四国(石鎚山)に分布し、深山の樹林下に生える。茎に針状の刺が密生し、葉脈にも刺がある。花は余り目立たず秋に赤い実を付ける。花期は6~7月。
イシヅチウスバアザミ(石鎚薄葉薊)は、キク科アザミ属の多年草で四国に分布する。花の色は薄紅紫色で花期は8~10月。
ミヤマヒキオコシ(深山引起し)は、シソ科ヤマハッカ属の多年草で、四国の深山に分布する。花期は8~10月で石鎚山系に多いらしい。
取り壊される二ノ鎖小屋。小屋からすぐの鳥居で成就へのルートを左に分け、東稜基部へトラバース。
ミソガワソウ(味噌川草)は、シソ科イヌハッカ属の多年草で北海道・本州(中部以北)・四国に分布し、山地帯~高山帯の湿った谷筋などに生える。花期は7~9月。
シオガマギク(塩竈菊)は、ゴマノハグサ科シオガマギク属の多年草で北海道~九州の山地~高山帯の草地などに生える。花期は8~9月。
木の根に巻き付かれた道標は石鎚山の「づち」が「土」になっている。「鎚」だとやっぱり無理じゃおねえ?
ハガクレツリフネ (葉隠釣舟)は、ツリフネソウ科ツリフネソウ属の1年草で本州(紀伊半島)・四国・九州の山地の林下や渓流などのやや湿った場所に生える。花期は7~10月。
サラシナショウマ(晒菜升麻、更科升麻)は、キンポウゲ科サラシナショウマ属の多年草で北海道・本州・四国・九州に分布。2~3回の3出複葉で円柱形の大きな花序に白い小さな花を密に付ける。名前の由来は若菜を茹でて水にさらして山菜とたことから。花期は8~9月。
シコクブシ(四国附子)は、キンポウゲ科トリカブト属の多年草で本州(関東西部~近畿)・四国に分布。タンナトリカブトと似ているが花柄の毛の有無で区別することが出来る。花期は9~10月。
レイジンソウ(伶人草)は、キンポウゲ科トリカブト属の多年草で本州(近畿以西)・四国・九州に分布。花はシコクブシより小型で淡い紅紫色。花期は8~10月。
トトロの隣のキイボカサタケ(黄疣傘茸)は、イッポンシメジ科イッポンシメジ属のキノコ。食べない方が良い。
東稜基部を通過し、少し下ると土小屋が遠くに見えてきた。あと40分程度。
帰りは瀬戸内海が良く見える「展望遠地」といわれる小ピークを通ってみた。
出発から5時間40分後の15時27分に土小屋へ帰り着いた。雨に降られもしたけど、夏の終わりの石鎚山を満喫して帰路につく。
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<雨に煙る東稜と南尖峰>
■行先・位置
石鎚山 (南尖峰1982・天狗岳1982・弥山1972m)
愛媛県西条市・久万高原町、北緯33度46分03秒・東経133度06分54秒
■コースタイム
土小屋 9:47(1時間5分) → 東稜基部 10:52(休憩)/10:56(1時間19分) → 南尖鋒 12:15(7分) → 天狗岳 12:22(16分) → 弥山 12:38(昼食)/13:26(19分) → 二ノ鎖小屋跡 13:45(48分) → 東稜基部 14:33(50分) → 展望園地 15:23(4分) → 土小屋 15:27
【↑2時間47分 ↓2時間01分 計 4時間48分/5時間40分(食事・休憩含む)】
■コース水平距離 9.3㎞ ■天気 曇り時々雨
■楽しさ ★★★★★(満点!)
今回は土小屋を起点に東稜を登り、南尖峰・天狗岳・弥山のピークを通って二ノ鎖小屋跡から土小屋へ帰るコース。山頂に三角点は設置されておらず、三等三角点 [石鎚山] 1920.6mは山頂から約800m北西のピークに設置されている。
久しぶりに成就のメインルートから東稜へを登ってみたくなって、寒風山トンネルを抜けて西条へ下った。ところが国道194号から県道12号との交差点に「通行止め」の看板とバリケードが。念のためロープウェイに確認してみると道路が通れないので運休しているとのこと・・・。ショックだが本川まで戻って土小屋へ向かうしかない。出遅れたので土小屋出発は9時47分。登山者はまばら。
ザックは愛用のオスプレー・エクスポージャー36L。小型のテクニカルパックはシンプルだが背負い心地が良いので一番出番が多い。
ヒヨドリバナ(鵯花)の蜜を吸うアサギマダラ。
歩き始めて間もなく雨が降り始めてしまった。イブキザサとシラビソ(シコクシラベ)の森が美しい。
リンドウが咲き始め、オオカメノキ(ムシカリ)の実も赤く熟れた。
南尖峰のピークと東稜が見えてきた。
シコクフウロとオオマルバノテンニンソウ
オオマルバノテンニンソウ(大丸葉の天人草)は、シソ科テンニンソウ属の半低木で本州(中国)・四国・九州に分布。別名のトサノミカエリソウ(土佐の見返り草)は、牧野富太郎の命名。花期は9~10月。
東稜基部に着いた。ここまで1時間程度。
東稜の踏み跡はしっかりしているが、登山者の絶対数が少ないため笹に覆われている。胸の辺りまである笹を掻き分けながら登る。雨の日に東稜を登る人はいないらしく時々蜘蛛の巣を払う。
整備された登山道にはない、山登りの楽しさがあって退屈しない。
「矢筈岩」の笹の谷間(通称:笹滝)を登る。
雨の時は水が相当流れているようで岩が露出している。笹を掴みながら体を持ち上げる。
振り返って雨が上りの森を俯瞰する。
ガスに煙る南尖峰が目の前に迫る。ぱっと見は、威圧感があって登れそうにないけど意外と簡単。
南尖峰手前の「カニの横バイ」と呼ばれる小さな岩場を通過する。剱岳のそれと比べるほどのレベルではない。
南尖峰フェース側を偵察に行ったが諦めた。「フェース」下部は「フケイ」より勾配が緩いが、上部はちょっと危ない。
通常のコースへ戻った。この岩は身長があると有利。
手がかり足がかりが多いので、たいしたことは無いがスタンスが取りずらいかも。
東稜基部から1時間19分で南尖峰のピークに着いた。
次は2つめのピーク、天狗岳(石鎚山山頂)へ向かう。一般ルートから登って見る天狗岳を逆から見て進む。
ミヤマトウヒレン(深山塔飛廉)は、キク科トウヒレン属の多年草で紀伊半島(大峰山系)と四国(石鎚山系)の岩場に生える。草丈30~40㎝で花期は8~9月。
南尖峰を振り返ると天狗岳に負けないぐらい尖っている(天狗岳と同じ1982m)。
12時22分、東稜基部から1時間26分で天狗岳に着いた。向こうが南尖峰。
お腹が空いたので急いで弥山へ向かう。台風一過と言えるようなすっきりした天候でないため登山者もまばら。
天狗岳の北壁側は切れ落ちているので、あまり近寄りたくない。Y隊長のように平気で北壁を登る人もいるが・・・。
アキノキリンソウ(秋の麒麟草)は、キク科アキノキリンソウ属の多年草で全国どこでも見かける秋を代表する花。神社に参拝してからランチタイム。ガスってはいるけど雨が止んでよかった。
8月8日発売の“カップヌードルマイ・レンジタイム デミグラスヌードル”「コシとつるみのある、平打ちパスタ風麺に、肉とトマトなどを煮込んだ濃厚さととろみが特徴のビーフシチュー系スープがよく合います。」ということだ。
デミグラスソースの味は、マヨ&ソース派の自分的には好みかも。
お昼をとっていると、急に青空が広がって神社の前の広場に夏雲が現れた。やっほ~!
ガスが切れ、天狗岳もすっきり見えてきたぞ。
でも、ランチタイムが終わる頃にはまたガスってきた。帰りは頂上山荘横のメインルートを下る。階段は左側通行になっている。
シラヒゲソウ(白髭草)はユキノシタ科ウメバチソウ属の多年草で本州・四国・九州に分布し、山地などのやや湿った場所に生える。花期は 8~10月。
ミヤマノダケ(深山野竹)は、セリ科シシウド属の多年草で四国・九州に分布する。山地に生え、谷間などの湿った日陰を好む。花は暗紫色で花期は8~10月。
ハリブキ(針蕗)は、ウコギ科ハリブキ属の落葉低木で北海道・本州(中部以北・紀伊半島)・四国(石鎚山)に分布し、深山の樹林下に生える。茎に針状の刺が密生し、葉脈にも刺がある。花は余り目立たず秋に赤い実を付ける。花期は6~7月。
イシヅチウスバアザミ(石鎚薄葉薊)は、キク科アザミ属の多年草で四国に分布する。花の色は薄紅紫色で花期は8~10月。
ミヤマヒキオコシ(深山引起し)は、シソ科ヤマハッカ属の多年草で、四国の深山に分布する。花期は8~10月で石鎚山系に多いらしい。
取り壊される二ノ鎖小屋。小屋からすぐの鳥居で成就へのルートを左に分け、東稜基部へトラバース。
ミソガワソウ(味噌川草)は、シソ科イヌハッカ属の多年草で北海道・本州(中部以北)・四国に分布し、山地帯~高山帯の湿った谷筋などに生える。花期は7~9月。
シオガマギク(塩竈菊)は、ゴマノハグサ科シオガマギク属の多年草で北海道~九州の山地~高山帯の草地などに生える。花期は8~9月。
木の根に巻き付かれた道標は石鎚山の「づち」が「土」になっている。「鎚」だとやっぱり無理じゃおねえ?
ハガクレツリフネ (葉隠釣舟)は、ツリフネソウ科ツリフネソウ属の1年草で本州(紀伊半島)・四国・九州の山地の林下や渓流などのやや湿った場所に生える。花期は7~10月。
サラシナショウマ(晒菜升麻、更科升麻)は、キンポウゲ科サラシナショウマ属の多年草で北海道・本州・四国・九州に分布。2~3回の3出複葉で円柱形の大きな花序に白い小さな花を密に付ける。名前の由来は若菜を茹でて水にさらして山菜とたことから。花期は8~9月。
シコクブシ(四国附子)は、キンポウゲ科トリカブト属の多年草で本州(関東西部~近畿)・四国に分布。タンナトリカブトと似ているが花柄の毛の有無で区別することが出来る。花期は9~10月。
レイジンソウ(伶人草)は、キンポウゲ科トリカブト属の多年草で本州(近畿以西)・四国・九州に分布。花はシコクブシより小型で淡い紅紫色。花期は8~10月。
トトロの隣のキイボカサタケ(黄疣傘茸)は、イッポンシメジ科イッポンシメジ属のキノコ。食べない方が良い。
東稜基部を通過し、少し下ると土小屋が遠くに見えてきた。あと40分程度。
帰りは瀬戸内海が良く見える「展望遠地」といわれる小ピークを通ってみた。
出発から5時間40分後の15時27分に土小屋へ帰り着いた。雨に降られもしたけど、夏の終わりの石鎚山を満喫して帰路につく。
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瑞牆山(みずがきやま) 2011.8.27
2011-09-13 06:39:27 (12 years ago)
深田久弥の 「日本百名山」 の中で 「剱岳」 や 「槍ヶ岳」 など超メジャーな山は別として、この山ほど名前が気になる山は珍しい。
機会を得て、そそり立つ岩峰群が目を引く奥秩父の名峰 「瑞牆山」 の頂に立ってみた。
<山頂から大ヤスリ岩を見下ろす>
「瑞牆」 とは神社や神々の宿る山・森・木などの周囲に巡らした垣根のことであり、深田久弥はその著書 「日本百名山」 で 「瑞牆という名は私は大へん好きである。そしてこの名はこの山にふさわしいと思う。瘤岩と呼ばれたほど、大きな岩のゴツゴツ立っている山である。その大岩の群れを、神の宮居の玉垣すなわち瑞牆と見立てられないことはない。」 と書いている。
■行先 瑞牆山 (三等三角点 [公望] 2,230m)
■位置 山梨県北杜市、北緯35度53分36秒・東経138度35分32秒
■コースタイム
瑞牆山荘 8:39(29分) → 富士見平 9:08(休憩)/9:14(17分) → 天鳥川源頭 9:31(39分) → 大ヤスリ岩基部 10:10(19分) → 瑞牆山 10:29(昼食)/11:13(14分) → 大ヤスリ岩基部 11:27(21分) → 天鳥川源頭 11:48(14分) → 富士見平 12:02(9分) → 里宮神社 12:11(参拝)/12:15(13分) → 瑞牆山荘 12:28
【行き 1時間44分 帰り 1時間11分 計 2時間55分(※)】
※ 3時間49分(食事・休憩・参拝含む)
■コース水平距離 7.1㎞ ■天気 曇り一時雨
■楽しさ ★★★★★(満点!)
「秩父多摩甲斐国立公園」に位置する瑞牆山は、南西麓の瑞牆山荘から登るコースと北面の不動沢から登るコースがある。
今回はアクセスが容易でポピュラーな前者を利用した。
標準コースタイム 5時間45分のところを 2時間55分で往復できた。
けっして走ってはいないし写真もたくさん撮った。
【水平距離7.082㎞、沿面距離7.473km、累積標高差(+)908m (-)905m】
■ 8月26日(金) ■
山行形態は日帰りだが、近くの韮崎で前泊した。
所用でつくば市まで出かけることになり、できれば道中、ICからアクセスのよい山に登りたいと考えていた。
25日の夜に高知を出発して26日の昼前につくば市着、所要を済ませてつくば市を出たのは既に夕方で、常磐道三郷JCT付近と外環の渋滞を脱出すのに時間が掛かり、八王子JCTから中央道に入ったのは20時近くになっていた。
しかも大雨。
21時過ぎに双葉SAからナビで見つけた「ルートイン韮崎」に電話を入れた。
「ルートイン韮崎」に21時半頃チェックイン。
朝は早く出発したいので素泊まりにしようとか思ったけど、宿泊料は安くならないので券はもらっておいた。
とりあえず登山の準備をして近くの居酒屋を訪ねる。
ニンニク手羽の串とホルモン炒め ( ← 少し名前が違うかも・・・ ) を注文、枝豆は付けてくれたので、これで生ビールを3杯飲んで切り上げた。
お勘定はリーズナブルな 2,200円でまんぞく、まんぞく。
風呂に入ってから自販機の水割りを買って喉を潤す。
早く寝ないと既に0時を回っている。
槍ヶ岳で出会ったトトロも同行。
■ 8月27日(土) ■
登山口への所要時間、コースタイムは概ねリーサーチしてきた。
天候はあまり期待できないが少しわくわくしてきた。
直ぐに出発できるように準備をして、6時45分から始まるバイキング形式の朝食を急いでいただいた。
目覚めた頃は青空も覗いていたけど、出発時点の韮崎市内の空はどんより。
韮崎IC近くのローソンでおむすびと水(ラーメンは香美市で調達済み)を購入。
中央道を一つ先の須玉ICで降りて、国道141号(清里ライン)から県道601号(益富ラジウムライン)へ入る。
みずがき湖(塩川ダム)を東へ右折、益富ラジウム温泉郷で日帰り温泉の「益富の湯」をチェック。
温泉郷を過ぎ塩川の支流、本谷川の清流沿いにを更に遡ると瑞牆山荘に着く。
瑞牆山荘前を右折して、100mほどの所に無料の広い駐車場がある (韮崎からの所要約1時間)。
ハイドレーションにコンビニで買った水を詰め、登山靴、GPSなどの装備を確認。
山荘前まで戻って、8時39分に登山開始。
登り始めてしばらくはなだらかな道が続く。
富士見平の下まで続く林道と交差する辺りから少し勾配がきつくなる。
大きい岩のつっかえ棒?はあまり意味が無いと思う。
この先、巨岩がゴロゴロ出てくる。
小さな尾根に乗るとベンチのある標高点 [・1722] の里宮平。
天気が良ければここから瑞牆山が見えるはず。
手前の「里宮神社参道」の案内板が気になるが、「初めて山」なのでとりあえず先を急ぐと、登山口から約30分で富士見平に着いた。
もう9時を過ぎているけど登山者はあまりいない。
瑞牆山と金峰山の分岐に立つ富士見平小屋。
富士見平でルートを左に取る。
カワリハツは、中央がくぼんだ(ハツの仲間の特徴)まんじゅう型で湿ったときはぬめりが出る。食べられないことはないらしい。
小川山・瑞牆山分岐から天鳥川源頭に向かって少し下る。
この天鳥川や不動沢などが集まり鎌瀬川となり、みずがき湖(塩川ダム)で他の支流も合流して塩川となる。
沢を渡ると休憩に良い広場が有り、桃太郎岩がどっしりと鎮座する。
木のつっかえ棒をするのがこの辺の慣わしのようだ。
岩の右奥に階段があるのでそちらに進む。
ロープのある岩場も点在するけど、ロープが必要なほどではない。
少し登ると階段が見えてくる。
トトロも喜ぶ森の中。
とにかく岩だらけでボルダーが喜びそうな岩も多い。
なぜか、やはりつっかえ棒。
シャクナゲのトンネルを潜ると更にロープの岩が待っている。
岩を捩り、穴を抜けると・・・。
そこは大ヤスリ岩の基部だった。
ここまで来ると山頂は近いはず。
大ヤスリ岩と山頂らしき岩の間を登って行く。
不明瞭な岩だらけのルートが続き、下山に苦労している人を見かける。
尾根に出て「弘法岩黒森分岐」にたどり着くと山頂はもうすぐ。
道標に従い東に回りこむとお助けロープ、続いて小さなハシゴがある。
ハシゴを登るとシャクナゲの間から山頂が見えてきた。
10時29分、瑞牆山荘から 1時間50分で瑞牆山山頂(2230m)に到着。
三等三角点「公望」2230mの現況状態は槍ヶ岳と同様「亡失」とある。
三角点を持って帰る人もいないと思う(たぶん体重より重い)ので、その辺にころがっているのかもしれない。
立派な方位版も設置されている。
北鎌用に調達したオスプレーのホーネット46リットルは 700gと超軽量。
先週の槍ヶ岳から涸沢岳までの縦走で初使用。
テント泊には少し容量が少ない。
着いた時は真っ白で何も見えなかったが、少しずつガスが晴れてきて・・・。
大ヤスリ岩も見えてきた!
山頂の南は切れ落ちていて高度感がある。
恐る恐る腹ばいになって覗き込む人、写真を撮る人。
自分も高い所は苦手だけど、岩の上をうろうろしながら撮影。
数人のグループが休んでいる岩の奥が「鋸岩」。
11時前だけど、少し早いランチタイムをとる。
今日の一杯、日清のカレーヌードルは、うたい文句も必要ない定番中の定番!
11時13分、昼食を済ませて再びガスが沸いてきた山頂を後に下山開始。
近頃、「山ガール」ブームでファッションを楽しむ人も多くなった(山おばさんも)。
中央の女性はパープルのスカート、ザック、ハットで統一している。Good!
ヨメナらしきノギク(左)、そして初めて見たイカリソウのような淡い黄色の花(右)、ハナイカリ(花碇)は、リンドウ科ハナイカリ属の一年草または越年草で北海道・本州・四国・九州に分布する、花期は8~9月。
お昼近くなって登山者が増えてきた。
桃太郎岩を登ってくる人と岩の下の広場で休む人が数人。
ホウキタケとキホウキタケ。
キノコ狩りの対象として古くから親しまれるホウキタケは、食感も風味も良いので色々な料理に向くが、キホウキタケは毒があるので食べられない。
山頂から50分足らずで富士見平まで帰ってきた (走ってはいない)。
富士見平付近にはマルハダケブキが群生している。
マルバダケブキ(丸葉岳蕗)はキク科タカラコウ属の多年草で本州(中部以北)・四国に分布、オタカラコウなどの仲間で花期は 7~8月。
富士見平でくつろぐ登山者たち。
12時を回ったのでここでランチにしたようだが、結構のんびりしている。
この人たちは多分、大雨にあうと思う。
登るときに無かったテントも一張り。
富士見平は瑞牆山と金峰山の分岐になっているので、泊まって両方楽しむつもりなのだろう。
富士見平から標高点 [・1722] の里宮平まではほんの数分、里宮神社はこの尾根周辺のはずだ。
ベンチのある尾根の先にはルートが無いようなので、案内板のところまでは下らずに下山路から右に回り込むと、尾根先端の大きな岩の下に里宮神社が鎮座していた。
「往古金峯瑞牆朝日の山々を主体として参籠する村々の安全と豊饒を願い当時の村人たちが我国最古の山岳信仰の源とする大和国大峯金峰山依り山神の魂を奉迎して祭りしが里宮様の起源である」とある。
昭和45年に再建されている。
参拝し無事登山のお礼を言って登山口へ向かう。
この時はまだ木漏れ日も差していた。
ミズナラなどの広葉樹林を抜け、12時28分に瑞牆山荘前の登山口に下山。
瑞牆山荘に立ち寄ってみると、カフェ&レストランもあって、ロビーにはお土産や登山の記念品なども置いていた。
百名山だけのことはあって登山シーズンは登山口まで定期バスが走っている。
駐車場に戻ったとたんに土砂降りの雨が来て、慌てて車に飛び込んだ。出られなくなったので車の中で登山靴を抜いた。
里宮様のおかげか、ぎりぎりセーフ。
突然の大雨にみんな慌ててカッパを出していることだろう。
目をつけておいた「益富の湯」で汗を流してさっぱり。(いい湯だ)
15時05分、須玉ICから再び中央道へ。
瑞牆山の方は相変わらず雲に覆われている。しばらく先の八ヶ岳も雲の中。
ここからの走行距離は約 740㎞だが今日中に帰り着けるかどうか・・・?
須玉ICから約8時間、頑張って走って0時前になんとか高知まで帰り着くことができた。
山には疲れないが運転に疲れた~。
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機会を得て、そそり立つ岩峰群が目を引く奥秩父の名峰 「瑞牆山」 の頂に立ってみた。
<山頂から大ヤスリ岩を見下ろす>
「瑞牆」 とは神社や神々の宿る山・森・木などの周囲に巡らした垣根のことであり、深田久弥はその著書 「日本百名山」 で 「瑞牆という名は私は大へん好きである。そしてこの名はこの山にふさわしいと思う。瘤岩と呼ばれたほど、大きな岩のゴツゴツ立っている山である。その大岩の群れを、神の宮居の玉垣すなわち瑞牆と見立てられないことはない。」 と書いている。
■行先 瑞牆山 (三等三角点 [公望] 2,230m)
■位置 山梨県北杜市、北緯35度53分36秒・東経138度35分32秒
■コースタイム
瑞牆山荘 8:39(29分) → 富士見平 9:08(休憩)/9:14(17分) → 天鳥川源頭 9:31(39分) → 大ヤスリ岩基部 10:10(19分) → 瑞牆山 10:29(昼食)/11:13(14分) → 大ヤスリ岩基部 11:27(21分) → 天鳥川源頭 11:48(14分) → 富士見平 12:02(9分) → 里宮神社 12:11(参拝)/12:15(13分) → 瑞牆山荘 12:28
【行き 1時間44分 帰り 1時間11分 計 2時間55分(※)】
※ 3時間49分(食事・休憩・参拝含む)
■コース水平距離 7.1㎞ ■天気 曇り一時雨
■楽しさ ★★★★★(満点!)
「秩父多摩甲斐国立公園」に位置する瑞牆山は、南西麓の瑞牆山荘から登るコースと北面の不動沢から登るコースがある。
今回はアクセスが容易でポピュラーな前者を利用した。
標準コースタイム 5時間45分のところを 2時間55分で往復できた。
けっして走ってはいないし写真もたくさん撮った。
【水平距離7.082㎞、沿面距離7.473km、累積標高差(+)908m (-)905m】
■ 8月26日(金) ■
山行形態は日帰りだが、近くの韮崎で前泊した。
所用でつくば市まで出かけることになり、できれば道中、ICからアクセスのよい山に登りたいと考えていた。
25日の夜に高知を出発して26日の昼前につくば市着、所要を済ませてつくば市を出たのは既に夕方で、常磐道三郷JCT付近と外環の渋滞を脱出すのに時間が掛かり、八王子JCTから中央道に入ったのは20時近くになっていた。
しかも大雨。
21時過ぎに双葉SAからナビで見つけた「ルートイン韮崎」に電話を入れた。
「ルートイン韮崎」に21時半頃チェックイン。
朝は早く出発したいので素泊まりにしようとか思ったけど、宿泊料は安くならないので券はもらっておいた。
とりあえず登山の準備をして近くの居酒屋を訪ねる。
ニンニク手羽の串とホルモン炒め ( ← 少し名前が違うかも・・・ ) を注文、枝豆は付けてくれたので、これで生ビールを3杯飲んで切り上げた。
お勘定はリーズナブルな 2,200円でまんぞく、まんぞく。
風呂に入ってから自販機の水割りを買って喉を潤す。
早く寝ないと既に0時を回っている。
槍ヶ岳で出会ったトトロも同行。
■ 8月27日(土) ■
登山口への所要時間、コースタイムは概ねリーサーチしてきた。
天候はあまり期待できないが少しわくわくしてきた。
直ぐに出発できるように準備をして、6時45分から始まるバイキング形式の朝食を急いでいただいた。
目覚めた頃は青空も覗いていたけど、出発時点の韮崎市内の空はどんより。
韮崎IC近くのローソンでおむすびと水(ラーメンは香美市で調達済み)を購入。
中央道を一つ先の須玉ICで降りて、国道141号(清里ライン)から県道601号(益富ラジウムライン)へ入る。
みずがき湖(塩川ダム)を東へ右折、益富ラジウム温泉郷で日帰り温泉の「益富の湯」をチェック。
温泉郷を過ぎ塩川の支流、本谷川の清流沿いにを更に遡ると瑞牆山荘に着く。
瑞牆山荘前を右折して、100mほどの所に無料の広い駐車場がある (韮崎からの所要約1時間)。
ハイドレーションにコンビニで買った水を詰め、登山靴、GPSなどの装備を確認。
山荘前まで戻って、8時39分に登山開始。
登り始めてしばらくはなだらかな道が続く。
富士見平の下まで続く林道と交差する辺りから少し勾配がきつくなる。
大きい岩のつっかえ棒?はあまり意味が無いと思う。
この先、巨岩がゴロゴロ出てくる。
小さな尾根に乗るとベンチのある標高点 [・1722] の里宮平。
天気が良ければここから瑞牆山が見えるはず。
手前の「里宮神社参道」の案内板が気になるが、「初めて山」なのでとりあえず先を急ぐと、登山口から約30分で富士見平に着いた。
もう9時を過ぎているけど登山者はあまりいない。
瑞牆山と金峰山の分岐に立つ富士見平小屋。
富士見平でルートを左に取る。
カワリハツは、中央がくぼんだ(ハツの仲間の特徴)まんじゅう型で湿ったときはぬめりが出る。食べられないことはないらしい。
小川山・瑞牆山分岐から天鳥川源頭に向かって少し下る。
この天鳥川や不動沢などが集まり鎌瀬川となり、みずがき湖(塩川ダム)で他の支流も合流して塩川となる。
沢を渡ると休憩に良い広場が有り、桃太郎岩がどっしりと鎮座する。
木のつっかえ棒をするのがこの辺の慣わしのようだ。
岩の右奥に階段があるのでそちらに進む。
ロープのある岩場も点在するけど、ロープが必要なほどではない。
少し登ると階段が見えてくる。
トトロも喜ぶ森の中。
とにかく岩だらけでボルダーが喜びそうな岩も多い。
なぜか、やはりつっかえ棒。
シャクナゲのトンネルを潜ると更にロープの岩が待っている。
岩を捩り、穴を抜けると・・・。
そこは大ヤスリ岩の基部だった。
ここまで来ると山頂は近いはず。
大ヤスリ岩と山頂らしき岩の間を登って行く。
不明瞭な岩だらけのルートが続き、下山に苦労している人を見かける。
尾根に出て「弘法岩黒森分岐」にたどり着くと山頂はもうすぐ。
道標に従い東に回りこむとお助けロープ、続いて小さなハシゴがある。
ハシゴを登るとシャクナゲの間から山頂が見えてきた。
10時29分、瑞牆山荘から 1時間50分で瑞牆山山頂(2230m)に到着。
三等三角点「公望」2230mの現況状態は槍ヶ岳と同様「亡失」とある。
三角点を持って帰る人もいないと思う(たぶん体重より重い)ので、その辺にころがっているのかもしれない。
立派な方位版も設置されている。
北鎌用に調達したオスプレーのホーネット46リットルは 700gと超軽量。
先週の槍ヶ岳から涸沢岳までの縦走で初使用。
テント泊には少し容量が少ない。
着いた時は真っ白で何も見えなかったが、少しずつガスが晴れてきて・・・。
大ヤスリ岩も見えてきた!
山頂の南は切れ落ちていて高度感がある。
恐る恐る腹ばいになって覗き込む人、写真を撮る人。
自分も高い所は苦手だけど、岩の上をうろうろしながら撮影。
数人のグループが休んでいる岩の奥が「鋸岩」。
11時前だけど、少し早いランチタイムをとる。
今日の一杯、日清のカレーヌードルは、うたい文句も必要ない定番中の定番!
11時13分、昼食を済ませて再びガスが沸いてきた山頂を後に下山開始。
近頃、「山ガール」ブームでファッションを楽しむ人も多くなった(山おばさんも)。
中央の女性はパープルのスカート、ザック、ハットで統一している。Good!
ヨメナらしきノギク(左)、そして初めて見たイカリソウのような淡い黄色の花(右)、ハナイカリ(花碇)は、リンドウ科ハナイカリ属の一年草または越年草で北海道・本州・四国・九州に分布する、花期は8~9月。
お昼近くなって登山者が増えてきた。
桃太郎岩を登ってくる人と岩の下の広場で休む人が数人。
ホウキタケとキホウキタケ。
キノコ狩りの対象として古くから親しまれるホウキタケは、食感も風味も良いので色々な料理に向くが、キホウキタケは毒があるので食べられない。
山頂から50分足らずで富士見平まで帰ってきた (走ってはいない)。
富士見平付近にはマルハダケブキが群生している。
マルバダケブキ(丸葉岳蕗)はキク科タカラコウ属の多年草で本州(中部以北)・四国に分布、オタカラコウなどの仲間で花期は 7~8月。
富士見平でくつろぐ登山者たち。
12時を回ったのでここでランチにしたようだが、結構のんびりしている。
この人たちは多分、大雨にあうと思う。
登るときに無かったテントも一張り。
富士見平は瑞牆山と金峰山の分岐になっているので、泊まって両方楽しむつもりなのだろう。
富士見平から標高点 [・1722] の里宮平まではほんの数分、里宮神社はこの尾根周辺のはずだ。
ベンチのある尾根の先にはルートが無いようなので、案内板のところまでは下らずに下山路から右に回り込むと、尾根先端の大きな岩の下に里宮神社が鎮座していた。
「往古金峯瑞牆朝日の山々を主体として参籠する村々の安全と豊饒を願い当時の村人たちが我国最古の山岳信仰の源とする大和国大峯金峰山依り山神の魂を奉迎して祭りしが里宮様の起源である」とある。
昭和45年に再建されている。
参拝し無事登山のお礼を言って登山口へ向かう。
この時はまだ木漏れ日も差していた。
ミズナラなどの広葉樹林を抜け、12時28分に瑞牆山荘前の登山口に下山。
瑞牆山荘に立ち寄ってみると、カフェ&レストランもあって、ロビーにはお土産や登山の記念品なども置いていた。
百名山だけのことはあって登山シーズンは登山口まで定期バスが走っている。
駐車場に戻ったとたんに土砂降りの雨が来て、慌てて車に飛び込んだ。出られなくなったので車の中で登山靴を抜いた。
里宮様のおかげか、ぎりぎりセーフ。
突然の大雨にみんな慌ててカッパを出していることだろう。
目をつけておいた「益富の湯」で汗を流してさっぱり。(いい湯だ)
15時05分、須玉ICから再び中央道へ。
瑞牆山の方は相変わらず雲に覆われている。しばらく先の八ヶ岳も雲の中。
ここからの走行距離は約 740㎞だが今日中に帰り着けるかどうか・・・?
須玉ICから約8時間、頑張って走って0時前になんとか高知まで帰り着くことができた。
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