源次郎尾根を登ってみようということになり、土佐クライマーのゲレンデ(ロッククライミングの練習場)吹井へ懸垂下降の練習に出かけた。
<懸垂下降>
■行先 吹井ゲレンデ
■位置 高知市仁井田吹井(北緯33度32分20秒、東経133度36分2秒)
■コースタイム
登山口 10:00(10分) → 吹井ゲレンデ 10:10(懸垂下降の練習)/15:00(10分) → 登山口 15:10 【ベースまで片道 10分】
■コース水平距離 約0.5㎞(ベースまで)
■標高差 +100m -100m
■天気 晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
場所は、県道247号仁井田竹中線沿線の高知市仁井田吹井という集落で、県道から西に少し入った小高い山の頂上直下が岩の壁になっている。壁の右手(北)上部に標高点「・100」がある。ログのプロファイルはうまく記録できていないがベースの標高は約 70m。
県道の東側路側に車を置いて西側の民家の間を入って行く。ヘルメットやハーネスなどの登攀具は来週登る予定の源治郎尾根に合わせて準備した。
民家の間を抜けると防災倉庫と遊具のある瑞山公民館の小さな広場を通る。
県道の反対側に武市半平太旧宅と瑞山神社がある。
吹井の標高はほぼ「ゼロ」で、約 70m登ると視界が開けて高さ約 30mの壁が現れる。
写真では高さが良く分からないが、これが結構高い。一般的な商業ビルは1階分の平均4mなので、テッペンは7階建てに相当する。
ハーネス、ヘルメットなど登攀具の準備をする。
まずは小さい壁で体を慣らす。
本番を想定し「クライミングシューズ」は使わずに「ドタグツ」のまま登る。クライミングシューズは、ソールがスリックタイヤ状の柔らかいゴムでできているので滑らない。
Y隊長がお手本の懸垂下降で降りる。
続いて自分も下降、エイト環は持ってないので下降器にはATCを使った。
クライマー達が集まってきた。「社長さん」と歓談するY隊長。
2回目は、ちょっと高い場所まで登る。
手足のホールドを確認しながら腕の力を抜いて登る。20mほど登ると傾斜が緩くなり安定した場所に出る。今回はテッペンまでは登らない。
懸垂下降をするため、下降器をセットするY隊長。
高い所にいても自己確保しているので落ちることは無い(はず)。
Y隊長が準備している間に周辺を眺めてみる。稲生の鉢伏山(三等三角点 [介良山] 213.4m)麓の石灰採掘石跡、高知東部自動車道の工事区間などが見える。鉢伏山の裏側が潮見台の住宅地。
ベースに転がっているタイヤの大きさで立っている場所の高さは見当がつく。
20mロープでは少し足らないので20mと30mを結んでダブルで下降する。
源次郎尾根Ⅱ峰には、30m程の懸垂下降ポイントがあるらしい。
まずはY隊長から下降する。降り始め(写っている部分)はいいけど、すぐ下で少しだけオーバーハングになっている。
3回目はお手軽そうなゴルジュ状の岩をを登る。湿っていてちょっと滑るけど、ここはロープが無くても大丈夫。
「源次郎尾根」の登りの練習にはこの程度で良い?
ゴルジュ状の岩を登って、2回目の下降地点までトラバース。
3回目の懸垂で本日の練習終了、登攀具を片付けて撤収。
登ったことのない「源次郎」を想像してワクワク。
練習は午前中にほぼ片付いたので、ランチタイムは帰ってから。
今日はベーシックな日清「カップヌードル」。安心の旨さで迷ったらこれが一番。
お彼岸なので「おはぎ」を添えてみた。
注:カップ麺は基本的に山に行った(行ってきた)ときだけ。
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三嶺トレイル 2012.9.15
2012-10-03 21:55:43 (11 years ago)
週末はぐずついた天気が多く、明日、明後日の予報も良くない。先週末もあまり良くなくお休みしたので今週は行っておかないと2週連続になってしまう。
<収穫?の秋>
■行先・位置
三嶺 (二等三角点 [三嶺] 1893.4m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分22秒・東経133度59分16秒
西熊山 (三等三角点 [西熊山] 1815.9m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分06秒・東経133度57分50秒
■コースタイム
光石登山口 9:51(29分)→ 八丁ヒュッテ 10:20(18分)→ 渡渉点 10:38(53分)→ お亀岩避難小屋 11:31/11:34(2分)→ お亀岩 11:36/11:38(16分)→ 西熊山 11:54(12分)→ 大タオ 12:06(27分)→ 三嶺 12:33/12:39(23分)→ カヤハゲ 13:02/13:03(35分)→ さおりが原 13:38/13:42(39分)→ 光石登山口 14:21
<行き 2時間37分 帰り 1時間37分 計 4時間14分>
■コース水平距離 15.1㎞
■天気 曇り時々雨、時々晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
お馴染みの周回ルートは、光石登山口 → 八丁 → お亀岩 → 西熊山 → 三嶺 → カヤハゲ → さおりが原 → 光石登山口の水平距離約15㎞。
【水平距離15.10㎞、沿面距離15.61km、累積標高差(+)1441m (-)1415m】
天気が冴えないため登った人は少ないようだが、Oさんの車がある。
長笹谷合流付近の橋の災害復旧工事はいつになるだろう。
ツチアケビのソーセージのような実は随分大きくなっていた。
この時期はキノコの季節!
クリなどの木の実もたっぷり!クマが喜ぶ。
スギの切り株から大量発生していたのは、センボンイチメガサ(千本市女笠)。モエギタケ科センボンイチメガサ属の食菌で春から秋にかけて各種広葉樹や針葉樹の切り株上や倒木上に群生する。傘の径は1.5~4cmと小さくまんじゅう形から平らに開く。
センボンイチメガサの柄にはあまりはっきりしないつばがあり、 それより上は淡褐色で下は黄褐色から茶褐色で細かいササクレがついている。猛毒のコレラタケとの違いはササクレの有無。パスタや炒め物にGood。
「一目千本」と言うと桜やアケボノツツジを思い出すが、見事なセンボンイチメガサの群生。湿っている時には粘性が出てテカり、傘の周囲に条線が現れる。
ヤマシャクヤク(山芍薬)は、ボタン科ボタン属の多年草で環境省レッドリスト、絶滅危惧II類(VU)に指定されている。秋に実が熟すと清楚な白い花からは想像つかないちょっとグロテスクな赤と黒の種ができる。
シコクブシ (四国附子)キンポウゲ科トリカブト属の多年草で本州(関東西部~近畿)・四国のやや高い山地の林内に自生する。
共に有毒なので鹿もめったに食べない。
シロハツモドキ(白初擬)は、ベニタケ科ベニタケ属のキノコ。
夏から秋にかけてシイやクヌギなどの雑木林の樹下に生える。全体白色で部分的に淡褐色を帯びヒダは密。基本的には不食とされる。
ヌメリツバタケモドキ(滑り鍔茸擬)は、キシメジ科ツエタケ属のキノコでヌメリツバタケによく似ていてブナなどの倒木に群生する。
ヌメリツバタケモドキの柄にはツバがあり、ヒダはあらくて波打っている。新鮮なものはヌメリがあって柔らかいのでお吸い物とか酢の物に。
クヌギタケ(櫟茸)キシメジ科クヌギタケ属のキノコで夏から秋にかけて広葉樹の倒木や朽木に群生する。カサは円錐形から平らに開き放射状の条線がある。まだ条線が目立ず綺麗だったが、あまり美味いキノコではないらしい。
カンカケの登りは走れない。
ハガクレツリフネ(葉隠釣舟)は、ツリフネソウ科ツリフネソウ属の多年草。距はくるりと巻き込んでいるが、ツリフネソウ(2重巻)ほどにはなってない。
テンニンソウ(天人草)は、シソ科テンニンソウ属の多年草。沢沿い広葉樹林など湿った斜面に群生していることが多い。淡黄色の花はあまり目を引かない。
シオガマギク(塩竈菊属)は、ゴマノハグサ科シオガマギク属の多年草。高山に咲くタカネシオガマのみは一年草。
遅咲きのウマノアシガタ(馬の脚形)が残っていた。別名のキンポウゲ(金鳳花)は八重咲のものを指す。
麓からは見えていた稜線も、お亀小屋に着く頃にはガスに覆われてしまった。
南から北へとガスが抜けて行くお亀岩の鞍部を西熊山に向かって登る。
ツリガネニンジン(釣鐘人参 )は、キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草。
若葉は山菜に、根は乾燥させて咳止めの漢方薬として用いる。
リンドウ(竜胆)は、リンドウ科リンドウ属の多年草で本州・四国・九州の山野に自生する。花は晴れないと開かない。
アキノキリンソウなどとともに秋を代表する植物として、人里周辺や草地に自生していたが、山に登らないと見られなくなった。
西熊山から三嶺方面も真っ白。
西熊山から三嶺の稜線は、少し走ることができる。足元がぬかるんでいて、笹で見えにくいのでゆっくりと。ソックスも靴もすっかり濡れてしまった。
大タオに向かってなだらかに下る登山道。
左手に三好市東祖谷山の山裾に点在する集落と祖谷山系の稜線を望む。
アキノキリンソウ(秋の麒麟草)は、キク科アキノキリンソウ属の多年草でリンドウなどと共に秋の草花の代表的存在。
タカネオトギリ(高嶺弟切)は、オトギリソウ科オトギリソウ属で四国と九州の山野に自生する。そろそろ花の時期は終わって葉っぱが赤くなる。
「大タオ」までやってきた。「タオ」は山の鞍部を意味する古語で、「とうげ」という言葉はタワ越え・タオ越えが転じたとする説が有力だという。
登山用語では乗越(のっこし)などと言い、クロスする稜線から見れば鞍部、窓、コルなどという。大タオはその名にふさわしいなだらかな鞍部で、土佐と阿波の国境になっている。盗人沢を詰めるとこの峠に出る。
青ザレ付近のミヤマクマザサとコメツツジのトレイル。
ツリガネニンジンやアキノキリンソウの開花から半月ほど遅れでヤマラッキョウも咲き始めた。お亀岩から三嶺の稜線付近、ミヤマクマザサの登山沿いに多い。
いいことだけど、ミヤマクマザサが繁茂して登山道が見えなくなってきた。
登山口から2時間37分で山頂到着。「そこそこ晴れていて涼しい」、「写すものが少ない」など条件が整ったときの理想のタイムは2時間前後なのだが・・・。
気温は15℃、ウェアが濡れているのでじっとしていると寒い。さっさと下ろう。
気圧の変化もあるので高度計は20mほどの誤差がある。許容範囲やね。
群生するシコクブシ。
ツキヨタケが生えるブナの立ち枯れ木(左)。
苔むす倒木のセンボンイチメガサとアオベンケイ。
さおりが原でOさん、Wさんに遭遇し、ここからは歩いて下山。
朝が遅かったとはいえ、1時半を回ったのでさすがにお腹が減った~。
帰ってからの遅いランチタイムになった。
山のお昼はやっぱりラーメン。今日の一杯は超定番、日清「カップヌードル シーフードヌードル」。
来週は懸垂下降の練習をしておかないと・・・。
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<収穫?の秋>
■行先・位置
三嶺 (二等三角点 [三嶺] 1893.4m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分22秒・東経133度59分16秒
西熊山 (三等三角点 [西熊山] 1815.9m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分06秒・東経133度57分50秒
■コースタイム
光石登山口 9:51(29分)→ 八丁ヒュッテ 10:20(18分)→ 渡渉点 10:38(53分)→ お亀岩避難小屋 11:31/11:34(2分)→ お亀岩 11:36/11:38(16分)→ 西熊山 11:54(12分)→ 大タオ 12:06(27分)→ 三嶺 12:33/12:39(23分)→ カヤハゲ 13:02/13:03(35分)→ さおりが原 13:38/13:42(39分)→ 光石登山口 14:21
<行き 2時間37分 帰り 1時間37分 計 4時間14分>
■コース水平距離 15.1㎞
■天気 曇り時々雨、時々晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
お馴染みの周回ルートは、光石登山口 → 八丁 → お亀岩 → 西熊山 → 三嶺 → カヤハゲ → さおりが原 → 光石登山口の水平距離約15㎞。
【水平距離15.10㎞、沿面距離15.61km、累積標高差(+)1441m (-)1415m】
天気が冴えないため登った人は少ないようだが、Oさんの車がある。
長笹谷合流付近の橋の災害復旧工事はいつになるだろう。
ツチアケビのソーセージのような実は随分大きくなっていた。
この時期はキノコの季節!
クリなどの木の実もたっぷり!クマが喜ぶ。
スギの切り株から大量発生していたのは、センボンイチメガサ(千本市女笠)。モエギタケ科センボンイチメガサ属の食菌で春から秋にかけて各種広葉樹や針葉樹の切り株上や倒木上に群生する。傘の径は1.5~4cmと小さくまんじゅう形から平らに開く。
センボンイチメガサの柄にはあまりはっきりしないつばがあり、 それより上は淡褐色で下は黄褐色から茶褐色で細かいササクレがついている。猛毒のコレラタケとの違いはササクレの有無。パスタや炒め物にGood。
「一目千本」と言うと桜やアケボノツツジを思い出すが、見事なセンボンイチメガサの群生。湿っている時には粘性が出てテカり、傘の周囲に条線が現れる。
ヤマシャクヤク(山芍薬)は、ボタン科ボタン属の多年草で環境省レッドリスト、絶滅危惧II類(VU)に指定されている。秋に実が熟すと清楚な白い花からは想像つかないちょっとグロテスクな赤と黒の種ができる。
シコクブシ (四国附子)キンポウゲ科トリカブト属の多年草で本州(関東西部~近畿)・四国のやや高い山地の林内に自生する。
共に有毒なので鹿もめったに食べない。
シロハツモドキ(白初擬)は、ベニタケ科ベニタケ属のキノコ。
夏から秋にかけてシイやクヌギなどの雑木林の樹下に生える。全体白色で部分的に淡褐色を帯びヒダは密。基本的には不食とされる。
ヌメリツバタケモドキ(滑り鍔茸擬)は、キシメジ科ツエタケ属のキノコでヌメリツバタケによく似ていてブナなどの倒木に群生する。
ヌメリツバタケモドキの柄にはツバがあり、ヒダはあらくて波打っている。新鮮なものはヌメリがあって柔らかいのでお吸い物とか酢の物に。
クヌギタケ(櫟茸)キシメジ科クヌギタケ属のキノコで夏から秋にかけて広葉樹の倒木や朽木に群生する。カサは円錐形から平らに開き放射状の条線がある。まだ条線が目立ず綺麗だったが、あまり美味いキノコではないらしい。
カンカケの登りは走れない。
ハガクレツリフネ(葉隠釣舟)は、ツリフネソウ科ツリフネソウ属の多年草。距はくるりと巻き込んでいるが、ツリフネソウ(2重巻)ほどにはなってない。
テンニンソウ(天人草)は、シソ科テンニンソウ属の多年草。沢沿い広葉樹林など湿った斜面に群生していることが多い。淡黄色の花はあまり目を引かない。
シオガマギク(塩竈菊属)は、ゴマノハグサ科シオガマギク属の多年草。高山に咲くタカネシオガマのみは一年草。
遅咲きのウマノアシガタ(馬の脚形)が残っていた。別名のキンポウゲ(金鳳花)は八重咲のものを指す。
麓からは見えていた稜線も、お亀小屋に着く頃にはガスに覆われてしまった。
南から北へとガスが抜けて行くお亀岩の鞍部を西熊山に向かって登る。
ツリガネニンジン(釣鐘人参 )は、キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草。
若葉は山菜に、根は乾燥させて咳止めの漢方薬として用いる。
リンドウ(竜胆)は、リンドウ科リンドウ属の多年草で本州・四国・九州の山野に自生する。花は晴れないと開かない。
アキノキリンソウなどとともに秋を代表する植物として、人里周辺や草地に自生していたが、山に登らないと見られなくなった。
西熊山から三嶺方面も真っ白。
西熊山から三嶺の稜線は、少し走ることができる。足元がぬかるんでいて、笹で見えにくいのでゆっくりと。ソックスも靴もすっかり濡れてしまった。
大タオに向かってなだらかに下る登山道。
左手に三好市東祖谷山の山裾に点在する集落と祖谷山系の稜線を望む。
アキノキリンソウ(秋の麒麟草)は、キク科アキノキリンソウ属の多年草でリンドウなどと共に秋の草花の代表的存在。
タカネオトギリ(高嶺弟切)は、オトギリソウ科オトギリソウ属で四国と九州の山野に自生する。そろそろ花の時期は終わって葉っぱが赤くなる。
「大タオ」までやってきた。「タオ」は山の鞍部を意味する古語で、「とうげ」という言葉はタワ越え・タオ越えが転じたとする説が有力だという。
登山用語では乗越(のっこし)などと言い、クロスする稜線から見れば鞍部、窓、コルなどという。大タオはその名にふさわしいなだらかな鞍部で、土佐と阿波の国境になっている。盗人沢を詰めるとこの峠に出る。
青ザレ付近のミヤマクマザサとコメツツジのトレイル。
ツリガネニンジンやアキノキリンソウの開花から半月ほど遅れでヤマラッキョウも咲き始めた。お亀岩から三嶺の稜線付近、ミヤマクマザサの登山沿いに多い。
いいことだけど、ミヤマクマザサが繁茂して登山道が見えなくなってきた。
登山口から2時間37分で山頂到着。「そこそこ晴れていて涼しい」、「写すものが少ない」など条件が整ったときの理想のタイムは2時間前後なのだが・・・。
気温は15℃、ウェアが濡れているのでじっとしていると寒い。さっさと下ろう。
気圧の変化もあるので高度計は20mほどの誤差がある。許容範囲やね。
群生するシコクブシ。
ツキヨタケが生えるブナの立ち枯れ木(左)。
苔むす倒木のセンボンイチメガサとアオベンケイ。
さおりが原でOさん、Wさんに遭遇し、ここからは歩いて下山。
朝が遅かったとはいえ、1時半を回ったのでさすがにお腹が減った~。
帰ってからの遅いランチタイムになった。
山のお昼はやっぱりラーメン。今日の一杯は超定番、日清「カップヌードル シーフードヌードル」。
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穂高連峰(北穂高岳・涸沢岳・奥穂高岳・前穂高岳) 2012.8.30-9.3 ③
2012-09-13 22:19:47 (11 years ago)
■ 9月2日(日) ■ 登山3日目
山旅4日目(登山3日目)は、穂高岳山荘から穂高連峰の主峰 奥穂高岳に登頂後、吊尾根を紀美子平まで縦走し前穂高岳をピストン、重太郎新道を上高地まで下る行程。
<重太郎新道から前穂高岳>
■行先・位置
奥穂高岳 (標高点 [・3190] 3190m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度17分21秒・東経137度38分53秒
前穂高岳 (一等三角点 [穂高岳] 3090.2m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度16分55秒・東経137度39分38秒
■コースタイム
穂高岳山荘 06:52(39分)→ 奥穂高岳 07:31/07:46(1時間52分)→ 紀美子平 09:38/09:47(35分)→ 前穂高岳 10:22/10:28(34分)→ 紀美子平 11:02/11:13(24分)→ 雷鳥広場 11:37(昼食)/12:08(2時間2分)→ 岳沢小屋 14:10/14:33(1時間20分)→ 自然探訪路 15:53/16:00(15分)→ 西糸屋山荘 16:15
【7時間41分/9時間23分(昼食・休憩含む)】
■コース水平距離 9.2㎞
■天気 曇り時々雨のち晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
穂高岳山荘から今回の最高地点、奥穂高岳までひと登りして吊尾根へ。
紀美子平から前穂高岳をピストンして重太郎新道を下り、岳沢小屋を経て上高地までの9.2㎞。
累積標高差は (+) 838m (-) 2300mと下りがきつい。
水平距離と沿面距離の差も1割を越えている。
【水平距離9.14㎞、沿面距離10.27km、累積標高差(+)838m (-)2300m】
朝食時間は5時15分。昨夜からの雨がまだ降り続いている。
洗面・朝食を済ませて部屋でしばらく待機。
雨脚は弱まったものの、風が強いのでカッパを着込むと信号になった。
高山市の天気は 「晴れ」 で午後から雨の予報(信州側は逆になった)。
早めの行動がいいようなので、6時52分奥穂高岳に向かって出発。
山荘のテラスからすぐ、ハシゴとクサリが連続する岩場に取り付く。
岩場は取り付き部分のみで、昨日のルートで慣れているので問題ない。
稜線に出ると一瞬だけ晴れ間が出た。
奥穂高山頂の祠(右奥に少しだけ見える小さなピーク)も見えたのだが・・・。
山頂に着くと再びガスに包まれて展望はなかった。
ここが日本で3番目に高い頂。
穂高神社嶺宮に参拝し、吊り尾根の縦走路を紀美子平へ向かう。
奥穂高岳山頂から5分程度で 「南稜ノ頭」。
南稜ノ頭からすぐに岳沢側に下る凹状の小さなクサリ場がある。
更に進んでクサリの架かるスラブ状の岩場を下る。
勾配は緩いので緊張感はない。
最低コルの分岐から尾根の直登も不可能ではないようだ。
(天気の良いときにチャレンジしたい)
ウサギギク(兎菊)は、キク科ウサギギク属の多年草。
葉がウサギの耳に似ていることからこの名がある。
クロトウヒレン(黒唐飛簾)は、キク科トウヒレン属の多年草。
四国にもトサトウヒレンなど数種類の仲間が自生している。
オンタデ(御蓼)は、タデ科オンタデ属の多年草。
イタドリの仲間やね。
ヨツバシオガマ(四葉塩釜)は、ゴマノハグサ科シオガマギク属の多年草でミヤマシオガマやタカネシオガマやとともに北海道と本州(中部以北)の高山帯の砂礫地や草原に分布する高山植物。※タカネシオガマのみ一年草。
ミヤマダイモンジソウ(深山大文字草)は、ユキノシタ科ユキノシタ属の多年草。低山に咲くダイモンジソウより小さくて華やかな感じがする。
岩場で先行者に追いついた。
ミヤマホツツジ(深山穂躑躅)・ツジ科ミヤマホツツジ属・落葉小低木。
一昨日(31日)涸沢付近で見たホツツジより高い所に自生する。
花柱(雌しべ)が反り返るのが特徴。
奥穂高岳から1時間52分で 「紀美子平」 に着いた。
一休みしたら前穂高岳山頂までピストンだ。
ちょっと心配だったTさんも 「ここまで来たら登ります。」 と元気だ。
初めての穂高でビッグ4を 「やっつけてきた」 と言えば少し自慢できるかも。
気を抜けない岩屑の急登が続く。
前穂高岳山頂には、槍ヶ岳・穂高連峰唯一の一等三角点 [穂高岳] 3090.2m が設置されている。
何も見えないので証拠写真を撮ったらすぐに下山開始。
紀美子平から重太郎新道の本格的な下り。
上高地の方向は指導標のとおりだが、矢印に従って一旦左へ出る。
尾根を左に出るとすぐにクサリの架けられたスラブ状の岩場。
スリップしないようにゆっくりと。
ハシゴを登って左側に下ると 「雷鳥広場」 へ出る。
雷鳥広場のすぐ下の広場でランチタイム。
この日は、行程が長いので弁当を頼んでおいた。
穂高岳山荘の弁当は、朴葉寿司に鮎の甘露煮と竹輪の磯辺揚げ。
ランチタイムをとっているとき韓国人のツアーグループが登ってきた。
韓国の最高峰は、韓国三大霊山の一つ、済州島の漢拏山(ハルラサン)1,950mで2,000mを越す山はない。
もちろん、高ければよいというものではないが、日本には21座28峰の3,000m峰があり、夏でも多い残雪や豊富な高山植物などで人気が高い。
「岳沢パノラマ」 に着くと同時にガスが晴れ始めた。
晴れ間が出て岳沢と上高地、焼岳の展望が広がった。
キソアザミ(木曽薊)はキク科のアザミ属の多年草で北アルプス中南部から中央アルプスにかけて分布。
花は下向きに咲き、北アルプス北部・白山山系・妙高山系に分布するタテヤマアザミに似るが、葉の切れ込みが深くて鋭い刺があることが相違する。
左から凸西穂高岳、凸間ノ岳、凸天狗ノ頭。
晴れてもすぐに雲が湧いてきて、西穂と間ノ岳がハート型に囲まれた。
上高地ビュー。帝国ホテルの赤い屋根が見える。
カモシカの立場と雪渓の残る扇沢。
重太郎新道は急なので稜線はどんどん高くなっていく。
長いハシゴを一人一人下る。
最近、滑落事故も起きているので、まだまだ気を抜いてはいけない。
傾斜が緩くなり、もう少しで岳沢小屋という所にお花畑が広がっていた。
ジャンダルム~ロバの耳~奥穂高岳付近の稜線を見上げる(2枚合成)。
岳沢のテント場を通過、涸れた沢を渡るとすぐに岳沢小屋に着く。
小屋の広場からの眺めもなかなかいい。(ばんざ~い!)
「岳沢小屋(2170m)」は、2006年1月に雪崩で全壊、再建が待ち望まれていたが2010年7月に営業を再開している。
規模が小さくなったので宿泊は要予約。
一休みしたら出発。
「もう少し~。」 と言ってもまだ1時間はかかる。
岳沢から見あげる天狗ノ頭と畳岩尾根。右奥に奥穂高。
明るい黄緑の林も深い緑の森も気持ちいい。
でも、ちょっと疲れたなあ。
岳沢小屋から1時間20分で穂高・岳沢登山路入口へ出た。
林道を横断し自然探勝路へ入る。
[← 明神池 河童橋 →] 道標が示すように明神で対岸へ渡ると周回できる。
西穂独標の支尾根から派生する小さな沢の水が集まり流れをつくる。
この付近には岳沢湿地が広がる。
透明度が高く冷たい。
河童橋へ向かう木道の左手には六百山が聳える。
「逆さ六百山」 もいいね~。
大きな雲の左上が彩雲になっている。
梓川の畔から今日のルートを眺めてみる。歩いた吊尾根も遠くなった。
「はら減った~!」
「のどが渇いた~!」
河童橋の袂を通過して西糸屋山荘へと急ぐ。
宿泊3回目の西糸屋山荘は河童橋から徒歩2分、岳人に人気の穴場的な宿。
4月1日に予約を入れておいたので、フロントも予約の早さに驚いていた。
部屋と風呂からは穂高連峰の山並みを一望できる(部屋の位置による)。
談話室で山の本を読む岳人?たち。
1泊2食付で9,450円とリーズナブルな料金の割りに結構豪華な夕食。
「山荘」 という名前から 「風呂のある山小屋」 程度を想像していたメンバーは、料理と雰囲気のよさに大満足。
■ 9月3日(月) ■
山旅最終日は、8時に予約のジャンボタクシーで上高地から松本駅へ。
9時52分発の 「しなの6号」 、名古屋から 「のぞみ25号」、岡山から 「南風13号」 を乗り継いで高知へ帰る。
目覚めると窓から奥穂高岳(右寄りのなだらかな部分)が良く見えた。
ビール付きの朝食。
玄関前からすぐの梓川に朝靄がたつ。
河童橋と河原には散策する人がちらほら。
ご主人にシャッターを押してもらって山荘をあとにする。
河童橋で通りがかりの人にシャッターを押してもらい、タクシー乗り場へ急ぐ。
「また来るぞ~!」
松本駅西側の 「アルプス口」 でタクシーを降りた。
制御付き自然振り子式電車の383系〔ワイドビューしなの6号〕。
急曲線が多い中央西線で使用されている。
先頭車両は貫通式で最後尾(長野行き先頭車両)が非貫通式となっている。
名古屋から岡山までは、N700系〔のぞみ25号〕。
名古屋駅で買ったのは、定番?の 「みそかつ&エブフリャ~」。
岡山からの2000系〔南風13号〕は、古くなったけどハイテク車両。
急勾配・急曲線が多い土讃線の速度向上を目的として、気動車で世界初の制御付自然振り子が採用されている。
「おつかれ」 は 「Yちゃん」でビール。
「岳」 のクッキーを買ってきてしまった。
今回の山旅をメンバーのみんなが満足してくれたかどうかは分からない。
でも、印象に残る山旅の1ページになったと思う。
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山旅4日目(登山3日目)は、穂高岳山荘から穂高連峰の主峰 奥穂高岳に登頂後、吊尾根を紀美子平まで縦走し前穂高岳をピストン、重太郎新道を上高地まで下る行程。
<重太郎新道から前穂高岳>
■行先・位置
奥穂高岳 (標高点 [・3190] 3190m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度17分21秒・東経137度38分53秒
前穂高岳 (一等三角点 [穂高岳] 3090.2m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度16分55秒・東経137度39分38秒
■コースタイム
穂高岳山荘 06:52(39分)→ 奥穂高岳 07:31/07:46(1時間52分)→ 紀美子平 09:38/09:47(35分)→ 前穂高岳 10:22/10:28(34分)→ 紀美子平 11:02/11:13(24分)→ 雷鳥広場 11:37(昼食)/12:08(2時間2分)→ 岳沢小屋 14:10/14:33(1時間20分)→ 自然探訪路 15:53/16:00(15分)→ 西糸屋山荘 16:15
【7時間41分/9時間23分(昼食・休憩含む)】
■コース水平距離 9.2㎞
■天気 曇り時々雨のち晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
穂高岳山荘から今回の最高地点、奥穂高岳までひと登りして吊尾根へ。
紀美子平から前穂高岳をピストンして重太郎新道を下り、岳沢小屋を経て上高地までの9.2㎞。
累積標高差は (+) 838m (-) 2300mと下りがきつい。
水平距離と沿面距離の差も1割を越えている。
【水平距離9.14㎞、沿面距離10.27km、累積標高差(+)838m (-)2300m】
朝食時間は5時15分。昨夜からの雨がまだ降り続いている。
洗面・朝食を済ませて部屋でしばらく待機。
雨脚は弱まったものの、風が強いのでカッパを着込むと信号になった。
高山市の天気は 「晴れ」 で午後から雨の予報(信州側は逆になった)。
早めの行動がいいようなので、6時52分奥穂高岳に向かって出発。
山荘のテラスからすぐ、ハシゴとクサリが連続する岩場に取り付く。
岩場は取り付き部分のみで、昨日のルートで慣れているので問題ない。
稜線に出ると一瞬だけ晴れ間が出た。
奥穂高山頂の祠(右奥に少しだけ見える小さなピーク)も見えたのだが・・・。
山頂に着くと再びガスに包まれて展望はなかった。
ここが日本で3番目に高い頂。
穂高神社嶺宮に参拝し、吊り尾根の縦走路を紀美子平へ向かう。
奥穂高岳山頂から5分程度で 「南稜ノ頭」。
南稜ノ頭からすぐに岳沢側に下る凹状の小さなクサリ場がある。
更に進んでクサリの架かるスラブ状の岩場を下る。
勾配は緩いので緊張感はない。
最低コルの分岐から尾根の直登も不可能ではないようだ。
(天気の良いときにチャレンジしたい)
ウサギギク(兎菊)は、キク科ウサギギク属の多年草。
葉がウサギの耳に似ていることからこの名がある。
クロトウヒレン(黒唐飛簾)は、キク科トウヒレン属の多年草。
四国にもトサトウヒレンなど数種類の仲間が自生している。
オンタデ(御蓼)は、タデ科オンタデ属の多年草。
イタドリの仲間やね。
ヨツバシオガマ(四葉塩釜)は、ゴマノハグサ科シオガマギク属の多年草でミヤマシオガマやタカネシオガマやとともに北海道と本州(中部以北)の高山帯の砂礫地や草原に分布する高山植物。※タカネシオガマのみ一年草。
ミヤマダイモンジソウ(深山大文字草)は、ユキノシタ科ユキノシタ属の多年草。低山に咲くダイモンジソウより小さくて華やかな感じがする。
岩場で先行者に追いついた。
ミヤマホツツジ(深山穂躑躅)・ツジ科ミヤマホツツジ属・落葉小低木。
一昨日(31日)涸沢付近で見たホツツジより高い所に自生する。
花柱(雌しべ)が反り返るのが特徴。
奥穂高岳から1時間52分で 「紀美子平」 に着いた。
一休みしたら前穂高岳山頂までピストンだ。
ちょっと心配だったTさんも 「ここまで来たら登ります。」 と元気だ。
初めての穂高でビッグ4を 「やっつけてきた」 と言えば少し自慢できるかも。
気を抜けない岩屑の急登が続く。
前穂高岳山頂には、槍ヶ岳・穂高連峰唯一の一等三角点 [穂高岳] 3090.2m が設置されている。
何も見えないので証拠写真を撮ったらすぐに下山開始。
紀美子平から重太郎新道の本格的な下り。
上高地の方向は指導標のとおりだが、矢印に従って一旦左へ出る。
尾根を左に出るとすぐにクサリの架けられたスラブ状の岩場。
スリップしないようにゆっくりと。
ハシゴを登って左側に下ると 「雷鳥広場」 へ出る。
雷鳥広場のすぐ下の広場でランチタイム。
この日は、行程が長いので弁当を頼んでおいた。
穂高岳山荘の弁当は、朴葉寿司に鮎の甘露煮と竹輪の磯辺揚げ。
ランチタイムをとっているとき韓国人のツアーグループが登ってきた。
韓国の最高峰は、韓国三大霊山の一つ、済州島の漢拏山(ハルラサン)1,950mで2,000mを越す山はない。
もちろん、高ければよいというものではないが、日本には21座28峰の3,000m峰があり、夏でも多い残雪や豊富な高山植物などで人気が高い。
「岳沢パノラマ」 に着くと同時にガスが晴れ始めた。
晴れ間が出て岳沢と上高地、焼岳の展望が広がった。
キソアザミ(木曽薊)はキク科のアザミ属の多年草で北アルプス中南部から中央アルプスにかけて分布。
花は下向きに咲き、北アルプス北部・白山山系・妙高山系に分布するタテヤマアザミに似るが、葉の切れ込みが深くて鋭い刺があることが相違する。
左から凸西穂高岳、凸間ノ岳、凸天狗ノ頭。
晴れてもすぐに雲が湧いてきて、西穂と間ノ岳がハート型に囲まれた。
上高地ビュー。帝国ホテルの赤い屋根が見える。
カモシカの立場と雪渓の残る扇沢。
重太郎新道は急なので稜線はどんどん高くなっていく。
長いハシゴを一人一人下る。
最近、滑落事故も起きているので、まだまだ気を抜いてはいけない。
傾斜が緩くなり、もう少しで岳沢小屋という所にお花畑が広がっていた。
ジャンダルム~ロバの耳~奥穂高岳付近の稜線を見上げる(2枚合成)。
岳沢のテント場を通過、涸れた沢を渡るとすぐに岳沢小屋に着く。
小屋の広場からの眺めもなかなかいい。(ばんざ~い!)
「岳沢小屋(2170m)」は、2006年1月に雪崩で全壊、再建が待ち望まれていたが2010年7月に営業を再開している。
規模が小さくなったので宿泊は要予約。
一休みしたら出発。
「もう少し~。」 と言ってもまだ1時間はかかる。
岳沢から見あげる天狗ノ頭と畳岩尾根。右奥に奥穂高。
明るい黄緑の林も深い緑の森も気持ちいい。
でも、ちょっと疲れたなあ。
岳沢小屋から1時間20分で穂高・岳沢登山路入口へ出た。
林道を横断し自然探勝路へ入る。
[← 明神池 河童橋 →] 道標が示すように明神で対岸へ渡ると周回できる。
西穂独標の支尾根から派生する小さな沢の水が集まり流れをつくる。
この付近には岳沢湿地が広がる。
透明度が高く冷たい。
河童橋へ向かう木道の左手には六百山が聳える。
「逆さ六百山」 もいいね~。
大きな雲の左上が彩雲になっている。
梓川の畔から今日のルートを眺めてみる。歩いた吊尾根も遠くなった。
「はら減った~!」
「のどが渇いた~!」
河童橋の袂を通過して西糸屋山荘へと急ぐ。
宿泊3回目の西糸屋山荘は河童橋から徒歩2分、岳人に人気の穴場的な宿。
4月1日に予約を入れておいたので、フロントも予約の早さに驚いていた。
部屋と風呂からは穂高連峰の山並みを一望できる(部屋の位置による)。
談話室で山の本を読む岳人?たち。
1泊2食付で9,450円とリーズナブルな料金の割りに結構豪華な夕食。
「山荘」 という名前から 「風呂のある山小屋」 程度を想像していたメンバーは、料理と雰囲気のよさに大満足。
■ 9月3日(月) ■
山旅最終日は、8時に予約のジャンボタクシーで上高地から松本駅へ。
9時52分発の 「しなの6号」 、名古屋から 「のぞみ25号」、岡山から 「南風13号」 を乗り継いで高知へ帰る。
目覚めると窓から奥穂高岳(右寄りのなだらかな部分)が良く見えた。
ビール付きの朝食。
玄関前からすぐの梓川に朝靄がたつ。
河童橋と河原には散策する人がちらほら。
ご主人にシャッターを押してもらって山荘をあとにする。
河童橋で通りがかりの人にシャッターを押してもらい、タクシー乗り場へ急ぐ。
「また来るぞ~!」
松本駅西側の 「アルプス口」 でタクシーを降りた。
制御付き自然振り子式電車の383系〔ワイドビューしなの6号〕。
急曲線が多い中央西線で使用されている。
先頭車両は貫通式で最後尾(長野行き先頭車両)が非貫通式となっている。
名古屋から岡山までは、N700系〔のぞみ25号〕。
名古屋駅で買ったのは、定番?の 「みそかつ&エブフリャ~」。
岡山からの2000系〔南風13号〕は、古くなったけどハイテク車両。
急勾配・急曲線が多い土讃線の速度向上を目的として、気動車で世界初の制御付自然振り子が採用されている。
「おつかれ」 は 「Yちゃん」でビール。
「岳」 のクッキーを買ってきてしまった。
今回の山旅をメンバーのみんなが満足してくれたかどうかは分からない。
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穂高連峰(北穂高岳・涸沢岳・奥穂高岳・前穂高岳) 2012.8.30-9.3 ②
2012-09-13 22:18:36 (11 years ago)
■ 9月1日(土) ■ 登山2日目
山旅3日目(登山2日目)は、涸沢から北穂高岳に登頂後、涸沢岳を経て穂高岳山荘の建つ白出のコルまで、[○危] マークの主稜線を縦走する行程で、今回のハイライト。
<北穂高岳~涸沢岳縦走路>
■行先・位置
北穂高岳 (標高点 [・3106] 3106m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度20分31秒・東経137度38分51秒
涸沢岳 (標高点 [・3110] 3110m/三等三角点 [奥穂高] 3103.1m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度17分45秒・東経137度38分50秒
/北緯36度17分48秒・東経137度38分48秒
■コースタイム
涸沢小屋 6:20(2時間51分)→ 北穂高岳 9:11/9:22(1分)→ 北穂高小屋 9:23(軽食)/9:49(1分)→ 北穂高岳 9:50/9:54(1時間48分)→ 最低コル 11:42/11:48(1時間14分)→ 涸沢岳 13:02/13:17(14分)→ 穂高岳山荘 13:31
【6時間9分/7時間11分(休憩・軽食含む)】
■コース水平距離 4.0㎞
■天気 晴れ時々曇り
■楽しさ ★★★★★(満点!)
涸沢小屋から穂高岳山荘までの水平距離はわずかに4.0㎞。
ただし、登りの累積標高差はこの日が1番。
【水平距離3.95㎞、沿面距離4.60km、累積標高差(+)1224m (-)578m】
朝食は5時から。
しっかりおかわりして燃料を入れておく。
雨は明け方までに上がったものの、カールの稜線はガスに覆われていて、残念ながらモルゲンロートは期待できなかった。
午前6時、すでに出発した人もいるし、準備中の人も。
周辺が明るくなってくると、縦走路でも 「大丈夫」 という気がしてきた。
準備ができたら元気にラジオ体操だ!
6時20分、小屋を出発して北ホへの登路へ入る。
稜線のガスがなかなか晴れてくれなくて、まだ少し迷いがあった。
(みんなあ初めてで・・・)
(ザイテンが無難やろうか・・・)
(誰かがビビッて動けんなったらどうする?)
グンナイフウロ(郡内風露)は、フウロソウ科フウロソウ属の多年草で分布は、北海道西部・本州(磐梯山~伊吹山)。
シモツケソウ(下野草)は、バラ科シモツケ属の多年草で分布は、本州(関東以西)・四国・九州。三嶺にも咲く。
オオヒョウタンボク(大瓢箪木)は、スイカズラ科スイカズラ属の落葉低木。
本州(関東北部・中部)の亜高山帯~高山帯に生える日本固有種。
クロマメノキやコケモモなど、日本の高山にも見られるクランベリーやビルベリーの仲間と違い有毒なので美味しそうだけど、食べない方がよい。
シロバナハクサンシャジン(白花白山沙参)は、キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草でハクサンシャジンの白花品種。
キソアザミ(木曽薊)は、キク科アザミ属の多年草、中央アルプスから北アルプス中南部にかけて分布。
オヤマリンドウ(御山竜胆)は、リンドウ科リンドウ属の多年草で本州(中部以北)の亜高山~高山に分布する。切花用として栽培されている。
ヤマハハコ(山母子)は、キク科ヤマハハコ属の多年草。
今、三嶺に咲いているのはホソバノヤマハハコ。
ウメバチソウ(梅鉢草)は、ウメバチソウ科ウメバチソウ属の多年草。
三嶺でも9月下旬には咲き始める。
小さな岩場があった。小手試しに(ちょうどいい)と思っていると・・・。
「どうやって登るが?」 とか
「これ以上高かったらやばい!」 とか・・・。
(このくらいは難なくこなしてもらわんと・・・・・・)
天候は少しずつ好転しているようだ。
テンション上がってきた~!
「なんとかなるだろう!」
岩ゴロゴロのガレ場を登る。
オトギリソウ(弟切草)は、オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草。
本州のオトギリソウはトモエソウみたいに大きい。
爽やかな青空が気持ちいい。
連続するクサリとハシゴの長い岩場は後半の練習になる。
ハシゴを登り終え、北穂高岳~涸沢岳の稜線を眺める。
「あの尾根を行くがで~。」
「・・・。」
「え~・・・。」
「行けるろうか~・・・。」
上空に青空が広がってきて、稜線付近のガスも晴れてきそうだ。
「三歩」 の世界が広がっている。
まだまだ続くガレ場。
南稜テント場付近からガスが消えつつある 「北ホ~涸沢」 の稜線を望む。
午後は天気が下り坂なので急ごう!
「フル装備」のクライマー達が北穂分岐から涸沢岳へのルートへ入っていく。
右の男の子(7歳)もお父さんに連れられて涸沢岳へ向かう。
ハーネスとヘルメットはしっかり装着している。
将来は三歩だ。
分岐から南峰(左)をトラバースして北穂高岳山頂(右)をピストンする。
9時11分、涸沢小屋から2時間51分で北穂高岳山頂(北峰)到着。
山頂に三角点は無く、標高点 [・3106] のみ。
北アルプスで一番高い所にある〔北穂高小屋〕は、槍ヶ岳・穂高連峰の主稜線、大キレットの起終点にあたり、ハーネスやヘルメットを装着した人が多い。
今日の一杯は超定番の日清〔カップヌードル シーフードヌードル〕。
北ホ山頂をあとにいよいよ涸沢岳への縦走路へ入る。
まずは、尖る松濤岩の涸沢側を巻いて 「北ホ分岐」 まで戻る。
北ホ分岐からがいよいよ今回のハイライト★
涸沢岳まで 「○危」 マークの岩稜縦走!
このルートは人気の高い穂高連峰でも人が少ないところがいい。
「楽しい楽しい岩登り!」 の始まりである。
南峰西側のコブまでひと登り。
岩だらけのコブの上からは、行く手に目指す涸沢岳が良く見えた。
このルートもキレットに負けないくらいの痩せ尾根だ。
前穂と涸沢カールのパノラマを楽しみながら、これから先の岩歩きに備える。
昨年は、大雨で視界がきかず、どこを歩いているのかさえ分からなかった。
もちろん、途中で誰にも会わなかった。
将軍様はサングラスをかけると別人になる。
「そろそろ腰を上げてください。」
一休みしたら、ペンキマークに従って、稜線の右手 (滝谷側) に回り込むようにルンゼ状 (凹型) の岩場を 「滝谷ドーム(右の岩峰)」 に向かって下る。
まだ体が岩場に慣れてないので慎重に。
目の前に迫るドームの頭は、滝谷 (飛騨) 側から稜線に出て涸沢 (信州) 側を巻いて行く。
涸沢カールを俯瞰する(2枚合成)。
あと一月すれば 「日本一」 と言われる紅葉が始まる。
トウヤクリンドウ(当薬竜胆)は、リンドウ科リンドウ属の多年草(高山植物)で稜線付近の岩場や砂礫地で見かけるが、日が差さないと開かない。
最初の急な岩場を通過したら少しだけ稜線上を歩く。
滝谷側に回り込むと、くっきり鮮やかな 「ブロッケン」。
自分の影が後光のような虹の中心に浮かぶ。
振り返れば、太陽側にもきれいな 「逆ブロッケン?」
滝谷側を巻きながら稜線に向かって急斜面を登る。
平べったい岩の上に出て 「滝谷ドーム」 の涸沢側を巻く。
涸沢岳が少しは近づいてきた?
ズームアップすると、涸沢槍付近を登る登山者が点々と見える。
ドームを巻き終わると再び滝谷側にクサリの架かる岩場を下る。
「手を離したらいかんで~!」
こんな岩場を登り降りするのは始めてのメンバーたち。
(ひどい所へ連れて来られた・・・) と思っているかも。
下り終えると、稜線を乗り越えて再び涸沢側へ越える (左 ← 右)。
涸沢側へ越えたら鉄杭を足場に岩場を下る。
再び滝谷側に回り込み、凹型の溝を下る。
クサリはないので手足のホールドをしっかり確認しながら下る。
溝を下りると、「奥壁バンド」 と呼ばれる高度感のあるトラバースが始まる。
足下には標高差300mの滝谷の岩壁が・・・。
「高いね~!」
高い所が苦手の自分だが、これがなぜか楽しくて癒やされる感じ。
緩やかに下りながら奥壁バンドを慎重に通過する。
飛騨側の中崎尾根 (写真中央) と 蒲田川右俣谷 (同じく手前) を俯瞰する。
右俣谷と中崎尾根北側の左俣谷との合流点付近に新穂高ロープウェイの新穂高温泉駅、そのすぐ下流に新穂高温泉・奥飛騨温泉郷がある。
ウスユキソウ(薄雪草)は、キク科ウスユキソウ属の高山性多年草。エーデルワイスの仲間。
最初のコルに降り立った。
少し登り返して小さなコブから涸沢槍と涸沢岳の登りを見上げる。
コブを超えて中間地点の 「最低コル (涸沢のコル) 」 で休んでいこう。
一休みしたら 「亀岩」 と呼ばれる岩峰を登る。
イワギキョウ(岩桔梗)は、キキョウ科ホタルブクロ属の多年草(高山植物)。
名前のとおり岩の割れ目などに咲いている。
亀岩を越え右側にクサリが架かるスラブ状の岩を下ると、 「ニセ最低コル」 に降り立つ。
日本一長いと言われる、「涸沢槍~涸沢岳のクサリ場」 の登りが始まる。
「ニセ最低コル(写真左の鞍部)」 からクサリ場を登る。
ハシゴは使った方が良いが、クサリには掴まらなくても大丈夫。
動かない岩を掴む方が安心。
滝谷 (飛騨) 側に回り込んで更に急峻なガレ場を登る。
クサリ場を過ぎると、階段状の岩を左右に刻んでハシゴに取り付く。
ハシゴを登り終えて涸沢側に出るとき(写真 右)は、左前方に 「飛び出す」 感じで高度感がある。
三点確保で一歩一歩慎重に!
ハシゴを通過しほっと一息。
「行き違い」 のためここで一休み。
ガスが晴れると槍ヶ岳が見えてきて歓声が上がる。
来年は、「あれだー!」
足掛かりの狭い岩棚の斜面折り返して、滝谷側に回り込んだら涸沢槍のクサリ場を登る。
ガレ場を 「D沢のコル」 へ下ってまたすぐに登り返す。
(左はD沢のコルから振り返って、右はD沢のコルから少し登って撮影)
岩を巻いてオダマキのコルの稜線から涸沢岳への最後の登り。
ナデシコ科ハコベ属のイワツメクサ(岩爪草)とベンケイソウ科イワベンケイ属のイワベンケイ(岩弁慶)。
この山には、名前に 「イワ」 のつく植物が多い。
槍ヶ岳と通ってきた北穂高岳からのルートを振り返る。
滝谷の絶壁がすごい!
最後のクサリ場は 「もったいない」 のでゆっくり登ろう。
もっと登りたくても今日はこれで終わり。
涸沢岳山頂直下の最後のクラックを登る。
山頂ではライチョウの親子が待っていた。
ライチョウはまだ夏の衣装で岩に似た保護色。
ニホンライチョウ(日本雷鳥)は、キジ目ライチョウ科ライチョウ属の鳥で日本の固有種で特別天然記念物に指定されている。
北アルプス・南アルプス・御嶽山などに生息し、夏は岩に似た保護色で冬は白い羽に生え変わる。
涸沢岳にいたのはラッキーだ。
13時2分、北穂高岳から 3時間8分で涸沢岳山頂(3110m)に着いた。
涸沢岳の三等三角点(3103.1m)は、山頂から100mほど北の最後のクラック上部、滝谷を見下ろす位置に設置されていて、基準点名は 「奥穂高」。
「よくがんばった!」 (全員無事到着でほっと胸をなで下ろす。)
涸沢岳から望む稜線は、左端が奥穂高岳で中央付近に尖ったロバの耳とジャンダルム、右下奥に西穂高岳。
白出のコルに建つのは今夜の宿、〔穂高岳山荘〕(2枚合成)。
ヘリポートとテント場を通って、小屋の前のテラスへ降り立つ。
急いで受付を済ませ、混み合う土間食堂から板の間の食堂へ移動。
「カンパ~イ!」
「おつかれ~!」
少し遅いランチタイムはやはりカレーでしょ!
夕食は5時と5時40分の2回で、自分たちは2回目の5時40分。
夕食を済ませ、2階奥の部屋へ。
「黒部五郎岳」では消灯時間まで宴会が続いた・・・。
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山旅3日目(登山2日目)は、涸沢から北穂高岳に登頂後、涸沢岳を経て穂高岳山荘の建つ白出のコルまで、[○危] マークの主稜線を縦走する行程で、今回のハイライト。
<北穂高岳~涸沢岳縦走路>
■行先・位置
北穂高岳 (標高点 [・3106] 3106m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度20分31秒・東経137度38分51秒
涸沢岳 (標高点 [・3110] 3110m/三等三角点 [奥穂高] 3103.1m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度17分45秒・東経137度38分50秒
/北緯36度17分48秒・東経137度38分48秒
■コースタイム
涸沢小屋 6:20(2時間51分)→ 北穂高岳 9:11/9:22(1分)→ 北穂高小屋 9:23(軽食)/9:49(1分)→ 北穂高岳 9:50/9:54(1時間48分)→ 最低コル 11:42/11:48(1時間14分)→ 涸沢岳 13:02/13:17(14分)→ 穂高岳山荘 13:31
【6時間9分/7時間11分(休憩・軽食含む)】
■コース水平距離 4.0㎞
■天気 晴れ時々曇り
■楽しさ ★★★★★(満点!)
涸沢小屋から穂高岳山荘までの水平距離はわずかに4.0㎞。
ただし、登りの累積標高差はこの日が1番。
【水平距離3.95㎞、沿面距離4.60km、累積標高差(+)1224m (-)578m】
朝食は5時から。
しっかりおかわりして燃料を入れておく。
雨は明け方までに上がったものの、カールの稜線はガスに覆われていて、残念ながらモルゲンロートは期待できなかった。
午前6時、すでに出発した人もいるし、準備中の人も。
周辺が明るくなってくると、縦走路でも 「大丈夫」 という気がしてきた。
準備ができたら元気にラジオ体操だ!
6時20分、小屋を出発して北ホへの登路へ入る。
稜線のガスがなかなか晴れてくれなくて、まだ少し迷いがあった。
(みんなあ初めてで・・・)
(ザイテンが無難やろうか・・・)
(誰かがビビッて動けんなったらどうする?)
グンナイフウロ(郡内風露)は、フウロソウ科フウロソウ属の多年草で分布は、北海道西部・本州(磐梯山~伊吹山)。
シモツケソウ(下野草)は、バラ科シモツケ属の多年草で分布は、本州(関東以西)・四国・九州。三嶺にも咲く。
オオヒョウタンボク(大瓢箪木)は、スイカズラ科スイカズラ属の落葉低木。
本州(関東北部・中部)の亜高山帯~高山帯に生える日本固有種。
クロマメノキやコケモモなど、日本の高山にも見られるクランベリーやビルベリーの仲間と違い有毒なので美味しそうだけど、食べない方がよい。
シロバナハクサンシャジン(白花白山沙参)は、キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草でハクサンシャジンの白花品種。
キソアザミ(木曽薊)は、キク科アザミ属の多年草、中央アルプスから北アルプス中南部にかけて分布。
オヤマリンドウ(御山竜胆)は、リンドウ科リンドウ属の多年草で本州(中部以北)の亜高山~高山に分布する。切花用として栽培されている。
ヤマハハコ(山母子)は、キク科ヤマハハコ属の多年草。
今、三嶺に咲いているのはホソバノヤマハハコ。
ウメバチソウ(梅鉢草)は、ウメバチソウ科ウメバチソウ属の多年草。
三嶺でも9月下旬には咲き始める。
小さな岩場があった。小手試しに(ちょうどいい)と思っていると・・・。
「どうやって登るが?」 とか
「これ以上高かったらやばい!」 とか・・・。
(このくらいは難なくこなしてもらわんと・・・・・・)
天候は少しずつ好転しているようだ。
テンション上がってきた~!
「なんとかなるだろう!」
岩ゴロゴロのガレ場を登る。
オトギリソウ(弟切草)は、オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草。
本州のオトギリソウはトモエソウみたいに大きい。
爽やかな青空が気持ちいい。
連続するクサリとハシゴの長い岩場は後半の練習になる。
ハシゴを登り終え、北穂高岳~涸沢岳の稜線を眺める。
「あの尾根を行くがで~。」
「・・・。」
「え~・・・。」
「行けるろうか~・・・。」
上空に青空が広がってきて、稜線付近のガスも晴れてきそうだ。
「三歩」 の世界が広がっている。
まだまだ続くガレ場。
南稜テント場付近からガスが消えつつある 「北ホ~涸沢」 の稜線を望む。
午後は天気が下り坂なので急ごう!
「フル装備」のクライマー達が北穂分岐から涸沢岳へのルートへ入っていく。
右の男の子(7歳)もお父さんに連れられて涸沢岳へ向かう。
ハーネスとヘルメットはしっかり装着している。
将来は三歩だ。
分岐から南峰(左)をトラバースして北穂高岳山頂(右)をピストンする。
9時11分、涸沢小屋から2時間51分で北穂高岳山頂(北峰)到着。
山頂に三角点は無く、標高点 [・3106] のみ。
北アルプスで一番高い所にある〔北穂高小屋〕は、槍ヶ岳・穂高連峰の主稜線、大キレットの起終点にあたり、ハーネスやヘルメットを装着した人が多い。
今日の一杯は超定番の日清〔カップヌードル シーフードヌードル〕。
北ホ山頂をあとにいよいよ涸沢岳への縦走路へ入る。
まずは、尖る松濤岩の涸沢側を巻いて 「北ホ分岐」 まで戻る。
北ホ分岐からがいよいよ今回のハイライト★
涸沢岳まで 「○危」 マークの岩稜縦走!
このルートは人気の高い穂高連峰でも人が少ないところがいい。
「楽しい楽しい岩登り!」 の始まりである。
南峰西側のコブまでひと登り。
岩だらけのコブの上からは、行く手に目指す涸沢岳が良く見えた。
このルートもキレットに負けないくらいの痩せ尾根だ。
前穂と涸沢カールのパノラマを楽しみながら、これから先の岩歩きに備える。
昨年は、大雨で視界がきかず、どこを歩いているのかさえ分からなかった。
もちろん、途中で誰にも会わなかった。
将軍様はサングラスをかけると別人になる。
「そろそろ腰を上げてください。」
一休みしたら、ペンキマークに従って、稜線の右手 (滝谷側) に回り込むようにルンゼ状 (凹型) の岩場を 「滝谷ドーム(右の岩峰)」 に向かって下る。
まだ体が岩場に慣れてないので慎重に。
目の前に迫るドームの頭は、滝谷 (飛騨) 側から稜線に出て涸沢 (信州) 側を巻いて行く。
涸沢カールを俯瞰する(2枚合成)。
あと一月すれば 「日本一」 と言われる紅葉が始まる。
トウヤクリンドウ(当薬竜胆)は、リンドウ科リンドウ属の多年草(高山植物)で稜線付近の岩場や砂礫地で見かけるが、日が差さないと開かない。
最初の急な岩場を通過したら少しだけ稜線上を歩く。
滝谷側に回り込むと、くっきり鮮やかな 「ブロッケン」。
自分の影が後光のような虹の中心に浮かぶ。
振り返れば、太陽側にもきれいな 「逆ブロッケン?」
滝谷側を巻きながら稜線に向かって急斜面を登る。
平べったい岩の上に出て 「滝谷ドーム」 の涸沢側を巻く。
涸沢岳が少しは近づいてきた?
ズームアップすると、涸沢槍付近を登る登山者が点々と見える。
ドームを巻き終わると再び滝谷側にクサリの架かる岩場を下る。
「手を離したらいかんで~!」
こんな岩場を登り降りするのは始めてのメンバーたち。
(ひどい所へ連れて来られた・・・) と思っているかも。
下り終えると、稜線を乗り越えて再び涸沢側へ越える (左 ← 右)。
涸沢側へ越えたら鉄杭を足場に岩場を下る。
再び滝谷側に回り込み、凹型の溝を下る。
クサリはないので手足のホールドをしっかり確認しながら下る。
溝を下りると、「奥壁バンド」 と呼ばれる高度感のあるトラバースが始まる。
足下には標高差300mの滝谷の岩壁が・・・。
「高いね~!」
高い所が苦手の自分だが、これがなぜか楽しくて癒やされる感じ。
緩やかに下りながら奥壁バンドを慎重に通過する。
飛騨側の中崎尾根 (写真中央) と 蒲田川右俣谷 (同じく手前) を俯瞰する。
右俣谷と中崎尾根北側の左俣谷との合流点付近に新穂高ロープウェイの新穂高温泉駅、そのすぐ下流に新穂高温泉・奥飛騨温泉郷がある。
ウスユキソウ(薄雪草)は、キク科ウスユキソウ属の高山性多年草。エーデルワイスの仲間。
最初のコルに降り立った。
少し登り返して小さなコブから涸沢槍と涸沢岳の登りを見上げる。
コブを超えて中間地点の 「最低コル (涸沢のコル) 」 で休んでいこう。
一休みしたら 「亀岩」 と呼ばれる岩峰を登る。
イワギキョウ(岩桔梗)は、キキョウ科ホタルブクロ属の多年草(高山植物)。
名前のとおり岩の割れ目などに咲いている。
亀岩を越え右側にクサリが架かるスラブ状の岩を下ると、 「ニセ最低コル」 に降り立つ。
日本一長いと言われる、「涸沢槍~涸沢岳のクサリ場」 の登りが始まる。
「ニセ最低コル(写真左の鞍部)」 からクサリ場を登る。
ハシゴは使った方が良いが、クサリには掴まらなくても大丈夫。
動かない岩を掴む方が安心。
滝谷 (飛騨) 側に回り込んで更に急峻なガレ場を登る。
クサリ場を過ぎると、階段状の岩を左右に刻んでハシゴに取り付く。
ハシゴを登り終えて涸沢側に出るとき(写真 右)は、左前方に 「飛び出す」 感じで高度感がある。
三点確保で一歩一歩慎重に!
ハシゴを通過しほっと一息。
「行き違い」 のためここで一休み。
ガスが晴れると槍ヶ岳が見えてきて歓声が上がる。
来年は、「あれだー!」
足掛かりの狭い岩棚の斜面折り返して、滝谷側に回り込んだら涸沢槍のクサリ場を登る。
ガレ場を 「D沢のコル」 へ下ってまたすぐに登り返す。
(左はD沢のコルから振り返って、右はD沢のコルから少し登って撮影)
岩を巻いてオダマキのコルの稜線から涸沢岳への最後の登り。
ナデシコ科ハコベ属のイワツメクサ(岩爪草)とベンケイソウ科イワベンケイ属のイワベンケイ(岩弁慶)。
この山には、名前に 「イワ」 のつく植物が多い。
槍ヶ岳と通ってきた北穂高岳からのルートを振り返る。
滝谷の絶壁がすごい!
最後のクサリ場は 「もったいない」 のでゆっくり登ろう。
もっと登りたくても今日はこれで終わり。
涸沢岳山頂直下の最後のクラックを登る。
山頂ではライチョウの親子が待っていた。
ライチョウはまだ夏の衣装で岩に似た保護色。
ニホンライチョウ(日本雷鳥)は、キジ目ライチョウ科ライチョウ属の鳥で日本の固有種で特別天然記念物に指定されている。
北アルプス・南アルプス・御嶽山などに生息し、夏は岩に似た保護色で冬は白い羽に生え変わる。
涸沢岳にいたのはラッキーだ。
13時2分、北穂高岳から 3時間8分で涸沢岳山頂(3110m)に着いた。
涸沢岳の三等三角点(3103.1m)は、山頂から100mほど北の最後のクラック上部、滝谷を見下ろす位置に設置されていて、基準点名は 「奥穂高」。
「よくがんばった!」 (全員無事到着でほっと胸をなで下ろす。)
涸沢岳から望む稜線は、左端が奥穂高岳で中央付近に尖ったロバの耳とジャンダルム、右下奥に西穂高岳。
白出のコルに建つのは今夜の宿、〔穂高岳山荘〕(2枚合成)。
ヘリポートとテント場を通って、小屋の前のテラスへ降り立つ。
急いで受付を済ませ、混み合う土間食堂から板の間の食堂へ移動。
「カンパ~イ!」
「おつかれ~!」
少し遅いランチタイムはやはりカレーでしょ!
夕食は5時と5時40分の2回で、自分たちは2回目の5時40分。
夕食を済ませ、2階奥の部屋へ。
「黒部五郎岳」では消灯時間まで宴会が続いた・・・。
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穂高連峰(北穂高岳・涸沢岳・奥穂高岳・前穂高岳) 2012.8.30-9.3 ①
2012-09-13 22:15:00 (11 years ago)
三嶺さんぽクラブ夏山登山は、いつものように臨時編成の 「なんちゃって登山部」 で実行。
北アルプスが初めての女子3名と2回目の自称 「?身が重い (体重が重いという意味ではなく高所恐怖症のこと)」 男子2名 (1人は槍ヶ岳登頂1回、1人は立山登頂1回+剱岳登頂0.7回) を引率し、穂高連峰 〔ビッグ4〕 を縦走するという、ちょっと無謀な計画だ。
<北穂高岳~涸沢岳縦走路>
深田久弥はその著書 「日本百名山」 に、
「峠に立った時、不意にまかない現れる穂高の気高い岩峰群は、日本の山岳景観の最高のものとものとされていた。」
「三千メートルのピークが四つもある岩の大伽藍である。」
と書いている。
■行先・位置 〔穂高連峰ビッグ4〕
北穂高岳 (標高点 [・3106] 3106m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度20分31秒・東経137度38分51秒
涸沢岳 (標高点 [・3110] 3110m/三等三角点 [奥穂高] 3103.1m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度17分45秒・東経137度38分50秒/北緯36度17分48秒・東経137度38分48秒
奥穂高岳 (標高点 [・3190] 3190m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度17分21秒・東経137度38分53秒
前穂高岳 (一等三角点 [穂高岳] 3090.2m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度16分55秒・東経137度39分38秒
■コース水平距離 30㎞
1日目は、上高地から梓川沿いに明神、徳沢、横尾を経て涸沢へ。
2日目は、涸沢から北穂高岳を経て涸沢岳まで縦走し、穂高岳山荘泊。
( [○危] マークの岩稜歩きは今回のハイライト)
3日目は、主峰・奥穂高岳に登頂後、吊尾根を縦走し、紀美子平から前穂高岳をピストン、重太郎新道を上高地へ下る、全行程約 30㎞の山旅。
【水平距離29.99㎞、沿面距離31.93km、累積標高差(+)3146m (-)3126m】
北穂高岳、奥穂高岳の基準点は標高点のみで、涸沢岳(3103.1m)の三等三角点 「奥穂高」 は、山頂の少し北側に埋設されている。
そして、前穂高岳の一等三角点が穂高連峰の総称 「穂高岳」 となっている。
ちなみに西穂高岳の三等三角点が 「前穂高」。
■ 8月29日(水) ■
準備はいつもの夏山装備に中間着と着替えを少し追加するだけでOK。
今回は小屋泊で荷物が少ないので登山靴も一緒にザックに放り込んだ。
とは言え、長野県警に共同装備として届け出たアマチュア無線、ツェルト、GPS、地図及びコンパス、それに加えて一眼レフや三脚、エマージェンシーなどもあるので結構重い。
そして、これを忘れてはならない。
「重厚な味わいとコク、豊かに広がる香りが特徴。モルトとグレーンの絶妙なブレンドで、本場欧州で絶大な人気を誇る、ニッカ渾身の一本!」
ということで 「フロム・ザ・バレル」 をチョイス。
中身より重い瓶はこらえてもらってペットボトルへ詰め替え。
■ 8月30日(木) ■
山旅初日の30日は、土佐山田を18時50分発の 〔南風26号〕 と岡山を21時44分発の〔のぞみ98号〕 を乗り継いで京都へ。
京都からは、 〔アルピコ交通〕 の 〔さわやか信州号〕 で上高地へ向かう。
〔南風26号〕 の指定席に腰を落ち着けると早速スタート。
これが鉄道旅行のうれしいところ。
気になるのは天候だ。
北アルプスに初めて出かける仲間のために晴れてもらいたい。
岡山からは、N700系〔のぞみ98号〕へ乗車。
24番ホームに停車していたのは、先発の500系 〔こだま762号(写真右)〕。
車体強度や力行性能などを320km/h対応として設計されたボディーは、長い先頭部 (全長 27m のうち 15m の断面を少しずつ尖らせている) と円形に近い断面形状で、ジェット戦闘機のようなルックスを持ちかっこいい。
ただし、高速性能追求のため製造コストや居住性に問題があり、2010年2月に 〔のぞみ〕 から 〔こだま〕 に転用されてしまった。
京都駅からはアルピコ交通(旧松本電鉄)の 〔さわやか信州号〕 に乗る。
少し奮発して3列シートのグリーンカーを予約しておいた。
上高地までの途中、多賀SA、ひるがの高原SAでトイレ休憩がある。
■ 8月31日(金) ■ 登山1日目
山旅2日目(登山1日目)は、上高地から明神、徳沢、横尾と梓川沿いの自然探勝路を遡り、横尾で昼食後、支流の横尾谷・涸沢沿いに穂高登山の中心地、標高2,300mの涸沢カールまでの行程。
<涸沢小屋のテラス>
■コースタイム
上高地バスターミナル 6:58(5分)→ 河童橋 7:03/7:06(3分)→ 西糸屋山荘 7:09/7:23(2分)→ 河童橋 7:25/7:27(50分)→ 明神 8:17/8:34(47分)→ 徳沢 9:21/9:48(52分)→ 横尾 10:40(昼食)/11:31(59分)→ 本谷橋 12:30/12:53(1時間37分)→ 涸沢ヒュッテ 14:30(12分)→ 涸沢小屋 14:42
【5時間27分/7時間44分(休憩・昼食含む)】
■コース水平距離 16.9㎞ ■天気 晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
上高地バスターミナルから涸沢までは、約16㎞で標高差800mの行程。
横尾までは緩やかなアップダウンの林道歩きで、横尾大橋を渡って横尾谷沿いの登山道に入ると勾配が少しずつ増してくる。
【水平距離16.89㎞、沿面距離17.04km、累積標高差(+)1075m (-)243m】
4時過ぎに目覚めると、国道158号を高山から平湯へ向かう途中だった。
(飛騨の名峰笠ヶ岳が見えないかな・・・)
空は雲が多く星が一つ二つ瞬いているだけだったが、安房トンネルを抜け釜トンネルに差し掛かると気持ちが高ぶってくる。
バスは5時20分に上高地バスターミナルへ到着した。
観光センター2階の 〔上高地食堂〕 で、ガスに覆われた穂高連峰を見ながら朝食をとった。
(肝心なのは明日だ。今日は少々曇っていても・・・)
朝食中にガスが晴れ、天狗ノ頭やロバの耳が朝日に輝き始めた!
出発前のラジオ体操が、朝の「恒例行事」となった。
上高地の象徴であり、穂高連峰の絶好の展望台である 〔河童橋〕 までは、バスターミナルから5分程度。
水量豊富な梓川が滔々と流れ、雄大な穂高連峰を望むことができる。
下山後に宿泊する〔西糸屋山荘〕へ山で必要ない着替えなどを預けた。
<河童橋からの穂高連峰>
河童橋からほどなく小梨平を通過する。
小梨平にはビジターセンター (国立公園や国定公園で、地形や動植物などについて展示・解説し、公園の利用案内を行う施設)、キャンプ場などがある。
画家も住んでいる?
梓川左岸の 「奥上高地自然探勝路」 を上流へ向かって歩く。
明神岳の「とんがり山」を左手に仰ぎながらのんびり歩く。
現在の明神岳は、標高2931mの1峰から2726mの5峰まで、前穂高岳から張り出した尾根ののピークを称す名称だが、かつて 「穂高大明神が鎮座する山々」 という意味で、穂高連峰全体をさして使われていた。
サラシナショウマ(晒菜升麻)は、キンポウゲ科サラシナショウマ属の多年草。
薄暗い林内で背の高いサラシナショウマが存在感を放つ。
ジャコウソウ(麝香草)は、シソ科ジャコウソウ属の多年草で仲間のタイム(ヨーロッパ原産)は香料や防腐剤として利用される。
明神は、明神岳をご神体とした穂高神社奥宮の神域とされる。
かつて上高地へは徳本 (とくごう) 峠を越えて入山するのが一般的だったので 〔穂高神社奥宮〕 の祭られた明神は峠を越えた到着点として 「神降地」 、「神河内」 などと呼ばれていた。
河童橋から梓川沿いに歩くこと、約50分で明神(1530m)に着く。
穂高神社奥宮境内入口に建つ 〔明神館〕 前で一服。
明神館前から梓川に出て対岸へ渡ると、明神池とその畔に穂高神社奥宮、嘉門次小屋があり、岳沢湿原などを巡って河童橋まで周回できるので、散策する観光客も見かける。
一休みしたら徳沢に向かって再び歩き始める。
緑の濃い自然林と透明度の高い沢が気持ちいい。
梓川の清流と前穂高の岩峰群を左に見ながらのピクニック♪
近頃、上高地の豊な自然が外来植物に脅かされているという。
山旅から帰ってからだが、
「環境省が特定外来生物に指定する北米原産のオオハンゴンソウ(キク科)が、上高地で発見された。」
というニュースがあった。
キク科の外来種と聞いて思い出すのは、今や日本中いたるところに繁茂するセイタカアワダチソウだ。
キツリフネ(黄釣船)は、ツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草で山地の林内や林縁などのやや湿った薄暗い場所に自生する。花期は夏から秋。
ノギクにはキク属、シオン属などたくさんの種類があり同定が難しい。
昭和初期の徳沢 (1560m) は、放牧場で最盛期には400頭の牛馬がいたという。キャンプを楽しむ人も多く、槍ヶ岳や穂高岳への中継基地、蝶ヶ岳長塀尾根ルートの登山口として登山者が集う。
徳沢に立つ〔氷壁の宿 徳沢園〕は、井上靖の小説 「氷壁」 で有名。
併設する 〔みちくさ食堂〕 の名物、ソフトクリームを食べていこう。
前穂高岳・明神岳の山頂付近は雲の中。
ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)は、タデ科イヌタデ属の1年草。
小さな棘がたくさんついた茎や葉で 「憎い継子の尻をこの草で拭く」 という嫌な名前をつけられた可愛そうな花。
右はお馴染みのヨツバヒヨドリ。
10時40分、槍・穂高の分岐点の横尾(1620m)に到着。
横尾も蝶ヶ岳の登山口にもなっている。
右奥が 〔横尾山荘〕 で、山荘正面に横尾大橋がある。
槍沢沿いに直進すると槍ヶ岳、横尾大橋を渡り横尾谷沿いに進むと穂高連峰。
ペースは順調なので予定通り横尾で大休止 (ランチタイム) をとった。
今日の一杯は横尾山荘の 〔ラーメン・ビール付き〕 (ビールは付いてない)。
腹ごしらえができたら横尾大橋を渡る。
梓川は100mほど下流で槍沢と横尾谷が合流して一つになる。
渡るのは槍沢で、橋を渡ってからは横尾谷を遡る。
橋を渡ってすぐに横尾尾根先端の [・1727] 小ピークを巻くと、横尾谷沿いにそそり立つ屏風岩の大岩壁に圧倒される。
(ハード系山仲間のY隊長はこれを登ったらしい・・・)
ゴゼンタチバナは花の時期がほぼ終わっていて、実ができていた。
屏風岩を左に中央奥は、北穂高岳の東側に広がる台地のような山塊で右奥に大キレットのカール、北穂池がある。
ツバメオモト(燕万年青)の青い果実。
オオバタケシマラン(大葉竹縞蘭)の赤い果実。
クガイソウ(九蓋草)は、オオバコ科クガイソウ属の多年草で本州に分布。
ヤマトリカブト(山鳥兜)は、キンポウゲ科トリカブト属の多年草で本州に分布、キンポウゲ科の植物は毒を持つものが多い。
本谷橋で横尾谷右岸へ渡る。
橋の袂で大休止。雪解け水は冷たくて足を浸けていられないほど。
(ビールを浸けるといいな♪)
ミヤマカラマツ(深山唐松)は、キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草で北海道~九州の(亜)高山に分布。
葉形は2~3回3出複葉なので、他のカラマツソウとは区別できる。
ホツツジ(穂躑躅)・ツツジ科ホツツジ属・落葉低木(右)で四国にも自生する。
ハクサンオミナエシ(白山女郎花)は、オミナエシ科オミナエシ属の多年草で本州(近畿以北)に分布、山地の岩場などに生える。
コウモリソウ(蝙蝠草)は、キク科コウモリソウ属の多年草で本州(関東~近畿)の山地に分布する。
クロクモソウ(黒雲草)は、ユキノシタ科ユキノシタ属の多年草で本州(中部以北)・四国に分布、暗紅紫色の花を多数つける。
サンカヨウ(山荷葉)は、メギ科サンカヨウ属の多年草で、北海道・本州(中部以北・大山)に分布する(果実)。
エンレイソウ(延齢草)は、ユリ科エンレイソウ属の多年草(果実)。
涸沢カールが近づいてきた。(ビール♪ ビール♪)
モミジカラマツ(紅葉唐松)は、キンポウゲ科モミジカラマツ属の多年草で北海道・本州の高山帯に分布し、花はミヤマカラマツによく似ているが、葉の形がモミジに似ているので区別できる。
ミヤマダイコンソウ(深山大根草)は、バラ科ダイコンソウ属の多年草で高山植物としてはポピュラーな存在。
後を振り返ると、屏風ノ頭(左)と屏風ノ耳(三等三角点 [屏風岩] 2565.4m)の大きな岩塊が聳える。
この岩塊を巻き、横尾谷・涸沢の流れに沿って登ってきた。
涸沢カールを源とする涸沢とキレットカール・黄金平カールを源とする横尾本谷が合流、横尾谷となる。
チングルマはほとんど実になっていたけど、花もわずかに残っていた。
チングルマ(稚児車)は、バラ科ダイコンソウ属の落葉低木。
小さくても「木」なので、花・果実・紅葉と楽しめる「お気に入り」の植物。
コケモモ(苔桃)は、ツツジ科スノキ属の常緑小低木。果実は完熟すると甘酸っぱく「マウンテンクランベリー」と呼ばれ食用になる。
ハクサンフウロ(白山風露)は、フウロソウ科フウロソウ属の多年草で見かけることの多い高山植物。雌しべが成熟し雄しべが落ちている。
5人は初めてなので、手前の 「ヒュッテ」 と 「小屋」 の分岐は 「小屋」 方面へ折れずに、涸沢ヒュッテを経由して北穂と小屋を眺めた。
涸沢槍の上に現れた入道雲。
涸沢ヒュッテから見る北穂高岳。崖を背にして建つのは涸沢小屋。
明日、登るのは一般的な南稜 (涸沢小屋の真上) で、右側の東稜はバリエーション入門ルート。
テント場を抜け、2ヶ月前に予約を入れてある 〔涸沢小屋〕 へ。
涸沢フェスが終わったばかりであまり混雑していない涸沢小屋のテラス。
「チェックイン」 の前になによりこれだ。
「おつかれ~。」
「乾杯~!」
涸沢カールにスポットライトが当たる。
「気持ちいいね~。」
日本離れした景色と小屋の佇まいに喜ぶ仲間たち。
涸沢は、時期によって 「ババ混み」 になることがあるので、涸沢小屋の個室を予約しておいた。
部屋は 「光」 、 「明日は晴れじゃ!」 って感じ。
受付で翌日の行動予定を 「北ホ~涸沢岳」 と記入すると、受付のお嬢さんが 「みなさん山岳保険は入ってますか?」
「ギクッ!」
結構豪華な夕食に満足。
ちょっと疲れた様子のメンバーも笑顔に。
食事のあと部屋でくつろぎながらも、まだ自分の気持ちは迷っていた。
このメンバーを北ホから涸沢岳へ 「連れて行ってよいのか?」 なのだ。
初めての穂高は、普通 「ザイテングラート」 だよな~。
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北アルプスが初めての女子3名と2回目の自称 「?身が重い (体重が重いという意味ではなく高所恐怖症のこと)」 男子2名 (1人は槍ヶ岳登頂1回、1人は立山登頂1回+剱岳登頂0.7回) を引率し、穂高連峰 〔ビッグ4〕 を縦走するという、ちょっと無謀な計画だ。
<北穂高岳~涸沢岳縦走路>
深田久弥はその著書 「日本百名山」 に、
「峠に立った時、不意にまかない現れる穂高の気高い岩峰群は、日本の山岳景観の最高のものとものとされていた。」
「三千メートルのピークが四つもある岩の大伽藍である。」
と書いている。
■行先・位置 〔穂高連峰ビッグ4〕
北穂高岳 (標高点 [・3106] 3106m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度20分31秒・東経137度38分51秒
涸沢岳 (標高点 [・3110] 3110m/三等三角点 [奥穂高] 3103.1m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度17分45秒・東経137度38分50秒/北緯36度17分48秒・東経137度38分48秒
奥穂高岳 (標高点 [・3190] 3190m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度17分21秒・東経137度38分53秒
前穂高岳 (一等三角点 [穂高岳] 3090.2m)
長野県松本市・岐阜県高山市、北緯36度16分55秒・東経137度39分38秒
■コース水平距離 30㎞
1日目は、上高地から梓川沿いに明神、徳沢、横尾を経て涸沢へ。
2日目は、涸沢から北穂高岳を経て涸沢岳まで縦走し、穂高岳山荘泊。
( [○危] マークの岩稜歩きは今回のハイライト)
3日目は、主峰・奥穂高岳に登頂後、吊尾根を縦走し、紀美子平から前穂高岳をピストン、重太郎新道を上高地へ下る、全行程約 30㎞の山旅。
【水平距離29.99㎞、沿面距離31.93km、累積標高差(+)3146m (-)3126m】
北穂高岳、奥穂高岳の基準点は標高点のみで、涸沢岳(3103.1m)の三等三角点 「奥穂高」 は、山頂の少し北側に埋設されている。
そして、前穂高岳の一等三角点が穂高連峰の総称 「穂高岳」 となっている。
ちなみに西穂高岳の三等三角点が 「前穂高」。
■ 8月29日(水) ■
準備はいつもの夏山装備に中間着と着替えを少し追加するだけでOK。
今回は小屋泊で荷物が少ないので登山靴も一緒にザックに放り込んだ。
とは言え、長野県警に共同装備として届け出たアマチュア無線、ツェルト、GPS、地図及びコンパス、それに加えて一眼レフや三脚、エマージェンシーなどもあるので結構重い。
そして、これを忘れてはならない。
「重厚な味わいとコク、豊かに広がる香りが特徴。モルトとグレーンの絶妙なブレンドで、本場欧州で絶大な人気を誇る、ニッカ渾身の一本!」
ということで 「フロム・ザ・バレル」 をチョイス。
中身より重い瓶はこらえてもらってペットボトルへ詰め替え。
■ 8月30日(木) ■
山旅初日の30日は、土佐山田を18時50分発の 〔南風26号〕 と岡山を21時44分発の〔のぞみ98号〕 を乗り継いで京都へ。
京都からは、 〔アルピコ交通〕 の 〔さわやか信州号〕 で上高地へ向かう。
〔南風26号〕 の指定席に腰を落ち着けると早速スタート。
これが鉄道旅行のうれしいところ。
気になるのは天候だ。
北アルプスに初めて出かける仲間のために晴れてもらいたい。
岡山からは、N700系〔のぞみ98号〕へ乗車。
24番ホームに停車していたのは、先発の500系 〔こだま762号(写真右)〕。
車体強度や力行性能などを320km/h対応として設計されたボディーは、長い先頭部 (全長 27m のうち 15m の断面を少しずつ尖らせている) と円形に近い断面形状で、ジェット戦闘機のようなルックスを持ちかっこいい。
ただし、高速性能追求のため製造コストや居住性に問題があり、2010年2月に 〔のぞみ〕 から 〔こだま〕 に転用されてしまった。
京都駅からはアルピコ交通(旧松本電鉄)の 〔さわやか信州号〕 に乗る。
少し奮発して3列シートのグリーンカーを予約しておいた。
上高地までの途中、多賀SA、ひるがの高原SAでトイレ休憩がある。
■ 8月31日(金) ■ 登山1日目
山旅2日目(登山1日目)は、上高地から明神、徳沢、横尾と梓川沿いの自然探勝路を遡り、横尾で昼食後、支流の横尾谷・涸沢沿いに穂高登山の中心地、標高2,300mの涸沢カールまでの行程。
<涸沢小屋のテラス>
■コースタイム
上高地バスターミナル 6:58(5分)→ 河童橋 7:03/7:06(3分)→ 西糸屋山荘 7:09/7:23(2分)→ 河童橋 7:25/7:27(50分)→ 明神 8:17/8:34(47分)→ 徳沢 9:21/9:48(52分)→ 横尾 10:40(昼食)/11:31(59分)→ 本谷橋 12:30/12:53(1時間37分)→ 涸沢ヒュッテ 14:30(12分)→ 涸沢小屋 14:42
【5時間27分/7時間44分(休憩・昼食含む)】
■コース水平距離 16.9㎞ ■天気 晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
上高地バスターミナルから涸沢までは、約16㎞で標高差800mの行程。
横尾までは緩やかなアップダウンの林道歩きで、横尾大橋を渡って横尾谷沿いの登山道に入ると勾配が少しずつ増してくる。
【水平距離16.89㎞、沿面距離17.04km、累積標高差(+)1075m (-)243m】
4時過ぎに目覚めると、国道158号を高山から平湯へ向かう途中だった。
(飛騨の名峰笠ヶ岳が見えないかな・・・)
空は雲が多く星が一つ二つ瞬いているだけだったが、安房トンネルを抜け釜トンネルに差し掛かると気持ちが高ぶってくる。
バスは5時20分に上高地バスターミナルへ到着した。
観光センター2階の 〔上高地食堂〕 で、ガスに覆われた穂高連峰を見ながら朝食をとった。
(肝心なのは明日だ。今日は少々曇っていても・・・)
朝食中にガスが晴れ、天狗ノ頭やロバの耳が朝日に輝き始めた!
出発前のラジオ体操が、朝の「恒例行事」となった。
上高地の象徴であり、穂高連峰の絶好の展望台である 〔河童橋〕 までは、バスターミナルから5分程度。
水量豊富な梓川が滔々と流れ、雄大な穂高連峰を望むことができる。
下山後に宿泊する〔西糸屋山荘〕へ山で必要ない着替えなどを預けた。
<河童橋からの穂高連峰>
河童橋からほどなく小梨平を通過する。
小梨平にはビジターセンター (国立公園や国定公園で、地形や動植物などについて展示・解説し、公園の利用案内を行う施設)、キャンプ場などがある。
画家も住んでいる?
梓川左岸の 「奥上高地自然探勝路」 を上流へ向かって歩く。
明神岳の「とんがり山」を左手に仰ぎながらのんびり歩く。
現在の明神岳は、標高2931mの1峰から2726mの5峰まで、前穂高岳から張り出した尾根ののピークを称す名称だが、かつて 「穂高大明神が鎮座する山々」 という意味で、穂高連峰全体をさして使われていた。
サラシナショウマ(晒菜升麻)は、キンポウゲ科サラシナショウマ属の多年草。
薄暗い林内で背の高いサラシナショウマが存在感を放つ。
ジャコウソウ(麝香草)は、シソ科ジャコウソウ属の多年草で仲間のタイム(ヨーロッパ原産)は香料や防腐剤として利用される。
明神は、明神岳をご神体とした穂高神社奥宮の神域とされる。
かつて上高地へは徳本 (とくごう) 峠を越えて入山するのが一般的だったので 〔穂高神社奥宮〕 の祭られた明神は峠を越えた到着点として 「神降地」 、「神河内」 などと呼ばれていた。
河童橋から梓川沿いに歩くこと、約50分で明神(1530m)に着く。
穂高神社奥宮境内入口に建つ 〔明神館〕 前で一服。
明神館前から梓川に出て対岸へ渡ると、明神池とその畔に穂高神社奥宮、嘉門次小屋があり、岳沢湿原などを巡って河童橋まで周回できるので、散策する観光客も見かける。
一休みしたら徳沢に向かって再び歩き始める。
緑の濃い自然林と透明度の高い沢が気持ちいい。
梓川の清流と前穂高の岩峰群を左に見ながらのピクニック♪
近頃、上高地の豊な自然が外来植物に脅かされているという。
山旅から帰ってからだが、
「環境省が特定外来生物に指定する北米原産のオオハンゴンソウ(キク科)が、上高地で発見された。」
というニュースがあった。
キク科の外来種と聞いて思い出すのは、今や日本中いたるところに繁茂するセイタカアワダチソウだ。
キツリフネ(黄釣船)は、ツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草で山地の林内や林縁などのやや湿った薄暗い場所に自生する。花期は夏から秋。
ノギクにはキク属、シオン属などたくさんの種類があり同定が難しい。
昭和初期の徳沢 (1560m) は、放牧場で最盛期には400頭の牛馬がいたという。キャンプを楽しむ人も多く、槍ヶ岳や穂高岳への中継基地、蝶ヶ岳長塀尾根ルートの登山口として登山者が集う。
徳沢に立つ〔氷壁の宿 徳沢園〕は、井上靖の小説 「氷壁」 で有名。
併設する 〔みちくさ食堂〕 の名物、ソフトクリームを食べていこう。
前穂高岳・明神岳の山頂付近は雲の中。
ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)は、タデ科イヌタデ属の1年草。
小さな棘がたくさんついた茎や葉で 「憎い継子の尻をこの草で拭く」 という嫌な名前をつけられた可愛そうな花。
右はお馴染みのヨツバヒヨドリ。
10時40分、槍・穂高の分岐点の横尾(1620m)に到着。
横尾も蝶ヶ岳の登山口にもなっている。
右奥が 〔横尾山荘〕 で、山荘正面に横尾大橋がある。
槍沢沿いに直進すると槍ヶ岳、横尾大橋を渡り横尾谷沿いに進むと穂高連峰。
ペースは順調なので予定通り横尾で大休止 (ランチタイム) をとった。
今日の一杯は横尾山荘の 〔ラーメン・ビール付き〕 (ビールは付いてない)。
腹ごしらえができたら横尾大橋を渡る。
梓川は100mほど下流で槍沢と横尾谷が合流して一つになる。
渡るのは槍沢で、橋を渡ってからは横尾谷を遡る。
橋を渡ってすぐに横尾尾根先端の [・1727] 小ピークを巻くと、横尾谷沿いにそそり立つ屏風岩の大岩壁に圧倒される。
(ハード系山仲間のY隊長はこれを登ったらしい・・・)
ゴゼンタチバナは花の時期がほぼ終わっていて、実ができていた。
屏風岩を左に中央奥は、北穂高岳の東側に広がる台地のような山塊で右奥に大キレットのカール、北穂池がある。
ツバメオモト(燕万年青)の青い果実。
オオバタケシマラン(大葉竹縞蘭)の赤い果実。
クガイソウ(九蓋草)は、オオバコ科クガイソウ属の多年草で本州に分布。
ヤマトリカブト(山鳥兜)は、キンポウゲ科トリカブト属の多年草で本州に分布、キンポウゲ科の植物は毒を持つものが多い。
本谷橋で横尾谷右岸へ渡る。
橋の袂で大休止。雪解け水は冷たくて足を浸けていられないほど。
(ビールを浸けるといいな♪)
ミヤマカラマツ(深山唐松)は、キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草で北海道~九州の(亜)高山に分布。
葉形は2~3回3出複葉なので、他のカラマツソウとは区別できる。
ホツツジ(穂躑躅)・ツツジ科ホツツジ属・落葉低木(右)で四国にも自生する。
ハクサンオミナエシ(白山女郎花)は、オミナエシ科オミナエシ属の多年草で本州(近畿以北)に分布、山地の岩場などに生える。
コウモリソウ(蝙蝠草)は、キク科コウモリソウ属の多年草で本州(関東~近畿)の山地に分布する。
クロクモソウ(黒雲草)は、ユキノシタ科ユキノシタ属の多年草で本州(中部以北)・四国に分布、暗紅紫色の花を多数つける。
サンカヨウ(山荷葉)は、メギ科サンカヨウ属の多年草で、北海道・本州(中部以北・大山)に分布する(果実)。
エンレイソウ(延齢草)は、ユリ科エンレイソウ属の多年草(果実)。
涸沢カールが近づいてきた。(ビール♪ ビール♪)
モミジカラマツ(紅葉唐松)は、キンポウゲ科モミジカラマツ属の多年草で北海道・本州の高山帯に分布し、花はミヤマカラマツによく似ているが、葉の形がモミジに似ているので区別できる。
ミヤマダイコンソウ(深山大根草)は、バラ科ダイコンソウ属の多年草で高山植物としてはポピュラーな存在。
後を振り返ると、屏風ノ頭(左)と屏風ノ耳(三等三角点 [屏風岩] 2565.4m)の大きな岩塊が聳える。
この岩塊を巻き、横尾谷・涸沢の流れに沿って登ってきた。
涸沢カールを源とする涸沢とキレットカール・黄金平カールを源とする横尾本谷が合流、横尾谷となる。
チングルマはほとんど実になっていたけど、花もわずかに残っていた。
チングルマ(稚児車)は、バラ科ダイコンソウ属の落葉低木。
小さくても「木」なので、花・果実・紅葉と楽しめる「お気に入り」の植物。
コケモモ(苔桃)は、ツツジ科スノキ属の常緑小低木。果実は完熟すると甘酸っぱく「マウンテンクランベリー」と呼ばれ食用になる。
ハクサンフウロ(白山風露)は、フウロソウ科フウロソウ属の多年草で見かけることの多い高山植物。雌しべが成熟し雄しべが落ちている。
5人は初めてなので、手前の 「ヒュッテ」 と 「小屋」 の分岐は 「小屋」 方面へ折れずに、涸沢ヒュッテを経由して北穂と小屋を眺めた。
涸沢槍の上に現れた入道雲。
涸沢ヒュッテから見る北穂高岳。崖を背にして建つのは涸沢小屋。
明日、登るのは一般的な南稜 (涸沢小屋の真上) で、右側の東稜はバリエーション入門ルート。
テント場を抜け、2ヶ月前に予約を入れてある 〔涸沢小屋〕 へ。
涸沢フェスが終わったばかりであまり混雑していない涸沢小屋のテラス。
「チェックイン」 の前になによりこれだ。
「おつかれ~。」
「乾杯~!」
涸沢カールにスポットライトが当たる。
「気持ちいいね~。」
日本離れした景色と小屋の佇まいに喜ぶ仲間たち。
涸沢は、時期によって 「ババ混み」 になることがあるので、涸沢小屋の個室を予約しておいた。
部屋は 「光」 、 「明日は晴れじゃ!」 って感じ。
受付で翌日の行動予定を 「北ホ~涸沢岳」 と記入すると、受付のお嬢さんが 「みなさん山岳保険は入ってますか?」
「ギクッ!」
結構豪華な夕食に満足。
ちょっと疲れた様子のメンバーも笑顔に。
食事のあと部屋でくつろぎながらも、まだ自分の気持ちは迷っていた。
このメンバーを北ホから涸沢岳へ 「連れて行ってよいのか?」 なのだ。
初めての穂高は、普通 「ザイテングラート」 だよな~。
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