先週は首都高をドライブして山に足を一歩も踏み入れることが出来なかったので、久しぶりの山だ(1週間空いただけか?)。次の週末に出かける北アルプスのトレーニングを兼ねて八巻山の「岩稜」を歩いてみた。
八巻山は四国では数少ない岩の稜線山歩を楽しめる山だ。
■行先・位置
八巻山(標高点 [・1698] 1698m)
愛媛県四国中央市・新居浜市、北緯33度52分34秒・東経133度22分10秒
東赤石山(山頂 1706.6m、三等三角点 [赤石] 1706.0m)
愛媛県四国中央市・新居浜市、北緯33度52分30秒、東経133度22分30秒
■コースタイム
筏津山荘駐車場 8:37(10分)→ 筏津登山口 8:47(14分)→ 豊後 9:01(29分)→ 瀬場谷分岐 9:30(40分)→ 第1渡渉点 10:10(27分)→ 第2渡渉点 10:37(31分)→ 赤石山荘 11:08(休憩)/11:26(15分)→ 石室越 11:41(1時間5分)→ 八巻山 12:46(15分)→ 赤石越 13:01(6分)→ 東赤石山 13:07(6分)→ 東赤石山三角点 13:13(昼食)/14:01(3分)→ 東赤石山 14:04(5分)→ 赤石越 14:09(6分)→ 赤石越登り口 14:15(3分)→ 横道合流点 14:18(1時間6分)→ 瀬場谷分岐 15:24(22分)→ 豊後 15:46(11分)→ 筏津登山口 15:57(6分)→ 筏津山荘駐車場 16:03
【↑4時間18分 ↓2時間2分 計 6時間23分/7時間26分(食事・休憩含む)】
■コース水平距離 13.2㎞
■天気 晴れ時々曇り
■楽しさ ★★★★★(満点!)
筏津(いかだづ)登山口から瀬場(せば)谷分岐へ。分岐からは瀬場谷左股に沿って登り、石室越から八巻山~東赤石山の尾根を歩いて右股を下る。東赤石山の標高は1707mまたは1706.6mと記されていることが多いが、100mほど東の三角点は1706m。赤石越に近い方の道標のある岩の上が少し高いということなのだろう。
筏津山荘の駐車場に車を置く。上2段の駐車場が無料で利用可能。
山荘から対岸の登山口へ。豊後で瀬場からのルートを合わせ瀬場谷分岐へ向かう。
カラ?を破って生まれたばかり?のタマゴタケ!美味しそう!
タマゴタケ(卵茸)はテングタケ科テングタケ属のキノコで夏から秋に地上に発生する。毒キノコの多いテングタケの仲間では珍しく食用になり、とても美味しいので一度食べたら病みつきになるらしい。たくさん生えていれば取って帰りたいところだが、一つだけなので遠慮する。
瀬場谷の分岐は左に取り、左俣を「赤石山荘」とある方へ登る。帰りは右俣を下る予定。
第1渡渉点を右岸へ渡る。大きな岩で流れが左右に分断されているものの、渡渉と言うほどのことはなく、岩から右岸へは橋が架けられている。
クチベニタケはクチベニタケ科クチベニタケ属のキノコで、登山道や林内のがけ地などに発生する。丸い頭部とタコ足状の茎とからなり、頂部の紅色の小孔が名前の由来となっている。登山中によく見かけるのだが世界的には珍種らしい。残念ながら「不食」とされている。
ベニナギナタタケ(紅薙刀茸)は、シロソウメンタケ科ナギナタタケ属のキノコで、夏から秋にかけて広葉樹の林かマツやモミの混じる林内に生える。オレンジ色がよく目立つ。食べられないこともないようだが美味しそうにない。よく似たものにカエンタケ(火焔茸)という最強の猛毒キノコがあるので要注意。
ノボリリュウタケ科のナガエノチャワンタケは食毒不明とされているので食べない方が無難。
ベニタケ科チチタケ属のツチカブリ。山でよく見かけるが食用には向かない。
左股を更に遡る。第2渡渉点にはアメゴらしき魚影も見える。
生えたばかりのカレエダタケはホウキタケに似ている。美味しくないらしい。
ニッケイタケ(肉桂茸)は、サルノコシカケ科オツネンタケ属のキノコで登山道などの日当たりのよう場所に生える。肉桂とはシナモンのことで色からのネーミングのようだ。不食とされる。
シラヒゲソウ(白髭草)はユキノシタ科ウメバチソウ属の多年草で本州・四国・九州の山地などのやや湿った場所に分布する。花期は 8~10月。ハナムグリは白くて花弁の細かい花を好む。
八巻山が見えてくると赤石山荘が近い。
イタドリの雄花?イタドリ(虎杖)はタデ科ソバカズラ属の多年草で、北海道西部以南の日本各地に分布する。日当たりのよい山野などに生え高さ2m近くにもなる。茎は太くて中空。出始めの茎を生で食べたり漬物にしたりする。秋の月見の頃に小さな白い花が咲き、花の色が特に赤みを帯びたものは、ベニイタドリ(名月草)と呼ばれる。ピンク色の花と実がきれい!
分岐を左へ取れば本の数歩で赤石山荘、右は権現越への横道で二ツ岳へと続いている。500m弱で赤石越への登り口があり、東赤石山への最短コースとなる。
キキョウ科のオトメシャジン(乙女沙参)はツリガネニンジンの変種で赤石山系の蛇紋岩地にのみ自生する。シロバナも見られる。東赤石周辺は特有の高山植物が咲く花の百名山でもある。
赤石山荘はかなり年季が入っている。失礼ながら無人でも三嶺のお亀岩避難小屋の方がオシャレだと思う。ここで結婚式を挙げた山好きもいるらしい。
山荘の近くにはシモツケソウが群生していた。シモツケソウ(下野草)バラ科シモツケ属の多年草で花期は 7~8月。三嶺にも多い。
ムシカリ(虫狩)は、スイカズラ科ガマズミ属の落葉小高木で、オオカメノキ(大亀の木)とも言う。赤い実はおいしくない。
山荘の左を通って石室越へ向かう。石室越からは道を右に取り、「八巻山・東赤石山(悪路)」とある方へ進む。西穂高~奥穂高~槍ヶ岳の「一般ルート」と比べると、全然「悪路」ではない。
いよいよ八巻山(右端)への縦走開始。「赤石山」の由来である鉄分が酸化されて赤茶けた「かんらん岩」の稜線は、アルペンムードがあって楽しそう。
向かいの青い山並みは大田尾越を挟んで右が大座礼山、東が東光森山。
青空には飛行機雲。
岩歩きを楽しんでます。
タカネマツムシソウ(高嶺松虫草)はマツムシソウ科マツムシソウ属の越年草で、本州(中部以北)・四国の高山の岩場や砂礫地に分布する。日本の固有種で花期は6~9月。
草丈が低い割に花が大きいのが「タカネ」マツムシソウの特徴。薄い青紫が基本だと思うけど、白っぽいもの、ピンクっぽいものなど様々。
小さな岩峰を下って振り返ればガスに包まれた前赤石山(標高点「・1677」)が頭を出していた。
岩は乾いていてあまり滑らないので歩きやすい。
標高点「・1682」に向かう。
八巻山が近づいてきた。北面からのガスが渋い。
岩峰はなるだけ巻かないように稜線上を歩く。
ジャンダルムみたいだ。
正面の岩は少し左に登ってから取り付く。更に左に回り込めば巻き道がある。
イワキンバイ(岩金梅)はバラ科キジムシロ属の多年草で、北海道・本州・四国・九州 の山地の岩場や礫地に分布する。ミヤマキンバイによく似る。花期は 6~8月。
ヨメナ(嫁菜)はキク科シオン属(ヨメナ属)の多年草で中部地方以西の本州・四国・九州に分布する。よく見かける野菊で若葉が食用となり「嫁菜」の由来とされる。牧野植物図鑑に「この類中では最も美味でしかもやさしく美しい」とある。花序はあまり枝分かれすることなく、茎頂に花が1個だけのことが多い。花期は7~10月
でかいキノコは、旬の過ぎたコウタケ(香茸)?イグチの仲間?
12時46分、約4時間で八巻権現の祠が鎮座する八巻山山頂についた。
八巻山には三角点は無く標高点のみの1698m。山頂でランチ中の方にシャッターを押していただいた。お腹が空いたけど、もう少しなので東赤石まで行っちゃえ!
早々に八巻山を後にして赤石越の鞍部へ下る。
赤石越から右(南)へ下ると赤石山荘から権現越への横道(トラバース)へ出る。左(北)へ取れば林道を経て四国中央市へ下り、途中で物住頭(四等三角点「高原」1634.5m)や権現山(四等三角点「権現」1593.7m)からのルートと合流する。
1707mとされる東赤石山山頂。東へ約100mの所に三角点が有り、もっと広々として見晴らしが良いので忘れずに立ち寄ろう。
東赤石山の三角点へ到着。東方に権現山、エビラ山、二ツ岳を望む。
眼下に四国中央市と瀬戸内海を俯瞰する。西には石鎚山系、南には銅山川を挟んで土佐の山々を望むことができる。今日の石鎚山系はガスっていて東端の冠山と平家平付近しか見えない。
三等三角点「赤石」1706.0m
今日は、5月下旬に発売された日清の「カップヌードルチキラッシュビッグ」「オニオンとガーリックのうまみが効いた風味豊かなチキンコンソメスープに、炭火焼チキン、鶏団子、角切チキンの鶏肉が入った贅沢仕立てのラインナップ!」ということだ。味はまずまずだがビッグサイズはスープが多いので山に持って行きたくはない。
デザートはスイカとカプチーノ。
ランチタイムをゆっくり楽しんで下山開始。赤石越から左に取ると数分で横道に出る。瀬場谷の右股を下るのでここは左へ。
ほんの数分で横道合流点へ出るのでを右へ下る。この季節甘い香りを漂わせているのはリョウブの花。いい香りなので蜜を吸う虫が集まる。
瀬場谷右股はけっこうきついのであまり登りたくない。小さな滝のある谷の側で小休止。最近めったに見ることのなくなったイモリがいた。
滝の近くにはオオバギボウシとイワタバコが自生している。
ギボウシ(擬宝珠)はユリ科ギボウシ属の多年草で、日本全土に分布し沢沿いの斜面など判日陰地を好む。花期は 7~9月。
イワタバコ(岩煙草)はイワタバコ科イワタバコ属の多年草で本州、四国、九州、南西諸島に分布する。沢沿いの湿った岩などに生える。花は下向きに咲くので写しづらい。花期は7~8月。
ホウキタケはホウキタケ科ホウキタケ属のキノコでサンゴに似ている。食用として人気が高い。残念ながら写真は後ピン。
ツルリンドウ(蔓竜胆)は、リンドウ科ツルリンドウ属の多年生のつる植物で日本全国に分布する。茎はあまり伸びず、秋には赤いきれいな実をつける。花期8~10月。
(9時11分)⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒(15時37分)
⇒
タマゴタケが数時間で随分と成長していた!
筏津登山口へ下山。筏津山荘ではキレンゲショウマが咲き始めていた。
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