Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/0/chicappa.jp-ryousen/web/blog/class/View.php on line 25

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/0/chicappa.jp-ryousen/web/blog/class/View.php on line 30

Warning: Cannot modify header information - headers already sent by (output started at /home/users/0/chicappa.jp-ryousen/web/blog/class/View.php:25) in /home/users/0/chicappa.jp-ryousen/web/blog/class/View.php on line 81
三嶺さんぽ通信::冠山・平家平 2011.9.23

冠山・平家平 2011.9.23

冠山・平家平の稜線は、笹ヶ峰・寒風山などの石鎚山系主稜線、沓掛山・黒森山、赤石山系(法皇山脈)のほか大座礼山や工石山など石鎚山系東部の山々、そして太平洋・瀬戸内海を一望する展望の山だ。台風がいくつか通過して涼しくなった秋分の日、美しい笹原の稜線を歩いてみた。

P1020435vga.jpg
<陽光に輝く笹原が美しい平家平>

■行先・位置
冠山 (標高点 1732m)
愛媛県新居浜市・高知県いの町、北緯33度48分57秒・東経133度18分36秒
平家平 (三等三角点 [平家平] 1692.6m)
愛媛県新居浜市・高知県いの町、北緯33度48分53秒・東経138度11分51秒
■コースタイム
中七番 8:05(1時間50分) → なすび屋敷 9:55(47分) → 一ノ谷越 10:42(45分) → 冠山 11:27(休憩)/11:37(57分) → 平家平 12:34(昼食)/13:21(35分) → 巡視路分岐 13:56(1時間20分) → 中七番 15:16
【行き 4時間19分 帰り 1時間55分 計 6時間14分(※)】
※ 7時間11分(食事・休憩含む)
■コース水平距離 14.0㎞ ■天気 晴れ時々曇り
■楽しさ ★★★★★(満点!)

110923_heikedaira.jpg 110923_heikedaira_v.jpg
中七番からなすび屋敷を経て一ノ谷越から尾根に乗り、冠山・平家平へ。帰りは巡視路分岐で尾根から離れ、中七番へ戻る1周約14㎞の周回コース。
【水平距離13.99㎞、沿面距離14.45km、累積標高差(+)1201m (-)1196m】

P1000017vga.jpg P1000018vga.jpg
登山口の中七番までは、松山自動車道の新居浜ICから県道47号新居浜別子山線を利用した。マイントピア別子を過ぎ、足谷川に沿ってつづら折れの県道を上る途中、雲に覆われた沓掛山・黒森山の急峻な岩峰やちち山が見えてくる。高知は晴天だったのに雲が多くなってちょっと不安。

P1020285vga.jpg P1020286vga.jpg
大永山トンネルを抜けて少し下った中七番の駐車場(待避所)に車を置く。昨年12月25日に来たときはクリスマスなので車が無いのは当然として、車を出ると氷点下の寒さに驚いた。今日は福山から来た方の車が1台あった。ルートの長い愛媛県側から登る人は少ないようだ。

P1020287vga.jpg
県道を少し戻って七番谷川を渡ると、住友フォレストハウスがあるので建物の左側の遊歩道を奥へ進む。

P1020288vga.jpg P1020290vga.jpg
名残を惜しむかのようにキレンゲショウマの花が一輪。遊歩道の分岐をまっすぐ進むと平家平。ここは右に折れて冠山へ向かう。展望の良い平家平でゆっくりランチタイムを取るには冠山を先にする方ベター。この後、林道をしばらく歩く。

P1020294vga.jpg P1020295vga.jpg
アケボノソウ(曙草)は、リンドウ科センブリ属の2年草で北海道から九州の山地に生える。湿り気のある場所を好む。花弁の模様を夜明けの月と星に見立てた名前の由来が風流だ。花期は9~10月。登山道には小さな滝が点在し、湿り気を好む植物が周辺に育つ。

P1020301vga.jpg P1020308vga.jpg
ツルリンドウは咲き始めたばかりで登山道沿いにはたくさんの蕾があった。

P1020305vga.jpg P1020313vga.jpg
この時期、里山でも見かけるフウロソウ科のゲンノショウコ(現の証拠)は古くから民間薬として利用されてきた。花はシコクフウロより2回りほど小さいが、葉や蕾もよく似ている。

P1020310vga.jpg
愛媛県側から見る冠山はなだらかで、「あれが山頂かな。」という程度で目立つようなピークはない。

P1020311vga.jpg P1020322vga.jpg
遅咲きのウツボグサ(靫草)は夏の花なので涼しくなって花穂が伸び悩んだようだ。シソ科の多年草で生薬として利用される。花期は6~8月。近種のタテヤマウツボグサは後立山で見かけたことがある。
アキチョウジ(秋丁子)は、シソ科ヤマハッカ属の多年草で本州(岐阜県以西)・四国・九州に分布。山地の渓流沿いなどの半日陰に生える。花期は9~10月。

P1020354vga.jpg P1020356vga.jpg
ムラサキフウセンタケ(紫風船茸)はフウセンタケ科フウセンタケ属のキノコで秋にブナやミズナラなどの林内地上に発生する。毒は無いが風味にクセがあるのであまり食べないようだ。

P1020360vga.jpg
なすび屋敷まではゆっくり歩いても2時間足らず。カタクリの群落が有名で4月下旬には一面に花が咲き、大勢の人が見物に訪れる。

P1020363vga.jpg P1020364vga.jpg
オオバショウマ(大葉升麻)は、キンポウゲ科サラシナショウマ属の多年草で、やや湿った林内に自生する。花期8~9月と少し中途半端な時期に咲くので見かけることは少ないかも。
ワタカラカサタケは、ハラタケ科キツネノカラカサ属のキノコで夏から秋にかけて林内の地上に発生する。種類の多い図鑑でないと載っていない。毒と書いてあるものもあるので食べない方が無難だろう。

P1020371vga.jpg
吉野川水系銅山川「源流の碑」、これを目にすることができるのは登山者だけ。この先はマップに「危」マークが付いている。夏場は大丈夫だが凍ると危険。

P1020374vga.jpg P1020378vga.jpg
シラネセンキュウ(白根川弓)は、セリ科シシウド属の多年草で本州・四国・九州に分布。山地の湿った所に生え、花期は9~11月。日光白根山で発見された。
石鎚山系でよく見かけるレイジンソウ(伶人草)は、キンポウゲ科トリカブト属の多年草で本州(近畿以西)・四国・九州に分布する。

P1020386vga.jpg
一ノ谷越の峠からは尾根道を左にとる。高知県側からは国道194号、新寒風山トンネル手前を少し旧道に入った一ノ谷からのルート(3時間程度)がある。ここは四差路になっていて、右へとればちち山、笹ヶ峰、寒風山などを経て瓶ヶ森へ至る。

P1020392vga.jpg
一ノ谷越からは笹コギを強いられる。生い茂った笹は露に濡れていて、少し登っただけでトレッキングパンツがぐじょぐしょに濡れてしまった。吐く息が白いのはこの秋初めて。尾根を北側から南に乗越すと冠山の山頂部分が見えてくる。

P1020399vga.jpg P1020408vga.jpg
後方には笹ヶ峰とちち山。
キシメジ科のツキヨタケは、夏から秋にかけてブナやナラなの枯れ木に群生する。標高が高い稜線近くでよく見かける。柄が偏って付くのでシイタケなどとは間違いようがないと思うけど、誤食が多いので要注意。暗いところで青白く光ることでも知られている。

P1020414vga.jpg
冠山(右が山頂)が近づいてきた。中央の樹林帯を一旦北側に抜けて南に回り込むとひょっこりと山頂に出る。

P1020418vga.jpg
花やキノコの観察を楽しみながら、3時間22分で冠山山頂に着いた。後方の笹ヶ峰は雲に覆われている。

P1020423vga.jpg
山頂は灌木が茂っているが、南東面に開けていている。一服して展望の良い尾根道を平家平へ向かう。お腹が鳴り始めた。

P1020429vga.jpg P1020432vga.jpg
日当たりの良い登山道周辺の至る所でリンドウが咲き誇っている。

P1020463vga.jpg
反時計回りで、蕾から開いた状態までの変化が1度に見えるリンドウ。

P1020461vga.jpg
冠山(後方中央のピーク)から平家平へと笹原の稜線を歩く。

P1020467vga.jpg P1020471vga.jpg
12時34分、平家平に着いた。冠山からは道草を食いながらのゆっくりペースで約1時間というところ。

P1000025vga.jpg
山頂からの展望①(南西~西)は、冠山とその左に寒風山・伊予富士、遠くに手箱山・筒上山など。今日は西方に雲が多くて石鎚山は見えない。

P1000028vga.jpg
時計回りに山頂からの展望②(西~北西)は、中央に山頂を雲に覆われた笹ヶ峰・ちち山、右に独特の山容を持つ沓掛山と黒森山。

P1000029vga.jpg P1000031vga.jpg
山頂からの展望③(北西~北)は、瀬戸内海と右下にツナクリ山。
山頂からの展望④(北~北東)は、西赤石山から二ツ岳に至る赤石山系。

P1020476vga.jpg
高知県側から登ってきた親子連れがランチタイムをとっていたのでこちらも負けずに店開き。今日は「チキンラーメン ビッグ BLACK ペッパーしょうゆ味」。“「黒」を基調としたチキンラーメンの限定ビッグカップ。マー油と黒胡椒の、特製「黒のオイル」の刺激が食欲をそそる、夏にピッタリの限定商品”ということだ。

P1020480vga.jpg P1020481vga.jpg
醤油ベースの香ばしいチキンスープは基本的に同じで、焦がしニンニクに黒コショウを加えた「黒のオイル」が付いている。大き目のキクラゲが目立つ。

P1020486vga.jpg P1020487vga.jpg
オオカメノキの赤い果実は熟すと黒くなる。ガマズミのようにホワイトリカーに漬けるとほどよい酸味の赤くきれいな果実酒ができる。
ミヤマヒキオコシは、シソ科ヤマハッカ属の多年草で、四国の深山に咲く。

P1020490vga.jpg P1000054vga.jpg
きれいに刈り込まれた登山道を大座礼山方面へ。こんなに広く刈らなくてもいいので、一ノ谷越から平家平までを少し刈ってくれると歩きやすいけどね。

P1000042vga.jpg
少し下った見晴らしの良い鞍部から後方を望めば左端に冠山、中央に笹ヶ峰とちち山、右に沓掛山と黒森山。

P1020496vga.jpg P1020503vga.jpg
巡視路分岐は左にとり中七番へ下る。50分ほどで沢に架かる小さな橋に出る。ここは渡らずに谷沿いに下ることも可能だが、今回は橋を渡って尾根道を下ってみた。

P1020504vga.jpg P1020508vga.jpg
谷沿いのルートを合わせ、丸太橋と吊り橋を1本ずつ渡るとフォレストハウスに帰ってくる。

P1020516vga.jpg
午前中は思ったより雲が広がって周辺の山々を覆ったけど、それがまたドラマチックでいい感じの山日和だった。中七番から高知への帰りは、県道47号新居浜別子山線を東進し、県道6号高知伊予三島線、国道319号、国道11号(川之江三島バイパス)で三島川之江ICへ。



banner_b.gif arrow02p2.gifarrow02p2.gifarrow02p2.gif 山行記録の日程順・山域別はこちらから。

にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ にほんブログ村 花ブログ 山野草・高山植物へ にほんブログ村 写真ブログ 山・森林写真へ 
にほんブログ村  にほんブログ村  にほんブログ村

  
- The counter was installed from August 24, 2012. -
Calendar
<< April 2024 >>
SunMonTueWedThuFriSat
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930
search this site.
tags
archives
recent comment
others
admin