春野公麻呂氏の著書「土佐のマイナー山PART1」に紹介されている行者山へほぼ1年ぶりに出かけてみた。今週も相変わらず週末の天気は良くない。
<行者山山頂>
■行先・位置
行者山 (標高点 [・1346] 1346m)
高知県香美市・徳島県那賀町、北緯33度45分02秒・東経134度03分29秒
■コースタイム
登山口 8:43(1時間27分)→ 四ツ足峠 10:10(1時間37分)→ 行者山 11:47(昼食)/13:04(1時間3分)→ 四ツ足峠 14:07(44分)→ 登山口 14:51
<行き 3時間4分 帰り 1時間47分 計 4時間51分>
■コース水平距離 9.4㎞
■天気 曇り時々雨
■楽しさ ★★★★★(満点!)
勇んで出発したものの、GPSの軌跡ボタンを押し忘れたことに途中で気がついた(>_<) 同じルートのピストンなのでマップは帰路のものでもOKだが、垂直プロファイルは登り始め(左)の1㎞ほどが欠けてしまった。実際は山頂を中心に概ねシンメトリーになる。往復の水平距離は約9.4㎞で標高差は約690m。
登山口は国道沿いなのでアクセスが楽だ。香美市物部町別府の国道195号、四ツ足峠トンネルの入口手前の広場に車を置く。道標などは何もない。四ツ足峠までは概ね、かつての土佐中街道を辿る。
登山口からすぐに小さな砂防堰堤のある沢を渡り、トンネル入口上部を左から右に通過、尾根を巻くように登る。トンネル上部と少し先の小さな迫は道が少し痩せている。
保安林の看板に、
「少し行った所で崩れています。此を巻いても又崩れています。イカン方が良いですよ!!」 とある。
「分かっちゅうけど帰るわけにはイカンぜよ!」
看板からすぐ先の小さな尾根の鞍部に馬頭観音が鎮座する。
馬頭観音から20~30m先の崩壊地を一応見に行ってみた。崩壊の勾配はあまりきつくないし、通ろうと思えば不可能ではないが、谷まで少し高いし、掴まるものもがないので迂回路を通る方が無難。
※2011年12月23日現在、崩壊地には桟道が架けられ通行加能となっています。(参照:石立山(北谷ルート)・四ツ足峠 2011.12.23)
<馬頭観音の後ろの尾根> <元の道に合流>
馬頭観音まで戻って尾根に取り付く。崩壊地の上部を回ってすぐ先に下りるだけで、踏み跡もあるので迷うことは無い。
迂回してから崩壊地を振り返るとこういう感じ。鍬でも持って来て道をつくりながら通るとよいかも。
「此を巻いても又崩れています。」 はこれ。手前の崩壊地から100mほどの所だが、ここはまだステップが少しり掴まるものがあるので通過できる。通れなくなったら、ここで谷に下りるか、手前の迂回路上部をそのままヤブコギで進んで奥の谷まで行くかすればなんとかなるだろう。
最初の渡渉点は特に問題なく、渡渉後の橋もしっかりしている。ここから南→東→北と尾根を巻きながら次の涸れた沢の上流へと向かう。
四ツ足峠までしばらくは人工林の中を歩く。
シロソウメンタケ科のナギナタダケは細長く平たい形で先端が少し曲がる。食用には向かないキノコで美味しくないようだ。
キッコウハグマ(亀甲白熊)は、キク科モミジハグマ属の多年草。沢沿いや樹林下の日陰に生える。小さいので見過ごしてしまいそう。
往還から見えるピークは、行者山から少し西の三等三角点 [別府] 1272.3mで、ここからだと行者山は手前の尾根に隠れて見えない。
人工林の斜面には、かつて和紙の原料として栽培されていたミツマタが多く、花芽が出ている。アケボノソウ(曙草)はリンドウ科センブリ属の多年草。花片が5枚のはずなのにこれは4枚だ!変種?
原始人が住んでいたという訳ではなく、山で仕事をする人が休憩や雨宿りに使っていたであろう岩穴。あまり古くないベンチもある。
縁取りのある鋸葉は何の葉っぱだろうか?
昨日雨だったのにほとんど水のない沢を渡渉する。人工林内の沢は大雨の時だけ一気に水が出て降らないときはすぐに涸れる。保水力がない証拠だ。
渡渉点を通過して九十九折れを少し登ると沢と登山道が合わさり並行するが、登山道の一部は浸食されている。
しばらくは涸れた沢の左側を道なりに進む。小さくなった沢の分岐は右(真っ直ぐ)の踏跡のある方へ進む。
どんづまりで沢から離れて右に折れ、左にカーブしながらほんの少し登ると四足峠(標高約1030m)に着く。登山口からでここまで概ね1時間半。
往還は左にカーブしながら緩やかに下って行く。峠は十字路になっていて、左奥に四ツ足堂が見える。行者山へは右の縦走路へ入る。
まずは四ツ足堂に寄ってみる。ここは四ツ足峠トンネルの真上から北に約250mの位置となる。
峠に戻って行者山を目指す。基本的には尾根通しなので間伐した木を避ける場合もあまり下りすぎないように歩く。木が転がる場所を過ぎたら尾根中央の赤テープを確認しながら進む。
人工林の中は、スズタケを避け尾根中央から左寄りを歩くことが多い。小ピークは中央付近を通る(最初のなだらかなピークは標高点[・1044])。
スズタケの中を少し下り暗い人工林の森に入る。
暗い人工林の鞍部(標高1000m)からは左にカーブしながら登る(とにかく高い所へ)。
急旬な痩せ尾根も時々現れる。
人工林もそろそろ終る。境杭や赤テープが多いので迷うことは無い。
標高が1100mを越える辺りから自然林に変わる。
小さなピークで一休み。
山頂が近づくと勾配も緩くなり、鞍部には小さな池も現れる。
キノコ&キノコ。
ホウノキの落ち葉。ホウノキの下には植物があまり生えないという。
山頂部分は曲輪のようになっている。本丸直下の鞍部(二の丸)へ着いた。ガスに包まれ、ぼんやりした黒い影の部分が本丸(山頂部分)だ。
二の丸から本丸へは、20mほどの斜面を一登り。本来の尾根道は右側にあるようだが、登山者がつけた赤テープと踏跡が正面にある。どこを登っても大丈夫。
山頂付近の古木。右の木は幹が横に這うように伸び、枝?が幹に代わって上に伸びている。
11時47分、約3時間で行者山に着いた。
行者山に三角点はなく、地図上の標高点[・1346]のみ。道標は石立山を望む位置にあるのだが、今日はガスで石立山の雄姿は見えない。
頂稜は東西に細長く、一番高い所(標高点)は道標のある位置から少し東のこんもりと盛り上がった部分だ。ピークを踏んでから大きなカエデの木の下でランチタイムにしよう。
今日の一杯は“カップヌードルマイ・レンジタイム デミグラスヌードル”、平打ちパスタ風麺に、肉とトマトなどを煮込んだビーフシチュー系のスープが美味い。容器が落ち葉の色に溶け込んでいる。
帰りは本丸から二の丸へ下る。
枝を並べて通せんぼしてあるけど間違えそうな尾根は境杭を右へ。四ツ足峠を経て同じルートを下山する。
14時51分、静かな山歩きを堪能し登山口に帰ってきた。
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