三嶺はいつ登ってもよい山だ。でもやはり登山者が一番多いのは秋だろう。
稜線付近の紅葉の見ごろは10月中旬。暑くないし、虫もいないので山中泊にはベストシーズンだ。
<三嶺と三嶺の池>
■行先・位置
西熊山 (三等三角点[西熊山] 1815.9m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分06秒・東経133度57分50秒
三嶺 (二等三角点[三嶺] 1893.4m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分22秒・東経133度59分16秒
■コース水平距離 17.5㎞
三嶺の登山コースの中でも特に気に入っているカンカケ谷コースを登る。帰りはカヤハゲからさおりが原に下って西熊林道を歩く周回コースで光石へ戻る。
■ 10月14日(金) ■
15日にお亀小屋で宴会をしようということで食料などの荷物を準備した。木曜日の予報では15日が曇り一時雨で16日が曇り時々晴れ。しかし!金曜日には土、日とも雨マークになってしまった。2日とも雨は嫌なので準備は途中で挫折。
■ 10月15日(土) ■
秋の天気は変わりやすい。土曜日の朝になって降水確率が急降下。日曜日に至っては「晴れ」になっている!これは「行ける!」ということになり午後になってメンバー集合、光石登山口へと車を走らせた。
<色づきつつあるカンカケ谷>
■コースタイム
光石登山口 13:58(46分)→ 八丁 14:44(31分)→ 渡渉点 15:15(1時間26分)→ お亀岩避難小屋 16:41 <計 2時間43分>
■コース水平距離 5.5㎞
■天気 曇り時々雨
■楽しさ ★★★★★(満点!)
1日目は、光石登山口からお亀岩避難小屋までの行程。カンカケ谷の上部はそこそこきつい。標準コースタイムは3時間0分。
出発前のザックの重量は19㎏。缶ビール(350×5)や瓶に入ったワインとウイスキーが重い?テントとシュラフ、フライパンやランタンも入っていて、軽量化はほとんど考えていない。
昨日までの予報が悪かったからか、光石登山口に駐車中の車はたったの1台だった。荷物をいつもの3倍近くしょっているのでスタスタと歩けない。八丁まで46分かかった。
カンカケ谷は前日の大雨で増水している。
いつもならジャンプする渡渉点も今日の荷物では無理なので靴を脱いだ。
モエギタケ科のスギタケ(杉茸)は、木に発生して腐らせる腐食菌で秋にブナなどの広葉樹の立ち枯れ木の根際、切株や倒木、埋もれ木に群生する。傘と柄には綿毛のようなササクレがあって幼菌はササクレが跳ね上がって目立つ。この場所で毎年10月に見かける。味、歯切れが良いので鍋物、汁物、佃煮などに用いる。ただし時に中毒を起こすので十分に熱を通し食べ過ぎ注意。
成長すると傘のササクレは目立たなくなる。
深まりつつあるカンカケ谷の秋。
担いできたビールをお亀小屋直下の水場に浸す。水は冷たいので20~30も浸けておけば飲み頃になる。
お亀岩避難小屋は剣山系で一番お気に入りの山小屋だ。無人小屋ではあるがきれいに使われていてトイレもあるし水場も近い。
昨年10月に泊まった時は、ほぼ満室で小屋の前にはテントも3張り設営されていたので今回は念のためにテントも持参した。予報が悪かったせいか込み合ってはいない。暗くなってきたので夕食の準備にかかる。
オードブルにつまみ類もたっぷり。消灯時間まではゆっくり食べて飲むことができる。外から雨音が聞こえてくるだけで至って静かだ。
メインディッシュはもちろん牛焼肉だ!奮発して霜降りの良い物をチョイスした。
トマトのマカロニスープは酸っぱくて元気が出る。いただきまーす!
1階南側を半分使わせてもらって新調したテントを張ってみた。ICIスポーツの「G-Lite X」2~3人用、ゴアテックスの新しいXトレックファブリックスを使用したシングルウォール・テントだがフライも同時購入した。底面の広さは130×210㎝で2人が余裕を持って横になることができる。ウルトラライトパッキング用に所有している1~2人用のシェルターは1人でも窮屈で結露も多い。
G-LIte Xの場合、1~2人用と2~3人用は重量差はわずかに150g。収納時の大きさもほぼ同じ。居住性を考えると1人で使用する場合も2~3人用がベストの選択だ。・・・とは言いつつも、軽量化を求めるとやはり1~2人用も欲しい。その場合、フライは買わずに本体のみで。
■ 10月16日(日) ■
飲みすぎ?のせいか、なかなか起きられない。急ぐことは無いのだが8時を過ぎて陽も高くなるとさすがに寝てもいられないし、早い登山者はそろそろ登って来るかもしれない。
<さおりが原>
■コースタイム
お亀岩避難小屋 9:42(31分)→ 西熊山 10:13/10:18(1時間1分)→ 三嶺 11:19(22分)→ 三嶺ヒュッテ 11:41(昼食)/12:12(21分)→ 三嶺 12:33(12分)→ 天狗岩 12:45/12:51(34分)→ カヤハゲ 13:25(昼寝)/13:39(52分)→ さおりが原 14:31/14:41(17分)→ 西熊林道 14:58(24分)→ 西熊林道ゲート 15:22(8分)→ 光石登山口 15:30
<お亀岩避難小屋~三嶺ヒュッテ 1時間54分、三嶺ヒュッテ~光石登山口 2時間48分、計 4時間42分>
■コース水平距離 12.1㎞
■天気 晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
2日目はお亀岩から西熊山を越えて三嶺へ。三嶺ヒュッテで昼食をとってから山頂に登り返し、カヤハゲ、さおりが原、西熊林道を経て光石登山口登山口に帰る約12㎞の行程。
朝食は作ってきたおむすびと野菜を入れて具だくさんになったインスタント味噌汁で。朝食直後の9時過ぎに愛媛県の登山者が1番乗りでやって来た。
さわやかな秋空は雲一つ無い快晴、三嶺に向けて出発だ。
紅葉するコメツツジ。西熊山から振り返ると地蔵ノ頭と天狗峠の鞍部に天狗塚が円錐形の頭を突き出している。稜線の左下にはお亀小屋と登山者が見える。
西熊山山頂からの三嶺。右奥に次郎笈もクッキリ見えている。
気持ちよい笹原のトレイル。三嶺ヒュッテで泊まっていたのか、20人ほどの団体さんとすれ違った。
お亀小屋から1時間41分、いつもよりゆっくりしたペースで三嶺に着いた。
三嶺ヒュッテ近くの見晴らしの良い場所で少し早いランチタイム。今日はいつものカップ麺でなく大山カレーだ(写真を撮り忘れた!)。
三嶺の池は「へ」の字顔?
大勢の登山者で賑わう三嶺をあとにカヤハゲに向かう。昨年秋に設置され、1月の雪で痛んでいたシカの防護ネットが修復されていた。
天狗岩より山頂直下の紅葉を見上げる。
登山道の側のカエデの紅葉。カヤハゲ直下の登山道には落ち葉がたくさん。
食害で草のないさおりが原。鹿は1本残らず食い尽くしてしまう。
サルノコシカケのトトロ。
さおりが原から西熊林道へ出るためには谷を渡る必要があるが、長笹谷の橋が流されているので靴を脱いで渡渉した。
素掘りのトンネル(通行禁止・迂回路あり)からゲートまで約2km、20~30分の林道歩き。ゲートからは人工林の中へ入り、木段の登山道を10分ほど下ると光石登山口へ出る。
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