車窓から、そして富士山や北岳、槍・穂高などから見た、その秀麗な姿が気にはなっていたものの、なかなか登る機会がなかった八ヶ岳に初登頂。
<山頂直下のイワカガミ群生>
深田久弥はその著書 「日本百名山」 に、
「中央線の汽車が甲州の釜無谷を抜け出て信州の高台に上り着くと、まず私たちの目を喜ばせるのは、広い裾野を拡げた八ヶ岳である。全く広い。そしてその裾野を引きしぼった頭に、ギザギザした岩の峰が並んでいる。」
と書いている。
■行先・位置
八ヶ岳〔赤岳〕 (一等三角点 [赤岳] 2899.2m)
長野県茅野市・山梨県北杜市、北緯35度58分15秒・東経138度22分12秒
■コース水平距離 18.1㎞(往復)
【7時間20分/11時間56分(昼食・休憩含む)】
1日目は、南沢コースで行者尾根を登り赤岳展望荘までの行程。
2日目は、赤岳展望荘から赤岳をピストン、地蔵ノ頭から往路を下山。
【水平距離18.10㎞、沿面距離19.64km、累積標高差(+)2263m (-)2250m】
今回の八ヶ岳登山は、美濃戸を拠点に人気がある赤岳~横岳~硫黄岳の周回コースを南沢から登って赤岳登頂後、赤岳展望荘に1泊し、北沢から下山する予定だったのだが・・・・・・。
このコースは健脚なら日帰りも可能だという。
■ 7月4日(木) ■
山旅初日の4日は、バスでの移動のみ。
バスは、19時40分に南国ICから高知自動車道に入り、高松・瀬戸中央・山陽・中国・名神・東名・中央の各自動車道・高速道を走って諏訪南ICへ向かう。
(休憩は、豊浜SA・龍野西SA・草津PA・恵那峡SA・諏訪湖SAだったかな?)
■ 7月5日(金) ■ 登山1日目
山旅2日目(登山初日)は、早朝、諏訪湖SAで朝食をとって美野戸口で下車。
林道を3kmほど歩いたら美濃戸山荘から南沢コースの登山道へ。
行者小屋に着くころ、雨脚が強くなったので小屋でしばらく停滞したあと、行者尾根を登って地蔵ノ頭から宿泊先の赤岳展望荘までの行程。
稜線は暴風のため、初日の赤岳登頂は断念。
<赤岳展望荘で停滞>
■行先・位置
赤岳展望荘
長野県茅野市玉川11400、北緯35度58分31秒・東経138度22分19秒
■コースタイム
美野戸口 5:49(1時間1分)→ やまのこ村 6:50(トイレ休憩)/7:05(8分)→ 美野戸山荘 7:13/7:25(46分)→ 休憩 8:11/8:18(14分)→ 休憩 8:32/8:44(7分)→ 休憩 8:51/8:54(14分)→ 休憩 9:08/9:12(17分)→ 休憩 9:29/9:31(21分)→ 行者小屋 9:52(雨天停滞)/11:52(35分)→ 休憩 12:27/12:31(19分)→ 地蔵ノ頭 12:50(6分)→ 赤岳展望荘 12:56
【4時間8分/7時間7分(休憩含む)】
※体力差や天候の影響で休憩が多くなった。
■コース水平距離 8.6㎞
■天気 雨(稜線上は暴風)
■楽しさ ★★★★★(満点!)
美野戸口(1490m)から美野戸山荘(1720m)、行者小屋(2350m)を経て行者尾根を登り、地蔵の頭(2710m)で稜線出て赤岳展望荘(2720m)までの行程。
美濃戸口から赤岳展望荘までの水平距離は、8.6㎞、標高差1230m。
(美濃戸山荘からだと水平距離 5.55km、標高差 1000m)。
赤岳まで登っても三嶺より楽か!?
【水平距離8.63㎞、沿面距離9.36km、累積標高差(+)1670m (-)417m】
〔香北観光〕バスは美濃戸口には5時40分ごろ到着。
レインウェアはバスの中で着て、5時49分に出発!
案内板と指導標に従い、初めてでも迷うことなく左の林道へ。
緩やかな勾配のカラマツ林をのんびり歩く。
ヤグルマソウ(矢車草)は、ユキノシタ科ヤグルマソウ属の多年草で北海道(西南部)・本州に分布し、深山の谷筋など湿り気の多い林縁に生育する。
長い花茎に円錐状の花序をつけ、白い小さな花をたくさんつける。
カラマツやアカマツ、サワグルミなどの二次林に、日当たりの良い場所を好む、色白のシラカンバが目立つ。
「やまのこ村」?のトイレを使わせてもらってしばし休憩。
すぐ先の赤岳山荘や周辺の駐車場を過ぎて、北沢合流点の橋を渡る。
一般車両はここから入れないが、手前のやまのこ村や赤岳山荘周辺の駐車場まで車で来る登山者が圧倒的に多い。
北沢合流点の橋を渡ると、約200mで美濃戸山荘に着く。
ここから南沢コースで行者尾根だと赤岳までの往復は、たったの12km。
美濃戸から行者小屋までの勾配は緩く、赤岳までの標高差も1200m足らず。
地蔵の頭直下のハシゴやクサリバが少し急なのだが、やはり三嶺より楽。
山荘前の北沢・南沢分岐から南沢の登山道にに入る。
南沢に沿って行者小屋を目指す。
四国でも一部の高山に咲くキバナノコマノツメ。
ゴゼンタチバナも暗くてブレるし発色が悪い、もう少し光が欲しい。
河原のような場所を少し歩いてシラビソの林に入る。
ダケカンバ林になると行者小屋が近い。
9時52分、5時間かかって行者小屋に着いた。
急げば3時間かからないだろう。
早速ビールを注文!
まだ10時だけど、お腹が空いたので「特製ラーメン」も追加!
雨脚が強くなって行者小屋で停滞。
時間をもてあまして、お酒も一杯。
行者小屋に2時間停滞して11時52分、再スタート。
文三郎尾根(阿弥陀岳、赤岳方面)への分岐を右に見送り地蔵尾根へ。
シラビソ・オオソラビソの樹林帯にイワカガミが群生していた。
1つ目のハシゴを登る。
ミツバオウレンは雨に濡れ、風に吹かれて、上手く撮れない。
シラビソの森を抜け、ダケカンバ林へ。
ツガザクラ(栂桜)は、ツツジ科ツガザクラ属の常緑小低木で、本州(福島県~鳥取県)・四国(愛媛県西赤石山)に分布し、高山の岩場に生える。
イワヒゲ(岩髭)は、ツツジ科イワヒゲ属の常緑小低木で本州(中部以北)・北海道に分布し、高山帯の風当たりの強い岩場に生える。
髭状の茎から花柄?が出ていて変な感じ。
2つ目の階段を登る。
イワウメ(岩梅)は、イワウメ科イワウメ属の常緑小低木で北海道・本州(中部以北)の高山帯の岩場に分布する高山植物で梅雨時が見ごろ。
秋には紅葉する。
3つ目の階段とクサリ場を通過し、蛇篭が置かれた岩場を登る。
ミヤマシオガマ(深山塩釜)は、ゴマノハグサ科シオガマギク属の多年草で北海道・本州(中部以北)の高山帯の礫地や草地に生える。
シダのような細かい小葉の間から紅紫色の色鮮やかな花がリース(wreath)ように輪になって咲く。
ダケカンバが消え、ハイマツ帯になると稜線は近い。
「地蔵の頭」で稜線に出た途端、吹き飛ばされそうな強風にたじたじ (>_<)
「這う這うの体」で痩せ尾根を進む。
「入口」の戸を引きあけ、「赤岳展望荘」に転げ込んだ。
もちろん、「展望」どころではない (^^;)
とりあえず、部屋にザックを置いて登山靴を脱ぐ。
こうなったら、ビールでも飲むしかない。
ほかの人達がどうしているか気になりながらも、気楽なものである (^^;)
ところが、後続が一向に到着しない・・・。
30分ほどで全員到着し、一安心。
ワインを飲んでいる間にまたお腹が空いてきてカレーライスを注文!
レトルトのようだが結構美味い。
次は焼酎!
「尾鈴山 山猿」を一杯!
湯割りを注文したのだが、焼酎1合に湯は2勺ほどなのでぬるくて濃い。
いいかげん飲んだら夕食の前に五右衛門風呂(男女時間交代)へ。
山で風呂に入るのは初めての経験。
ぬるめの湯が気持ちいい!
夕食タイムまで、談話室で本を読んだりビデオを見たり。
キャンセルが相次ぎ、貸切状態の展望荘でゆっくりと夕食。
やはり食事とお酒は何よりの楽しみやね~ (^0^)
建物が揺するほどの強風だが、気を使わなくて楽チンな一夜を過ごした。
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八ヶ岳(赤岳)2013.7.4~7①
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