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三嶺さんぽ通信::剱岳・源次郎尾根~大日岳 2012.9.26-29 ②

剱岳・源次郎尾根~大日岳 2012.9.26-29 ②

■ 9月28日(金) ■ 登山2日目
山旅3日目(登山2日目)は、剱沢雪渓を平蔵谷(へいぞうたん)出合まで下って「源次郎尾根」 を登り、剱岳山頂からは一般ルートの別山尾根を剱沢に下山する周回の行程で今回のハイライト。

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<源治郎尾根Ⅱ峰から八ツ峰>

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■行先・位置
剱岳 (標高点 [・2999] 2999m)/三等三角点 [剱岳] 2997.1m)
富山県上市町・立山町、北緯36度37分24秒・東経137度37分01秒(山頂)
/北緯36度37分24秒・東経137度37分02秒(三角点)
■コースタイム
剱沢キャンプ場 5:53(7分)→ 剱沢小屋 6:00(36分)→ 平蔵谷出合(源次郎尾根取付) 6:36/6:45(1時間6分)→ 2420mコル 7:51/8:00(51分)→ Ⅰ峰 8:51(昼食)/9:17(26分)→ Ⅱ峰 9:43(懸垂下降)/10:09(59分)→ 剱岳 11:08/11:22(53分)→ 前剱 12:15(38分)→ 一服剱 12:53(14分)→ 剣山荘 13:07(20分)→ 剱沢小屋 13:27(ビールタイム)/15:08(12分)→ 剱沢キャンプ場 15:20
【6時間22分/7時間46分(休憩・昼食・懸垂下降を含む、ビールタイム除く)】
■コース水平距離 7.5㎞
■天気 晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)

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剱岳山頂までの水平距離はわずかに4.3㎞だが、累積標高差は約1000m。
また、全体の水平距離は下りの別山尾根3.2kmと合わせた周回7.5kmだが、
勾配がきついので実際歩く距離は2~3割増しになりそうだ。
ちなみに、別山尾根の標高差は500mで四国・石立山の半分に満たない。
【水平距離7.45㎞、沿面距離8.20km、累積標高差(+)1287m (-)1286m】

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「源次郎尾根」 は、剱沢雪渓から剱岳本峰へ真直ぐに突き上げていて、
途中に2つの顕著なピークⅠ峰(2709m)、Ⅱ峰(2770m)を持つ。

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4時起床、気温は4℃と動いていないと寒い。
朝食をしっかりとって燃料補給。

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アタックザックはノースフェイスのverto(バート)26。
装備はヘルメット、ハーネス、スリング(120cm)、カラビナ、ATCなどの登攀具。
ザックの外にピッケル、GPS、コンデジ。
ザックの中にレインウェア、薄手のシャツ、手袋、サングラス、アイゼン、ハイドレーション、行動食、クッカーセット、一眼レフ、貴重品といったところ。
普段の日帰り登山以上に重くなってしまった f^_^;

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剱澤小屋横の分岐から剱沢を下っていくと、源次郎尾根が近づいてくる。
左上の高く見えるピークは前剱。

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山頂(中央奥左寄り)へストレートに突き上げる源次郎尾根。
右からⅠ峰(2709m)、Ⅱ峰(2770m)でⅡ峰の左端が懸垂下降ポイント。

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剱沢雪渓右岸の斜面を30分ほど下ると平蔵谷出合が見えてくる。

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剱沢雪渓を平蔵谷出合に向かって渡る。正面が源次郎尾根の取り付き。
源次郎尾根はⅠ峰より下が2本の支尾根に分かれている。
ルートは手前正面に見える左の支尾根を登る尾根ルートとⅠ峰の肩まで奥に見える右の支尾根との間(影になっている谷)を登るルンゼルートがある。

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平蔵谷(へいぞうたん)を左に見ながら源次郎尾根の取り付きへ。
平蔵谷雪渓を登りつめると 「カニのタテバイ」 の基部、「平蔵のコル」 に出る。

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草つきの踏み跡を5分ほど登ると、早速スタンスのとりにくい岩がある。
この足元から右に出ればルンゼルートへ入ることができる。

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潅木のトンネルに潜ったり岩を攀じ登ったり。
(悪天候ならやる気なくなるね)

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剱沢キャンプ場と同じくらいの高さに近づいてきた。

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声が聞こえると思ったら先行者が2人いた!(写真左)
上からロープを出しているおじさんはガイドさんかな?
この岩も最初のスタンスがとりにくいので肩を借してもらって通過(写真右)。
岩を登った先で2人に道を譲ってもらった。

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潅木のトンネルを抜けると右側にルンゼルートが見えてくる。
色づきつつあるダケカンバの左上に別山(2880m)、標高点 [・2464]のピーク。
別山下部の谷は 「別山沢」。

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高い岩頭があるのが右側の支尾根で少し先で一つになる。
左上の小さなコブの上(2,420m)に出ると展望の良い小さなコルがあるので、
一休みするのにちょうど良い。

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出発点の剱沢方面を振り返る。
進行方向に向かってすぐ左(写真では右端)の白い岩肌は、
前剱へと突き上げる 「東尾根」。
東尾根から更に左へ目を移すと、剱御前(2776.6m)の稜線(中央付近)。
剣御前と左奥の別山(2880m)との間の谷が剱沢(2枚合成)。

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白い岩肌の東尾根と手前の源治郎尾根の間の谷が 「平蔵谷」。
人を寄せ付けない岩尾根の紅葉&黄葉が美しい。

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すばらしい展望を堪能しながらⅠ峰を見上げる。
(まだあんなに上か・・・)

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テラスで一休みして再び急峻な岩尾根を登り始める。

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岩は硬くて安定しているので登りやすい。
(楽しい楽しい岩登り ♪ )

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登って来た尾根を見下ろすと剱沢雪渓がはるか下になった。
「飛んでいけそう・・・」なのだ。

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自生のブルーベリーを口に含んでみると、さわやかな酸味が心地よい。

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ハイマツのヤブコギをしながら岩を攀じ登る。

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黄葉したタケシマランの赤い果実とカライトソウのピンクの花穂。

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明瞭な踏み跡をたどるとⅠ峰が次第に近づいてくる。
「険しい、けど美しい!」

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右側からルンゼルートを合わせると視界が開け、左上に下山コース(別山尾根)の平蔵のコル~前剱の稜線を望むことができる。

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次第に近づいてくるⅠ峰の平蔵谷側フェイス。

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一登りすると左右の支尾根が一つになって尾根が大きくなる。

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Ⅰ峰ピークまで、もうほんのひと登り。

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Ⅰ峰の稜線に出てⅡ峰、本峰を望む。
「来た~!」

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写真撮影に忙しい。八ツ峰も 「すごいすごい。」
とにかく天気が 「えい。」

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手前の横に平らな岩の右側(写真中央付近)がⅠ峰のピーク部分。
平らな岩の前方の少し高いハイマツの△がⅡ峰。
更に前方左奥が剱岳本峰で右端の岩尾根は八ツ峰(2枚合成)。

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Ⅰ峰到着は、8時51分(剱沢小屋から2時間51分、取付から2時間6分)。
早いのか遅いのか、全然分からない。

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Ⅰ峰ピークから見たⅡ峰と剱岳本峰。

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くつろげるⅠ峰のテラスでちょっと(かなり)早いランチタイム。
昨日の朝、ローソンで買ったおにぎりにナッツとドライフルーツの行動食。

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長次郎雪渓を挟んで右(北東)には鋭い岩峰が連なる八ツ峰(4枚合成)。

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左(南西)には前剱と剱沢の大展望(2枚合成)。

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Ⅰ峰とⅡ峰の間の狭いコルへ下りながらⅡ峰を見上げる。
「どこを登るが~?」

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Ⅱ峰は正面の痩せたリッジ通しに登る。ハイマツがあるので緊張しない。

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左右が切れ落ちて細長いⅡ峰もテッペンは広くて安定している。

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細い岩稜を少し下った先に懸垂下降点がある。
「高いね~!」(ちょっとビビッている・・・・・・)
この支点は1935(昭和10)年ごろに日本大学山岳部が山案内人の佐伯源治郎を伴って設置したものということだ。

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最初の一歩がちょっとね・・・。
手を離さなければ落ちることはないんだけど・・・。
30mというと、オフィスビルで7階建て、マンションで10階建てぐらいの高さ!

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最初の数メートルは少し勾配がついていて、その後は垂直に近い。
あまり楽しくはないけど降りないと先に進めない (^^;)

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見上げると大したこと無いように見えるし、写真ではよく伝わらないけど高い。

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本峰への登りも残りが標高差で300m足らずとなった。

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通過したⅡ峰の懸垂下降点を振り返るとこんな感じ。
7階建て、10階建てと言っても比べる物がないのでよく分からない。

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ミヤマリンドウ(深山竜胆)リンドウ科リンドウ属の多年草。
北海道・本州(中部以北)の高山帯のやや湿り気のある草地に分布する。
タテヤマリンドウに似ている。
チングルマの紅葉も美しい。

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ピナクルを通過する。Ⅱ峰後方、後立山の稜線に滝雲が現れた。

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まだまだ続く岩場の急登を登る。
「もう余裕やね。」

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山頂まで水平距離で100mほどのなだらかな斜面で一休み。
「水が切れた~!」

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一休みしながら、Ⅰ峰・Ⅱ峰をもう一度振り返ってみよう。
でかい台形の岩峰がわずかな隙間を挟んで重なっている。

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途中で追い抜いた2人が懸垂下降の準備をしているのが見える。
人がいるとスケール感が出て高さが分かる。

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上から 「登って来た!」 という声がする。
ゴールはもう目の前。

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11時8分に山頂到着!(剱沢から5時間20分、尾根取付から4時間23分。)

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気持ちよい剱の「てっぺん」で登頂記念Photo!

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登ったルートを背に、正面(北西方向)の富山湾を望む。
剱岳に源を発し、日本海に注ぐ早月川の白い川筋がきれいに見える。

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山頂から剱沢・立山方面の大展望!
立山・浄土山の向こうに穂高連峰、笠ヶ岳、薬師岳などの山並みもくっきりと。

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左下に源次郎尾根、中央に立山、右に天狗平と大日岳へと続く稜線。
白山も良く見えている(4枚合成)。

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今日も最高の天気に恵まれた。
後はテン場に戻ってビールを飲むだけだ!

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チシマギキョウ(千島桔梗)は、キキョウ科ホタルブクロ属の多年草で北海道・本州(中部以北)の高山帯の岩場や砂礫地に分布する。
もう10月になろうというのにまだ遅咲きが残っていた(花期は7~8月)。
イワギキョウとの大きな違いは白い毛が生えていること。

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山頂付近のガラ場を下る。

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一般コース下りの 「カニの横バイ」 が少し渋滞していた。
ガイド登山なのか、仲間にエスコートしてもらっているのか、空荷で黄色いヘルメットの女性は前後を守られてクサリに自己確保しながらゆっくり進む。

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「カニの横バイ」 と呼ばれる下りの難所の様子。
左側が切れ落ちているが、立派なステンレスのクサリがしっかり取り付けられているので、それを掴って溝に足を乗せれば落ちることはないので大丈夫。

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横バイを難なく通過するY隊長。

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次に岩壁に付けられた長いハシゴが待っている。
岩からちょっと離れたハシゴはテッペンに網状のステップが設置されて取り付き易くなった(前に来たときは無かったと思う。)

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平蔵のコルから登りコースの 「カニのタテバイ」 を見る。
一般ルートもなかなかのものだ。

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クサリ場の登下降から東大谷側をトラバースして 「平蔵ノ頭」 を通過。

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「前剱の門」 付近から見る源治郎尾根。
(もう一度やってみたい)

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最後のピーク 「一服剱」 を越えたら剣山荘までは一投足。

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「ビ~ル、ビ~ル!」、「ビ~ル、ビ~ル!」
とにかく早く!向かいの剱沢小屋へ着きたい!

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剱澤小屋〕でお待ちかねのビールをゲット。

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「おつかれさま~!」、「カンパ~イ!」
最初の1本は、流し込むほどに、「蒸発」 してしまって胃袋へ届かなかった!?
興奮しているのか 「噴煙?」 を上げる剱岳。

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Tリーダーは、剱岳バリエーションを知り尽くしているらしく、若者たちが長治郎雪渓や北方稜線の様子を聞きに寄って来る。

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別山尾根(左)と源治郎尾根(右)(2枚合成)。
今日歩いたルートを眺めながらのビールは最高!

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テント場に戻る途中に剱岳を映す小さな池があり、「逆さ剱」 を楽しめる。

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我が家に帰っておつかれ会の続きをやりながら夕食の準備。
今夜のディナーはカレーライスだ!(カレーが好きやね)

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昨日と同じ 「三段夕景」。
空の青と地面の黒に挟まれたハイマツ帯と草紅葉のコントラストがいい感じ。
今日も良い天気だったなあ。

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剱岳が夕照に輝いたあとテント場が夜の帳に包まれた。
テントに潜り込んで持参のウイスキーを飲み干した。
横になって源次郎の登攀を振り返ってみたものの、すぐに爆睡 「グ~グ~。」

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