そうだ!イシダテクサタチバナが咲いているはずだ!
花も紅葉もない季節の登山は修行のようなものだが、希少な花に出会える季節の石立山は、登り甲斐のある面白い山になる。
<イシダテクサタチバナ>
■行先・位置
石立山 (二等三角点 [石立山] 1,707.7m)
高知県香美市・徳島県那賀町/北緯33度47分5秒・統計134度3分18秒
■コースタイム
別府峡駐車場 10:20(2分)→ 登山口 10:22(21分)→ 竜頭谷 10:43(20分)→ ガメラ石 11:03(12分)→ 岩場 11:15/11:18(21分)→ カラマツソウ11:39/11:42(11分)→ イシダテクサタチバナ群生地 11:53/11:58(13分)→ 西峰 12:11(8分)→ 石立山 12:19/12:24(6分)→ 西峰 12:30(27分)→ 岩場 12:57(7分)→ ガメラ石 13:04(12分)→ 竜頭谷 13:16(16分)→ 登山口 13:32(1分)→ 別府峡駐車場 13:33
(行き 1時間48分 帰り 1時間09分 計 2時間57分)
■コース水平距離 8.5km(別府峡もみじ茶屋駐車場からの往復)
■天気 曇り
■楽しさ ★★★★★(満点!)
駐車場から山頂までの水平距離が約4.2kmで累積標高差1300m強と急峻。
【水平距離8.487㎞、沿面距離9.129km、累積標高差(+)1335m (-)1329m】
前日の予報では朝から雨のはずだったので登山は予定していなかった。
ところが、朝になると → 雨は降りそうになくなっていた。
そうだ!イシダテクサタチバナが咲いているはずだ。
少し出遅れたが、「誰も来ていないのか・・・」
登山口は、駐車場から少し上流の吊橋(歩いて3~4分)。
登山口から5分で道路と吊橋がずっと下になる急登。
登山道には明瞭な足跡があった。
(車を回して日和田へ下山か?と思ったが結局、誰にも会わなかった。)
登山口から21分で 竜頭谷 を左岸へ渡って、ザレ場を斜めに登る。
ザレ場を通過すると岩尾根が待っている。
前回、石灰による手荒れを感じたので今回はグローブをしてみた。
スタートから36分でこの高さに!
約980m地点(登山口からの標高差約420m)。
高度感があるので、あまり前へ寄らない方がいい。
珍しいキノコ発見!
でも何というキノコ?ウスタケの仲間か?
左は生え始め?
竜頭谷から岩尾根を登ること約20分、ガメラ石に着いた。
ヒメキリンソウはまだあるだろうか?
なだらかな標高点 [・1183m] でほっと一息。
登山口から53分(休憩・写真撮影含む)で岩場に着いた。
ヒメキリンソウ(姫黄輪草・ベンケイソウ科)は四国(愛媛・徳島・高知)の固有種で、牧野富太郎博士が名付け親。
環境省レッドデータブックのランクは、絶滅危惧IB類(EN)。
高知県立牧野植物園が、2011年に栽培での開花に初めて成功している。
ビャクシンの痩せ尾根を通過する。
ヤマボウシ(山法師)は、ミズキ科ミズキ属の落葉高木。
黄緑色の小さな花が集まった球状の花で、外側の大きな白い総包片が花弁のように見える。
秋には、サッカーボールを小さくしたような果実が赤く熟す(食べられる)。
ヤマツツジ(山躑躅)は、北海道南西部から九州に分布していて、開花時期がほかのツツジより少し遅い。
タマカラマツ(玉唐松)は、キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草で本州(近畿)・四国・九州(大分・宮崎)に分布。
薄暗い林内に咲く草丈20㎝ほどの可愛らしいカラマツは、少しの風でも揺れるので撮影が非常に難しい。
環境省 レッドデータブック 絶滅危惧II類(VU)。
フタリシズカ(二人静)は、センリョウ科チャラン属の多年草。
「一人」 のやつも 「三人」 のやつもいて、ときに 「五人」のやつも。
「おー!咲いていたー!」
イシダテクサタチバナ(石立草橘)は、ガガイモ科カモメヅル属の多年草で、徳島県との県境から高知県香美市側に200mほど下った 「石立山植物群落保護林(別府山国有林)」 に咲く。
環境省のレッドデータブック 絶滅危惧II類(VU)に分類されているが、幸いなことにシカの好みではないらしく、食べられている様子はない。
本家のクサタチバナは、同じ石灰岩地であって多様な植生で有名な滋賀県の伊吹山に群生地がある。
「イシダテ」 バージョンと 「ノーマル」 を比べると次のような違いがある。
・葉が狭楕円形でクサタチバナより小型
・花弁の先が細長く尖る (クサタチバナは丸い)
・萼片が狭披針形で細長いので花弁の間から突き出す (クサタチバナはほとんど突き出さない)などか・・・。
普通のクサタチバナとは明らかに違うが、伊吹山のクサタチバナとは似ているような気もする・・・。
まだ5分咲きというところなので7月初旬までは楽しめる。
12時11分、登山口から1時間49分(休憩・写真撮影含む)で西峰に到着。
「なんでネコ?」
誰もいない山中で2匹のネコが和ませてくれる。
イワツクバネウツギ(岩衝羽根空木)は、本州(中部以西)・四国・九州の石灰岩地や蛇紋岩地域の急傾斜地などに遺存的に分布する落葉低木。
白とピンク色が混じった小さな花がかわいらしい。
茎の樹皮には6筋の溝がある。
環境省 レッドデータブック 絶滅危惧II類(VU)。
涼しいからか、ゴヨウツツジ(シロヤシオ)がまだ残っていた!
12時19分、登山口から1時間57分(休憩・写真撮影含む)で山頂に到着。
足元は悪いし、花が多かったので時間が少しかかってしまった。
下から見たとおり、山頂はガスっていた。
<基準点の概要>
●基準点コード:TR25034504401
●等級種別:二等三角点
●冠字選点番号:興22
●基準点名:石立山
●標高:1707.7m
食料は何も持っていないので、とっとと下山路へ。
ガスが漂いしっとりとした森の中を下る。
「山の気」 を感じるー!
・・・のはいいけど、よく滑るので 「こけんように」 注意!
山頂から33分で岩場を通過。
下界が近づくと明るくなってきた。
岩場から19分で竜頭谷渡渉点を通過。
シューズは泥だらけ。
木立の間から日が差してきた。
山頂から1時間08分で、こけずに無事下山。
今日の目的、イシダテクサタチバナをはじめ、珍しい花が咲いていたので写真撮影数は150を超えてしまっている。
下山後は、登山口から5分ほどの〔べふ峡温泉〕で汗を流そう!
大人620円(香美市民310円)。
入浴後、新メニューの 鹿肉のステーキ定食(1,520円)を注文してみた。
「地元猟師から買い取ったロース肉を塩麹と絡めて3日間寝かせ、柔らかくしてある」 そうだ。
クセのない赤身肉のシュヴルイユ。
「ジビエだー!」
ボリューム満点で美味い (*^_^*)
■べふ峡温泉■
高知県香美市物部町別府452-8
TEL:0887-58-4181 FAX:0887-58-4183
E-Mail:befukyouonsen@mopera.net
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