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三嶺さんぽ通信::三嶺 2012.8.18

三嶺 2012.8.18

このところ少し夏らしい天気になって、青空に入道雲が見られるようになった。
朝は青空が広がりよい天気。でも雷注意報が出て午後からは雨も降りそうなので、いつもより早めに出発。

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<標高点・1754付近で一休み>

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■行先・位置
三嶺 (二等三角点 [三嶺] 1893.4m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分22秒・東経133度59分16秒
西熊山 (三等三角点 [西熊山] 1815.9m)
高知県香美市・徳島県三好市、北緯33度50分06秒・東経133度57分50秒
■コースタイム
光石登山口 6:57(48分)→ 八丁 7:45/7:54(22分)→ 渡渉点 8:16(1時間16分)→ お亀岩避難小屋 9:32/9:51(4分) → お亀岩 9:56(25分)→ 西熊山 10:21/10:33(20分)→ 大タオ 10:53(49分)→ 三嶺 11:42/11:48(11分)→ 三嶺ヒュッテ 11:59(昼食)/12:59(18分)→ 三嶺 13:17/13:22(1時間26分)→ さおりが原分岐 14:48(1時間8分)→ 八丁 15:56/16:01(33分)→ 光石登山口 16:34
<三嶺ヒュッテまで 行き 4時間15分 帰り 3時間25分 計 7時間40分>
■コース水平距離 16.0㎞
■天気 曇り時々晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点)

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ルートは、光石登山口 → 八丁(カンカケ谷ルート)→ お亀岩(お亀岩避難小屋) → 西熊山 → 三嶺 → 三嶺ヒュッテ → 三嶺(フスベヨリ谷ルート)→ さおりが原分岐 → 八丁 → 光石登山口の周回で約16km。
【水平距離15.98㎞、沿面距離16.47km、累積標高差(+)1483m (-)1456m】

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午前7時前の光石登山口には、県外ナンバーを中心に数台駐車している。

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沢沿いの日陰で見つけたホトトギスは残念ながら花柄が折れていた。
山に咲く小さなホトトギスが全てヤマホトトギスかというと違うことも多い。この固体は、雌しべの花柱と雄しべの花糸に紫斑がない。また、花被片が下向きに反り返っていることなどから、「ヤマホトトギス」でよいと思う。

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大雨で落下していた堂床・長笹谷合流点の仮設橋は予想通り流されたので、トン袋(フレコン)をまたいで渡る。

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先々週は花だったツチアケビにソーセージのような実ができていた。
右のキノコは一瞬「花 !?」かと思った。
ヒロヒダタケ(広襞茸)は、キシメジ科ツエタケ属のキノコで夏から秋にかけて広葉樹林の倒木や埋もれ木、その周辺の地面などに発生する。名前のとおりヒダの間隔が広くカサは灰色から黒褐色。放射状の繊維模様があり、老成するとカサが放射状に裂けることがある。それにしてもこの裂け方は芸術的!

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杉の切り株に群生するキノコ。

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八丁はカンカケ谷コースとフスベヨリ谷コースの分岐点。光石で出会い前後しながら登ってきたおじさんはフスベヨリ谷へ。
フスベは最短コースだが、稜線直下の胸突き八丁がちょっと「しんどい」。
カンカケもお亀岩まで少しきついが、西熊山を越える稜線歩きが気持ちいい。

ベニヤマタケ(紅山茸)は、ヌメリガサ科アカヤマタケ属のキノコ。オレンジ色の鮮やかな原色系キノコは食べても安全。仲間のヒイロガサ(緋色傘)には柄に赤い繊維紋があるが、ベニヤマタケにはない。

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タモギタケ(楡木茸)はヒラタケ科ヒラタケ属のキノコでブナやミズナラ、トチノキなどの倒木に生える。鮮やかな黄色の傘が特徴。類似の毒キノコはないので安全。栄養価も高く美味な食用キノコなので栽培物も出回っている。名前のように北海道ではニレの倒木にはえるのでニレタケとも呼ばれる。

漏斗状の白いキノコは、ベニタケ科ベニタケ属シロハツモドキ(白初擬)。
夏から秋にかけてシイやクヌギなどの雑木林の樹下に生える。全体白色で部分的に淡褐色を帯びる。ヒダが密なのでシロハツでなくシロハツモドキということにしておく。シロハツは可食でシロハツモドキは不食としている図鑑が多い。

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最近の「ゲリラ豪雨」で沢も荒れている。

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アオベンケイ(青弁慶)は、ベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属の多年草で本州(中部以西)・四国・九州のブナの樹幹や苔むした岩上に生える。蕾ができているが開花は9月頃で淡い黄緑色の小さな花を咲かせる。
雑木林や草むら、道端など、どこにでも生えるのはアキノタムラソウ。

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ヤマジノホトトギスに似ているが、黄色い蜜標(花被片下部)、雌しべの花柱と雄しべの花糸の紫斑から「セトウチホトトギス」と思われる。

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森に住んでいるタゴガエル(田子蛙)。
あまり泳ぐ必要のない環境には住んでいるので、後足の水かきは小さい。

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イヌトウバナ(犬塔花)は、シソ科トウバナ属の多年草。山地の木陰を好み稜線上で見かけることはない。
テンニンソウ(天人草)は、シソ科シソ属の多年草で北海道から九州に分布し、山地の木陰や谷沿いなどに群生する。淡黄色の花はちょっと地味。シカも食べない。

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稜線が近づくと真っ先に見かけるシモツケソウはピンクがかわいらしい。

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樹林帯を抜けると、お亀の別荘(お亀岩避難小屋)が登山者を待っている。
小屋の前で一息入れて行こう。

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シコクフウロ (四国風露)は、本州(東海以西)・四国・九州に分布。三嶺では1,600m付近から山頂にかけて、登山道沿いに点々と咲いている。
タカネオトギリもシコクフウロと似た環境で元気な黄色い花を咲かせていた。

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バライチゴを訪れているのはマルハナバチ。後足に花粉団子をつけている。
稜線直下の砂礫地に生えていたキノコ。

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お亀岩から西に見えるのは地蔵ノ頭と躄峠。天狗塚はその向こう。

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今日は三嶺なので東へ。西熊山への登路の様子と山頂。

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西熊山からは躄峠の鞍部に天狗塚を望むことができる。

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西熊山からの三嶺。

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オオタオ付近からの三嶺。

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ホソバシュロソウの花の真ん中からニョッキリと生えたように実ができていた。
イブキトラノオは、日当たりの良い場所で長い花穂に白~ピンクの花を咲かせる。伊吹山(滋賀県・岐阜県 1377m)に多い「虎のしっぽ」。

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ツリガネニンジンも風に揺れている。

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大タオの鞍部から登り返すと後方に西熊山。

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青ザレ付近のササの新葉が青々と伸びて登山道を覆っていた。
「三嶺・天狗塚のミヤマクマザサ及びコメツツジ群落」は国の天然記念物に指定されている。
山頂直下の砂礫地に咲くのは西日本に分布するホソバノヤマハハコ(細葉の山母子)。東日本に分布するヤマハハコより小型で葉が細長い。

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光石から山頂到着まで4時間45分。花やキノコが多い季節は時間がかかる。

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山頂でランチでもいいけど、小屋にわらじを脱いだ方がゆっくりできる。
それにしても「腹減った~!」

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アキノキリンソウ(秋の麒麟草)は、キク科アキノキリンソウ属の多年草で、かつてリンドウなどと共に秋の草花の代表的存在だった。現代では同じキク科アキノキリンソウ属のセイタカアワダチソウ(外来種)に居場所を奪われてしまい、本家は高山に人知れず咲いている。
シオガマギク(塩竈菊)は、ゴマノハグサ科シオガマギク属の多年草で北海道~九州の山地の草原などに生える。キクではないけどキクの名前がつく。

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おなじみの「三嶺の池とヒュッテ」の光景。

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シコクフウロの小さなお花畑とミヤマノダケ。
ミヤマノダケ(深山野竹)は、セリ科シシウド属の多年草で四国・九州の山地の湿った木陰などに自生し、複散形花序に暗紫色の花がたくさんつける。

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小屋の中は、泊まりでネットを修理している業者?の方や泊り・休憩の登山者でほどよい込み具合。気温は21℃、蒸し暑い下界とは比較にならない涼しさ。

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今日の一杯は、2012年7月発売の明星食品「明星の鶏ネギ塩ラーメン」。
「のど越しの良いスチームノンフライ製法の中細麺に、鶏ガラや香味野菜の効いたコク&すっきりスープを合わせ、ネギや鶏そぼろと合わせた塩ラーメンです。」ということで、エネルギーは329kcalとビッグサイズの割には控えめ。食塩相当量は6.1gでカップ麺としては平均レベル。

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カップ麺とプレミアム・モルツで満足。

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スノキ(酢の木)はツツジ科スノキ属の落葉低木で北海道・本州・四国に分布し、山地の日当たりの良い岩場に生育する。クランベリーの仲間なので熟した実は甘酸っぱくて美味しい。

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賑わう山頂をもう一度通過。綱附森付近に黒い雲が広がり、雷もゴロゴロ鳴っている。近づいてこないうちに下山したい。

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鞍部の分岐を左にとり、青ザレ手前を水場の方へ下る。

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麓の方は、雷ゴロゴロだけど山頂付近は青空が広がっていた(麓では一時的に大雨だったらしい)。

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ハナウド(花独活)は、セリ科ハナウド属の多年草で本州(関東以西)・四国・九州に分布し、山野の沢沿いなどのやや湿った場所に生育する。花は春の終わりから初夏に咲くので右側の花序には実ができている。よく似るシシウドとは花期(夏の終わりから初秋)がずれていて葉が違う。
シコクブシ(四国附子)は、キンポウゲ科トリカブト属の多年草。春、ニリンソウが咲く頃から葉を出すのに開花は夏の終わりが近づいてから。

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キレンゲショウマ(黄蓮華升麻)は、ユキノシタ科キレンゲショウマ属の多年草で紀伊半島・四国・九州の深山のブナ林の林床や湿った岩上に稀に生える。三嶺では見かけることが少なくなった希少種。環境省絶滅危惧II類(VU)。
数え切れないほど登っているのに、三嶺でキレンゲショウマを見たのは初めて!
先行の方が教えてくれた m(_ _)m

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イヌセンボンタケ(犬千本茸)は、ハラタケ目ナヨタケ科キララタケ属のキノコ。腐朽の進んだ倒木やその周辺に群生する。さすが「千本」だ。見つけたとき、つい「オ~」と声が出てしまった。見た目はかわいらしいが美味しくないようだ。

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さおりが原分岐に群生していたのはモミジガサ(紅葉笠)。
キク科コウモリソウ属の多年草で亜高山帯の針葉樹林内に自生する。

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ヌスビト沢合流点~ヌスビト岩上部は崩壊が進み、上部に付け替えた道ごと崩れたので元どおり川原を歩くようになった。
やがて右手からカンカケ谷が合流すると八丁も近い。

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八丁手前の川原は岸まで水がきて靴を脱がないと歩けなかった。

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近くに寄れなかくて観察できなかったけど、オオキツネノカミソリ(大狐の剃刀)かな。ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で本州(関東以西)・四国・九州の山地に分布、長い花茎にオレンジ色の花をつける。牧野富太郎博士が名付けたもので、牧野植物園で栽培されている。
今日は始めてのもの、珍しいものを目にして充実した山行になった。



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