燕岳〜(天上沢)〜常念山脈 キタカマは、おあずけ・・・
北アルプス2009年8月5日〜10日4泊5日
    
行  程 ■1日目
1日目 土佐山田〜南国〜岡山〜京都南〜大津SA 【土佐山田】→【南国IC】(高知自動車道)→【川之江JCT】(高松自動車道)→【坂出JCT】(高松自動車道/坂出支線)→【坂出】(瀬戸中央自動車道)→【早島】(山陽自動車道/倉敷早島支線)→【倉敷JCT】(山陽自動車道)→【岡山JCT】(山陽自動車道)→【神戸JCT】(中国自動車道)→【吹田JCT】(名神高速道)→【京都南】(名神高速道)→【大津SA】
2日目 大津SA〜豊科〜中房温泉〜燕岳〜貧乏沢〜天上沢
南国インターから高知自動車道に乗り高知・高松・瀬戸中央・山陽・中国・名神を走行、大津SAで仮眠。
3日目 天上沢〜貧乏沢〜大天上ヒュッテ〜大天荘〜大天井岳〜東天井岳〜常念小屋〜常念テント場
■2日目
【大津SA】(名神自動車道)→【小牧JCT】(中央自動車道)→【梓川SA】→【穂高町(南安タクシー)】→【中房温泉】07:50→【合戦小屋】10:17/10:35→【燕山荘】11:28/11:50→【燕岳】12:14→【燕山荘】12:32/12:40→【大天上ヒュッテ】15:13/15:28→【貧乏沢入口】15:53→【天上沢出合】17:42→【天上沢】18:20
4日目 常念テント場〜常念岳〜蝶ヶ岳〜徳沢〜上高地〜沢渡〜松本
大津SAを出て小牧JCTから中央道、岡谷JCTから長野道へ。
梓川SA内のコンビニで朝、昼の食料と非常食?を買い込んだ。
豊科ICで高速をおり、安南タクシーへ、ここでタクシーへ乗換えて中房温泉へ向かう。途中、有明山(2268.3m)の険しい岩尾根が目に入り登頂欲を掻き立てられる。
5日目 松本〜名古屋〜岡山〜土佐山田

中房温泉登山口は、20〜30人の登山者で賑わっていた。
夕暮までには天上沢に降る必要があるので、あまりゆっくりしてもいられないが、荷物や登山靴を確認し7時50分に登山開始。スタート時は天気がよかった。
コースタイム
1日目 なし
2日目 10時間30分
3日目 9時間04分
4日目 10時間31分
5日目 なし
30時間05分
コース距離
47.5q (中房温泉〜燕岳〜貧乏沢〜天上沢〜貧乏沢〜大天井岳〜常念岳〜蝶ヶ岳〜上高地)
燕岳登山口(中房温泉)
累積標高差
+4762m  -4709m
メンバー 第一ベンチ 第二ベンチ 第三ベンチ
Tさん・Yさん・自分
天気
今年の夏は天候不順、梅雨が明けない
ヤマハハコ ベニテングダケ ギンリョウソウ
富士見ベンチ 登山道 合戦小屋
合戦小屋で一休み。北アルプス三大急登と言われるがそんな感じはない。テントや食料が少し重いが、休憩ポイントも適当にあるのでいい感じで登れる。
合戦小屋を過ぎ、森林限界を超えると高山植物も多くなる。
ミヤマゼンコ ミヤマトリカブト ミヤマホツツジ
ウサギギク ハクサンフウロ チングルマ
モミジカラマツ ミヤマキンポウゲ チングルマ
11時28分燕山荘到着。小屋の周辺は、表銀座を歩く登山者などで賑わっていた。この時期、梅雨明け後の良い天気が続くはずだが・・・・。
ガスの切れ間から燕岳の山頂が時折現れる。時間的にまだ余裕があるので一休みしてから頂上までピストンする。
コマクサ チシマギキョウ ハクサンフウロ
石灰岩の造形芸術を鑑賞しながら頂へ。遊園地の遊具みたいで楽しい岩は、穴からのぞいた風景などがよく作品にも撮られている。頂上そのものは、岩の上であまり広くない。この日はガスで展望は利かなかった。
イルカ岩
ゲエロ岩 大下り上部
チシマギキョウ ミヤマコゴメグサ ハクサンチドリ
表銀座と常念山脈の分岐
切通岩と小林喜作レリーフ
大天井岳の北西斜面は傾斜がきつく、表銀座方面へのトラバースも岩場につけられている。
チングルマ シコタンソウ ハクサンシャクナゲ

15時13分、大天井ヒュッテに到着。貧乏沢を下降する前にしばし休憩し、支配人から北鎌尾根の最近の状況などを伺う。今度泊まりに着ます。
15時28分ヒュッテを出発したが、途中で雨が降り出したのでカッパを着込む。
これから標高差約800mの貧乏沢を下らなければならない。
大天井ヒュッテ
15時53分(大天井ヒュッテから20分程度)、貧乏沢入口に着く。急いでいると気がつかないかもしれない。
貧乏沢入口 5m登ると貧乏沢源頭部
石ゴロゴロの沢筋を下る。雨の降る中、歩き易いとはいえない。テンション下がり気味。
雪渓もかなり残っていて降るのに苦労した。カチカチなので滑って危険!アイゼンがなくては歩けないよん。
ガスの向こうに北鎌!
天上沢出合まで高低差で200m位。水量が増えてきた。
17時42分、天井沢出合に到着。上流へ遡ること20分程度でテン場?付近へ到着。水量が多かったので左岸へ渡るのに走り幅跳びが必要だった。
テン場跡をいくつか発見。北鎌沢の入口も確認した。北鎌沢の出合から100m程下流でテントを張った。
テントを構える間、雨は小康状態となり、夕食後は一旦やんだ。雲の窓から月と星が少しのぞいていたが、夜半からまた雨が降り始めた。
▲上へ ■3日目
【天上沢テント場?】06:02→【天上沢出合】06:22→【貧乏沢入口】09:28→【大天井ヒュッテ】09:50/10:51→【大天荘】11:31/11:38→【大天井岳】11:43→【大天荘】11:49/12:08→【東天井岳】12:57→【一ノ俣上部】13:28→【ピーク2727】14:19→【常念小屋】14:19→【常念テント場】
相変わらず雨が降り続く。名残惜しいが撤退を決定し早々に朝食を済ませテントをたたんだ。
初めてのキタカマは天気の良い日に挑戦したい。山で死んではいけない。今回は常念山脈へ向かうことにした。
しかし、あの標高差800mの貧乏沢を登り返すことを考えると、やはりテンションは下がる・・・・。
登り返しは、できるだけ左岸の潅木帯の中を歩くことにしたが、ヤブコギで歩きにくいこと著しい。カッパに穴が開いてしまった。
それでも、3時間ほどで表銀座の貧乏沢入口へ到着した。思ったよりいいペースだ。貧乏沢に親しみを感じだしたぞ!少なくとも天井沢でキャンプができたのだ!気を取り直して行こう!しかしヤブコギでカッパのパンツに穴が2つあいてしまった。
大天井岳へのルート 大天荘 大天井岳山頂

昨日同様、大天井ヒュッテに寄って1時間の大休止。早い昼食をとり大天井岳へ向かう。大天荘にザックを置いて山頂へピストン。大天井岳の山頂には小さな祠がある。雨が降っていても花を見つけるとうれしい、ミヤマダイコンソウが満開だ。大天荘に戻って暖かいコーヒーを飲み20分ほど休憩して出発。
ミヤマダイコンソウ
ミネズオウ タカネヤハズハハコ ハクサンイチゲ
大天荘から40分で東天井岳を南から巻く二ノ俣尾根の上部に到着。東に折れた登山道にザックを下ろし、山頂を目指す。お花畑とハイマツ帯を抜けると数分で山頂だ。この付近は花が多く雨に濡れたコマクサは一段と美しい。山頂に着くと西側に登山道があった。
(←東天井岳山頂)
アオノツガザクラ
アオノツガザクラとタカネヤハズハハコの群落
コケモモ
シナノキンバイ
雨の雫がつき艶やかなコマクサ
横通岳の西側をトラバースし、常念乗越へと下る。この頃から雨脚が強くなり、常念小屋に着く頃は大雨に。屋根のあるところで一服したいところだが、混雑してるからかテント利用者につれないフロントをあとにテント場へ移動しテント設営。
日の入り近くなって雨が上がった。湧き上がるガスの向こうに噴煙を上げているかのような槍ヶ岳が!
大雨だったのでテントの中が浸水した。拭いては絞り、拭いては絞り。雨が上がったので一安心してウイスキーをいただく!
▲上へ ■4日目
【常念小屋テント場】05:39→【常念岳】06:33/06:52→【最低鞍部】07:44→【P2592】07:51/08:08→【蝶槍】08:45/08:58→【蝶ヶ岳山荘】10:32/12:09→【蝶ヶ岳】12:19/12:28→【長塀山三角点】13:01→【徳沢】14:33/14:49→【明神】15:20→【上高地】16:00/16:05→【沢渡】→【松本】
安曇野を見下ろす常念岳は、四月になると山肌に黒い袈裟を纏った「常念和尚」の雪形が現れるという。高山蝶の山としても注目されている。
少しふわっとした感じのハクサンフウロ。場所によって形と色が微妙に違う。我がエリアのシコクフウロも同様。

アングルは少し違うが、最低鞍部へ降る途中から見た蝶槍。なだらかな山頂部に突き出しているのは確かに槍だ!
常念から蝶ヶ岳に向かう稜線は緑が濃い。
最低鞍部からピーク2592への登り返しから見る常念岳
ニッコウキスゲの丘(勝手に命名・ピーク2592)からの常念岳と前穂高岳
雲の間から前穂の北尾根と涸沢が見える。ピーカン晴れよりフォトジェニック。向こうはもっと人が多いだろう。

登山道脇に現れたオコジョくん!小さくてかわいらしい。割と人になれている様子でカメラを向けられてもじっとしている。岩の間やハイマツに入るとすぐに見えなくなる。
蝶ヶ岳山荘横でテントを干して大休止。ついでにザックの中身も財布の中身も全部出して日干しにする。槍ヶ岳も顔を出した。
梓川の西に槍・穂高の主稜線。横尾谷と槍沢がよく見える。屏風のコルの向こうには涸沢。
久しぶりの蝶ヶ岳山荘、といってもまだ2回目だが記念撮影。右は前回暴風雨で踏むことができなかった山頂

長塀尾根を下り始めるとすぐに蝶ヶ池にでる。小さな水溜り?が2つほどの窪地だが周辺がお花畑になっている。ハクサンイチゲ、チングルマなど見ごろだ。


(←蝶ヶ池)
タカネヤハズハハコ ハクサンイチゲ チングルマ
左は山頂から100mほど下ったところにある妖精の池。いい感じの池だ。上の二つの池は更に100mほど下ったところの登山道の左右にある。どちらかがカモシカの池(多分左)だと思う。右は2564.9m長塀山三角点。
湿っぽくてだらだらと長い長塀尾根を下ってやっと徳沢へ。登って行った人には気の毒だけど今晩は大雨だ。
徳沢では定番のアイスクリームでのどを潤す。テントが多い。
徳沢から上高地のバスターミナルまで(約9q)を1時間13分で歩いた。温泉に浸かって早くビールを飲みたい!
【今回のコース(クリックで拡大)】
【垂直プロファイル】
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