白峰三山 初めての南アルプス、大門沢は長かった  
  南アルプス2008年10月8日〜12日4泊5日  
        
行  程 ■1日目
1日目 土佐山田〜岡山〜京都〜甲府 【土佐山田】18:49(南風26号)→【岡山】21:11/21:44(のぞみ58号)→【京都】22:44/23:03(近鉄バス・クリスタルライナー)→【山梨】06:43
2日目 甲府〜広河原〜北岳肩ノ小屋 10月8日午後5時45分、駅前の居酒屋「○兵衛」で軽く一杯。またアルコール漬けの山旅が始るのか?列車の出発時間があっという間に来てしまった。駅は目と鼻なので3分前まで粘る。
3日目 北岳肩ノ小屋〜北岳〜北岳山荘〜間ノ岳〜農鳥小屋
特急「南風26号」へ乗り込むと、早速持ち込んだ缶ビールで乾杯、岡山までもたない。ビールの自販機設置をJR四国に要望したい。四国では数年前から車内販売がなくなってしまった。増便と時間短縮により便利になったが車内販売を利用する人が減って利益が出なくなったようだ。瀬戸大橋ができるまでは、高松まで急行で3時間、宇高連絡船で1時間、さらに宇野から電車で1時間、岡山から新幹線とそれぞれの待ち時間もあり、朝出ても京阪神へ着く頃には日が暮れていた。それが岡山まで2時間少々となり、京都へ3時間半で行けるようになった。弁当なども必要なくなったということもある。
4日目 農鳥小屋〜農鳥岳〜大門沢小屋〜奈良田〜身延〜下田温泉
5日目 下田温泉〜静岡〜新大阪〜岡山〜土佐山田
※2009年8月1日から6年ぶりに特急列車の一部で車内販売が再開されました。
岡山駅では乗り継ぎに時間があるので、焼酎、ウイスキーなど買い込む。京都までは、「のぞみ58号」でわずか1時間の旅。ここで近鉄バスの甲府行き高速バスへ乗車。バスの中ではさすがに飲むわけにいかず、おとなしく寝る。
コースタイム
1日目 なし
2日目 4時間06分
3日目 3時間24分
4日目 5時間47分
5日目 なし
13時間17分 ■2日目
【甲府】07:20(山梨第一交通タクシー)→【広河原】09:30/09:50→【白峰御池分岐】10:06/10:16→【二股】11:34/11:48→(昼食12:12/12:22)→【白峰御池分岐】13:22→【小太郎尾根分岐】13:39→【北岳肩ノ小屋】14:06
コース距離
28.5q(広河原〜北岳〜間ノ岳〜農鳥岳〜奈良田)
午前5時、目覚めとともに八ヶ岳が目に飛び込んでくる。西には鳳凰三山も見えてきたようだ。ワクワクしてくるぞ。そうこうするうちにバスは甲府駅南口に滑り込んだ。駅で腹ごしらえをして予約してあった山梨第一交通のタクシーに乗車、南アルプス林道に入り登山口の広河原へ向かう。
メンバー
TW氏・HW氏・自分
天気
4日目朝雨・あとは概ね晴
広河原駐車場は、バスなど数台駐車しているが、人影は見えず閑散としていた。大樺沢出合の南アルプス北部案内図の前に立ち、二股方面を見ると雪渓が見える。ここから野呂川に架かる吊橋を右岸に渡るとすぐ広河原山荘前の登山口に出る。登山口からは概ね赤いラインのようなルートで登る。
数箇所の渡渉を繰り返しながら二股へ。上り始めて15分ほどで白根お池との分岐があるのだがうっかりお池の方に登ってしまった。この分岐の道標だけはなぜが古く分りづらいこともあるが、あまり早く分岐がきたのでついついまっすぐ進んでしまった。どっちにいっても構わないのだが予定のコースに復帰。登山前に確認しておけばよかった。10分ほどのロス。
二股の分岐、チップ制のトイレが設置されている。数人の登山者が思い思いの場所で休んでいる。私たちも大休憩を取り黄葉を楽しんだ。ここから登山道を左に取り登山口で見えた雪渓の方へ沢を真っ直ぐに詰めると(左俣コース)八本歯ノコルを経て北岳、北岳山荘に。バットレス下部を右手に取ると(右俣コース)小太郎尾根分岐を経て北岳肩ノ小屋へ。大樺沢左岸(進行方向右手斜面)を登ってきた方向に戻るかたちでほぼ水平にトラバースすると白根御池小屋に出る。二股と白根御池は標高がほぼ同じということになる。われわれは、予定どおり右俣コースへ。
バットレスとその周辺の黄葉がすばらしい。「カンバザワ」の名のとおりダケカンバが多いようだ。特に右側の斜面(右俣コース付近)は山全体が色づき、時折雲間から射すスポットライトを浴びて黄金に輝いていた!
右俣コースを少し登って二股付近の雪渓を見下ろす。見晴らしが良く腰をおろすのに適当な場所を見つけ昼食タイム。甲府駅でそばを食べてから、何も口にしてないので腹減った〜!
右俣コースと草スベリコースとの分岐の少し手前にナナカマドが群生する傾斜の緩やかな原があり紅葉が進みつつあった。ガスが少しかかってしっとりとした風情で美しい。
小太郎尾根分岐から30分弱で北岳肩ノ小屋に到着した。雲海の彼方に頂上が少し白くなった富士山の姿が。
17時から夕食タイム。食事を早々に済ませて夕景の撮影に。写真だけは撮っておかないと。
▲上へ ■3日目
【北岳肩ノ小屋】07:00→【北岳】07:31/08:23→【北岳山荘】09:00/10:04→【間ノ岳】11:40/12:08→【農鳥小屋】12:48
午前5時44分、ご来光と南東に約60q、雲海に浮かぶ富士山のシルエット。その下は仙丈ケ岳と甲斐駒ケ岳。
午前7時の肩ノ小屋と北岳。今日は農鳥小屋までの余裕の行程なのでゆっくりと出発する。
北岳頂上と大樺沢二股(バットレス下部)付近を俯瞰する。前日は雪渓下部を左手の方向に登ったことになる。
どっしりと横たわる間ノ岳
北岳山荘付近から見上げる北岳、青空と雲、そしてハイマツとナナカマドのコントラストが美しい
北岳山荘の食堂で生ビールとワインを飲みながら(まだ9時だよ!)見た富士山は三段重ねの笠をかぶってた。明日は雨?
左から北岳と北岳山荘(南アルプス市営)、北岳から東に伸びる稜線(八本歯ノコル、八本歯ノ頭、ボーコン沢ノ頭)、八本歯ノコルの向こう(北東)に望む地蔵岳とオベリスク
中白根山を10時38分に通過、間ノ岳には11時40分到着。ここで昼食をいただく!
間ノ岳山頂付近からの北岳と甲斐駒ケ岳。
空には雲が広がってきた。
うわさの農鳥小屋まであと40分程度の行程。
農鳥岳と西農鳥岳、西農鳥岳が25m高い。農鳥小屋の手前で甲斐犬の子犬がお出迎え。
 
農鳥小屋と間ノ岳、山梨県警のヘリ 農鳥小屋のおやじさん
眼下に雲が垂れ込め、夕焼けは雲の下に。これはこれで美しい。
下は、日没後の甲府?方面の夜景。
この日は、農鳥小屋の飲み物を買い占めるほど飲んだ。宿泊客は全員で7人。北海道の会長?と記念写真。
▲上へ ■4日目
【農鳥小屋】05:0 →【西農鳥岳】05:2 /06:0 →【農鳥岳】07:56/08:06→【大門沢下降点】07:25→【大門沢小屋】08:56/09:25→【奈良田発電所】11:40→【奈良田】12:10/13:30(山梨タウンコーチバス)→【身延】14:59/15:04(ワイドビューふじかわ7号)→【下田温泉】15:12
調理中のおやじさんと朝食。
小雨の中、農鳥岳に到着。ここには高知出身の文人、大町桂月の歌碑がある。
桂月は登山家としても知られ、1924(大正13)年7月、早川町奈良田から南アルプスに登山、手甲、脚はんに振り分け荷物のいでたちで農鳥山頂に立ち「酒のみて高ねの上に吐く息は散りて下界の雨となるらん」と詠んだ。
我々も、まさにこれに近い感覚だ!北海道の大雪山系には彼の名にちなんだ桂月岳も存在する。
下降点の鐘を鳴らしてから大門沢へ下る。ナナカマドなどの潅木帯から樹林帯に入る。急峻な登山道が緩くなり、小さな沢を何度か渡渉すると大門沢小屋は近い。長い下りがひざにこたえる。
大門沢小屋、軒下で雨宿りしながらビールを一つ頂く。特にコメント無し・・・。
渡渉を繰り返すと、なだらかな広葉樹林帯に入る。鹿の食害を含め、ホームトレイルにどこか似ている。
熊がいたので慌ててコンデジを出したが、熊は脱兎のごとく逃げ去り、コンデジは反応も鈍く写ってないようだ
何度か吊橋を渡り、林道へ出る。発電所を過ぎると奈良田の集落。奈良田の里温泉で汗を流した。登山後の温泉は最高だ!
▲上へ ■5日目
【下田温泉】07:06(ワイドビューふじかわ2号)→【静岡】08:35/09:12(ひかり363号)→【新大阪】11:03/11:05(ひかり363号)→【岡山】12:15/13:05(南風11号 )→【土佐山田】15:24
下部温泉駅に入線してくる「ワイドビューふじかわ2号」、静岡まで1時間30分ほどの乗車。
【今回のコース(クリックで拡大)】
【垂直プロファイル】
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